仕事ができない人の特徴とは?自身の改善方法や上司から部下への対処方法も紹介

「同じミスを繰り返している」「いつも期限に間に合わない」など、周囲にいる仕事ができない人の対応に困っていませんか。

また、一生懸命取り組んでいるのにもかかわらず、成果が残せないことから、「自分は仕事ができない人なのではないか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本稿では、仕事ができない人の特徴を紹介するとともに、自身の改善方法や部下への対処方法について紹介します。

仕事ができない人の特徴

仕事ができない人には、どのような特徴があるのでしょうか。

ここでは、仕事ができない人に共通する特徴を紹介します。周囲にいる仕事ができない人に当てはまる特徴があるか、または自分に当てはまるものがないかを確認してみましょう。

タスク管理ができていない

タスク管理とは、ひとつの仕事を完遂するために必要な業務を洗い出し、進捗を管理することです。ビジネスの基本であり、社会人として身につけておくべきスキルです。

タスク管理ができていない人は、今どのようなタスクを抱えているのか、何をいつまでに終えなくてはならないのかなどを把握していません。このような状況では、タスクの抜け漏れや成果物の質の低下などが発生し、周囲には仕事ができない人というイメージを与えてしまいます。

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仕事の優先順位をつけられていない

与えられた仕事を順番にこなすだけでは、計画性がなく非効率です。仕事の効率化を目指すなら、各仕事の難易度や手順を把握し、優先順位をつけたうえで、業務を進める必要があります。

しかし、仕事ができない人は、仕事の優先順位をつけることなく、手当たり次第に仕事に着手しがちです。締め切り間際になっても優先度が高い仕事が残っていることも多いため、周囲に迷惑をかけてしまいます。

時間管理・スケジュール管理ができていない

仕事には締め切りはつきものです。また、仕事をこなす業務時間にも限りがあります。締め切りを守り、限られた時間内にタスクをこなすためには、時間管理・スケジュール管理が欠かせません。

時間管理ができていない場合、常に仕事に追われている状態となり、「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」と焦りばかり募ります。時間に余裕のない状況では、それなりの成果しか残せず、責任のある仕事を任される機会も失うでしょう。

同じミスを繰り返す・直せない

仕事をこなすうえで、ミスは誰にでも起こり得ます。大切なのは、同じミスを繰り返さないことです。

ミスをしても、二度と同じミスをしないよう原因を突き止め、再発防止に努める人は仕事ができる人と評価されます。

一方、同じミスばかりを繰り返していると「責任感がない」「反省していない」と捉えられ、仕事ができない人と評価されてしまいます。

報・連・相ができない

報・連・相(ほうれんそう)とは、「報告」「連絡」「相談」の3つをまとめたビジネス用語です。ビジネスでは、基本中の基本ともいえるコミュニケーションであり、迅速かつ的確に行う必要があります。

仕事ができない人は、「あとで報告しよう」「この程度の報告は必要がないだろう」など、報・連・相を怠りがちです。その結果、タイムリーな情報共有ができず、大きな問題を招く危険性が高まります。

目標意識がなくモチベーションが低い

将来のビジョンやキャリアプランなど、目標意識がない人は、仕事に対するモチベーションが低い状態です。長期的な視点を持てず、与えられた最低限の仕事しかこなしません。

モチベーションの低下はネガティブ思考につながり、やがて周囲のモチベーションまでも低くする恐れがあります。仕事ができない人と評価される以前に、職場に悪影響を及ぼす可能性もあるため注意しなくてはなりません。

わからないことをわからないと言えない

わからないことをわからないと言えない人は、依頼された業務内容を、正確に理解できていない可能性があります。わからないことを解決しないまま業務を進めた結果、ミスやトラブルにつながる恐れもあるでしょう。

わからないことを放置していても、前に進むことはできません。成長のチャンスを逃すこととなり、仕事ができる人との差はどんどん開いてしまうでしょう。

レスが遅い

レスとは、レスポンスを略した言葉で、返事や応答などを意味します。つまり、レスが遅いとは、返答が遅いことです。

連絡をしてきた相手はすぐに返事が欲しいため、レスが早いほど信用度は高まります。一方、忙しいからといってレスを後回しにすると、自然と信用度は低くなります。

レスは後回しにすればするほど、タイミングを失うものです。レスが滞った結果、周囲の業務の進行にも支障をきたし、仕事ができない人と判断されてしまいます。

言い訳が多い

上司に注意されたり間違いを指摘されたりしても、「でも」「だって」と言い訳ばかりする人は、失敗を次に活かすことができず、成長もできません。

また、言い訳はネガティブな発言であるため、無責任な印象を与えます。誰しも、無責任な人に仕事を任せたくないものです。簡単な仕事や雑用しか任せてもらえない状況では、仕事に対するモチベーションが低下し、さらに評価が下がるといった悪循環に陥ってしまうでしょう。

指示がないと動けない

自ら仕事をどんどん見つけて動ける人は、主体性があり、成長意欲があるため、周囲からの信用度も高くなります。一方、指示がないと動けない人は、主体性に欠け、成長意欲がなく、周囲から期待されることも少ないでしょう。

ルーティンワークが中心の業務では問題ありませんが、効率性や創造性が求められる環境では、指示がないと動けない人=仕事ができない人と評価されます。

人からのアドバイスを素直に聞けない

上司からのアドバイスを素直に聞けない人は、仕事ができない人と評価されがちです。

人からのアドバイスを素直に聞けない要因として、プライドの高さが挙げられます。プライドを持って働くことは大切ですが、必要以上に高いプライドは、素直さを阻害し、周囲からは扱いにくい存在となってしまうでしょう。

自分自身が「仕事ができない人」と感じたときの改善方法

ミスやトラブルが続くと、自分自身が「仕事ができない人」と感じてしまい、自信がなくなります。さらには「この仕事が向いていないのかもしれない」と、自分を追い込んでしまう可能性もあるため、早期に改善すべきです。

ここでは、自分自身が「仕事ができない人」と感じたときの改善方法について紹介します。自分自身の状況に合わせて、適切な改善方法を取り入れましょう。

タスクの優先度をつけスケジュール管理を行う

仕事を進めるうえで欠かせない、スケジュール管理の見直しからはじめましょう。

スケジュール管理の基本は、優先度をつけることです。まずはタスクを洗い出し、緊急度と重要度に分けます。タスクの優先度をつけると、何から取り掛かるべきかが明確となり、正しいスケジュール管理ができるでしょう。

優先度のつけ方がわからない場合は、フレームワークやスケジュール管理ツールの活用がおすすめです。

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わからないことはその都度解消する

しっかり指示や説明を受けても、理解が追いつかないことはあるでしょう。問題なのは、わからないことを放置することです。わからないことを放置したまま業務を進めると、業務が非効率になったり、想定外の問題が発生したりする可能性が高まります。

わからないことは、人に聞いたり調べたりして、その都度解消する癖を身につけましょう。

報・連・相のスキルを身につける

仕事ができない人からできる人に変わるためには、上司や同僚からの信頼を得ることが重要です。まずは、ビジネススキルの基本でもある報・連・相を身につけましょう。

報・連・相は、ただ報告すればいいだけではありません。ちょっとした伝達ミスが、後々の大きな問題に発展する可能性もあるため、相手がわかりやすいよう、的確に情報を伝える工夫が必要です。

身の回りの整理

自分が「仕事ができない人なのでは」と感じた場合は、まず身の回りの整理をしてみるのもよいでしょう。

デスクの上が散らかった状態では、さまざまな物が視界に入り、仕事に集中できません。必要な書類を探すのにも時間がかかり、貴重な業務時間を無駄にします。

身の回りをきちんと整理するだけでも、業務の効率化や生産性の向上が図れます。

不足しているスキルが何かを考え勉強する

仕事が理解できない、他の人より劣っているなどと感じる場合、業務に必要なスキルが不足している可能性があります。

どのようなスキルが不足しているのかを見つけ、積極的に身につけるようにしましょう。すでに必要なスキルを身につけていたとしても、その情報が古い可能性があります。環境の変化に伴い、スキルのアップデートも行いましょう。

目標を立てて行動する

毎日同じことの繰り返しで、いつまでたっても「仕事ができない人のままだ」と感じているのであれば、自分自身で成長できる目標を立てましょう。

小さな目標でもかまいません。目標を立てて行動すると、これまで漠然とこなしていた仕事も目的意識を持って取り組めます。

目標達成で得た成功体験は、自己肯定感が高まり、仕事に対するモチベーションも向上するでしょう。意欲的な姿勢は周囲からの評価も高まり、仕事ができる人として認識してもらえるようになります。

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仕事ができない部下への対処方法

身近にいる部下が仕事ができない人の場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

ここでは、仕事ができない部下への対処法を6つ紹介します。仕事ができない理由はひとつとは限りません。部下の性格や考え方、個性を把握したうえで、適切なアプローチを試すようにしましょう。

基本行動の管理・指導

ビジネスにおける基本行動とは、時間の管理や報・連・相などです。これらの基本行動は、能力の「ある・なし」よりも、「やる・やらない」の問題です。基本行動を怠ることは、仕事のミスにつながるため、徹底させましょう。

基本行動ができていない部下には、細かく丁寧な指導を心がけます。基本行動ができていれば、その都度褒めることで、習慣化しやすくなります。

スキル教育

組織で活躍し、仕事ができる人となるためには、業務に求められるスキルも必要です。まずは、部下に不足しているスキルを見抜き、身につけさせる方法を検討しましょう。

タスクの管理も報・連・相も、難易度の高いスキルではありません。しかし、そのスキルを知らなければ実践できません。また、身につけたスキルが正しくなければ、効果を最大限に発揮できていない可能性もあります。

スキル教育は、必要に応じてフレームワークを活用すると効率的に行えます。

考え方教育

価値観が人によって異なるように、仕事に対する考え方も人それぞれ異なります。

上司が考えている常識と部下が考えている常識に、ズレが生じているケースは珍しくはありません。仕事への取り組み方や進め方など仕事に対する考え方は、上司と部下で認識をすり合わせるようにしましょう。

ただし、自分の考えを押し付けるのは厳禁です。部下の話に耳を傾けることが姿勢を持ちましょう。

モチベーション管理

部下のモチベーションを維持するためには、褒めたり報酬を与えたりなど、承認の働きかけを強めることも大切です。これらは、外発的動機づけと呼ばれ、モチベーション管理に必要な要素です。

ただし、外発的動機づけは、慣れや依存が生じるリスクがあります。より高いモチベーションを維持させるには、仕事に対する興味や関心から生まれる内発的動機づけの有無も確認しましょう。

心理的安全性の高い環境をつくる

心理的安全性とは、非難や意見の対立を恐れずに発言できる、安心が保たれた状態を指します。

部下が上司に質問した際に「そんなことも知らないのか」「自分で考えろ」などと返答された場合、部下はどのような行動をするでしょう。無知と思われないよう質問を控え、無能と思われないようにミスを隠すようになります。このように心理的安全性の低い環境では、いつまでたっても成長できず、仕事のできない人のままです。

心理的安全性の高い環境をつくるためには、1on1や勉強会などコミュニケーションの場を設け、日頃から対話の機会を増やすよう心がけましょう。

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業務転換・人事異動

仕事によっては向き不向きがあるため、努力しても改善できないこともあるでしょう。無理に変えようとすることは、本人だけでなく教育をする側にも大きなストレスとなる可能性があります。

さまざまなアプローチを試みたとしても、改善が見込めない場合には、業務転換や人事異動といった環境を変えることも手段のひとつとして考えるとよいでしょう。

まとめ

仕事ができない人には、「タスク管理ができない」「同じミスを繰り返す」など、いくつかの特徴があります。しかし、これらの特徴は適切な改善方法を実践することで、解決できる場合がほとんどです。

仕事ができない人を卒業し、周囲から高い評価を得られるようになれば、仕事に対するモチベーションが向上し、キャリアアップも目指せるようになるでしょう。

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