業務の可視化とは?メリットや業務改善の方法について解説

業務の効率化や生産性の向上、組織の成長のためには、業務の可視化が欠かせません。近年は、テレワークなどの「働き方改革」を推進するためにも、業務の可視化が重要な取り組みとして注目されています。

とはいえ、「業務の可視化とはいったいどのような取り組みなのか」「進め方がわからない」といった、疑問を抱えている方も少なくないでしょう。この記事では、業務の可視化とはなにか、メリットや業務改善の方法について解説します。

業務の可視化とはどのような作業なのか?

「可視化」とは、目に見えない情報をグラフや映像などで表現し、目で見てわかる状態にすることです。英語では「ビジュアライゼーション(visualization)」とも呼ばれています。

ビジネスシーンで使われている「業務の可視化」は、目に見えない業務を見える状態にすることを指します。

たとえば、業務プロセスには形がなく、目で確認することはできません。しかし、グラフやフローチャートなどを用いて可視化することで、業務プロセスを目で見て確認できるようになります。

可視化と似た言葉に「見える化」があります。見える化とは、情報を常に見てわかる状態にする取り組み全体を指す言葉です。

可視化には「目に見えないものを見えるように」、見える化には「共通認識として誰もが理解できるように」というニュアンスがあることを覚えておきましょう。

業務の可視化を行うメリット・重要視される理由

業務の可視化を行うには手間や時間がかかるため、「時間がもったいない」「意味がない」と感じる方もいるでしょう。しかし、業務の可視化を行うことで得られるメリットがあることや、重要視されている理由があることを認識しておきましょう。

業務の可視化を行うメリット

業務の可視化を行う最大のメリットとして挙げられるのが、業務の問題点を見つけ、改善点や課題を明らかにできることです。目まぐるしく変化する現代で、企業を常に成長させるためには、業務の改善が欠かせません。しかし、問題点を把握することなく、いきなり業務の改善に取り組むことは不可能です。

現在どのような問題点を抱えているか、無駄な業務に時間を費やしていないかなど、ひとつひとつの業務の可視化を行い、はじめて企業が抱えている改善点の把握が可能となります。

業務の可視化が重要視される理由

業務の可視化が重要視されている理由として、以下が挙げられます。

・従業員の負担の軽減
・業務の属人化防止
・無駄な時間や経費の削減

業務の可視化を行わない場合、業務全体の生産性や作業効率が低下し、やがて経営不安や離職率の増加につながる可能性があります。

業務の可視化を行い、問題点や改善点にいち早く気づければ、大きなトラブルも未然に防げるでしょう。人員配置やプロセスの見直しは、従業員のモチベーション向上につながり、生産性や作業効率の向上も期待できます。

業務の可視化を行う目的の例

業務の可視化には、さまざまな目的があります。ここでは、業務の可視化を行う目的の具体例について紹介します。

現状把握のための可視化

組織全体の業務改善に取り組むにあたり、まずは現状把握のために業務を可視化する企業が多く見受けられます。

自らが携わっている部門の業務内容については、ある程度把握できている方は多いでしょう。しかし、その業務はどのように企業の利益に影響しているのか、他部門とはどのような関係性なのかなどは、意外と把握できていないものです。

個人や部門の現状を可視化することはもちろん、他の部門との関係性も含めて可視化することで、組織全体の現状を把握できます。

問題点把握のための可視化

現状把握と同時に、問題点の把握を目的とした業務の可視化を行うケースも多く見受けられます。どの部門に、どのような問題が発生しているのかを把握することによって、問題の解決策を考えられるようになります。

RPA導入に向けての可視化

近年、業務の負担を軽減し、効率性を高めるために業務の見直しや新たなシステムの導入を検討する企業が増えています。

たとえば、RPA導入を目的とした業務の可視化が行われています。RPAとは「Robotic Process Automation」の頭文字をとった略語です。RPAを導入することにより、バックオフィスの業務を自動化し、作業効率の向上が期待できます。

▼参考
RPAとは?導入を検討するときに押さえておくべき基本的な知識を徹底解説!

内部統制のための可視化

内部統制とは、企業の経営を健全且つ効率的に行うための仕組みです。まずは、業務実態を把握する業務フローチャートを作成し、業務記述書やリスクコントロールマトリクスなどを整備します。これらの文書作成を目的とした、業務の可視化も行われています。

業務の可視化を行い業務改善する方法

やみくもに業務の可視化を進めるだけでは、業務の改善は行えません。業務の可視化を行うには、適切な方法で進める必要があります。確実に成果をあげるためにも、業務の可視化によって業務改善する方法について確認しておきましょう。

従業員から問題点・改善点のヒアリングの実施

まずは、より具体的な問題点や改善点を把握するために、従業員にヒアリングを行いましょう。業務の可視化をトップダウンで始める場合、一方的な判断や決めつけになりがちです。実際に現場に立っていない人物の判断では、適切な業務改善は難しいでしょう。

従業員から丁寧なヒアリングは、具体的な問題点を明確化できるとともに、従業員に業務改善への意識をもってもらえるようになります。従業員一人ひとりにヒアリングする時間がとれない場合は、web上でアンケートを行うのも有効です。

各従業員業務内容の把握

各従業員の業務内容を可視化して把握することも、業務改善には欠かせません。従業員一人ひとりがどの部門に所属し、どのような作業を行い、どのくらいの業務量をこなしているかを把握しましょう。業務内容を可視化することで、従業員が抱えている負担や労力を把握できます。人員配置や作業の配分が適切でない場合は、改善策を考えます。

各従業員の業務内容を把握することは、業務の効率を下げる要因である「ムリ・ムダ・ムラ」を明らかにし、時間や経費のコスト削減にもつながります。

プロセスマップの作成

従業員からのヒアリングや業務内容などの情報をもとに、「プロセスマップ」を作成しましょう。プロセスマップとは、業務の流れを視覚的に表した図のことです。業務の開始から終了までに実行されるすべての業務を示します。

プロセスマップには、標準化されたルールや記号などを用います。複雑な業務の流れも、ルールや記号を用いて可視化することで、流れや内容を理解できるようになります。

プロセスマップは、共通の認識として捉えられるよう、シンプル且つ正確に作成しましょう。

改善された業務手順の仕組み化・マニュアル化

改善された業務は、手順を仕組み化したりマニュアル化したりすることで、業務品質の安定が図れます。マニュアルを作成する際には、文字に加え、図や画像なども用いながら、直感的にわかるように作成しましょう。

情報のみを詰め込んだマニュアルでは、人によって理解に差が生まれ、作業漏れやミスにつながります。マニュアルは、以前から業務に携わっている従業員はもちろん、新入社員などのはじめて業務に取り組む人物にもわかるように工夫しましょう。

定期的に見直しを行う

業務改善によって作成したマニュアルも、市場動向や環境の変化、従業員の増減などにより、内容が変更になることも珍しくありません。マニュアルと実際の業務内容にズレが生じないよう、定期的な見直しを行いましょう。

「システム変更により業務の流れが変わった」「特定の従業員に負担が偏っている」など、新たな問題点が発生すれば、その都度業務の改善に取り組みます。マニュアルを定期的にアップデートし、改善を繰り返すことで、より良い組織を築き上げていけるでしょう。

業務の可視化に関するトヨタの成功事例

業務の可視化で成果をあげるためには、成功事例を参考にするのも効果的です。ここでは、トヨタの成功事例について紹介します。

業務の可視化を行うことで大きな成果をあげているトヨタでは、6つのポイントを大切にしています。

1.正常の定義

トヨタでは、異常をいち早く察知できるよう、動作や行動の正常な状態を定義しています。本来のあるべき姿でない状態を異常とし、即座に対応し、改善に取り組めるようにしています。

2.暗黙知

暗黙知とは、経験や直感に基づく知識や言語化できない知識を意味します。個人の頭の中に存在している知恵を可視化することで、その知恵を組織全体で共有することが可能になります。

3.具体的な目的

従業員全員が共通意識を持ち、同じ方針をもって行動できるよう、目的を具体的に設定して可視化することが大切です。

4.生産性や品質の指標

大きな組織に所属していると、個人の成果と組織の成果が結びつかないケースがあります。そこで、トヨタでは個人の生産性や品質の指標を用意し、成長の可視化を行っています。生産性の向上を積み重ねることは、やがて大きな成果となるでしょう。

5.行動の現状

トヨタでは、自らが今やるべきだと考えて行動することの可視化も重視しています。自ら考え、自ら行動する自律した職場にするためには、「何のために行っているのか」「方針とズレが生じていないか」など、自身の「今」を客観的にみる必要があります。

6.求められる価値

以前は価値のあった仕事でも、時代の移り変わりとともに価値がなくなることもあるでしょう。求められていない価値を持ち続けていても、他社との競争には勝てません。業務の可視化によって、常に顧客が求める価値の提供を目指しています。

業務可視化に適したタスク管理ツール

業務の可視化について理解できたものの、具体的にはどのように可視化すれば良いのかと、疑問に思う方も多いでしょう。業務の可視化には専門コンサルティングへ依頼や情報サイト「業務可視化ノート」を活用する他、便利なタスク管理ツールやアプリを用いるのも効果的です。

タスク管理ツール『TeamHack』

業務の可視化に欠かせないタスク管理には、業務フローを一目で把握できるタスク管理ツール『TeamHack』が便利です。

複数のプロジェクトをひとつの画面で管理できるので、情報共有がしやすく、業務の全体像も把握できます。情報共有ツールや作業時間計測ツールなども集約されており、複数のツール間の横断は不要です。

作業者は業務に集中でき、管理者は業務の可視化が容易に行えます。テレワークなどの多様な環境で働く従業員の就業状況の可視化にも効果的です。

▶︎TeamHackの詳細はこちら

Excel

ツールの導入が難しい場合、Excel(エクセル)でのタスク管理も可能です。Excelは多くの人にとって身近なツールであり、あらかじめExcelがインストールされたパソコンであれば、余分な導入コストもかかりません。

一方で、Excelでタスク管理表を作成するには、時間と知識が必要です。一から管理表を作成するのが難しい場合には、web上で配信されているExcelのテンプレートを活用しましょう。

シンプルなタスク管理表からマクロが組み込まれた複雑なタスク管理表まで、さまざまなテンプレートがあるため、使い勝手の良いものを選んでください。

▼タスク管理の関連記事
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まとめ

業務の可視化により、業務プロセスの全体像を見渡すことで、今ある問題点や改善点を浮き彫りにできます。

業務の改善を行うことは、企業をより良い未来へと導くために必要です。企業のさらなる成長や従業員の満足度向上のためにも、業務の可視化に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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