みなさんは会社内で活用することができるナレッジをどのように管理して利用していますか? それとも自分だけの情報にとどめてナレッジを共有していない状態ですか?
今回は、筆者の実体験を交えながらナレッジが共有できるGoogleが提供しているG Suiteの機能について詳しく解説をしていこうと考えています。
なぜナレッジを共有する必要があるのか?
まずはじめに、簡単にナレッジとナレッジマネジメントという語句についての確認を行ないたいと思います。
ナレッジ(英語ではknowledge)とは、英語では、知識や認識・情報などのことを指し、ビジネスでは、組織にとって有益になるモノや知識・経験などと言った付加価値のある情報という意味になっています。そしてナレッジマネジメントとは、企業が蓄積しているナレッジを全社的に共有して、企業が持つ能力や競争力を活性化させることを意味します。
ではなぜナレッジを共有する必要があるのでしょうか?
それは日本の経営方法にあると言えます。先に分かりやすくするためにアメリカの経営について簡単に解説をすると、アメリカ的経営は「正社員」が存在せずに、すべての人が臨時的な雇用の仕組みになっています。スキルアップも自己責任で仕事が出来なければ解雇という背景があります。
一方日本的な経営な場合、「正社員」として人を雇い、社員のスキルは1から会社が育てるというシステムになっています。
つまり、アメリカ的な経営とは違い、日本の経営の仕方は丁寧ですが非常に時間と手間がかかります。そのような時間を短くするためには、教育に費やす時間を短くするしか方法がありません。そのために情報であるナレッジを集めて改良してくことが一番早い手立てになります。例えば新人研修の場合で考えると、研修で得た情報などを何年も何年もかけて蓄積し、アップデートしていくことでさらに情報価値の高いものに変えていくことができる、つまりはナレッジを貯めてそれを利用していくと自ずと希少価値の高いものに変わることになります。そのような理由で会社を発展させるためにナレッジの共有は欠かせないものになっているので、ナレッジを共有する必要があると言えるのです。
ナレッジ共有してますか?
前章ではナレッジという言葉の確認とナレッジ共有の必要性について確認できました。
さてあなたの会社ではナレッジマネジメントをしていますか? 1度考えてみてください。営業におけるコツだったり、クレーム対応した経験や積極的に活用した方が良いコードなど、ナレッジは共有されていましたか? それとも自分の中だけにとどめていましたか?
また、すでに我が社ではナレッジマネジメントをしているよという方は、どのようにしてナレッジマネジメントをしていますか? その方法は社員全員にとって使いやすいものですか?
次の章では、事例を紹介します。事例を参考にしてナレッジマネジメントについて考え直してみてはいかがでしょうか?
ナレッジマネジメント事例
実際に、弊社ではナレッジマネジメントを行なっていて、主にG Suiteの機能を用いてナレッジマネジメントを行なっています。
G Suite(旧Google Apps for Work)とは、Googleが提供しているアプリケーションをビジネスでも利用できるソフトウェアになっています。
G Suiteの中に入っている機能としては、
- Google Gmail
- Googleカレンダー
- Googleドライブ
- Googleハングアウト
- Google+…
などチームハッカーズの記事でも何度も紹介しているものが多く、基本的にはGoogleのサービスとして無償で公開されているものが多いです。無償で利用できるものが多いのならわざわざ有償で利用する必要はないのではないかとお思いの人もいるかもしれませんが、独自のドメインメールを使えたり、中でもセキュリティ面などの管理を行なうことが出来る管理者機能を使って、外部への情報漏洩などを防ぐことができることに利点があります。またネットの環境さえ整っていればどのデバイスからでもどこにいてもアクセスすることが可能なことや同時にデータを共有しながら作業することも可能になっています。このようにG Suiteにはさまざまなメリットがあります。もっと詳しく見たい方は、下記のタスク管理ツールの記事を参考にしてください。
さて簡単にG Suiteについて確認したところで、どのようにナレッジマネジメントを行なっているのかというと、主に「ドキュメント」「スプレッドシート」を利用しています。
Google ドキュメント
活用方法としては、ドキュメントは日々の業務を効率化するために利用しています。
もともと、この会社に配属されたときに、日々やるべき仕事というのが引き続きでドキュメントに保存してありました。ただまったく知識のない自分は、そのドキュメントに書いてある内容ですら理解することができず、データなどの集計に多くの時間を費やしていました。そのため時間はかかりましたが誰が読んでも理解できて、同じ作業ができるようにすごく丁寧にそれぞれの仕事の説明をドキュメントで共有しました。また簡単にするためのコツなども同時に共有しました。そのようにナレッジマネジメントを行なった結果としては、だれでも簡単にデータを集計できるようになりました。また自分と同じ部署に配属になった人はもちろん同様の作業をすることができました。それどころか2人で話し合いを進めていく中で、従来の作業のムダを見つけ出し改善をすることできたため、それまで2時間程度かかっていた作業が現在では30分になるほど業務の効率化を達成することができました。
Google スプレッドシート
一方、スプレッドシートは効率化するためのヒントとして利用しています。
ドキュメントの説明で、従来の作業のムダを見つけ出し改善をすると書きましたがまさにスプレッドシートを使いながら進めていきました。大体2人で作業をすることが多いのですが、そのような場合、同じスプレッドシートを開きながら、話し合いをすることがあります。そのような際に、この作業無駄だからやめようなど、ここはもうすこし効率化できるなどを話し合いながら、スプレッドシートにコメントをつけるようにしています。またスプレッドシートは同時に操作が可能なのでとても重宝しています。その後確定したものをドキュメントに書き直しをしてナレッジとして共有をしています。
なぜナレッジマネジメント上手くいかない?
ここからはなぜナレッジマネジメントがうまくいかないのか分からないという方へのヒントとして、ナレッジマネジメントのよくある失敗例について見ていこうと思います。
そもそもナレッジマネジメントを理解していない
急に導入したのでナレッジマネジメントについての理解がないため、利用しようと思わない人が多いです。そのためまず導入する際は、ナレッジマネジメントを何のためにするのか、どのような意図なのかを共有することが大事です。自分の欲しい情報がない
もちろん新入社員とベテラン社員では情報量の差があるため、いくらベテラン社員がナレッジを共有しても専門性の高い表現ばかりでは、新入社員は理解することができません。誰が読んでも理解ができるように優しい言葉で書くようにしましょう。ナレッジを共有したくない
優秀な人材はわざわざ他人のために時間を割くのは面倒だと思っている人が多く、また成果主義を取り入れている企業では、他人の成績を向上させるナレッジ共有には非協力的になるのも納得することができます。以上3つがナレッジマネジメントの際にネックになる点です。上手くナレッジマネジメントを行ないたい際には、この3点をどうするか考えてから取り組むようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
2時間の作業が30分にすることができるなどナレッジマネジメントを行なうことで面倒だと感じている作業も効率よく進めることができるので、ストレスを貯めることなく仕事に取り組むことができるはずです。
いきなりナレッジマネジメントをするのは難しいので、小さいことからナレッジの共有を行なってみてはいかがでしょうか?
またG Suite以外でのナレッジマネジメントができるツールについて知りたい方は下記の記事を参考にして下さい。
>>「社内の情報共有でお困りの方へ 社内のナレッジを蓄積・共有できるツールを5つ比較してみた!」を読む