プロジェクトの予定をきちんと決めてからいざ取り掛かってみると、予定よりも遅れてしまう・納期がぎりぎりになってしまうなど、プロジェクトが上手く回らないと頭を抱えている方は多いのではないでしょうか。もちろんプロジェクト運営にはアクシデントは付き物です。プロジェクトの趣旨や概要をきちんと把握することで無駄な時間・作業を生み出さないようにするなど、プロジェクトの計画から対策を行なうができます。
今回はプロジェクトが回らない、どうすれば良いのかわからないという方に向けて、3つのコツをご紹介していきます。
なぜうまくプロジェクトが回らないの?
まずは3つのコツを紹介していく前に、うまく回らない原因を探っていきたいと思います。
・何から処理をすればいいのかわからない
どこから手をつければいいのかわからず、とりあえず目の前にあるタスクをひたすら処理して無駄に時間を使っていませんか? 優先度が高いものを後回しにして、後々プロジェクトに支障をきたすことが多々あります。優先度付けは必ず必須です。
・コミュニケーション不足
コミュニケーション不足により意思疎通が測れていないため、仲間との連携がとれないことやプロジェクトとは逸れたタスクを処理してしまうことが起きます。顧客とのコミュニケーション不足で曖昧な要件になってしまうなどのことも生じてきます。
・どれくらい時間がかかるかわからない
タスクに対してどれぐらいで終わることができるのかというおおよその目安がないため、タスクを他の人に振りづらくなり、結果自分だけで抱え込んだり、タスクが終わらないこともあります。
成功のための3つのコツ
回らない原因が分かったので、それを解決すべく3つの方法をご紹介します。
- シングルタスクに置き換える
- スケジュール管理を見直す
- WBSでプロジェクト構成をする
それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。
シングルタスクに置き換える
あなたは普段からいくつものタスクを抱えていませんか?プロジェクト管理はいくつものタスクを処理していく、つまりはタスク管理の延長なので、マルチタスクのまま処理しようと思っている方こそが、プロジェクトの遅れを生み出す原因になります。
まずはどのタスクを最優先にするべきなのか検討をして、白黒つけることが大事です。優先度を付けずに片っ端からタスクをこなしていくと、期限内にやらなくてはいけないタスクを後回しにして見落としてしまう危険性があります。そのためマルチタスクが出て来たら優先度を付けながら1つずつシングルタスクに変えることが始めの作業として大事なことだと言えます。シングルタスクに置き換えるのに時間をかけ過ぎてはいけませんが、シングルタスクに置き換えるための時間を必ず設けるようにしてください。
マルチタスク・シングルタスクの処理についてもっと詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。
複数のプロジェクトを効率的に管理する方法と、マルチタスクへの向き合い方
スケジュール管理を見直す
マルチタスクをシングルタスクに置き換えて、優先度を付け終わったら、仕事にかかる時間を見積もりましょう。当たり前のことですが、人によってタスクを処理できるスピードには違いが生まれます。なので自分がどれくらいでタスク処理をできるのかというタスク処理のスピードを知るためにも、仕事にかかる時間を見積もって、次回の見積もりの際にデータとして利用しましょう。また時間の見積もりには、不確実性、アクシデントが付きものです。そのような場面の対策には、仕事を短く区切って、短い見積もりを出しましょう。小さく見積もりを出すことで、数日をかけながら遅れを取り戻すことも可能になります。また、スケジュール管理を複数のツールを使って管理している人は、一つで管理するようにしましょう。いちいち違うツールを開く時間が無駄になってしまいます。
スケジュール管理についてもっと詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
効率アップ! 仕事がデキる人のスケジュール管理術
WBSでプロジェクト構成をする
まずWBSとは、Work Breakdown Structureの略称で、それぞれ
Work:作業を Breakdown:分解した Structure:構成図 という意味合いになっています。
つまりは、プロジェクト全体の作業を洗い出し、どんな作業があるのか、その作業にどのくらい時間(工数)がかかるのか、作業は誰が担当するのかというのを事細かに決めたものがWBSです。WBSは先ほど紹介した、優先度をつけたり、タスクを細分化したりとプロジェクト計画のヒントとなるためのものです。できるだけ詳しくタスクを細分化していくことで、顧客と開発者との間のズレを発見することが出来たりするなど全体的な時間短縮・効率化につながっていきます。また進捗報告をさせることで、どれくらいプロジェクトが進行をしているのかも把握することもプロジェクト管理にはとても大事なポイントだと言えます。
WBSの使い方・ツールを知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
プロジェクト管理に役立つ! WBSの使い方とツール
少し変わったプロジェクト計画
リンゴのマークでおなじみのAppleではプロジェクト計画をする際に、期限を決めずにプロジェクト進めているようです。というのも締め切りを守ろうとしてクオリティの質を下げてしまったりすることや期限が守れなかったらプロジェクトが失敗になってしまうと考えてしまう人が出てくるからです。なのでAppleではプロジェクトが遂行して商品が完成し終わった後に発表をするという手法をとっています。確かに事前に発表されて延期になってしまうとユーザーとしては不満が募ってしまいます。極端な例でしたが、このような逆転の発想をしたプロジェクト計画をとっている企業も見ることが出来ます。ただこのプロジェクト計画はお金を持っていて、ブランディングされているAppleだからこそ成り立つ計画だと思うので、自分の企業にあったプロジェクト計画を立てることが大事です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。予定通り、完璧に進むプロジェクトはありません。少しでも計画に沿ってプロジェクトが回るような意識や改革が必要だと言えます。そのためプロジェクトを計画する際には、紹介した3つのコツを心がける他にも、プロジェクトにかかわっている人とのコミュニケーションを活発にするなど積極的な行動を起こしましょう。