仕事の優先順位、どう決めればいいの? と悩んでしまう人たちへ

仕事を進める上でやるべきことは常にたくさんあります。だからといって、すべてを同時に抱えることはおそらく不可能です。となると、取り組むための時間を作り出すことや仕事に優先順位をつけることが先決となります。
今回は、仕事をどこから始めれればいいのか悩んでいる人に対して、仕事の優先順位の付け方について見ていこうと思います。

優先順位をつけるファーストステップは、「実施すべきこと」「実施しないこと」の2つに分けること

最初に、なぜ仕事に優先順位をつけなくてはならないかについて、簡単に説明します。それは、潜在的な仕事量に対して常に経営資源(ヒト・モノ・カネ)が足りていないからです。

特に、時間をつくりだすことは至難の技です。すべての仕事に取り組むことができない以上、どれかを選んで、どれかを捨てなくてはなりません。そのためは優先順位をつけて整理をすることが先決なのです。つまり、仕事をまず「実施すべきこと」と「実施しないこと」の2つに分けること。そのためには、抱えている、あるいは将来的に発生する仕事を、すべて可視化しなくてはなりません。その上で、それらを議論のテーブルに広げ、分類を始めましょう。

何かを選択するということは、同時に、何かを捨てるということです。ある仕事を「実施しない」と決めることは、場合によっては勇気がいるでしょう。しかし、それを終わらせなくては次のステップに進むことができません。決定権を持つリーダーが最終的には判断して、「実施すべきこと」と「実施しないこと」を選びます。

「重要度」と「緊急度」から、優先順位を見つけ出す

「実施すべきこと」が決まったら、それに優先順位をつけていきます。優先順位のつけ方にはいくつか方法がありますが、ここでは「重要度」と「緊急度」の2軸からなるマトリクスを紹介します。

① パターンA(第一象限)
「緊急」かつ「重要」な仕事です。基本的には、最優先で取り組みましょう。

② パターンB(第2象限)
「緊急」ではないが「重要」な仕事です。ここには、自分(チーム)にとって、価値のある仕事が多い特徴があります。そのため、できるだけ時間を確保して、優先的にパターンBの仕事をしましょう。パターンBの仕事になるべく早く着手すれば、仕事がパターンAにずれ込むリスクを減らすこともできます。

③ パターンC(第3象限)
「重要」ではないが「緊急」な仕事です。自分(チーム)にとって、価値があるわけではないですが、やらなければいけないタスク系の仕事が多いです。パターンCの仕事ばかり行なっていると、優先するべきパターンBの仕事に割く時間が減るため、注意する必要があります。

④ パターンD(第4象限)
「緊急」でも「重要」でもない仕事です。パターンDの仕事に取り組むことは、「時間の浪費」といっても差し支えないので、できるだけ削減できるように、創意工夫を凝らしましょう。

それでは、実際にどのように優先順位をつけるかというと、「短期的視点」と「長期的視点」の二つの視点から考える必要があります。

短期的には、「緊急」かつ「重要」なパターンAの仕事から着手しましょう。そして、締切間近の仕事などを片付けて、時間を作れれば、パターンBの仕事をしましょう。そして、スキマ時間にパターンCの仕事にも取り組まなくてはなりません。具体的には、「パターンA → パターンB → パターンC」という優先順位となります。

長期的には、将来的な価値につながるパターンBの仕事を優先しましょう。そのための時間を可能な限り多く確保して、取り組むことで、パターンAの仕事(締切寸前)を減らすこともできます。そうすることで、時間に余裕が生まれてきます。具体的には、「パターンB → パターンA → パターンC」という優先順位で仕事をするのがよいでしょう。パターンDは、短期的にも、長期的にも必要性のない仕事であるため、できるだけ削減するようにするのが良いです。

このように、「短期的視点」と「長期的視点」によって、仕事の優先順位も変わってきます。その両方の視点を持って、仕事の優先順位づけを行なうと非常に生産的だと言えます。

>>非生産的な時間を減らし、仕事効率を高めるタスク管理ツール「TeamHack」とは?

優先順位の高いものから確実に実施すること

仕事の優先順位をつけることができたら、それが間違いなく実施されるようにしなくてはなりません。そのためには、仕事の役割分担を決めて、スケジュールに落とし込むことが必要となります。それらの、作業をサポートするツールとしてガントチャートを紹介します。次の図を見てください。

ガントチャートは、縦軸に実施事項、横軸に期間をとります。担当者を決定して、開始と終了(いつからいつまで)に終わらせるかを矢印の長さで表現します。同じ担当者で、矢印がダブっている場合は忙しく、矢印にスキマがある場合は余裕ありというように、仕事の進捗状況と各担当者の忙しさを一目で確認することができます。さらに、忙しいメンバーの仕事を、余裕のあるメンバーにサポートさせるなどして活用することもできます。

なお、上の図は大分、簡略化されており、実際はもっと詳細に作られますのでご注意ください。ガントチャートを利用することで、役割分担とスケジュール管理、それからサポート体制を築くことができるため、優先順位の高い仕事をヌケ・モレなく、確実に実施することができます。

ガントチャートの詳しい使い方を詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

ガントチャートとは

プロジェクト管理といえば、ガントチャートを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、ガントチャートを利用したことがない人の中には「ガントチャートってそもそも何?」「具体的にどんなことができるの?」と思う人もいるのではないでしょうか。ガントチャ[…]

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優先順位の低いものは、自分でやらない。チームで取り組むクセをつけること

優先順位の高い仕事を確実に実施することも重要ですが、優先順位の低い仕事をリーダー自身で行なわないようにすることも、同じくらい重要です。ここで、優先順位の低い仕事というのは、「緊急度」と「重要度」が共に低いもの(優先順位マトリクスのパターンD)を指します。

タスクをメンバーに適切に割り振ることが苦手なタイプのリーダーは、ついつい時間があれば、優先順位の低い仕事でも自分で行なってしまいがちです。しかし、それはあまり良い選択とはいえません。本来、リーダーはチームで成果をあげたり、チームを成長させるために、ディレクションを示すことと、部下をマネジメントすることに、ウェイトをおくべきです。そのため、優先順位の低い仕事は、チームに任せてしまうことが賢明でしょう。メンバーが困ることがあれば、適宜サポートをするのです。優先順位の低い仕事は、チームに任せ、リーダーがもっと上流工程に時間を投資することが習慣化すれば、チーム全体として費用対効果が高くなります。

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「仕事の優先順位、どう決めればいいの? と悩んでしまう人たちへ」についてのまとめ

本稿では、仕事における優先順位について、考察してきました。まずは、仕事を「実施すべきこと」と「実施しないこと」の二つに分けて、前者についてのみ、優先順位づけをする必要がありました。実際に、優先順位をつけるためのフレームワークとして、「優先順位マトリクス」を紹介しました。「緊急度」と「重要度」によって、優先順位を定める方法です。そして、優先順位が高い仕事を確実に実施するために、ガントチャートについて解説しました。最後に、優先順位が低い仕事をリーダーはチームに任すべきという趣旨の内容をまとめました。仕事の優先順位に問題意識のある方すべてに参考になれば幸いです。

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