日本の労働力は超一流。だけど、改善すべき点も。5ヶ国で働いたぼくが語る。

日本の労働生産力はOECDに加盟する主要31カ国の中15位と先進国の中で最下位に近い数字だ。上位はほぼ欧米に独占されている。

参照:https://www.jpc-net.jp/intl_comparison/

しかし、実際に海外の企業(オーストラリア・カナダ・アメリカ・台湾)で働いて感じたのは、日本人の労働生産性は決して悪くないということだ。

そこで今回は「どうして日本人の労働生産性が高いと思うか」、「日本企業の改善すべきポイント」、「この記事を読んだ人が行動して欲しいこと」の3つに分けて説明する。

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日本人の労働生産性が高いと思う3つの理由

  • 日本人はよく働きサボらない
  • 日本人は根回し、報告、連絡、相談をきちっとする
  • カイゼン(効率化)が得意

日本人の労働生産力が高いと思う3つの理由が上記である。以下に細かく説明していく。

日本人はよく働きサボらない

高校生の頃から様々な会社でアルバイトをした。日本企業に勤めたり、取引先に常駐しながら思ったことは、みんな真面目に仕事をしているということである。不必要な残業をして残業代を稼いでいる人や窓際族と呼ばれるような人が日本企業にいるから労働生産性が低いという意見があるが、そんな人は少ない。

サボっている人は本当に一握りだ。多くの人が与えられた仕事に対して、真面目に取り組んでいる。

台湾だと誰かが監督していないとほぼ必ずサボる。台湾で実際に起業して、人を雇った経験から感じたことだ。与えられた最低限の仕事はやろうとするが、これもやっといた方がいいかな、時間が余ったから他のことも今のうちにやっておこうという発想はない。

台湾でウィンドウショッピングをしていると、ほぼ100%スマホをいじっているだろう。日本では就業時間にはスマホを触らない、または極力触らないようなルールにしている会社がほとんど。さらに、「スマホを触っている=仕事をサボっている」と、考える人がほとんどだろう。だからスキマ時間を見つけては何かしら先回りをして準備をして、後々困らないように頑張っている人が多い。

先々の事を考えて、暇な時間があっても、時間を有効的に使おうと考える日本人。本当に労働生産性が高いと思う。

日本人は根回し、報告、連絡、相談をきちっとする

日本人と仕事をすると驚くほどスムーズに進む。誰も仕事を遅らせることがないし、何か問題があれば上司に相談したりする。仕事のプロセスを考えて事前に関係各署に連絡を入れておくコミュニケーションは素晴らしい。

海外就職をしてびっくりすることの一つはみんな行き当たりばったり過ぎるということ。そして、仕事の納期よりも個々のプライベートが優先ということだ。終業時間がくれば仕事が途中でも帰る。日本人だったら、今日中に終わらせといた方がいいと思って残業する人が多数だろう。

日本人のコミュニケーション能力・責任感によって、全体の仕事がスムーズに進んでいる。

カイゼン(効率化)が得意

日本は改善することが得意。トヨタ式が根付いている会社も多い。

例えば、飲食店はそれがとても顕著である。タッチパネルや券売機でオーダーできるようになっていて、オペレーションが少人数で済むように創意工夫されている。一時期話題になったワンオペで牛丼店をまわすなんてことは、海外では到底できない。

日本から台湾に戻ると、小さいお店なのに従業員が沢山いるなぁ・・・と思うことが多々ある。日本の回転寿司は未来のシステムのように見える。タッチパネルでオーダーして、自分の席に無人でオーダーした物が届く。新鮮な食べ物が素早く正確に。働いている人数が少ないにも関わらず不便を感じることはない。

これらに注目して見ると、日本の会社の労働生産性が低いとはどうしても思えないのである。

日本企業が改善すべき5つのポイント

日本企業には改善すべきことがいくつかある。無駄な作業が多い点である。ここでは、ぼくが海外で働きだしてから「日本は非効率だなぁ」と思ったものを挙げる。

  • メールが長い&返信が多い
  • 上司が帰らないから帰れない
  • 長時間労働によって生産性が低い
  • 上司からの仕事を断れない
  • 非効率な作業

これらを掘り下げて説明していく。

メールが長い&返信が多い

日本のメールは不要な文章がテンプレート化している。

例えば、「いつもお世話になっております。」、「どうぞよろしくお願いいたします。」、「恐れ入ります。」、「お手数おかけします。」が良い例だ。さらに、メールに返信をしないといけないという脅迫概念も存在する。

これは特にAmazonで働いている時に痛感した。自分の上司が仕事の根回しのために1時間くらいかけて中国支店の代表にメールを書いていた。

そのメールへの返信は「OK」だけだった。

相手はメールの返信に10秒くらいしかかかっていない。日本人だったら、きっと相手がわざわざ送ってくれたねぎらいの言葉から始まり、内容を改めて書き、お礼の言葉を書く。そのメールを返信するのに3~5分くらいかかってしまう。

10秒 vs 3分

たった一通のメールですらこれくらいの時間差が出てしまう。1日に何度もメールの送受信をする人にとって、メールのマナーや気遣いでどれくらい時間を消耗しているかは簡単に想像できるだろう。

上司が帰らないから帰れない

これは未だによく聞く話だ。最近は、「早く帰れるなら帰れ。」という上司も増えてきたが、他の人の仕事が終わっていないに早く帰れないという文化は存在する。

日本人の仕事への向き合い方について他国と圧倒的に違うのが、従業員一人ひとりに個別のミッションがない点だ。個別の目標を達成したら仕事は終わって良いのが多くの国の常識である。

日本はミッションがなく、一人ひとりが助け合って会社のミッションをクリアしようという考えが一般的だ。ミッションがあまりにも大きすぎるため、他の人の仕事も手伝うことになり、帰れない。本来、仕事の目的は明確化されるべきであり、目的が達成できたら帰っていいものだ。

長時間労働によって生産性が低い

ぼくが日本の企業で働いていた時、仕事中すごく眠かったのを覚えている。なぜなら長時間残業によって十分な睡眠時間を獲得できていなかったからだ。海外で働き始めるようになって、睡眠時間をしっかりと取れるようになって、眠気から開放された。

会社が終わってから飲み会に行くことがないのも睡眠時間が多く取れる理由の一つである。

上司からの仕事を断れない

日本では上司から仕事を頼まれたら「できません。」と答える人はいないだろう。上司の命令は絶対だ。海外では頼まれた仕事を断るのは当たり前だ。自分の責任の範囲内ではないと答える人もいるだろう。もしも引き受けたら、自分の責任外の仕事もやったから給料の上乗せを要求する人もいる。

日本人はもう自分の仕事で大変なのにも関わらず、上司からのお願いに対し、ノーと言えない。

非効率な作業

日本は請求などの書類作業がガラパゴス化している。多くの事務員がエクセルと社内システムとにらめっこして朝から晩まで仕事をしているのだ。

Amazonで働いていた時、請求作業をやっていたのは数人のインド人である。インドからリモートで行われている。取引会社には全てAmazonの書式に合わせてもらい、メールで請求書を送付し、システムが自動的に処理をする。そのため、数人だけで会計処理ができるのだ。

日本ではシステム化をせず、事務員の努力によって複雑な会計業務が成立しているケースがあまりにも多い。そして、誰もこのシステムを変えようとしない。事務員はミスがないように業務を遂行する。上司は自分の仕事ではないからどれだけ部下が大変な作業をしているかわかっていない。

紙に印刷して、捺印して、スキャナーで読み込んでメールで送る作業もいい例である。電子捺印の仕組みもあるはずなのに従来のやり方から変えようとしない。これではITを導入しても効果が少ない。ITの導入は仕事を効率化して働く時間を少なくするもの。働く時間を削減したいのであれば、真剣に業務改善を行うべきだ。

この記事を読んだ人が行動して欲しいこと5選

上記では日本企業の問題について書いていった。それを踏まえて若い世代が工夫して欲しいことは以下の通りである。

メールを短くする&メールの数を減らす

出来る限りメールの内容を削る作業を始めてみて欲しい。そして、出来る限り最短でメールを終わらせる努力をする。実はAmazonに入社して上司から一番最初に読まされた本は以下である。

「気のきいた短いメールが書ける本」

相手に失礼にならない範囲内で、メールの文字数と返信数を少なくしていこう。

仕事が終わったら早く家に帰る

定時に帰る習慣を身につけることが重要である。そもそも上司が部下を早く帰さない会社には未来がない。恐らく定時でも帰れない会社の多くはサービス残業も強いているのではなかろうか。従業員を少しでも早く帰社させて、人件費を少なくするのが当たり前の発想である。

早く家に帰って休息時間を増やそう

早く家に帰って、休息をゆっくりとろう。仕事の後の飲み会も思い切ってやめよう。家にいる時間を増やして、休息を十分にとれば生産性もぐっとあがる。お酒の摂取量が少なくなって、健康になって、支出も減らせれば得しかない。

自分の時間がないことをはっきりと説明する

イエスマンになっていては永遠に他人の仕事をやらされます。そしてその他人の仕事であなたの評価はあがりません。まずは数回に1回でもノーということから始めましょう。上司もあなたが忙しいなんてわかっていないケースも。。。

自分の仕事が既にいっぱいあって、これ以上はできない事をしっかりと伝えましょう。伝えなくても上司なんだから自分の仕事量はわかっているでしょうという考え方を捨てて、論理的に説明することが大事である。

この能力を身につけておくと人生で大きく得をする。自分の不利な事について論理的に的確に断る能力は早いうちに身に着けておいた方が良い。

非効率な作業を改善提案する

上司はあなたの仕事に対し興味をもっていません。上司にとって、部下が必要な作業を問題なく遂行してくれることが全て。そのため、指をくわえて待っていても状況が良くなることはないでしょう。

そこで、書類の処理が少なくなるよう上司に提言することが必要だ。日頃から不要な作業はメモしておいて、数ヶ月に1度まとめた内容を上司に出すだけで少なからず改善されることも出てくる。

最初から全部いっぺんに変わることはないが、徐々によくする事は可能。無駄な作業を次の世代に引き継がないように、あなたの世代で業務を変革させましょう。

日本の労働力は超一流。だけど、改善すべき点も。まとめ

日本人は労働力としては世界で一級品。海外で複数の会社で仕事をしたぼくがそれを強く実感している。

しかし、悪しき日本企業文化がまだ実在しているのも事実。

今回、具体的に書いた内容を日々の業務で実行して、自分の時間を増やしていく若者が一人でも増えればいいなぁと思う。

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