休憩時間の雑談が苦手な方必見!「会話のきっかけレシピ」で気持ちをラクにしよう

雑談って難しい

通勤中の電車で同僚や上司と会ったとき、お昼休憩、飲み会の場…仕事中も、仕事以外の場でも「雑談」の場はたくさんあります。

その「雑談」が実は苦手、何を話せばいいのかわからない、話しかけられてもどう返していいかわからない…そんな方は多いのではないでしょうか。

雑談が苦手だからこそ、通勤途中に顔見知りを見つけても、話さなくて良いようにこっそり逃げたり…

「雑談」のしかたは、学校の授業でも、会社の新人研修でも学びません。みんながなにげなくしている雑談は、「なにげなく」行われるからこそ難しいですよね。

今回はそんな雑談に苦手意識のある方にオススメしたいものをご紹介します。

それは、「会話のきっかけレシピ」です。

今回は「会話のきっかけレシピ」を考案し、『雑談の苦手がラクになる 会話のきっかけレシピ』(大月書店)の書籍を発売された枚岡治子さんに直接お話を聞いてみました。

「会話のきっかけレシピ」って?

「会話のきっかけレシピ」は、なにげない雑談がとても苦手な枚岡治子さんが自身の苦手克服のために生み出したものです。いろいろなシチュエーションでの「なにげない雑談」を人に聞いて料理のレシピのように集めたものが「会話のきっかけレシピ」です。

会話のきっかけレシピの説明図。

たとえば、

  • 会社へ出勤するときに、同じ職場の人と会った。あいさつのあと、「雨ですねえ」と話しかけられたとき
  • オフィスの同じフロアで知っている人の横を通りかかったとき

というように、よくあるシチュエーションが用意されており、「あなたならどう話す?」の答えがレシピとなります。

面白い返事をする必要はなく、雨の話題を振られたら「うっとうしいですね」と同調したり、「午後から晴れるらしいですよ」と言ってみたりする、などです。

自分以外の人がどんな風に話しているのかって、意外と知りませんよね。

「会話のきっかけレシピ」を作るメリットは、

  • 他の人がどんなことを話しているのか、どんなことを意識しているのかを知る
  • 自分はどんなシチュエーションが苦手なのか、なぜ苦手なのかに気づくきっかけになる

という2点です。

さらに、「会話のきっかけレシピ」を作って、自分に使えそうなレシピを試してみることで、雑談へのプレッシャーが軽くなります。

「会話のきっかけレシピ」ができるまで

ここからは枚岡治子さんへのインタビューです。

枚岡治子さんの写真。

「うまく話せない」ことに悩んだ子ども時代〜社会人時代

私は「うまく話せない」ことがまず悩みで、さらにその悩みを「わかってもらえない」ことで悩みが重なって苦しくなっていました。「気のせいだよ」とか「考えすぎじゃない?」みたいなことを言われても、自分の悩みを無いことにしろと言われているようで辛かったんです。

子どものころから「喋らない」ことで怒られていました。だから「喋らなきゃ」というプレッシャーがあって、でも喋り方がわからないので失敗して、失敗したからもっと喋らなくなって…というのが20代くらいまで続くんですね。

「人とうまく喋れない」という漠然とした悩みを持ったまま、屈折していったんです。

最近でこそ雑談についての本は増えてますが、1番困っていた学生時代はほとんどなかったんです。当時はまだインターネットがなかったのも大きいですね。

だから新聞とかの「人生相談」なんかを真剣に読んでました。

「聞き上手になればいい」みたいなこともよく書かれていましたが、それは「相手が喋ってくれている」という前提の話ですよね。

あとは「話すのが苦手でもニコニコしてれば大丈夫」とか「気にしすぎじゃないか」みたいな、曖昧な精神論ばかりで。

それではどうしたらいいのかわからなくて悶々としていました。

「ひたすら書き出す」方法を知る

会社員として働いていたころに、新聞記事で「内観療法」を知りました。その記事は母とうまくいかない方へのアドバイスで、母にしてもらったことについてひたすら書き出すことで、関係を見つめ直すというものでした。

それにヒントを得て、自分が仕事中に業務で必要なこと以外でしゃべったことをひたすら書き出すようにしたんです。

そうすると、「やっぱり自分はぜんぜん話してない!」というのがよくわかり、さらに落ち込むことになりました。話していないことが逆に「見える化」されてしまったんですね(笑)

でもそこで、「自分が話せないのなら他の人の話を書き留めればどうだろう」と思いついたんです。私は絵を描きながらメモを取ると頭に入りやすいタイプなので、聞こえたことに絵をつけてまとめはじめました。

それをはじめるまでは、よく言われる「天気の話が定番」ということすら知らなかったんです。

「みんなが何を話しているのか」、仕事中に耳をすませて聞くようになりました。すると、同じ場面になったときに、「自分はこういうときに困ってるんだ」っていうシチュエーションが分かるようになってきたんです。

そうやって聞こえたことをメモするというのは今も続けています。ただ、仕事中にやっているので、内容も全部は聞こえなかったり、片方の声しか聞こえなかったりするんです。

だから、まず仲の良い友達に「こんな場面では何て返す?」と聞くことから始めました。「気の利いたことや面白いことを言え」というわけでなく、普段やってるありきたりな返しをするようにお願いしました。

すると、「いくら寝ても眠い」って言われて「そういうときありますよね」といった返事が出てきました。そこで初めて気づいたんですが、雑談ってあまり「意味がない」んですよね。

他の人がどう話しているかを知ることで、自分のクセもわかってきたんです。

猫同士が雑談中。

そういった会話の返しを、良いとか悪いとか、自分が使える使えないとかの評価はせず、とにかく集めました。

ある程度レシピがたまったころに、「作品展」のような感じで展示をすることを思いつきました。「雑談」という言葉は広すぎるので、自分が1番困っていた「会話のきっかけ」というところに注目して、「会話のきっかけレシピ」にして、小さいギャラリーで展示をしました。

すると、就労支援や若者支援の団体などから自分が思っている以上の反響があったんです。

あくまで自分がラクになるために作っていたのですが、こういうものに興味がある方がたくさんいることを知りました。

雑談というみんなが頭を使わずに普通にやっていることについてわざわざ聞きまくって集めたのも珍しく感じられたのか、新聞からも取材を受け、さらに書籍として刊行することになりました。

集めたレシピを雑談で使ってみる

「天気の話が定番」ということもわかったので、今までは黙ってたシーン(顔見知りの人と、行き帰りやエレベーターで会う場面)で、「急に降ってきましたね」「暑いですね」などといった言葉で話しかけてみました。

そしたら怪訝な顔もされずにスムーズに返事が返ってきたんですね。

実際にレシピを使って話してみることで「雑談って、言葉どおりの意味より『投げて、受ける』が大切なんだ!」とよく分かりました。

そうやって失敗や不安が減ったことで、顔見知りと会う場面から逃げなくて済むようになりました。レシピさえあれば、逃げずにしゃべるほうがずっとラクでした。

さらに、「意味のある話をしなきゃ」「面白いことを話さなきゃ」「盛り上げないと」みたいなプレッシャーがなくなったんです。

1回1回の言葉の往復をていねいにするようになりました。たくさん話さなきゃっていうんじゃなくて、一往復でいいからていねいに話すようになりました。

実際、周りを観察してみたら、一往復だけ話してあとは黙ってる、ということも多いことに気づきました。

ひと言かわしてあとは黙っていても良いとわかってからは、沈黙がこわくなくなりました。「沈黙はあって当然」なんですよね。

分からないから、分かるまでの四段階。

「会話のきっかけレシピ」を使ってほしい人

「雑談」や「会話」という、みんながなにげなくやっている会話や雑談のしかたを自然に身につける機会を逃してしまった方でしょうか。

いま世の中に出ている多くの雑談本は、そういう方ではなく、すでにベースができている方がステップアップのために読む本が多いですよね。たとえば営業成績を上げる! とか。

だから、自然に身につける機会を逃してしまって、ベースができていない方に届いてほしいとは思います。「身につけられなかった」と言っても、発達障害がある人、病気がちであまり学校に行けなかった人、海外から来て日本語が堪能ではない人…など、いろんな理由があると思います。ただ、そういう悩みって「キーワード検索」しにくいんですよね。本人も「なぜ悩んでいるかわからない」状態だから、検索できるレベルになっていなかったりします。

レシピを使って自分を客観視することで、悩みを可視化して、ラクになってもらえればと思います。可視化できれば、そこから解決策が見えてくることもあると思うので。

「雑談」って相手との関係性や状況によって変わるので、準備や練習ができないんですよね。でも、「練習はムリ」だと思わずに、シミュレーションすることで、自分が普段考えていることや気をつけていることがわかってきます。自分の悩みやクセ、大切にしていることを客観視できるようになるはずです。

会話や雑談に限らず、悩みごとって「何に悩んでいるかわからない」状態が1番しんどいですよね。きっと悩みごとには2段階あって、最初の段階は「何に悩んでいるかもわからない」状態。それが、「何に悩んでいるかはわかる」だけでラクになって、次の段階にいけるんですよね。

「会話のきっかけレシピ」を作ったり、なにげない雑談についての話を友達に聞いてみるメリットは、客観的に自分を見つめ直せることだと思います。

自分の悩みを言語化できるレベルになれば、本を読んだり病院に行ったり、その次の段階に進めますよね。

「会話のきっかけレシピ」は紙とペンさえあれば誰にでもできるので、ぜひ試してみてください。

まとめ

枚岡さんのエピソードは、人見知りの方や話すのが苦手な方は共感できる部分も多かったのではないでしょうか。

「雑談」は相手との関係性や場面など、要素によっていろいろ変わる難しいものです。そんななかでも、他の人が何を話しているのか、投げかけられた言葉にどう返しているのかを知ることで、自分も使える手持ちのカードを増やしていけるのです。

無理に「意味のある話」や「面白い話」をする必要はなく、1つ1つの会話をていねいに往復させてみてください。

また、他の人のなにげない雑談について知ることで、自分を客観視することにもつながります。悩みが可視化されると、次の行動へ移りやすくなります。

自分を客観視し、ぜひ次のステップへ進めることを祈っています。

会話のきっかけレシピの集め方

<準備物> 紙とペン

<人数> 2〜5人くらいがやりやすい

<ポイント>

  • 普段意識していない自分の心の動きを、意識・観察して、言葉にしてみる
  • みんなでシェアする
  • どれが良いとか悪いとか評価はしない(いろんな思いを聞く)

<手順>

  • 会話するシチュエーションを決める

 このとき、相手との関係性を設定しておくとやりやすい。

 例:相手の年齢(立場)が自分より上 など

  • ひとり1枚ずつ紙を配り、「こんなとき自分ならなんて言うか」を書く。これを「レシピ」とする
  • ひとりずつ自分のセリフを言う

→ こういう場面で心がけていることなども互いに話し合う

  • 集まったレシピをみんなで眺める

→ 「これは使えそう」などの発見をする

  • みんなで「雑談」の苦手などを話す

* 枚岡さんはこの手法に加え、今も自然に聞こえた会話を日々集めているそうです。

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