プロジェクトを成功に導く! コミュニケーション管理のコツ

プロジェクトがうまくいかなかったときの反省として、「コミュニケーション不足だった」「コミュニケーションがもっとうまく取れていたら成功したはず」という言葉をよく耳にしたことはないでしょうか。
プロジェクトを成功させるためにはタスクやスケジュールを管理するだけではなく、コミュニケーションも管理する必要があるのです。
今回は、プロジェクトを成功に導くために必要な、「コミュニケーション計画」の立て方についてお伝えします。

プロジェクトのコミュニケーションを計画、管理しよう

プロジェクトを成功させるためには適切なコミュニケーションが必要ということは、みなさんもわかっていると思います。ただし、ミーティングを増やしたからと言ってコミュニケーション不足が解消されるわけではありません。まずは、プロジェクトに関わるすべての関係者を洗い出し、良好なコミュニケーションとるためにそれぞれにあったツールの使用や会議方法など、コミュニケーションに関わる計画を立てることから始める必要があります。そして、コミュニケーションをきちんと管理をすることでプロジェクトが良い方向に進んでいきます。

プロジェクトにはプロジェクトマネージャーとチームメンバー以外にも、関わる人間は多くいます。経営者、クライアント、協力会社など、大きなプロジェクトになればなるほど関わる人間も多くなり、よりコミュニケーション不足が発生しやすくなります。しっかりとプロジェクト関係者の洗い出しを行ないましょう。

プロジェクトコミュニケーションを円滑にするためのツール

プロジェクトに関わる人たちが明確になったら、それぞれに合ったコミュニケーションツールを決めます。同じ場所で働いているメンバーなら顔を合わせてのミーティングでも良いですが、遠距離のユーザーやクライアントだった場合、ミーティングより電話やメールなどの方が有効な場合もあります。

ここでそれぞれのコミュニケーションツールについて、ツールのメリット、デメリットについてみてみましょう。

ミーティング

コミュニケーションやプロジェクトの進捗確認などをする際は、必ずと言ってもいいほど行われるミーティングです。プロジェクトに関わる人が全員社内にいるのならば共有もしやすくおススメです。

メリット

  • 直接顔を合わせて話しができるので、細かい話や、微妙なニュアンスなどが伝わる
  • 意見出しのブレーンストーミングや、議論、交渉に向いている

デメリット

  • 予定より長く時間がかかることが多い
  • 遠距離の場合、ミーティング場所まで赴くのが大変

電話、Skypeなど

おそらく時間がない時や遠距離のクライアントと付き合う場合にはチャットツールが必要になります。相手の顔が見えるとよりコミュニケーションをとりやすいので、ビデオを使ってのコミュニケーションをおすすめします。

メリット

  • 直接声を聞けるので、相手の声のトーンでどう感じているのかわかりやすい
  • 簡単な連絡、相談、交渉などに向いている

デメリット

  • 電話だけだと後から「言った/言わない」などの問題が起こることがある

メール、メーリングリスト

クライアントに対して、要件確認をする際や手軽に送ることができるのが最大に魅力です。

メリット

  • 一度に多くの人と情報共有することができる
  • 文章が残るので、重要な連絡、相談、交渉に向いている

デメリット

  • ニュアンスや雰囲気は伝わりにくい
  • 話題が多い場合は、管理が難しくなったり、放置されたりする場合がある

パワーポイント、エクセルなどのドキュメント

要件確認や数値など言葉だけではなく視覚にも訴えかけることができることが良い点です。プレゼンテーションを加えてあげるとよりコミュニケーション促進になります。

メリット

  • 図や表など視覚的に情報を伝えることができる提案などに向いている
  • 提案などに向いている

デメリット

  • 長期プロジェクトなどだと、いつのドキュメントに何が書いてあるかなど管理が大変

オンライン共有ツール

オンラインで共有をすることで、情報をすぐに確認することができるのでコミュニケーションの促進につながります。

メリット

  • 一度に多数の人と情報を共有することができる
  • デザインやドキュメントの確認、ステータス把握に向いている

デメリット

  • セキュリティ上、利用が制限される場合がある

どのツールも必ず一長一短が存在します。より自身のプロジェクトに合ったツールを利用することが大切です。

≫「プロジェクトを円滑に進めるためのコミュニケーション術」はこちら

計画してもコミュニケーション不足で失敗するのはなぜ?

プロジェクトの関係者とそれぞれに使うツールや頻度など、コミュニケーション計画を立てただけでは、まだ円滑にコミュニケーションが取れているとは言えません。コミュニケーション計画はしっかりしているのに、プロジェクトがコミュニケーション不足で失敗した例はいくつもあります。
計画がしっかりしているのに失敗する原因とはどのようなものでしょうか。

考えられる原因は、単純ですがコミュニケーション管理がそもそもうまくいっていないことです。長期の大規模プロジェクトだと、関係者も多くプロジェクトが進んでいくうちに、コミュニケーションがあまりうまく取れていない関係者が出てきます。また、そのことに気づかなかったり、初期の計画したミーティングがただのルーティーンになっていて時間の無駄遣いになっていたりする可能性があります。

長期プロジェクトの場合、フェーズや進捗によってコミュニケーションのツールなどを変更した方が円滑に回る場合があります。初期計画に執着するのではなく、一定期間ごとにコミュニケーション計画の見直しも必要です。

プロジェクトを成功させるコミュニケーション管理の2つのポイント

では、プロジェクトが成功するためのコミュニケーション管理はどのようにすれば良いのでしょうか。コミュニケーション管理に大事なポイントは2つです。

「ドキュメントに残す」こと

ミーティングなどで「言った、言わない」などと後々もめないよう議事録はきちんと残しておきましょう。議事録を作る時のポイントは、ミーティングから1日以内に簡潔で、わかりやすいものを作ることです。また、フォーマットもあらかじめ決めて統一しておくと、見やすいだけではなく、整理しやすくなります。議事録はメールなどで送っても良いですが、さらに議事録用フォルダしたり、オンラインツールにUPしたりして全員が見ることができるようにしておきましょう。
また、プロジェクトが終了した時には「プロジェクト完了報告」を作成し、次のプロジェクトで活かすようにしてください。

「Q&A管理」や「変更管理」などは、有効なツールが使えるなら利用すること

プロジェクトの失敗談で「ユーザーから仕様変更が多かった」なども多くあります。口頭で仕様変更を言われて、伝えたつもりが全体に伝わっていなかったなど、コミュニケーションが取れていたら解決できる問題もあります。そのため、プロジェクトでコミュニケーションをとる上で「変更管理」は重要になります。
社内外で、全員が確認できるような便利なコミュニケーションツールがあるならば、ぜひ利用してください。

「プロジェクトを成功に導く! コミュニケーション管理のコツ」まとめ

プロジェクトを成功させるには、スムーズなコミュニケーションが重要です。
そのためには、コミュニケーション管理に多くの労力と時間を費やす必要があります。コミュニケーションは個人のスキルに大きく左右されますが、きちんとしたコミュニケーション計画やツールを使うことで補える部分も多くあります。ぜひ、コミュニケーション管理をきちんと行い、プロジェクトを成功に導いてください。

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