フレームワークを活用し、プロジェクト管理を簡単に行う方法。初心者プロジェクトマネージャー必見!

プロジェクト管理を任されたものの、どう管理していいかわからない時、フレームワークがとても役に立ちます。プロジェクト管理に役立つフレームワークの中から、プロジェクトの性質にあったものを選び目的に合わせた活用をすることで、何倍もの成果を得ることができるでしょう。

今回はプロジェクト管理初心者でも活用しやすいフレームワークと便利な手法を紹介します。

プロジェクト管理とは

プロジェクトのゴールまでの道のりに生じる業務をとりまとめ・コントロールすることをプロジェクト管理といいます。プロジェクト達成のために必要なタスクを、納期を守り一定のクオリティで完了させることを目的としています。

プロジェクト管理は知識やコミュニケーション能力、調整力、決断力など、さまざまな管理能力を必要とし、同時に多大な責任と負担を背負います。そのためにも、プロジェクト管理のフレームワークが有効となるのです。

プロジェクト管理のフレームワーク

プロジェクト管理初心者でも、フレームワークを用いることで基本をとりこぼすことなくプロジェクト管理が可能となります。

フレームワークとは必要な項目を枠組みの中にはめ込み、パターン化された手順で分析や問題解決などを行うことで、誰でも簡単に要素を整理できるツールです。プロジェクト管理においても同様で、作業のムダや漏れをなくし、誰でも効率よく管理が行えるようになります

ここではプロジェクト管理の現場でよく使われるフレームワークを紹介します。

PMBOK(ピンボック)

PMBOKはプロジェクト管理のバイブルとも称され、プロジェクト管理の知識やノウハウをまとめたフレームワークです。プロジェクト管理にあたり必要な知識やノウハウを「立ち上げ・計画・実行・管理・終結」の5つのプロセスと10の知識エリアに分けて定義しています。

統合マネジメント・スコープマネジメント・タイムマネジメント・コストマネジメント・調達マネジメント・品質マネジメント・人的資源マネジメント・コミュニケーションマネジメント・リスクマネジメント・ステークホルダーマネジメントの各知識エリアごとにプロセスを明確にすることで、プロジェクト管理の質が高まるばかりか、見直しや改善がしやすくなります。効率よくQCD(品質・費用・納期)を管理でき、プロジェクトをゴールに導くプロセスをきめ細かにコントロールできるようになるのです。

CCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)

プロジェクトにおけるタスクや予算をギリギリで設定して、その分バッファを持っておく手法がCCPMです。タスクごとにバッファを設定するのではなく、プロジェクト全体で設定し、バッファはタスクに遅れが生じた時の補填やプロジェクト全体の進捗把握に利用します。

そうすることで、各タスクにおいてバッファに甘えることなく、できる限りバッファを切り崩さないように心がける体制が作られ、納期の遅延を最小限に抑えることができるのです。

スケジュールの見える化や優先順位設定がしやすいというメリットがありますが、メンバー間の協力体制が必要不可欠です。

PPM(プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント)

PPMとは、プロジェクト全体のリソースを統括的に管理するための戦略フレームワークです。プロジェクトを集合体(ポートフォリオ)として考え、バランスのよい視点を持つことができます。

PPMは複数のプロジェクトの一括管理に適しています。複数のプロジェクトを全社レベルで分析し、プロジェクト間における優先順位やリソースの配分を行うことができます。予算やスタッフの最適な分配方法を知ることができるので、スピード感のある進行を促すことができます

P2M(プロジェクト&プログラム・マネジメント)

P2Mは日本発のフレームワークです。PMBOKなどのプロジェクト管理の仕組みにプログラム管理を加え、複数のプロジェクトを同時に管理する手法です。経営や戦略の視点を取り入れているという特徴を持ちます。

P2Mはプロジェクト同士が相互に影響し合うような大規模プロジェクトの管理に適しています。複数のプロジェクト同士の連携状況を統括的に管理し、調整を行うことが可能です。

フレームワークのメリットとデメリット

プロジェクト管理においてフレームワークを使用するメリットはこれまでの章でも触れましたが、改めてメリットとデメリットをまとめてみましょう。

メリット

プロジェクト管理の効率化

目的に適したフレームワークを利用することによって、プロジェクト管理の大枠を組み、考えるフローをパスすることができます。その結果、作業効率のアップにつながります。

また、フレームワークは先人の知恵を元にしているため、手法やテンプレートなどの事例が豊富にあります。それによって知識を身につけやすいこともメリットです。

的確な情報共有ができる

フレームワークを使うと、必要な情報を漏らすことなく共有ができます。プロジェクトマネージャーのアウトプットも構造化されるため、ムラがなくなり、メンバー間での認識の統一化を図ることができます。

デメリット

依存や考え方の制限が起こる

大枠に必要な項目を当てはめるだけのフレームワークは、便利な反面いつの間にか視野が狭くなってしまうというデメリットがあります。よりよいプロジェクトにするためにも、他の観点での検討をすべきところを、あらかじめ組まれている枠組み内だけでしか考えることができず、思考にブレーキがかかってしまうことがあります。

また、フレームワークばかりに頼っていては、これまでのビジネスモデルとかけ離れた革新的なビジネスを生み出しにくくなってしまうかもしれません。

プロジェクトの発展および、自身のプロジェクトマネージャーとしてのスキルアップをのぞむのなら、フレームワークの利用だけでなく、フレームワークをベースにして独自の仮説を立てたり検証を行ったりすることが求められるということを覚えておきましょう。

フレームワークごとに使い方が異なる

数多く存在するフレームワークごとにルールや図式を覚えねばなりません。それはプロジェクトマネージャーだけでなく、プロジェクトメンバーも同様です。たくさんのフレームワークを導入すると、その都度理解するための時間を要し、混乱を招きかねません

プロジェクト管理における便利な手法

プロジェクトの性質に合わせたフレームワークに加え、以下で紹介するような手法を取り入れれば、スムーズなプロジェクト管理が叶います。今回は3つの手法を紹介します。

WBS(ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー)

WBSは言葉の通り、作業を分解した構造図を作成する手法です。プロジェクトを小さなタスクに分解することで、プロジェクト全体の流れを振り返りやすくします。

タスクや工数、スケジュールや担当者などを細かく書き出した図を用意することで、プロジェクトの全体像やタスク同士の関係性を見える化できます。また、自分のタスクに対する責任の範囲を明確にするため、メンバー間の連携をとりやすくし、作業の不足やズレを防ぐことができます。

プロジェクト管理に役立つ! WBSの使い方とツール

ガントチャート

プロジェクト管理の現場でよく使われるガントチャートは、プロジェクトの進捗状況をタイムラインに重ねて管理できる表の一種です。タスクの進捗状況やスケジュール、リソース、作業工程などを視覚的に認識できるため、効率のよいプロジェクト管理ができますが、タスク間の関係性はガントチャートでは確認することができません。

ガントチャートのテンプレートやタスク管理ツールを使用すると、チャートを作成する手が省け、より高度な管理ができるようになります。プロジェクト管理に慣れていないメンバーでも直感的に理解できる作りをしているのも特長です。

ガントチャートとは?プロジェクト管理で利用する3つのメリットとおすすめツールをご紹介

 PERT(パート)

PERT図は、最早開始時刻・最遅完了時刻・余裕日数・クリティカルパスの4つの要素で構成されるフローチャートです。タスクの繋がりや流れ、工数を、図形と矢印で結ぶことで図にしています。所要時間の見積もりや重要な工程を見極める時によく利用される手法です。

必要な工数の確認や最短のスケジュール、プロジェクトの工程をメンバー間で共有できます。ガントチャートでは把握することのできないタスク間の関係性は一目でわかるものの、進捗状況はPERTで把握することができません。

プロジェクト管理をするためにおすすめのツール

これらのフレームワークとプロジェクト管理の手法を効率よく使うには、プロジェクト管理ツールの導入がおすすめです。導入する目的やプロジェクトの規模にあったものを選ぶことで、プロジェクトの促進に役立ちます。

TeamHackersの記事でも、「プロジェクト管理ツールおすすめ14選」を紹介しています。ツールを比較する際の参考になるはずです。

プロジェクト管理ツールおすすめ比較14選まとめ【2021年版】

まとめ

フレームワークは、多くのビジネスパーソンや研究者の経験を基に構築されたもの。フレームワークを正しく理解し活用できれば、的確で効率のよいプロジェクト管理が可能となります。

プロジェクトを客観的に見つめたい時やプロジェクトのメンバーの理解を促すためにも有効な手法となるので、いつでも使えるように覚えておくといいでしょう。

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