やらなければならない多くのタスクに囲まれた時は、優先順位をつけて効率的に進めていきたいと誰しも思うでしょう。しかし、優先順位が決められずに迷ってしまい、うまくいかない方も多いのではないでしょうか。
今回は、優先順位がつけられない理由や、優先順位が決められるようになるための方法を紹介します。優先順位が決められるようになると、仕事のスピードが格段に上がります。ぜひ参考にしてください。
優先順位をつけられない理由・原因
優先順位を決められないと悩むビジネスパーソンは多くいますが、どんなところに悩んでうまくいかないのでしょうか。まずは優先順位がつけられない理由や原因を見ていきましょう。
仕事の全体像が見えていない
優先順位をつけるためには、仕事の全体像をしっかりと把握することが重要です。仕事の全体像が見えていないと、重要なタスクや緊急度の高いタスクなどを把握することが難しいでしょう。
上司からのタスクの依頼を手当たり次第進めているだけでは、タスクをこなすことに必死で、仕事の全体像はなかなか見えてきません。
今自分が担当しているのは仕事のどこの部分なのか、この仕事のゴールはどこにあるのかなどにアンテナを張って進めていくと、仕事の全体像が意識できるようになるでしょう。
各タスクの重要度が判断できていない
仕事を進めるには多くのタスクが存在します。それぞれのタスクの重要度により優先順位は決まっていきますが、各タスクの重要度が判断できないと、当然ですが優先順位はつけられません。
タスクの優先順位を決めるには、「緊急度と重要度のマトリクス」を用いることをおすすめします。仕事に必要なタスクを全て洗い出し、それぞれのタスクを緊急度と重要度の2つの軸に沿って分類する手法です。
「緊急度と重要度のマトリクス」を用いることで、タスクを客観的に俯瞰して見られるようになり、優先順位がつけやすくなります。
【緊急度と重要度のマトリクス(時間管理のマトリックス)とは? タスクの優先順位の付け方や進め方のコツを解説】を参考にして、タスクを分類していきましょう。
着地を考えずにとにかく始めてしまう
タスクのゴールや期限などの着地点を考えずにタスクを始めてしまうことも、優先順位がつけられない原因となります。
タスクの着地を考えず始めてしまうと、だらだらと時間を使ってしまったり、完璧を求めすぎて時間をかけすぎたりしてしまいがちです。
タスクに取り掛かる前に、おおよその期限やゴール、求められている精度を把握しておきましょう。
目の前のことから着手している
優先順位をつけてタスクを進めていたとしても、上司からの新たな指示や顧客からの依頼、電話対応など、想定していなかった業務が発生することはしばしばあります。
突発的なタスクが目の前に並ぶと、すぐに着手しないといけないと思う心理が働いたり、あるいは何も考えずに目の前のタスクに着手してしまったりします。このように目の前のタスクから着手してしまうと、優先順位の高いタスクが中途半端のまま放置されてしまい、終わらなくなってしまいます。
新たな業務が発生した時も、優先順位を検討して進めていくようにしましょう。
なんのためにやっているのか理解できていない
仕事の目的や意図を理解できていないと、抱えているタスクの整理ができません。優先順位は、仕事を整理することから始まりますので、それぞれのタスクをなんのためにやっているのかが理解できていなければ、優先順位つけは難しいでしょう。
チームの中での自分の役割を理解して、担当するタスクの目的や意図を理解すれば、優先順位はつけやすくなるでしょう。
簡単なことから始め難しいことを後回しにする
タスクを進める順番を自分のやりやすさで決めている場合も、優先順位つけがうまくいきません。
簡単なタスクはとりかかりやすく、達成感も得られやすいかもしれません。また、多くのタスクを抱えている場合、タスクの数を減らす有効な方法でもあります。
しかし、難易度の高いタスクは重要度の高いタスクであることが多く、優先的に時間を確保して取り組むことで、より高い成果が得られます。時間配分をせずに簡単なタスクから始め、難しいタスクを後回しにすると充分な時間をかけられなくなる恐れがあります。
優先順位をつけるための3つの軸
優先順位をつけるためには、これから紹介する3つの軸で考えていくとうまくいきます。1つずつ解説するので参考にしてください。
重要性
まずはじめに考えるのは、タスクの重要性です。
例えば、クライアントに提出するプレゼン資料の作成というタスクがあり、プレゼンの内容が今後の受注に影響するとしたら、とても重要度の高いタスクとなります。上長のチェックやフィードバックなどに可能な限り時間をかけて、クオリティの高いものに仕上げる必要があるでしょう。
重要性が高いタスクは、対応がもれたり精度が低かったりすると、影響が大きいタスクと言えます。最優先で取り組めるように優先順位を考えていきましょう。
緊急性
次に考慮するのは、タスクの緊急性です。
「明日までに請求書を作成しないと入金が得られない」「来週の会議の資料を作成し、〇〇部用意する」など、期日が明確で切迫しているタスクは、期日に間に合うように優先順位を考えなければなりません。万が一間に合わなければ、会社に大きな損失を与えたり、参加者に迷惑をかけたりしてしまいます。
仕事の依頼を受けた時には、必ず期日を確認する習慣をつけましょう。あらかじめ期日が明確になっていれば、余裕をもったスケジューリングが可能です。期日間近になって慌てることなく対応でき、緊急性の高いタスクを減らすことにもなります。
単独性
タスクが自分一人で完結するか否か、単独性の軸でも見ていきましょう。
単独性のタスクなら、自分一人の都合で優先順位がつけられますが、他部署との連携が必要なタスクや、チーム内で共有が必要なタスクは、相手の優先順位にも関わります。プロジェクト全体のスケジュールに影響を与える場合もあるかもしれません。
相手の都合も確認したうえで、単独性のあるタスクよりも優先順位を上げて対応した方がよいでしょう。
優先順位を決められるようになるための方法
優先順位のつけ方を理解しても、いざ実践してみるとなかなかうまくいかないこともあるかもしれません。そこで最後に、優先順位を決められるようになるための具体的な手法を紹介します。
優先度を決めるトレーニング
それぞれのタスクに優先順位をつける作業は、実践すればすぐに身につくものでもありません。最初はうまくいかないものと思い、優先度を決めるトレーニングを繰り返していきましょう。
【優先度・優先順位ってどうやって決めればいい? 設定方法のコツを紹介】では、優先度の決め方について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
優先度に基づいて優先順位を決めたとしても、突発的なタスクが発生したりスケジュールが遅れたりすることもあるでしょう。優先順位をつけて終わりではなく、振り返りの時間を持つことも大切です。
やらないことを決める
タスクは全てやらなければならないと思っているかもしれませんが、必ずしもそうではありません。タスクの優先度がわかると、今はやらなくてもいいタスクや、やらなくても問題のないタスクが見えてきます。
やらないタスクがわかると、優先度の高いタスクに集中して取り組むことができ、スケジュールに余裕が生まれるでしょう。やらないことを決めるのも、優先順位を決めるためにはとても重要です。
タスク管理ツールを使う
優先順位を決めてタスクを効率的に進めていくためには、タスク管理ツールを使うことをおすすめします。
タスク管理ツールを活用することで、タスクの洗い出しや整理、全体像の把握などが容易になり、より優先順位を明確にしやすくなります。
タスク管理ツールを活用するにあたっては、自分の目的にあったツールを選択することがポイントとなります。個人向けチーム向け、有料無料など、ツールによって特徴があるので、TeamHackersの記事を参考に、適切なツールを選択しましょう。
【タスク管理ツールの紹介記事】
【2023年版】無料のタスク管理ツールおすすめ13選 | 個人・チーム向けを分けて紹介
【2023年版】タスク管理・To Do管理ツールのおすすめ15選!導入のポイントも紹介
TeamHackは、チームでのタスク管理に特化したタスク管理ツールで、チャット機能も搭載されています。チャット機能を活用することでタスクごとにコミュニケーションをとりながら進めることができるため、優先度の高いタスクもスムーズに進行します。
タスクの登録が簡単なだけでなく、タスク管理や情報共有・スケジュール管理などが1つツールで完結するため、管理のしやすさが特徴です。
▶️TeamHackについて
まとめ
仕事を円滑に進めるうえで、優先順位をつけることは非常に重要で大事なスキルです。
優先順位をうまくつけられるようになるためには、トレーニングが必要かもしれませんが、身につければあらゆるシーンで応用ができるでしょう。
多くの仕事に囲まれても、優先順位をつけてこなしていければ、ビジネスパーソンとしてのレベルアップにつながります。ぜひ本稿を参考に、ワンランク上のビジネスパーソンを目指しましょう。