「仕事が予定通りに終わらない…どうしたら仕事の効率がアップするのだろう? 」
これは社会人であれば誰もが経験する悩みではないでしょうか。
次々と舞い込んでくる仕事を素早くこなすためには、効率的にタスク管理を行うことが重要です。
ここでは、タスク管理が上手い人の特徴や、上手い人になるためのコツやツールについて解説します。
なぜタスク管理が上手い方がいいのか?
タスク管理が上手い人は、タスクの対応漏れやミスが少なく、業務を効率よく進めている傾向にあります。また、業務全体の進捗を把握できているので、どんな時も臨機応変に動くことができます。
また、どんな業務にも締め切りや納期が設定されています。ここで遅延が起こると、チームに迷惑をかけることはもちろん、クライアントや上司の信頼を失いかねません。タスク管理が上手い人は優先度の判断が的確で、締め切りに遅れることも滅多にないでしょう。
このようにタスク管理が上手いかどうかは、業績や生産性、作業効率に多大な影響を及ぼすのです。
タスク管理が上手い人の特徴
「タスク管理が上手い」とは、具体的にどういうことを指すのでしょうか。タスク管理が上手い人の特徴を詳しくみていきましょう。
重要度・緊急度の高いタスクから処理する
タスク管理が上手い人は、自分がこなさなければいけない仕事に対して優先順位をつけています。順位をつける際には、経験や感覚といった曖昧な基準に頼るのではなく、明確な評価軸をもって順位付けをすることが大切です。
優先順位の評価軸として一般的に用いられるのが「重要度」と「緊急度」です。重要かつ緊急のタスクから先に着手し、重要でも緊急でもないタスクは後回しにするか、ほかの人に任せるという判断をします。
しかし、タスクの重要度や緊急度を正確に判断するのは、いうほど簡単ではありません。
タスクの重要度や緊急度を明確にするには「重要度と緊急度のマトリクス」を知っておきましょう。
「重要度と緊急度のマトリクス」による優先順位の付け方については「優先順位と優先度って何が違うの? 仕事における優先順位の付け方を解説」で詳しく説明しています。
タスクの処理にかかる作業時間を管理できている
タスクを処理するために必要な作業時間の把握もタスク管理が上手い人の特徴です。それぞれのタスクを終わらせるのにどれくらいの時間がかかるのかを見積もった上で、タスク管理を行っています。
作業時間を見積もる際には、そのタスクを行うのに一般的にどれくらいの時間がかかるかという情報も大切ですが、人それぞれ作業のスピードは異なります。
そこで役に立つのが、自身が同様のタスクに取り組んだ際にかかった時間のデータです。日々の仕事の中で作業を行う際には、自身の作業時間のデータを記録して、将来のスケジュール管理の参考にしましょう。
それでも時間の見積もりには常に不確実性があります。特に、長期間にわたる作業の見積もりになると、予想外の出来事やバグが発生し、スケジュールが崩れてしまうリスクが高まります。
そこで、細かく分割したタスクごとの見積もりをいくつも作るという方法があります。
例えば、納期が1か月だとしたら、週毎の目標、その日の目標、午前中の目標といったように「小さな目標」をいくつも立てます。これにより、直近でやるべきタスクが明確になります。もし、その日の「小さな目標」が達成できなかった場合は、次の日、もしくは数日かけて少しずつその遅れを取り戻し、1週間の目標に間に合わせるよう努力しましょう。
このように「小さな目標」でタスクを区切っていくことで、進捗に遅れが出た場合の把握や巻き返しも容易となり、タスク管理の上手さにつながるでしょう。
タスク管理ツールを一元化している
タスク管理が上手い人は、タスク管理ツールを一元化しています。複数のツールを横断的に利用したタスク管理はあまりおすすめできません。
なぜなら、それぞれを管理するために時間を取られてしまうからです。プロジェクト毎に別々のツールでタスク管理をしていると、スケジュールや進行に変更があった時などはそれぞれを見て調整をする手間が発生します。
また、複数のタスク管理ツールを利用することで、タスクの追加もれや変更忘れなどが発生するリスクがあります。
自身のタスクだけでなく、チーム全体のタスクまで見通せるようなタスク管理ツールに集約することで、タスク管理の手間を最小限に抑え、タスク管理を上手くこなしているのです。
タスク管理が上手くなるコツ
では、今よりもっとタスク管理が上手くなるにはどうしたらよいでしょう。
タスク管理には以下のようなコツがあるといわれています。
・タスクを具体化・細分化する
・重要度と緊急度のマトリクスを使用する
・やらないことを決める
・タスクごとの作業時間を把握する
・マルチタスクは避ける
・関係者への確認時間も想定する
・仕事を開始する前にスケジュールにタスクを組み込む
タスク管理が上手い人は、これらのコツをしっかりおさえて日々のタスクに取り組んでいるといっても過言ではありません。
タスク管理のコツの詳細は「簡単にタスク管理ができるコツや方法を解説します! 個人・グループにおすすめのツールも紹介」でまとめているので、本稿とあわせてご覧ください。
タスク管理が上手い人の手法
次にタスク管理が上手い人が活用しているアイテムと、その活用方法を紹介します。これらは、タスク管理の効率をあげるために欠かせないアイテムといえます。
ホワイトボード
個人やチームで抱えるタスクやその進捗状況を俯瞰的に見る時には、ホワイトボードにまとめておくといいでしょう。
タスク名や担当者はもちろん、着手前・進行中・保留・完了などのステータスを書いておくと、チームでの連携が取りやすくなります。
ノート
タスクの洗い出しや完了チェックに役に立つのがノートです。「書く」という行為は記憶に残りやすく頭の中が整理されるため、やるべきことの明確化やタスクの対応漏れをなくすというメリットがあります。
タスクの前に英語で中点(・)をあらわすバレットを書いて、頭の中にあるタスクを箇条書きで洗い出す「バレットジャーナル」という手法も効果的です。完了したものからチェックを入れたり打ち消し線で消したりするシンプルな方法でタスクを管理しましょう。
カレンダー
スケジュールに紐づけたタスク管理にはカレンダーがおすすめです。卓上カレンダーやスケジュール帳にタスクの締め切りを書き込んで、業務の流れや緊急度を見える化します。
スマートフォンやパソコンからも使用できるカレンダーアプリであれば、どこにいても進捗状況の確認やスケジューリングができるので便利です。変更や追加があった時は特に、すぐに書き込めるのでうっかり忘れてしまうこともなくなるでしょう。
付箋
タスクを書き出し、重要度や緊急度、ステータスごとに分類しやすいツールが付箋です。「書く」という行為によって記憶に残りやすく、頭の中が整理されるのはノートと同様ですが、変更や進展があった時には剥がして貼り直すことができる点で非常に便利です。
付箋を使ったタスク管理は、ひとつの付箋にひとつのタスクを書くことがポイントです。この時、あわせて知っておきたいのが「GTD」というタスク管理の手法です。
GTDとは、“Getting Things Done(物事をやり遂げる)”の頭文字が語源となっており、フォーチュン100企業(米グローバル企業の総収入ランキングトップ100)の約40%が導入していると言われている、アメリカでは主流のタスク整理術です。
GTDについては「GTD (Getting Things Done)とは?仕事に優先順位をつけない、斬新なタスク管理術をご紹介!」で詳しく解説しています。
付箋に洗い出したタスクは、重要度と緊急度のマトリクスにあわせた分類や、ステータスごとに並べるなどし、管理を行いましょう。ホワイトボードやカレンダーと併用することで、さらにタスク管理が上手くなるでしょう。
おすすめのタスク管理ツール
タスク管理が上手い人がやっているコツや手法を活かすためには、タスク管理ツールの導入がおすすめです。ここではTeamHackersおすすめのタスク管理ツールをご紹介します。
Googleカレンダー
多くのビジネスパーソンが使用しているであろう「Googleカレンダー」は、無料のGoogleアカウントを作成するだけで導入できるツールです。
スケジュールに書き込んだタスクは共有も可能なので、個人だけでなくチームのタスクも管理ができます。
チームのメンバーに相談事や頼み事がある場合などは、前もってスケジュールを確認できるので、チームでの連携がスムーズになるでしょう。
また、Googleカレンダーはとても見やすいツールなので、シンプルなタスク管理を実現させることができます。Googleカレンダーの活用方法は「タスク管理・スケジュール管理の共有はGoogleカレンダーアプリこれ1つで完了」をご覧ください。
TeamHack
TeamHackはチャット機能までも一元化できるタスク管理ツールです。
それだけでもタスク管理がスムーズになりますが、タスクの予定工数を見積もったり、タイムトラッキング機能を使用してタスクごとの作業時間を測ったりすることで、作業時間を把握できる有益な機能も備えています。
「タスク管理が上手い人の特徴」の章で、タスク管理が上手い人はタスクの処理にかかる作業時間を管理できているとお話ししたように、工数の把握は的確なタスク管理に欠かせません。
TeamHackのタイムトラッキング機能を利用すれば、タスクにかかる工数を把握することができるでしょう。
まとめ
「タスク管理が上手い」ことは、仕事を効率的に進めるために重要なスキルだということを解説しました。漫然と「タスクを書き出して消化する」ことが大切なのではなく、効率的に仕事を達成するための道しるべとしてタスクを管理することが大切だということも確認できたのではないでしょうか。
タスク管理という武器を有効に活用して、「仕事ができる」ビジネスパーソンを目指しましょう。
タスク管理が上手い人を目指すのであれば、以下の記事もあわせてご覧ください。