ToDo管理とタスク管理は、常に混在しながら語られます。これは仕方ないことで、ToDoを考えるときにタスクも意識しますし、タスクはToDoが無ければタスクを考えることもありません。生産性が高く自分の感覚に合った管理ができれば、この2つを無理に分けて語る必要もないところです。が、今回はあえて分けて考えることで、ToDo管理の意義を見直してみたいと思います。
ToDoとタスクの違い
ToDoとは、自分がこなすべき作業です。
リストを作る際は、仕事のToDoだけでなくプライベートのToDoも入れて、生活全体を管理する人が多くいます。具体的には、「A社へ見積書提出」と「ガス代 支払い」が並んでいる状態です。
タスクには、期日が付いています。
場合によってはToDo一つに対して、大分類タスク、中分類タスク、小分類タスクと細分化して、それぞれに期日を付け、その日に行うべき作業にまでしっかりと落とし込んでいる人もいます。作業の質との相性がありますから、大分類~小分類まできっちりとタスク分けして運用するのか、いきなり小分類に分けて運用するのか、中分類でザクッと運用した方がいいのか等は、いろいろと試しながら、もっとも生産性の高い自分のフォームを確立すべきでしょう。
改めてToDoの良いところを挙げると、自分が抱えているすべてのToDoを、全体像として直感的に捉えることができることです。
さらにToDo一つひとつに「緊急度」「重要度」を定めて、手を付けるべきToDoの「優先順位」を明確にすることができます。
優先順位の付け方は、
1. 「緊急度高い × 重要度高い」
↓
2. 「緊急度低い × 重要度高い」
↓
3. 「緊急度高い × 重要度低い」
↓
4. 「緊急度低い × 重要度低い」
です。
よく、2.と3.が逆になっている人がいますが、2.ではなく3.を優先すると、ただただ時間に追われる生活になっていきます。あなたの価値を高める作業は2.です。出来ればいつも2.に取り組んでいたいくらいです。
優先順位最上位の1.は2.をほったらかすと生まれてしまうので、まず1.が生まれないように2.に注力し、さらに3.より2.を優先すれば、重要度が高い作業に余裕を持ってのぞむことができ、結果、作業の質が上がり貴方の価値もやりがいも高まります。
3.は、隙を見つけて素早く終わらせればいいのです。4.は、なんだったらやらなくてもいいくらいだと考えてください。
この考え方を実行すると、あなたの人生がより充実してくるイメージが沸いてくるのではないでしょうか。
いつまでも生産性を高められない職場をときどき見ますが、よく見るケースは職場をマネジメントしている人が、優先順位の2.と3.を逆にしてしまっているケースです。本質的な仕事よりも緊急の仕事ばかりに目を奪われたマネジメントをしてしまうと、職場はいつまでも忙しいままです。
どんなToDo管理ツールがあるのか
さて、ツールの話に移ります。が、これがどう調べても、タスク管理と同居しています。ほとんどすべてと言ってもいいでしょう。それほどToDoとタスクは切っても切れない関係です。
ToDo管理ツールのすべてを記すことはできませんので、メジャーなツール、マイナーなツール等は考えず、調べていて目についたものを並べてみます。すべてを試すこともできませんから、できる限りネットの評判をもとに商品を紹介していきます。
Flat To-DO | 超シンプル、単純、余分なものが無い、という意見が多数です。とにかく簡単のよう。余計な機能がいらない人向け。入口として良いかもしれません。 |
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DekaTodo | デカいTodo。「すべきこと」をフルスクリーンで表示します。大きな文字で出てくれればイヤでもやります。他のToDoに意識もいかないでしょう。 |
Toodledo | 一つの項目に対して属性情報を多く記すことができ、多機能。データベースであるという意見もあるので、仕事内容との相性はあるかもしれません。 |
Any.do | シンプルで直感的、リマインダー機能が良い、という意見が多くありました。音声機能もあるとか。ツールとしては敷居が低いようです。 |
Remember The Milk | 2005年に開始されているので、管理ツールの中でも老舗。そういう意味で安心とも言えます。近年、大幅リニューアルもあり、機能が充実したそうです。 |
Wunderlist | シンプルという声や、機能の数が丁度いい、という意見が見られました。買い物、見たい映画等のToDoリストは評判がいいようです。 |
colorNote | メモ帳アプリ。直感的でお手軽。色分け、付箋について重宝しているという意見が多いです。 |
T-ToDo | なんと手書きで書けます! 機能は基本的なものしかないので、手書きかつ単純機能を好む人に向いています。 |
Lifebear | 手帳アプリ。カレンダー、ToDo、日記等を一緒に管理できるそうで、ネットではこのツールに対して「日本最大級の手帳アプリ」という主旨の言葉が良く使われていました。 |
Googleカレンダー | カレンダーアプリですが、Google機能を日常的に使用しているなら便利。PCだとGメールからもGoogleカレンダーからも使用できるそうです。 |
Todo Girl | ちょっと変わり種。今回調べていて、初めて知りました! こんなToDo管理ツールもあるんですね。可愛い萌え女子のイラストが表示されていて、声優さんによる可愛い声で貴方を管理してくれるそうです。期日を守ると褒めてもられたり、守らないと叱られたりするそうです。 これ、個人的に問題点はここじゃないかと思った部分があって、サンプルボイスを聞くと、なぜか褒めてくれる声よりも叱られる声の方が可愛いのです。これじゃあ男性のほとんどが叱られたくてタスクの期日を守らないんじゃないか…なんて。にしても、筆者は…周囲の視線が恥ずかしくて、ちょっと使う勇気が無いです。面白いんですけどね。とはいえ、モチベーションが上がる男性は多いのかもしれません。。 |
各種の手書き手帳 | 手帳だってアリです。生産性が高まってやりやすければ、それでいいのです。次の章で少し触れます。 |
ツールはまだまだありました。調べれば調べるほど面白いので、ぜひ調べてみてください。筆者も今回の調査で発見が多く、新たにTodo管理ツールを試そうと思えました。
なぜ、手書き手帳もありなのか
現代においてToDo管理はデジタルが主流です。
が、決してそれがもっとも良い方法と言いきれない面があります。そもそもまだPCもスマホも普及していないアナログ時代に、手帳でしっかりとToDo管理ができていた人も数多くいます。
ToDo管理はタスク管理よりも、ゼロから発想することがあるだけに想像力や柔軟性を必要とする面があります。だからこそ、デジタルで打ち込むよりも、脳を活性化させるかの如く、ペンを持って手を動かして、頭の中で自由に考えながら自分の字で書いた方が良い、という人もいるのです。
他人への共有の必要がないのなら、デジタルでもアナログでも、自分にとってやりやすく生産性の高い方を選べばいいでしょう。
「タスク管理は、やっぱり手帳が一番いい!」についての記事:https://teamhackers.io/organizer-book-is-best
そもそも重要度ってなんだ?
改めて、重要度についても考えてみたいと思います。
緊急度の高い低いは時間が基準ですから、判断は明確です。
しかし重要度の高い低いは、判断に迷う人がいます。それは重要度にはさまざまな視点、例えばあなたの仕事や人生に対する価値観も反映されるからです。
あなたにとって達成感とは、どのような状態でしょうか?
「周囲から高い評価を得ている」
「独立できるレベルにまで自分のスキルを高められている」
「与えられたミッションに的確に対応している」
「クライアントからの依頼に120%で応えている」
「感謝を頂いている」
「インセンティブを頂いている」
「収入を上げられてる」
「ワークライフバランスが徹底できている」
「チームの売上に貢献している」
…
突き詰めていくと、あなたはなぜその業務に携わっているのか、なぜその場所で働いているのか、というような本質的な問いとも対面することができます。
重要度は杓子定規に考えず、一度イチから考え直してもいい基準です。
「クライアントに提供したい価値 × あなたが業務に求めている達成感の質」
このような書き方がしっくりと来るかもしれません。
小さな達成感を積み重ねよう
ToDo管理をしていて最も楽しい瞬間は、完了したToDoを消すときです。
項目に対して、(このように)横に線を引く人もいれば、「済」と書く人もいるでしょう。文字の色を変える人もいれば、チェックボックスにチェックを入れるだけの人もいます。完全に消去してしまう人もいるかもしれません。
大切なことは、ToDoを消すときに起こる、小さな達成感を大切に積み重ねることです。
小さな積み重ねは、あなたの自己肯定感を積み上げていきます。その高さが、自信に繋がっていくのです。
ToDoを消すことにモチベーションを感じましょう。きっとToDo管理は、貴方の存在意義や働く意味に対して、多くの気づきと価値を与えてくれる管理になるはずです。
「ToDo管理ツール」に関するまとめ
ToDo管理は、現在の貴方の働き方や人生を表します。オペレーションではなく、ときに本質を見直してみるといいでしょう。
- ToDo管理とタスク管理の違いをわかっていた方が、より価値のある管理につながる
- 優先順位の付け方、特に重要度の考え方を養って、貴方の人生を高めていく
- ToDoを消すことを楽しみ、人生の価値を上げていく