タスクが増えてスケジュール管理が複雑になると、うっかり予定を見落としてしまったり、納期前に焦ってしまい作業にミスが生じたりといった問題が起きやすくなります。そんなトラブルを防ぎビジネスを円滑に進めるために、スケジュール管理に最適なツールを導入するのはいかがでしょうか。
今回はおすすめのスケジュール管理ツール・アプリのほか、スケジュール管理のコツや、ツールの選び方をご紹介します。
仕事におけるスケジュール管理の目的・必要性とは
働き方の多様化やリモートワークの普及により、業務が複雑化する昨今、効率的に仕事をするためにスケジュール管理は欠かすことができません。
目先のものから順に手当たり次第着手していると、期限に遅れてしまうばかりか、作業のクオリティにも影響を及ぼす恐れがあります。
着手する順番を明確にすることで、タスクを確実に完了させ、時間の有効活用ができます。
仕事におけるスケジュール管理のメリット
しない人はいないと言ってよいほど、当たり前のように行っているスケジュール管理ですが、改めてスケジュール管理を行うメリットについて考えてみましょう。
仕事の漏れや遅れを防ぐことができる
多くのタスクには作業の期限が設けられており、中には1日でも遅れてしまうと後続の作業に影響してしまい、トラブルにつながるケースもあります。
スケジュール管理をすることで、作業の遅れや対応漏れを防げます。スケジュール管理によってタスクが可視化され、その日やるべきことが把握できるのです。
チームメンバーの動きが可視化・共有できる
チームでスケジュール管理を行うことで、メンバーの動きの可視化や共有が可能です。ほとんどのタスクはひとりでは完結するものでなく、チームのメンバーと連携して作業を行う必要があります。
スケジュールの可視化や共有によってチームメンバー間の連携が取りやすくなるので、仕事の漏れや遅れはもちろん、作業の重複や取り掛かる順番の誤りを防ぎ、作業効率がアップするでしょう。
ゴールに対するタスクを細分化して管理できる
タスクを細分化して管理できるのも、スケジュール管理のメリットといえます。
「いつまでに何を達成すべきか」というゴールに対するタスクを細分化して書き出してスケジュールに落とし込むと、やるべきことが明確になり作業スピードが上がるといえます。
重要な業務や優先順位が明確になる
タスクの優先順位は作業効率を上げるカギといってもいいでしょう。優先順位を正しくつけ、重要なタスクを明確にするにはスケジュール管理が有効です。
スケジュール管理を行うと、重要度の高いタスクや作業期日が近いタスクを把握できるので、優先度の高いタスクから順に漏れなく取り組めるでしょう。
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急なトラブルにも対応しやすくなる
仕事をしていると急なトラブルは避けられないもの…。慌てず対応できる体制を整えられるのも、スケジュール管理のメリットです。
例えば、緊急でやらねばならないタスクが舞い込んできても、抱えているタスクのボリュームや期日を可視化しておくことで、調整しやすくなるでしょう。そうやって急なトラブルに対応できれば、業務上の損失が最低限で済みます。
スケジュール管理のコツ
当たり前のようにやっているスケジュール管理ですが、より業務効率をあげるにはいくつかのコツがあります。スケジュール管理に活かして欲しい6つのコツを挙げてみました。
タスクの期限を明確にする
タスクの完了期限は明確に定める必要があります。他に急ぎのタスクや重要なタスクが発生した時に、完了期限が決まっていないタスクはどんどん後回しにされ、なかなか終わらせることができません。
確実にタスクを終わらせるためにも、タスクごとに期日を設定し、管理しましょう。
タスクごとの所要時間も管理する
どのタスクにどれくらいの時間を要するかがわかっていないと、スケジュールに落とし込むことができません。タスクごとに所要時間の概算を出し、期日から逆算してスケジュールを組みましょう。
タスクごとの所要時間がわかってはじめて、スケジュールが具体性を持つのです。
スケジュールの確認を習慣にする
スケジュールを都度確認する習慣を持ちましょう。まず、タスクが発生したらすぐにスケジュール管理ツールを確認し、記入します。これを後回しにすると、タスクの漏れにつながる恐れがあります。
そして仕事を始める時や昼休み、終業時には、スケジュール管理ツールを開き、当日や数日先のスケジュールに目を通すことも大切です。
定期的なスケジュールの見直しを行う
スケジュールの見直しは、定期的に行うようにしましょう。
スケジュールは計画通りに進まないことも少なくありません。タスクの進捗やプロジェクト全体の動きは日々変化し、個々のタスクにも変更や追加、削除が発生することもあるでしょう。
見直しを行うことで、優先順位を変更したり、必要なタスクを追加したり、逆に不要なタスクを削除したりし、スケジュールをアップデートしましょう。
チーム全体のスケジュールも考慮する
複数名で動いているプロジェクトの場合、チーム全体のスケジュールも考慮して個々のスケジュールを組む必要があります。
特に依存関係を持つタスクがある場合、少しの遅れが大きなトラブルにつながることがあります。自身のスケジュールはもちろん、チーム全体のスケジュールもこまめに確認し、適切なタイミングで完了できるようなスケジュールを組みましょう。
そのためにも、チーム間でスケジュールが共有できるツールを導入することをおすすめします。
スケジュール管理に適したツールを導入する
スケジュール管理に適したツールを導入することも重要なコツといえるでしょう。ツールをうまく活用することで、スケジュールの遅延やタスクの抜け漏れを防ぐことが可能となります。
近年では手帳だけでなく、スケジュール管理ツールやアプリなどのデジタルツールも広く普及しています。メンバー間のスケジュール共有はもちろん、複数のデバイスからアクセスできたりチャットなどのコミュニケーションツールがついていたりと、その機能はさまざまです。
ツールを導入する際の注意点は後述します。
スケジュール管理ツールを利用するメリット
手帳やスケジュール帳、エクセルを使ってスケジュール管理をしている人も多いでしょう。しかし、スケジュールの書き込みや管理表の作成に余計な時間を取られてしまっては、本末転倒といえます。ここでは、スケジュール管理ツール・アプリを利用するメリットについてお伝えします。
スケジュール管理にかかるリソースを削減できる
ツール・アプリを使ったスケジュール管理は、わざわざスケジュール帳や筆記用具を取り出して書き込む必要がないので、簡単な操作で素早くスケジュールを組むことができます。スケジュール管理にかかる時間を減らし、コア業務に集中する時間を増やすことができるため、仕事の効率化につながります。
また、通知機能が搭載されているツールなら、リマインドを設定することもできるので「予定を忘れていた!」という事態を減らすことができます。
複数人のメンバーで共有することで労働生産性の向上に繋げる
共有機能がついているスケジュール管理ツールは、チームメンバーのスケジュールをすぐに把握できます。
例えば、会議の日時を決める際、スケジュールをあらかじめ共有していることで、相手の予定を聞く必要がなくなり、メンバー間の予定調整がしやすくなります。普段スケジュール調整に使っていた時間を他の仕事に有効活用でき、労働生産性の向上につながるでしょう。
ツールを選ぶ際の注意点
近年リリースされているスケジュール管理ツールは、それぞれ異なる特徴を持つ優れたツールばかりです。それゆえ、導入の際は迷う人も多いはず。ツールを選ぶ時には、以下の2点を必ずチェックするようにしましょう。
無料ツールと有料ツールのどちらが良い?
スケジュール管理ツールには、無料で使えるフリーソフトやアプリが数多くリリースされています。コストや手軽さを考えると、無料のツールの方が導入しやすいかもしれません。
一方で有料ツールには、高度なセキュリティやサポート対応のきめ細かさ、機能の豊富さなど、無料ツールにはないメリットもあります。
ここで優先すべきは、実際に使う個人やチームのニーズに合った使い方ができるツールか、という点でしょう。有料ツールでも一定期間無料などお試し使用ができるものがほとんどなので、とりあえず使ってみて吟味するのがベターではないでしょうか。
できれば国産のツールを
ツールを選択する際に見落としがちなのが、海外製か日本製かという点です。日常では海外製か日本製かを意識することはありませんが、万が一何らかの不具合が起きた時に、海外製のツールでは問い合わせ窓口が日本語に対応していないというケースがあります。
また国産のツールの方が日本人のワークスタイルに合わせて作られていたり、機能の要望を直接伝えやすかったりといったメリットがあります。そのため、仕事上で使用するなら国産のツールを選びたいところです。
【無料版】スケジュール管理ツール紹介
それでは、スケジュール管理に便利なツールを見てみましょう。それぞれの特徴を比較してみたので、ツールを選ぶ際の参考にしてください。
無料のスケジュール管理ツールは、なんと言っても気軽に導入できることがメリットといえます。シンプルなツールが多いので、個人の利用やスケジュール管理ビギナーに適しているといえる【無料版】スケジュール管理ツール紹介でしょう。
エクセル
無料で使えるスケジュール管理ツールを挙げるとしたら、まずはビジネスツールとして万能のエクセルです。自分で表を作る手間はありますが、カスタマイズの自由度が高いツールといえるでしょう。
スケジュール表やTo Do リストのテンプレートを利用すれば、最小限の手間でスケジュール管理表を作成できます。ガントチャートなどを作れば、より詳しくスケジュールの可視化ができるでしょう。
ただし、エクセルでスケジュール管理をする場合、リアルタイムでのメンバー間の共有はできません。
料金:Microsoft Office搭載のPCなら無料
機能:表の作成・カスタマイズ
サポート:マイクロソフト カスタマー インフォメーション センターに電話で問い合わせ
モバイル対応:あり
Googleカレンダー
Googleカレンダーは、Googleアカウントがあれば誰でもすぐに利用できます。UI・UXもシンプルなので、使いやすくておすすめです。
また、複数人とスケジュール共有ができたり、Gmailに送られてきた予定を自動的に追加できたりと、便利な機能がそろっています。普段からGmailやGoogleマップを使用しているチームには特に適しているはずです。
▶︎Googleカレンダーの使い方
タスク管理・スケジュール管理の共有はGoogleカレンダーアプリこれ1つで完了
料金:無料
機能:カレンダーの共有や一般公開。
サポート:ヘルプページのみ。フォーラムで質問ができる。
モバイル対応:あり
▶︎Googleカレンダーを使ってみる
Yahoo!カレンダー
Yahoo!Japan IDと連携し使用できるスケジュール管理ツールがYahoo!カレンダーです。
スマートフォンはもちろん、各種デバイスに対応しているので、出先からでもスケジュールの確認や入力、変更、削除ができます。
特筆すべきは、天気予報をカレンダーに組み込めることです。外回りの多いセールスや屋外のイベントがあるプロジェクトなど、天気に左右されやすいスケジュールを立てる時に重宝するでしょう。
料金:無料
機能:カレンダーの共有・予定の通知・複数カレンダー管理・スケジュールの色分け・着せ替え
サポート:ヘルプページのみ
モバイル対応:あり
▶︎Yahoo!カレンダーを使ってみる
Refills Lite
Refills Liteはシンプルさが特徴のスケジュール管理ツールです。画面が見やすく、日・週・月と表示方法も簡単に切り替えができます。
機能は最小限といえますが、その分無駄のない運用が可能になるでしょう。
Refills Liteはタップしやすい大きめのボタンを基本にデザインされているため、スマホを片手で操作したい時などはストレスなく利用できるでしょう。
料金:無料
機能:カレンダーの共有・予定の通知・複数カレンダー管理
サポート:問い合わせフォーム
モバイル対応:あり
▶︎Refills Liteを使ってみる(App store/Google Play)
Microsoft To-do
Microsoft To-doは日ごとのToDo管理に特化したアプリです。タスクを記入し、完了したものからチェックを入れて管理します。翌日以降のタスクは、「今後の予定」から記入ができます。
マイクロソフトアカウントで同期されるため、他のデバイスからのログインも可能です。
長期的にスケジュールを管理するメインのツールと併用し、日々のスケジュールの進捗を管理するツールとしてMicrosoft To-doを使用すると、さらに効果的にスケジュール管理ができるはずです。
料金:Microsoft Office搭載のPCなら無料
機能:カレンダーの共有
サポート:マイクロソフト カスタマーインフォメーションセンターに電話で問い合わせ
モバイル対応:あり
▶︎Microsoft To-doを使ってみる
Asana
タスク管理ツールとしても広く活用されるAsanaはスケジュール管理にも優れたツールです。タスクをカンバン形式やリスト形式で管理し、その詳細は自動でカレンダーに反映されます。
Asanaは海外で開発されたツールですが、日本語でのサポートも充実しているので、国産のツールに劣ることなく使用できるでしょう。
料金:ベーシック:無料
機能:カレンダーの共有・予定の通知・タスク管理・ポートフォリオ
サポート:問い合わせフォームのほか、アカデミーやフォーラムあり
モバイル対応:あり
▶︎Asanaを使ってみる
Time Tree
TimeTreeは、スケジュール共有に特化した無料ツールです。最大200人のメンバーと予定を共有できます。入力された予定ごとにチャットを交わせるスペースがあり、予定についての細かい連絡が取りやすくなるでしょう。
仕事仲間とのスケジュール共有に加え、最近では家族や恋人とのスケジュール共有をTimeTreeで行なっている人も増えてきています。仕事でもプライベートでも活用したいスケジュール管理ツールです。
料金:無料(広告なしの有料プランあり)
機能:カレンダーの共有・予定の通知・チャット・メモ
サポート:問い合わせフォーム
モバイル対応:あり
▶︎Time Treeを使ってみる
【有料版】スケジュール管理ツール紹介
より充実した機能を求めるのであれば、有料のスケジュール管理ツールの導入を視野に入れるといいでしょう。有料のツールのほとんどが、期間限定の無料トライアルや機能を制限した無料プランを用意しています。プロジェクトの内容やメンバーのITリテラシーに見合っているかを試すためにも、社内でテスト導入し、使い勝手を検証することをおすすめします。
Google Workspace
Google WorkSpaceとは、Google社によるビジネス向けのオンラインアプリケーションセットです。導入している企業も多いのではないでしょうか。
メンバーのスケジュールやタスクを一元管理できる便利なツールで、インターネット環境さえあればどこからでもスケジュールの確認や共有、編集が可能です。
Google WorkSpaceは2段階認証やシングルサインオンを導入しておりセキュリティ対策も万全です。
料金:Business Starter:1ユーザー748円/月(30GB)〜
機能:カレンダーの共有・予定の通知・スケジュールの色分け・Googleツールとの連携
サポート:Google Workspace コミュニティでの質問可・サブスクリプションごとに異なるサポート体制あり
モバイル対応:あり
▶︎Google Workspaceを使ってみる
サイボウズOffice
サイボウズOfficeが持つ機能は、スケジュール管理やスケジュール共有だけではありません。グループに所属している全員が閲覧できる掲示板機能や、文書やファイルを仲間と共有できるファイル管理機能など、他にもさまざまな機能が搭載されています。
料金:スタンダード:1ユーザー550円/月、6,468円/年〜
機能:掲示板やToDoリスト、ファイル管理など
サポート:導入前でも電話サポートに相談可能・セミナーなども実施
モバイル対応:あり
▶︎サイボウズOfficeを使ってみる
チームオン
チームオンは、中小企業向けに特化したスケジュール管理ツールです。利用人数に合わせて料金プランが異なるため、スモールビジネスから法人や団体まで、あらゆるタイプの人が利用できるでしょう。
チームオンの機能はスケジュール管理・共有だけではなく、タスク管理も合わせて行え、作業の効率化に役立つでしょう。
料金:ビジネス5:5ユーザー 980円/月、9,800円/年〜
機能:タスク管理、グループチャット、ビデオチャット、ファイル共有など
サポート:メールサポート
モバイル対応:あり
▶チームオンを使ってみる
LINE WORKS
LINE WORKSはコミュニケーションツールとしておなじみのLINEが提供するツールです。LINEと同じ感覚で使用できるので、デジタルツールの操作が苦手な人でも迷うことなく使えるはずです。
操作が簡単なのは言うまでもなく、スケジュールがわかりやすく管理できると評判のツールです。
また、チャット機能や通話機能があるのもLINEならでは。チームのコミュニケーションが活発になるのではないでしょうか。
料金:スタンダード 1ユーザー540円/月、5,400円/年〜
機能:カレンダーの共有・予定の通知・複数カレンダー管理・チャット・通話・掲示板・todoリストの作成・ファイルやデータの共有
サポート:問い合わせフォーム・電話でのサポート窓口あり
モバイル対応:あり
▶︎LINE WORKSを使ってみる
クロジカ
クロジカはAipoからブランドリニューアルされたスケジュール管理クラウドです。シンプルな操作性を持つカレンダー表示とスケジュール調整に特化しています。
チームでのスケジュール管理に適しており、メンバーのスケジュールを一元管理できるほか、URLを送るだけで社内外のスケジュール調整ができる便利なツールです。
チャットや勤怠管理、todoリストなど、必要な機能があれば追加料金を支払って追加できるので、無駄なく機能が活用できるでしょう。
料金:ベーシック 1ユーザー550円/月〜
機能:カレンダーの共有・日程調整用URL発行・そのほか有料オプションあり
サポート:問い合わせフォーム
モバイル対応:あり
▶︎クロジカを使ってみる
ジョルテ
ジョルテは、システム手帳アプリで有名なジョルテのスケジュール管理ツールです。従来はアプリでしか利用できなかったスケジュール管理を、クラウド上で行うことにより、PCとスマートフォンとの同期やグループでの利用がしやすくなりました。
見やすさを優先に設計されており、紙の手帳のような感覚で使えます。
料金:ジョルテプラス:1ユーザー480円/年〜
機能:カレンダーの共有・予定の通知・カレンダーのパスワードロック、Office365やEvernoteとの連携・着せ替え(カスタマイズ)
サポート:メールサポート
モバイル対応:あり
▶︎ジョルテを使ってみる
【タスク管理も一緒に】 TeamHack
TeamHackでは、タスクごとにスケジュールを管理できます。また、ドキュメントやタスクごとにチャット機能がついているため、突然のリスケが必要な時もチャットツールを開くことなくスムーズに連携できます。
また、プロジェクト全体のスケジュールを一括で管理することができるので、プロジェクトのリーダーにもおすすめ。
料金:無料、有料あり
機能:タスクごとスケジュール管理、情報共有、チャット
サポート:メールサポート
モバイル対応:なし <現在、実装準備中>
▶︎TeamHackを使ってみる
まとめ
スケジュール管理ツールといっても、タスク管理やチャットなど機能の豊富なものから、シンプルにスケジュールの管理に集中できるものなどさまざまです。コツをおさえ、ツールをうまく使いこなして、日々の業務を効率的にこなしましょう。