以前、年収1000万円をもらっていたけど仕事を辞めてしまったサラリーマンと会う機会が2回もありました。ぼくも同じく大企業を辞めてしまった人だから、類は友を呼ぶのでしょうか。それとも、世の中にそういった人が増えているのでしょうか。
一人目は保険業界最大手、もう一人は大手商社の方でどちらも30歳前後の男性。会社の業務も一通り覚え、会社にも貢献できるようになるということで、世間的には仕事が楽しくなる歳と言われています。年収は1000万円を突破し、不自由ない暮らしが保障されていました。しかし、彼らは仕事を辞めてしまいました。
今回は、なぜ年収1000万円以上を稼ぐ大手サラリーマン達が会社を辞めてしまったのかについてフォーカスしていきます。
辞めた原因は人間関係の悪化と長時間勤務によるうつ病
保険最大手で働いていた男性ですが、辞めたきっかけは上司との人間関係の悪化とワークライフバランスの悪さです。
彼は営業だったのですが、上司から必要以上にプレッシャーをかけられて、仕事も朝早くから夜遅くまでの生活。奥様が精神的な支えとなってくれていたのですが、気づいたときには、自分が何のために働いているかわからなくなったそうです。
そして、急激に体調が悪くなり病院に行くと、そこで「うつ病」と診断されました。それに加えて、奥様からも「最近、明らかに様子がおかしいよ。」と言われて、「あぁ、もう限界なんだ・・・。」と、気づき会社を辞めたそうです。
ぼくが日本の企業に勤めていた時も部署の同期の15%くらいがうつ病になってしまいました。仕事を辞めてしまった同期の原因の多くは人間関係のストレスと過労でした。
一回人間が壊れてしまうと治るのに時間がかかります。最悪の場合、一生、病を抱えてしまう人もいます。
会社を辞めなくても部署を異動したり、うつ病の診断をもらって長期休暇すると社会復帰できる可能性が高まるので、異変を感じたら病院に行って相談してみるのがいいと思います。(朝から晩まで働いて、上司から洗脳まがいの教育を受けているとそんなことを考える余裕もないというのは知っているのですが・・・。)
ぼくは壊れる人達を目の当たりにした事が何度もあります。頑張り屋さんであればあるほど本当に倒れるまで頑張ってしまうんですよね・・・。同期の一人は急に倒れて救急車に運ばれました。病院に行ったとき、心臓がキュッと苦しくなりました。
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上司は5年後10年後の自分。なりたい自分と違った
もう一人の方は駐在をしていた商社の方でした。商社と言えば、会社から運転手付きの車や高級なコンドミニアムを与えられて何不自由ない生活をしているイメージなのではないでしょうか。
彼も誰もがうらやましいと思うような環境で仕事をしていました。
しかし、会社の上司達を見て「これが5年後、10年後の自分なのか・・・。」と、思った瞬間に自分の居場所はここじゃないと強く思ったそうです。
飲み会に行っても、会社の愚痴や女性の話ばかりで、週末はゴルフ。その生活を今後続けていきたいかと考えた時に辞める決意をしました。
2人の共通点。やりたいことなんて特にない。
2人とも仕事を辞めた後、やりたいことや夢があったのかと聞くと特になかったと言っていました。
高給で安定している職業でやりがいや興味のある仕事という観点で会社を選んだそうです。しかし、実際に働いてそれが自分の幸せに直結しないと気づいて辞めました。
次にやりたいことが急に見つかるはずもありません。
そのため、彼らは新しい会社で働いてみたり、ブログを書いてみたり、クラウドワークスを利用してフリーランスの仕事をもらったりして自分に何が合っているのかをがむしゃらに試行錯誤しています。
「やりたい事を仕事に!」なんて考えたこともなかったので0からのスタートです。
これからまたサラリーマンに戻ったりすることも選択の一つと言っています。
同じ目標を目指す人と一緒に何かをすることが楽しい
ぼくは26歳の時に3年3ヶ月働いた会社を辞めました。理由は世界一周をしたかったからです。そこから早7年経ちました。この7年の間、4ヶ国で現地就職をして、世界一周(46ヶ国)をして、台湾に移住しました。
会社を辞めるときは、「世界一周をしてそこで気づいたアイデアで日本で起業してお金儲けするぞ~。」と、考えていました。世界一周をしながら、将来の夢を考える機会が何度もありましたが、今はその時全く予想していなかった事でお金を稼いでいます。
一時期は、インターネットを利用してどこでもお金を稼げる体制を構築して、できる限り労働時間を少なくして、海外の田舎に住んで、妻と一緒に本を読んだり映画を見たり、ゴルフをしながらのんびり暮らそうと思いそれに向かって努力した時期もありました。
しかし、実際にそれを達成してしまうと、「あぁ、これを将来ずっとやっても暇だなぁ。」と、思うようになりました。そしてまた自分が楽しいと思う何かを探す旅を始めました。
そこで見つけたのは、同じ目標を持った人と達成するために頑張るのは超楽しいという事でした。
同じ目標を向かって頑張る事の楽しさを体験
ぼくがこの事に気づいたのは以下の経験からでした。
- 筋トレYouTuberを目指している人とガチで筋トレした
- Twitterをフォロワー2桁から増やそうと一緒にチャレンジした
- ブログで稼ごうと一緒にチャレンジした
- 協力して0から事業を作ろうとした
結局、1人で黙々とお金を稼いで生活をするよりも、誰かと新しいことに対して協力して挑戦して行くことの楽しさに気付きました。
一緒に頑張る仲間を見つけるには動くしかない
ぼくがこのような仲間と繋がるために行ったことは2つです。
- 自分が気になる人に会う
- ツイッターで自分がやっている事を発信する
これだけで、「次は何をやろうか!こういう事をやってみたいね!来年までにこんな目標作って一緒に達成しようか!」など、さまざまなアイデアを仲間と話ました。
気になる人にはどんどんアプローチしました。もちろん、全員会ってくれるわけではありません。笑
感覚としては、類は友を呼ぶというように自分と同じ水準の考えや収入の人と会えることがわかりました。(収入億超えの人に何人も会って刺激ももらったのはありがたい)
結論。辞めたくなったら辞め時。人に会いつつ、動いていくしか答えは見つからない
やりたいことなんてすぐに見つからないし、たとえ達成したとしても「あ、なんか違ったな。」なんて思うことはよくある話です。
実際にぼくも何度も体験しましたし、海外ノマドを達成した友人の何人かも、「海外ノマドを達成できたけど、楽しくない。早く定住したい。」と、言っています。
ここでぼくが特に強調して伝えたい点は、夢は先延ばしにすべきでないという点です。夢を先延ばしにすると、実際に達成したときに「あれ?こんなんじゃなかったはず・・。」という状況に陥ります。というか、絶対にそうなります。
夢というのは歳によって変わっていきますし、それを先延ばしにしているとそこで人生はストップしてしまいます。ぼくの例で言うと
- 子供の頃・・・コアラのマーチをお腹いっぱいになるまで食べ続けたい!
- 10代の頃・・・ゲームを毎日好きなだけやりたい!
- 20代の頃・・・世界遺産を見る旅にでかけたい!
- 30代前半・・・海外の田舎に住んでゴルフ三昧の生活をしたい!
どれも達成しましたが、達成してみると「こんなものか。」という感じでした。ですから、将来は海外で海に見える家に住んで、ゴルフをしながらのんびりとしたいという考えはいますぐ達成して次のステップに行きましょう。
これを言うと、夢は夢のままが幸せという人がいます。しかし、ぼくは夢を達成させたら次の夢が見つかるまで行動すべきだと強く思います。
今年の夢は同じ目標を持っている同士と事業を立ち上げて関わるすべての人がハッピーになるようにすることです。この夢に対して没頭していますが、数年したらまた飽きてしまうでしょう。その時にまた新しいことを考えます。それが自分の望んでいる人生です。
皆さんも夢を棚上げにせず、できることからどんどん行動していきましょう。
リレーインタビュー連載『私の仕事が変わった瞬間』。本連載では、ユニークな事業に取り組んでいる企業の社長やフリーランスの方々を取材し、いまの事業を始めることになったきっかけや、どのようにしてその働き方に至ったのかを伺っていく。[…]