台湾で働いたから実感する、日本の職場の男尊女卑問題

「日本は男尊女卑でしょう?」海外に住んでいると、よく外国人の友人からそう聞かれます。

平成も終わろうとしている文明社会の日本に、「男尊女卑」という言葉は何となく似つかなくて、「そんなの昔の話だよ。いまは女の人も強いよ」と答えるものの、「保育園落ちた、日本死ね」の匿名ブログが、世間の働くママたちから共感を得て、世間を大きく賑わせたのはたった2年前のこと。

先日発表された「世界男女平等ランキング」では、相変わらずG7で最下位の110位という結果だし、
「そんなの昔の話だよ!」と本当に笑い飛ばせるのでしょうか? 今回は、私が現在住んでいる台湾、そして世界の女性の働き方を比べながら、「日本人女性が自由になるのに必要なこと」を考えてみます。

「男女平等」とはなにか?

「男女平等」とは、男女の性別による差別(性差別)を受けず,またしないこと。

18世紀後半以降、女性の参政権、教育・就職の機会均等,男女同一賃金等を求める女性運動によって次第に実現されてきました。

現在の日本国憲法は法の下の平等を謳っていますが,仕事の内容や賃金において女性が不利益をこうむることはまだ多いのが現状です。(一般職,総合職など)

また、家事・育児・介護などが女性の役割として期待され,女性が家の外で働くのを困難にしている状況もあり、男女平等が十分に実現されているとは言えないようです。

引用;百科事典マイペディア

https://kotobank.jp/word/%E7%94%B7%E5%A5%B3%E5%B9%B3%E7%AD%89-850881

日本の男女平等が進まない原因は「待機児童問題」

2018年4月の段階で、全国の待機児童は5万5000人。待機児童「ゼロ」どころか、3年連続で増え続けています。「子供が預けられない環境」にあったら、両親のうち収入の低いどちらかが仕事をやめて子供の面倒をみるしかないですよね。

「子供の世話」自体は、女性がする必要はないと思いますが、どれだけ妊娠中に働いても、出産の前後2ヶ月程度は産休を取り安静にしていたほうが良いので、「2ヶ月休みを取れる人が、引き続き仕事を休んで子供の世話をする」という流れになってしまうのかもしれません。

私は、結婚と出産経験はありませんが、同級生で子供を産んだ友人全員が妊娠がわかったのとほぼ同時に仕事を辞めています。

待機児童、全国に5万5000人 3年連続増加 半年で倍増

1~10位までは、北欧諸国がほとんど独占していますが、中米のニカラグア、アフリカのルワンダ、アジアでいうとフィリピンが健闘しています。

日本はというと、149カ国中まさかの110位でG7の中では圧倒的に最下位。近隣諸国をみてみると、韓国は115位と日本と大差なく、中国は103位の結果です。私の住んでいる台湾は、残念ながら国際社会から正式に「国」として認められていないため、Global Gender Gap Report 2018に名前はありません。

しかし台湾政府が、Global Gender gap Report の指標を元に独自に計算し、発表した結果によると、ランキングでは33位となっており、アジア全体では4位に当たります。

現行の総統(日本の内閣総理大臣に当たる)が女性の国ということも影響していると思いますが、実際に台湾に住んでみて「女性が働く環境が整っている」と強く感じています。

【参考資料】

性別落差指數(GGI):1.性別落差指數(Gender Gap Index, GGI)(資料來源:主計總處;更新日期:2018-03-21)

台湾の女性の働く環境

台湾は「女性の社会進出先進国」として有名です。結婚、出産をしても仕事を辞める女性はかなり少数派ですが、それにはいくつかの理由があります。

①収入が低い

台湾の平均月収は約13万円程度で男女差はほとんどありません。家賃は場所によって異なりますが、都心のマンションだと10万円近くすることもあるので、どちらかが仕事を辞めるという選択肢はありません。

労働法で決められている産休の2ヶ月間は、フルで給与が出るため、ほとんどの女性が出産日の1、2週間前まで仕事をして、2ヶ月間の産休に入ります。

「大変そう・・・」と思われるかもしれませんが、体調が悪いときはいつでも休めますし、「妊娠中も働くことが当たり前」の社会では、周りの理解もあり、皆イキイキと働いており、とても楽しそうだな、と思います。

②働きやすい環境

台湾では、出産後に育児休暇をとる人もいますが、上記の経済的な理由から仕事を続ける人がほとんどです。実家と離れた場所に住んでいる夫婦は、小さな子供を日本と同じように保育園に預けているようですが、それ以外に、台湾では東南アジアからの労働者を雇用した「家事代行サービス」が盛んです。

家事代行サービスでは、料理や洗濯、掃除などの家事以外に介護や保育サービスも行なっています。家事代行だけでなく、介護と保育サービスが24時間365日住み込みでついて、利用している台湾の友人によると、台北市内では10万円程度だそうです。

ツイート引用:

「家事・育児・介護が女性の仕事」という意識は、台湾社会でほとんどありません。特に「介護」は非常に労力を消耗する仕事なので、プロの助けなしに家族だけで行なっている、という家庭も見たことがありません。

まとめ

台湾の「女性の社会進出率」にも平均収入が低いという背景があるので一概に持ち上げることはできないのですが、男女平等ランキングの結果、待機児童のニュース、友人の近況を聞く限り、正直「日本の就業環境」の男尊女卑を否定できません。

「日本で女性が自由に働く」には、もちろん保育園の数が増えたり、台湾のようにゆくゆくは安価のベビーシッターが主流になったりと、環境が変わるのを待つ手もありますが、時間がかかりそうです。

両親からの協力も得られない場合は、

  • 夫婦でどちらが働くかを話し合う
  • いつでも復帰できるよう、手に職をつける
  • 在宅でできる仕事を探す

というのが現状、子供を育てながらの働き方になっているのかもしれません。

日本が、「自分のペースや家族に合わせて働き方を調整していける」という環境になることを願いたいですね。

【参考資料】

・データブック(国際労働比較)

RYO

RYO

90年生まれ、東京都出身。

上海華師大で学生時代に中国語を学ぶ。
大学卒業後、大手ベンチャーに就職するものの3ヶ月で挫折し24才で台湾へ。

25才で日本法人立ち上げを経験し、20代で上場企業の管理職に。
アジアに住む日本人女性が快適に過ごすための情報を発信している「Place In Taipei 」ブログ運営中。メインテーマは、アジア就職、台北生活情報、語学学習、など。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

同じタグのついた記事

同じカテゴリの記事