ワーキングホリデーって実際どう?ワーホリのメリットや注意点を3つの事例から紐解いてみた

「何となくこのままでいたくないな」「もっと英語がうまくなりたい」「とにかく世界を見てみたい!」目的は様々あると思いますが、海外生活をしてみたいと考えている人にとっては、ワーキングホリデーは耳馴染みもあり、比較的身近な手段ですよね。

一般的に、「働くこと」を前提に海外就労ビザを取得するとなると、就職先となる企業の推薦状、語学力や経済力の証明まで必要となり、かなり狭き門。「学ぶこと」を前提に学生ビザを取っての留学になれば、渡航先で就労はできませんから、まとまったお金も必要です。でも「主として休暇を過ごすこと」を前提としたワーキングホリデービザは、年齢条件や労働条件など、国により多少違いますが比較的簡単に取得できること、またその国に1年(一部条件をクリアすると2年になる国も)滞在し、アルバイトで就労することができる(必須ではない)ため、「多少の生活費をまかないつつ滞在できる」ことが最大の魅力です。今回はワーキングホリデーって実際どうなの?という疑問を掘り下げてみます。

現在のワーキングホリデービザを簡単におさらい

まず初めに、ワーキングホリデーについての基本をご紹介します。

年齢等の制限

ワーキングホリデーの目的は「青年の国際交流」となっているため、ビザの取得には年齢制限があります。年齢やその他条件の設定は国ごとに違いますが、ほとんどの場合、ビザ申請時に18〜30歳であること、また子供や被扶養者を同伴しないことが条件。若い社会人だからこそトライできる制度です。

ワーキングホリデーで渡航できる国

現在の日本(平成31年4月1日時点)が協定を結んでいる国は23ヶ国。オーストラリア、ニュージーランドやカナダなど英語圏の国は大変人気で、経験者も多い渡航先です。そのため、カナダのワーキングホリデービザは申請するために事前登録が必要ですし、イギリスではビザ申請の権利が抽選で、毎年宝くじ並みと言われています。一方、英語圏以外の国は比較的ビザが取得しやすいことから、ヨーロッパであれば、フランスやドイツ、ポーランド、比較的近い国では、香港や台湾なども、渡航者が多くなっているようです。

ワーキング・ホリデー制度(日本外務省HP)

ワーキングホリデーの実情とは?

ワーキングホリデーというと、夢物語的に「公に1年お休みをもらって海外に行けるし、お金が足りなければ働ける、さらに英語もばっちり習得できて、帰ってきたら帰国子女! 転職したら外資系かな…。」こんなイメージで語られることもあります。これが全て本当なら確かに魅力的! 渡航先でどのような生活をすることができるのか帰国後はどのようなキャリアを選べるのかも気になるポイントだと思います。ここでは、実際にワーキングホリデーを経験した人の経験談を交えつつ、メリットや注意すべきポイントを紹介します。

事例① 夢の舞台に立つ! ダンサー女子のダンス修行ホリデー

自分の趣味・仕事の専門性を伸ばすためにワーキングホリデーを活用した事例をあげてみましょう。

Aさんはダンサー志望の25歳女性。ずっと憧れていたフランスのダンススタジオにダンス留学するため、ワーキングホリデーに参加しました。 渡航してすぐに目的のダンススタジオへ所属。そこには、Aさんと同じくダンスを志して世界中から集まったダンサーたちが揃っており、打ち解けるのに時間はかからなかったと言います。

Aさんの日々はダンスに始まりダンスに終わる日々。自分の国ならではの振り付けを教えあったり、誰かの国の音楽で踊ったりと、これまでにない振り付けや音楽のバリエーションも広がり、表現力がぐんぐん伸びていくのを日々実感できる、実りある生活。

ただ、Aさんはフランス語があまり話せなかったことから、アルバイトはほぼできなかったそう。週末を中心に、友人の紹介で働くことはあっても、ほとんどは日本で貯めたお金での生活。節約は大変だったけれど、本当にやりたいことに全身で取り組んだ、とても濃い1年間だったと話していました。帰国後は、プロダンサーとしてオーディションにも積極的に参加、現在は舞台や、テレビなどでバックダンサーとしてのお仕事をされています。

メリット

  • 専門分野について、「自分の思うように」本場で学ぶことができる

Aさんの例のように、明確に自分の専門分野や憧れの分野がある場合、下調べのもと本場で学ぶことができるのはワーキングホリデーの大きな魅力のひとつ。就労ビザや学生ビザは、時間の使い方や働ける時間数に制限があり、なかなか自由に活動できないことも多くありますが、ワーキングホリデービザは比較的自由度が高く、やりたい事に集中して過ごすことができます。海外生活で「就労と自分の計画を両立できること」は当たり前ではなく、まさにここが最大のメリットです。

  • 自分の世界、価値観が広がる

Aさんは世界中から集まるダンサーを通じ、様々な表現に触れることで感性やスキルを磨きました。国や地域によって、風土や生活、文化や価値観は全く違います。別の国で生活し、異文化の中で育ってきた人と関わることで、日本では考えもしないような全く違う物の見方を知ることは、自分の価値観を広げ、本当の意味での多様性を身につけることにつながります。

注意すべき点

就労とやりたいことを両立できることがワーキングホリデーのメリットですが、実際Aさんはアルバイトがほぼできない状況にあり、生活の大半を貯金でまかなっていました。これは働きたくなかったわけではなく、言語レベルが満たなかったことが最大の原因。事例ではフランス語ですが、英語圏で英語が話せない状況でも同じことが起こり得ます。

「学生ビザでの留学に比べて低予算で渡航可能・就労もできる」「予算は少なめでもいい!」という法則は全員向けではないということ。渡航先を決める際、どの国に行くのか自分の言語スキルがどの程度なのかを把握し、必要に応じて日本である程度習得しておくことも視野にいれておきましょう。

事例② ワーキングホリデーをハシゴ!? 複数の国でのワーキングホリデー体験

ワーキングホリデーは原則同じ国で複数回参加することはできませんが、別の国であれば何度でも参加可能です。

Bさんは、大学在学中から海外で暮らしたいという夢があり、卒業後すぐにオーストラリアのワーキングホリデービザを取得。半年間のファームステイを含む、2年間をオーストラリアで過ごしました。ファームステイは「短期間で体験できるもの」「宿泊費や食費が免除されるもの」「お給料がもらえるもの」の3種類あったそうですが、Bさんはお給料がもらえる就労タイプでの滞在だったことと、最初の半年は語学学校に通っていたこともあり、就労・学業共に英語環境漬けで英語力もめきめき向上したそうです。

ワーキングホリデー期間終了後、一旦日本に帰国。一度はファームステイを通じて興味を持った食品関連を扱う外資系企業への就職を果たします。一方で、この体験を忘れられず、結局1年後、今度はドイツへの渡航を決意。事前に日本で3ヶ月間みっちりドイツ語を勉強した後、ドイツのワーキングホリデービザに参加しました。

本場では初級レベル級のドイツ語だったとのことでしたが、なんとか日本料理店でアルバイトも決まり、午前中は語学学校、夕方はアルバイトという生活を送ることができたといいます。滞在中、現地でドイツ人の男性と出会い、付き合うようになったBさん。Bさんの帰国後も関係は続き、昨年、彼と結婚し、ドイツに移住することとなりました。今は日本人という強みを生かし、日本人向けのツアーガイドや通訳の仕事をしているということです。

メリット

  • 語学力が身につく

日本語が全く通じない環境に身を置けば、通じる言葉を話すしかありません。Bさんは、2回のワーキングホリデー期間中、どちらでも語学学校に通う選択をしています。明確に「学びたい!」という強い意思があれば、最初は大変なことも多いですが、国内で語学を学ぶよりも、より実践的かつ効果的に学ぶことができますし、結果となって返ってきます。

  • 外国での就労体験ができる

旅行や留学だけでなく、実際にその国で働くということは、その国の文化を知り、暮らし方を知る大きな一助となります。Aさんの事例では、現地語が話せずアルバイトができない事例でしたが、Bさんの場合、1回目はファームステイという選択自体が就労前提でしたし、2回目はドイツへの渡航前、最低限のドイツ語を学んでいたことが就労につながりました。働いてお金を得るということが大変であるのは世界共通。選べる仕事も言語力である程度限られてはいますが、その国の労働に対する考え方を知り、不特定多数の現地の方と接することから文化を学ぶことは、ある意味ワーキングホリデービザでないとできない経験です。

実際、Bさんは一度目の帰国時、鍛えられた英語力と異文化コミュニケーションで培ったスキル、就労体験があったからこそ就職活動もスムーズだったと言っていました。ファームステイで得た知識が具体的であったこともプラスに働き、当初の目的と自分なりに得た結果をきちんと企業側にプレゼンできたこともポイントだったといいます。ワーキングホリデーというきっかけを、最大限に自分の糧にできた例と言ってもいいでしょう。

事例③ 気がついたら終わっていた?! 料理人男子のワーキングホリデー

残念ながら、「ワーキングホリデーに参加したものの、あまり意義は見出せなかった」という人も存在しています。

都内のレストランでアルバイトをしていたCさんは、勤務先と自宅の往復、休みの日は友達と飲んで過ごす日々…このまま同じような日が続くことに葛藤を感じ、一念発起してオーストラリアのワーキングホリデーに参加することに。

先のBさんも最初の渡航先にしていましたが、オーストラリアはワーキングホリデーの渡航先の中でも人気の高い国。留学や駐在の人も多いため、日本人コミュニティも大変発達しています。

あまり英語が得意でなかったCさんですが、日本人コミュニティの仲間に支えられ、知り合いの日本人経営の日本料理店で就労も決定。アルバイト先では日本での経験も生かすことができ、不便を感じることはあまりなかったといいます。

ただ、楽しく過ごした1年はあっという間似すぎ、振り返ってみれば…日本人に囲まれ、普通に日本でもできることと同じように過ごしていたことで、英語も全く伸びずに帰国する結果に。特にスキルとして身についたものもなく、結果的に渡航前となんら変わらない現状に、後悔が募る日々だと言います。ワーキングホリデーに行きさえすれば何かしら得て帰ってこられると考える人は多いようですが、自分のビジョンがはっきりしていない場合、なかなかうまくいかないこともあるようです。

注意すべき点

  • 英語と触れ合えない環境

人気渡航エリアであれば特に日本人コミュニティも存在感が大きいもの。もちろん安心材料でもあるのですが、そこに慣れ親しんでしまうと、結局日本での生活の延長になってしまいます。語学学校でも、レベル別に振り分けられた場合、ほぼ日本人!と言う場合も実際多い場合もあり、渡航先を選ぶ際の重要なポイントです。Cさんの場合、就労先も日本人経営の日本料理店であったことも英語力が伸びなかった原因のひとつ。同じオーストラリアへの渡航でもBさんの過ごした日々とは結果的に大きく差がついてしまいました。

まとめ

体験談からも分かるように、ワーキングホリデーは多くの経験が得られるチャンスではありますが、残念ながら万能ではありません。上記で挙げたメリットも、自分の過ごし方や考え方次第では得られないこともあります。

Cさんのように、特に何も得られずに帰国した場合、帰国後の就職面接でも「ワーキングホリデー中に何をしていたのか?」という観点から、プラスにならないどころかマイナスになった、という声も耳にします。一方で、語学力はもちろん、専門性を極める、様々な経験をもとに次なる目的を見つける、など自分なりに得たものをしっかり紐づけて転職活動ができる人たちは、就職でも有利に働きます。

ワーキングホリデーは渡航目的に縛られない、とても自由度の高い制度です。海外で、自分が思った通りに過ごすことができるのです。そんな機会は、人生においてそう多くはありませんし、同じ国には1度しか行くことができません。せっかくの機会を無駄にすることがないよう、自分がその期間で何を得たいのか、意識して過ごすことを念頭に、やりたいことがあるなら、ぜひ挑戦してみてください。自分次第で新しい世界が開けるかもしれません。

過ごし方は十人十色!ワーキングホリデーで探す自分らしい働き方
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