生産性を高めるために労働時間を減らしてみよう

労働生産性が高まれば自由な時間が生まれ人生が豊かになります。労働生産性を高める第一歩は労働時間を減らすことです。

生産性向上が注目を浴びるきっかけは政府が「働き方改革」を提唱したからです。働き方改革の背景には日本の抱える労働人口の減少があります。日本はこれから少ない労働人口(インプット)で高いパフォーマンス(付加価値)を出さなければ国際競争で遅れをとってしまいます。長時間労働でインプットのかさ増しをするのも限界です。個人レベルでも長時間労働と低い生産性の働き方は生きていく活力を奪っていく原因になります。生産性を高めるための第一歩は労働時間を減らすことです。メリハリをつけ生産性を高めることで普段の仕事もプライベートも充実させましょう。

改めて生産性とは何なのか

生産性とはインプットに対するアウトプット(付加価値)の割合のことです。

より分かりやすく言えば短い時間、少ない資本で売上が上がれば生産性が高い、長時間労働をして大きな資本を使って仕事をしているのに儲からなければ生産性が低いというわけです。インプットをより少なくし、多くのアウトプットを生み出す必要性が高まってきたことで叫ばれるようになりました。生産性を高めることで仕事にもプライベートにもメリハリが生まれ充実します。

単純な長時間労働は労働生産性を高めない

長時間労働すれば確かに売上は上がるかもしれません。例えば小売店が営業時間を8時間から24時間の3倍にしたら長く営業した分、買い物に訪れる客も増えるでしょう。しかし時間あたりの売上はどうでしょうか。

営業時間が8時間の時の売上が仮に80万円、24時間の時が120万としたら前者は1時間あたり10万円の売上、後者ならば5万円の売上になってしまいます。確かに後者の方が総売上は高いかもしれませんが1時間あたりの売上(アウトプット)が落ちていることが分かります。

経営者の目線に立てば総売上が伸びても時間あたりに一定の人件費や光熱費(ランニングコスト)がかかるとすると結果的には(売上―ランニングコスト)の利益は全然、伸びていないことも考えられるわけです。経営者が仮に人件費を営業時間を伸ばした分、余分に支払わなければ儲かる可能性もあります。しかし人手不足の日本では、そんな残業代を払わない所謂ブラック企業は人が集まらずオペレーションがまわりません。

制限時間を設けないと生産性が落ちる

単純な長時間労働は生産性を高めません。簡単に言えば時間あたりのアウトプットが低くなってしまうからです。私はフリーランスのWebライターをはじめたての頃に身をもって制限時間を設けることの大切さを実感しました。勤務時間が決まっていないため長時間だらだらと仕事をしてしまうようになったからです。

私がフリーランスをはじめたての頃に落ちた生産性

フリーランスは自分で自分の生産性管理やマネジメントをしなければいけません。しかし私は独立した当初、自分のセルフマネジメントの意識が希薄でした。

一人で上司もいない状態で仕事をしていると仕事時間中にダラダラとスマートフォンをいじってしまったり友人が誘いが来たら仕事を中断して遊びに行ってしまったり、仕事とプライベートの時間の境目がなくなりました。

そのためメリハリのない生活になり長時間、中途半端に働いている時間が長くなってしまいました。長時間、仕事をしているので、なぜ売上が全然あがらないのだろうと悩みました。時間を無制限に使えることがかえって時間あたりの生産性を意識しない働き方をしてしまっていたのです。

外資系小売業で学んだ生産性を高める重要性

私は海外で働いていましたが、帰国後しばらくアメリカの外資系の小売業で働きながら独立する準備をしていました。その企業はタイムカードで分刻みで労務管理をしており限られた時間の中で効率よくテキパキと動いて仕事を終わらせる方が好まれる社風でした。

むしろ、時間内に仕事が終わらず長時間、職場にいることができない雰囲気すらありました。労働時間を制限してさらに少人数でオペレーションを回すことで1人で1.5人分の働きをする感じです。だらだらと同僚同士でおしゃべりをしながら働ける感じではありません。とにかく手を止めずテキパキと効率よく仕事を進めていかなければいけない合理的なオペレーション体制がとられていました。その代わり原則、残業も管理職以外はなく時間外労働をすることになれば約2割増しで分単位で給料が支払われました。働く時間とオフの時間とのメリハリがしっかりした企業文化でした。

私がこの外資系の小売業から学んだのは、限られた時間の中でいかに効率よく工夫してテキパキと動くことの大切さです。

生産性を高めるには労働時間を減らしてみよう

生産性を高めるための第一歩は労働時間(インプット)を減らしてみることです。限られたインプットの中で、これまでできていたことをやれないか考えてみることで生産性が高まります。例えば8時間かかっていた仕事を6時間で仕上げられないか試してみることが生産性を高める第一歩です。

制限を設けることで工夫が産まれる

私自身もフリーランスで働く時間を試しに午前中の9:00から夕方の17:00までと決めて取り組んだ方が長時間だらだらと仕事をしている時に比べて時間あたりの集中力や成果物をつくるスピードも伸びたように思えます。

25分の作業時間と5分の休憩を繰り返すポモドーロ・テクニックが生産性を高める方法として一部で流行っています。ポモドーロ・テクニックも時間制限を設けることで時間あたりの生産性を高めるテクニックの一つです。

日本は労働生産性が国際的にみても低い

日本は1時間あたりの労働生産性が先進7カ国でもっとも低いというデータがOECDの調査で明らかになっています。日本の労働生産性は先進国で労働生産性が最も高いアメリカの6割強程度です。日本の多くの企業は長時間職場にいることが美徳とされることが多かったのではないでしょうか。

少なくとも私が関わってきた日本の職場の多くは長時間、職場に残っていると「頑張っているね!」「やる気があるね!」と言われるところが多かったように思えます。その一方で時間あたりの仕事の密度や生産性はあまり重視されているようには感じませんでした。

アメリカ企業は残業すると逆に心象が悪くなる

すべての外資系企業がそうではないでしょうが少なくとも私がお世話になっていたアメリカの企業は時間内に仕事や作業が終わらないと、仕事が遅い、時間内にテキパキと作業を進められないと評価が下がるような雰囲気がありました。日本の職場のように長時間、職場に居残っているとほめられるのとは正反対でした。時間内に仕事が終わらないと仕事ができない人と評価されてしまうのです。アメリカは先進国で労働生産性1位の国ですがアメリカ系の企業で働いてみると生産性1位の理由も何となく分かりました。

会社員もフリーランスも時間を意識して仕事をしよう

フリーランスとして独立してみると仕事で拘束されているだけでは売上が伸びないのを実感できます。文字通り手を動かしていないと稼げないのです。独立するまで会社や団体から職場に居るだけでとりあえず給料は入っていたため生産性を意識する機会があまりありませんでした。時間は無限にある資源ではありません。これからは会社員もフリーランスも時間を意識して仕事をする時代です。

会社員は仕事をしているふりをしない

仕事をしているふりをしてただ職場にいるだけの日々を過ごしている人は危機感をもった方が良いかもしれません。確かにこれまでは職場にいるだけで何の価値も生み出さなくても会社にしがみついていれば給料が勝手に振り込まれる時代もあったかもしれません。しかし終身雇用が崩壊して雇用が流動性が高まれば何の付加価値を生み出していない生産性の低い会社員は簡単に切り捨てられてしまう時代です。

単に仕事をしているふりをしているだけの社員を抱えるだけの余裕がもう多くの企業にはありません。本当の意味で生産性の高い付加価値を生み出す仕事をし続けることが自身の人的資本の価値を高めます。仕事をしているふりをして長時間、職場にただいるだけという状態もやめるべきですし、やめさせるべきです。

フリーランスも生産性を高める意識を持つべき

会社員だけではなくフリーランスも生産性を高める意識を常日頃、持つべきです。時間あたりの労働生産性を高めようとする工夫や意識を持たないと就業時間が決まっていないフリーランスは特に長時間労働をしてしまいがちです。しかも時間あたりの密度が低くだらだらと仕事をしてしまう人も少なくありません。結果的に長時間だらだらと働く時間が長くなり、しかも稼げなくなるという悪循環にはまります。

フリーランスこそ時間あたりの生産性を常日頃、意識し限られた時間の中で、より多くの成果をあげられるかを意識するべきです。

ドラマからも最近の生産性を高める風潮がわかる

TBS系のドラマ「わたし、定時で帰ります。」というドラマが話題になっています。このドラマのヒロインは定時で帰るために、生産性を高めるために努力をしていることがドラマを見ても伺えます。

このようなドラマが放映されるているところからも時間をしっかり区切り生産性を高めて働くことが重視される社会へとシフトしているのではないでしょうか。「定時に帰る」ことをやる気がないとする従来の風潮と働き方改革の新しい価値観が入り混じる過渡期だからこそ注目されているのではないでしょうか。

限られた資源から生まれる工夫は侮れない

限られたインプットから工夫が生まれます。それは時間だけには限りません。
「不便(必要)は発明の母」という諺もあるほどです。

資源のないシンガポールの躍進

東南アジアのマレー半島の南に位置する淡路島程度の大きさの国、シンガポールはマレーシアから独立した当初、苦難の連続でした。いまでこそ東南アジアを代表する金融センター、人気のガーデン都市としてシンガポールは有名ですが昔は資源も何もない小国でした。

しかし、シンガポールの初代首相のリー・クアンユーは次々に大胆な改革を進めました。国民の資産形成、英語教育、総合リゾートの開発、ビジネスがしやすい環境の整備などです。いまやシンガポールの1人当たりGDPは世界でも上位になり、日本を上回っています。

限られた資源から高い付加価値を国レベルで実現したのがシンガポールです。時間だけではなく限られた資源しかなくても工夫やイノベーションで生産性を高めることができるのです。

限れた予算で高い品質を生み出した日本のアニメ

日本のアニメーションは創世記に予算が限られているという問題がありました。予算が限られていることから多数のコマも描けないためストーリーやキャラクター設定、撮影方法を工夫する必要が生まれました。しかし、そんな制約があったからこそ日本のアニメは豊かな感情表現やつくりこまれた詳細な設定や世界観などで一時代をつくることができました。限られた予算が日本の評価の高いアニメーションが生まれた側面もあります。

日本マイクロソフトは「週休3日制」に挑戦

日本マイクロソフト社は2019年の夏の8月を「週休3日制」にすると発表しました。日本マイクロソフトが推し進めているのがワークライフバランスから、さらに一歩進んだワークライフチョイスという考え方です。ライフステージに応じて各自が仕事と生活の状況に応じた働き方を自ら選択できる環境を用意することで個人の生産性、創造性を高めることが狙いです。ただ勤務日を減らすだけでなく自己学習のための費用を支援し、異文化業種の体験や社会貢献活動の紹介を行うなど、社員に新しい時間の使い方も用意しています。

週休3日、つまり週4勤務ではこれまでと同じやり方では同じ質のアウトプットの維持は難しくなります。マイクロソフトは社員に対して働く日数の制限を設けることで、それぞれの社員の創意工夫と生産性の向上を求めているのです。

まずは働く時間を短くしてみよう

生産性を高めるには工夫しなければいけない環境に身を投じるのが近道です。生産性を高める第一歩は働く時間を短くしたまま今やっている仕事を終わらせられないかやってみることです。例えば8時間かかる仕事を6時間でこなすことではできないかと実際に施行錯誤してみると良いでしょう。

身近なことから工夫をはじめてみましょう。例えばパソコンを使って仕事をしている人ならデュアルモニターにしてみる、よく使う文言を辞書登録してみる、ポモドーロ・テクニックで集中してみる、SNSを仕事時間中は見れないようにする、タスク管理ツールをうまく活用するなどやれることはたくさんあるはずです。

まとめ

生産性を高めることが働き方改革によって注目されるようになりました。生産性とはインプットに対するアウトプット(付加価値)の割合のことです。ただ長時間だらだらと働くだけでは生産性はあがりません。生産性を高めるための第一歩は働く時間を短くすることです。

普段から意識的に限られた時間の区切りを自分で設けて工夫しながらテキパキと仕事をこなすことで生産性が高まります。生産性を高めることで仕事もプライベートもメリハリがつきます。会社員もフリーランスも働く時間を短くし時間あたりのアウトプットの質と密度を高めましょう。

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