いま、企業が求めているのは自律型人材 「言われる前にやる」人材になるためのポイントとは?

企業は「言われる前にやる」自律型人材を求めています。これからの時代は「言われてからやる」だけでは、ビジネスにおいて大きな成果をあげることは難しいでしょう。また「言われてからやる」という人間は指示しかこなそうとせず自ら動くことは決してありません。
では、どうしたら「言われる前にやる」自立型人材になることができるのでしょうか? この記事ではそれを解き明かしたいと思います。

「言われてからやる」のはどういう人か

言われた通りにやるのが〝作業〟、よりよい成果を出そうと考えるのが〝仕事〟。伸びる人はみんな作業をせず仕事をしている。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33636

「言われてからやる人」を言い換えると「指示待ち人間」ということもできます。現代の社会では、グローバル化やデジタル社会の到来などにより、業務の複雑性が増しています。このような時代に求められる人材は、自律的に考え、行動できる人です。

これと対極にある存在が、「言われてからやる人」です。日本人は主体性が弱いと指摘されて久しく、特に近年の若者世代にはこの傾向が多くみられるようです。しかし「言われてからやる」では通用しない時代が既にやってきています。
それではまずここで、「言われてからやる人」の特徴について考えてみましょう。

1.責任を取りたくない

「言われてからやる人」の心理に、なるべく怒られたくないという気持ちがあります。そのため、自分で判断して行動した結果、怒られてしまうリスクを考えると、上司からの指示に従って作業に従事すれば確実だと考えている人が多いのです。何か問題が起これば、「私は上司の指示に従っただけです」と、責任逃れできる状況に身を置きたいのでしょう。

2.臨機応変な対応が苦手

「言われてからやる人」は、定型的な作業は得意ですが、不確実性の存在する臨機応変な状況に直面すると、上手に対応することができません。自分の判断が正しいかどうか安全に確認する手段がないからです。そのため、上司からの指示やマニュアルがないと、こうした状況を切り抜けることが難しいのです。

3.自分の意見を言わない

「言われてからやる人」は、自分の意見を言わない人が多いです。例えば、上司に報告をする時に、「○○は○○でした」という結果のみの報告に止まり、「○○は○○だったため、私は施策Aを採用すべきだと思います」と、自分の意見を伝えることができません。自分の意見を言った結果、それを否定されることに恐怖心を感じているのです。

4.質問するのが苦手

「言われてからやる人」は、質問するのが苦手です。そのため、上司からの指示を徹頭徹尾、実行することしかできません。後述しますが、「言われてからやる人」を脱却するためには、このような態度を改善しなくてはならないのです。

それでは、「言われる前にやる」ことにはどんなメリットがあるのか?


「言われてからやる人」から脱却しろといわれても、そうすることによって得られるベネフィットがわからないままだとモチベーションが湧きません。ここでは、「言われてからやる」の反対、「言われる前にやる」ことのメリットについて考察します。

1.自分の時間を確保できる

「言われる前にやる」というスタイルで仕事を進めることができれば、仕事の手戻りが少なくなるだけではなく指示待ちの時間も節約することができます。また、目的に向かって、一直線に行動することが可能になりますので、生産性が向上します。これらによって、仕事が早く片付いて、自分の時間を確保することが可能になります。この余った時間で、自分のやりたい仕事をするのも良し、早く帰宅して家族と団欒するも良し、です。これは、「言われてからやる」を卒業する、大きなメリットでしょう。

またよりよくスケジュールを調整することで自分の時間をもっと増やすことが出来ます。もっと自分の時間を増やしたい、作りたいと思っている方は「効率アップ! 仕事がデキる人のスケジュール管理術」の記事を参考にしてみてください。

2.ビジネスマンとして成長できる

「言われてからやる」から「言われる前にやる」ことによって、生産性が向上することは前述しました。それだけではなく、自分の意見や提案を上司にぶつけることも多くなり、時にはその意見や提案が採用され、仕事を任されることもあるでしょう。つまり、ビジネスマンとして成長する機会を自分で生み出すことができます。そして、それが成功すれば、より自信をつけることができ、意見や提案をする回数も増える、という好循環を作ることができる点にも注目です。

3.プラスの評価を得やすくなる

「言われる前にやる」ことで、他の人から仕事ができる人とみなされることが多くなります。そうすることで、自分に自信をつけることができます。「2-6-2の法則」で考えると、全社員のうち「言われる前にやる人」が20%、「言われてからやる人」が60%、「言われてもやらない人」が20%と仮定することができます。つまり、「言われる前にやる」を実践することだけでも、上位20%に入ることができるのです。これによって当然、評価はプラスされ、出世も早くなるでしょう。

「言われてからやる」を卒業する方法

いろいろと前置きが長くなりましたが、「言われてからやる」を卒業する方法について言及したいと思います。

1.目的意識を持つ

まず、とても大切なことは、目的意識を持つことです。そのためには、疑問に思ったことに対して、質問をする必要があります。例えば、上司から「○○やっておいて」と指示されたならば、「なぜ○○をするのですか?」「○○の優先順位はどうですか?」「○○の期限はいつまでですか?」と質問を重なることで、指示の言葉の言外にある目的について把握することができるようになります。そして、その目的を達成できれば必ずしも上司の指示に忠実でなくてもよいという事実に気がつくでしょう。

2.人の言動を観察する

何か新しいことを学ぶ時に、先人の行動を真似ることは、常套手段です。もし、あなたの周りに、「言われる前にやる人」がいたならば、その人の言動を念入りに観察しましょう。そして、これは役に立つというエッセンスが見つかれば、それを積極的に真似します。最初は、なかなかうまくいかないかもしれませんが、繰り返すうちに、自然な言動をとることができるようになるでしょう。「周りにそんな人がいない……」という方は、本を読んだり、セミナーに参加したりすることで、学習する方法もあります。

3.責任感を持つ

「言われてからやる人」の心理には、責任を避けたいというものがありました。しかし、その考え方は180度変えなくてはなりません。積極的に責任を引き受ける態度をとりましょう。仮に、一度や二度、失敗をしてしまっても、原因を分析して、その結果を次回以降の取り組みに反映させればいいだけの話です。「そんな風に割り切ることはできない……」と考える人は、まずは小さなことでもいいので、周りにある仕事のどれかを、自分が受け持つという姿勢をとることから始めてみましょう。

4.自分で考える癖をつける

指示を受ける前に行動できるようになるためには、まずは自分の頭で物事を深く考えられるようになる必要があります。自分で考えない人は思考力が欠けているのではなく、自分で考える習慣がないだけです。そこで、これからは上司の指示や自分の仕事について「Why(なぜ)?」と考える癖をつけてみましょう。そうすることで、自律的に動ける素養をつけることができます。

5.人間関係の充実

人間関係がギクシャクしていたら、なかなか「言われる前にやる」リスクを取りにくいものです。そのような組織では、個人が萎縮している場合が多いからです。そのため、人間関係を充実させることが必要です。人間関係が良好だと、意見や提案を積極的に発言しやすかったり、疑問点に対して質問を投げかけることが気軽になります。それが、「言われてからやる」を卒業することにつながるでしょう。

まとめ

本稿では「言われてからやる」を卒業することのメリットや方法について言及しました。自分に当てはまってるかもと思った方もいるかと思います。

ちょっとした努力をすることで、自分の境遇が大きく好転する可能性を感じてもらえたと思います。まずは少しずつでもいいので、「言われる前にやる」ことに挑戦してみましょう。

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