ガンダムユニコーンの15のセリフから学ぶ仕事観・人生観

多くの人がご存知のガンダム。中でもガンダムユニコーンは一般的に「機動戦士ガンダムUC」と表記され、アニメ第1作である「機動戦士ガンダム」などと同じ時代を舞台とした作品です。ガンダムシリーズの中でも有名な「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」から3年後、宇宙世紀0096年の世界となっています。

私はこれまでいくつかのガンダムシリーズ作品を観てきましたが、その中でもガンダムユニコーンの完成度は特に高いと感じています。
ストーリー、音楽、モビルスーツ、戦闘シーンのセンスはどれをとっても高く、繰り返し作品を観たものです。

その中でも、作品で多くのキャラクターが発するセリフのひとつひとつにはどれも大きな意味があり、感慨深く感じました。

その中には、生きていくなか、また仕事をしていくなかで参考になる言葉もいくつかあります。今回は、私がガンダムユニコーンで特にすばらしいと感じた15の名言を、自身の仕事観・人生観とあわせながら紹介したいと思います。

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目次

自分の人生を考えさせられるセリフ

ガンダムの世界では、現代社会よりもはるかに過酷です。簡単に人の命が失われるからこそ、見ている私たちは「命」や「人生の意味」について強く考えさせられます。
作品中で、自分の人生の意味を強く考えさせられた台詞を3つご紹介します。

「最後の命令だ……心に従え」

episode6「宇宙と地球と」で、ジンネマン大尉が、娘同様に扱っていたマリーダ・クルスに対し、内心を吐露した台詞です。

自分の心で正直であることは大切ですが、私たちは。人間関係などのしがらみに捕らわれて、心にもない言動をとってしまうことがあります。

人間社会の中で自分の心に正直になることは、簡単そうに見えてとても難しいことをガンダムユニコーンの物語は教えてくれています。

「人は、弱くて……不完全で……だから託すんだ!託されて、歩き続けるんだ。どんなに辛い道であっても……!」

主人公であるバナージ・リンクスの名言。託すということ言葉はステキな言葉です。人に想いを託し、後続の人につなぐことの重要性は大人になってから気づくことが多いのではないでしょうか。

代々続く企業の経営者は、先代からの想いを託されたことによって「会社を守らなければならない」と強く考えるようになった、という話もよく聞きます。他者から受け取った強い想いは、ときに行動を起こすガソリンになるのです。

「恐れるな。信じろ。自分の中の可能性を。信じて力を尽くせば、道は自ずと拓ける。為すべきと思ったことを為せ」

バナージ・リンクスの父であるカーディフとの最期の会話から。カーディフがバナージ・リンクスに伝えた最期のセリフです。

自分の可能性を信じて日々研鑽している人は、誰の目から見ても尊敬に値しますよね
しかし「続ける」というのは簡単そうに見えて非常に難しいことです。

私も日々、自分の可能性を信じて難しいミッションに取り組むように心がけていますが、やはり気が滅入りそうになることもあります。そんな時には、すぐには結果がでなくとも、必ず何かを得ることができると信じる気持ちを思い起こすことが大切なのではないでしょうか。

仕事の向き合い方を考えさせられるセリフ

ガンダムは壮大な戦いに巻き込まれるなか、必死に自分の使命を尽くそうとするキャラクターが数多くいます。
大きなプロジェクトに携わっている時や、困難に立ち向かっている時には、そんなキャラクターが発するセリフに、自分の仕事ぶりを重ねてしまうことがあります。

ここでは、仕事の向き合い方を考えさせられた台詞を3つご紹介します。

「お前の目は、そんなこと納得しちゃいない。自分の生き死には自分で決めるって奴の目だ。なら死ぬまでやせ我慢してみせろ。男の一生は、死ぬまで戦いだ……」

誤って人を殺めてしまったことに強い罪悪感や後悔、絶望感に打ちひしがれているバナージ・リンクスに対して、ジンネマンが言った言葉です。

何ごとも自分の判断基準を持って、自分で決めることが重要です。これは仕事だけではなく、プライベートでも同様です。「男の一生」とあるように少し男くさいセリフですが、私は女性にも当てはまる言葉だと思います。

「私は、その子供らに対して恥じぬ父親でありたいと願うだけです」

証拠隠滅のために、コロニーレーザーをメガラニカに打ち込もうとするローナンという人物に対して、 民間人を犠牲にする行為に異議を唱えたブライトという艦長のセリフです。

私も親として自分の振る舞いには誇りを持ちたいと思ってます。自分の仕事に誇りをもって、取り組んでいる姿は大人が見ても子どもが見てもかっこいいですよね。

「タチが悪いのは、批判だけをして自分は何もしない人間だ」

マリーダ・クルスが、主人公であるバナージ・リンクスに対して自らの考えを伝えたセリフです。

この言葉はどの時代でも共通しています。行動こそが重要と理解している人は、けっして批判だけでは終わらないものです。仕事だけではなく全てのことに当てはまるのではないでしょうか。

「世界を変えることができるのは、手を動かした人間だけだ」という言葉もありますが、やはり行動は重要なことなのです。

自分を振り返るときに役立つセリフ

ガンダムには、たくさんの個性的なキャラクターが登場します。そのため、発するセリフには一種の哲学のような「深い」セリフも多くあります。
自分自身を問いただすようなセリフを思い返すことで、自分の成長の助けになってくれたこともありました。

今回は自分を振り返るときに役立つセリフを4つをご紹介します。

「わからないからって、哀しいことが多すぎるからって、感じる心を、止めてしまっては駄目なんだ」

ジンネマンとのバナージ・リンクスのやりとりの中で、登場したセリフです。一年戦争を知らないバナージ・リンクスには、地球連邦とジオン公国軍との戦争と、その戦争での敗戦がジンネマンたちから沢山の大切なものを奪い去った事実を理解することはできなかったようです。

そのときバナージ・リンクスが、ジンネマンが冷酷な人間ではないことを知っているからこそ、前に進んでほしい、との思いからジンネマンに語りかけたセリフです。

自分の感情を、きちんと理解することは大切です。私もそれができる人間でありたいと思います。自分の気持ちがわかれば、落ち着いて分析することで次に取るべき行動もわかってきます。

「俺は人の悲しさを、悲しいと感じる心があるんだってことを、忘れたくない。それを受け止められる人間になりたいんです」

無慈悲に人が殺される戦争に耐えきれないバナージ・リンクスがジンネマンに言ったセリフです。

大人になっても、悲しみをきちんと受け止めることができる人は少ないかもしれません。合理的・論理的に考え過ぎてしまうと、感情があることを忘れてしまいがちです。そうならないよう、正の感情も、負の感情もきちんと感じ取れるような人間であり続けたいと思います。

「過ちを気に病むことはない。ただ認めて次の糧にすればいい。それが大人の特権だ」

ジオン公国の首領・デギン公王の末裔であるミネバを行方不明にし、ミッションだったラプラスの箱の奪取に失敗したジンネマン。彼に対し、「シャアの再来」と言われるフル・フロンタルがかけたセリフです。

チャレンジして失敗したときに、できることはしっかりと振り返りを行い、次のチャレンジの糧にすることです。そのためには、まずきちんと自分の振る舞いや失敗を認めることが重要といえます。

「人を想って流す涙は別だ。何があっても泣かないなんて奴を、俺は信用しない」

砂漠横断の際に、後悔や絶望感で張り詰めていたバナージ・リンクスに対して、人の優しさを捨ていないジンネマンが言ったセリフです。

かっこいいセリフですよね。男だって人前で涙するときはあります。

先日仕事で私の後輩が、あるプロジェクトで全力を尽くしましたが、最初は全く報われませんでした。先方からはクレームがくる。上司からは叱責をもらうなど散々な状況でした。

しかし、彼は決してプロフェッショナリズムをなくさずに真摯に仕事に取り組み、徐々に周りの応援を得るようになりました。他責にせず、愚痴をこぼすこともなく、ただ自分に何が足りないかを考えては、習得しようと実行に移していました。

私の涙腺が弱いのかもしれないですが、その人にとって大きな障害にぶつかったときにひたむきに立ち向かう姿はうるっときそうになります。相手のことを気にかけているからこそなのかもしれませんが、あなたにはそんな経験はありませんか?もしあったとしたら、そんなあなたを見てプラスの印象を抱いている人もいるかもしれません。

これからの地球や未来を考えさせられるセリフ

子どもから大人まで、長い間多くのファンに支持され続けるガンダム。人気の理由のひとつとして、近い将来、自分たちにも本当に起こりうるような物語であると感じる人が多いからではないでしょうか?

それだけリアリティを感じるのはガンダムの地球規模の問題や戦争に対する考察が非常によくできているからだと思います。

そんな物語の中で、地球連邦政府首相であるリカルド・マーセナスが、宇宙世紀創始祝典演説で話した、これからの地球や未来を考えさせられるセリフを5つご紹介します。

「地球の危機という課題に対して、旧来の国家はなんら有効な解決策を示せませんでした。20世紀末葉から指摘され始めた人口問題、資源の渇望、環境破壊による熱汚染……」

まさに今、私達が直面している問題に対しての辛辣な批判です。このまま何も手を講じなければ、本当にこのセリフの通りになってしまうでしょう。自分たちに出来ることが無いのか、それぞれが考えることが大切です。

「いまや後戻りの許されないこれらの問題を解決するためには我々ひとりひとりの意識改革が不可欠だったのです」

抜本的な改革には、まず意識の改革が不可欠であることをこのセリフで認識しました。次の世代に向けて、私達が世界的な問題解決をするためには、まず大勢の意識を変える必要があるのです。

「国家、民族、宗教…これらの壁を取り払い人類が本当にひとつになるためにはまだまだ多くの試練を乗り越えなければならないことも事実です」

人類がひとつになるためには国家や民族、宗教の壁を取り払う必要があることを、またこのセリフで認識しました。このような時代が早く来ることを望みます。

「人類はひとつになれるという事実を普遍化し、互いを拒絶することなく、憎しみ争うことなく、一個の種として広大な宇宙と向き合ってゆく」

私はこのような世界が来ると信じています。まだまだ時間がかかるでしょうが、世界がより平和で幸せになれるよう社会問題に取り組む役割を今の大人が担っていると思います。

「高みを目指すため、自らの戒めとするため己の中により高次な存在を設定するのは人の健康な精神活動の表れと信じています」

深いセリフです。ここで述べられている高次な存在とは神のことかもしれませんが、それは人の本質なのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか? 「アニメなんて子供が観るもの」と考える人もいますが、大人が学ぶこともたくさんあります。

まだ見ていないという人で家庭がある方は、お子さんと一緒に観るのもおすすめです。

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