チーム
2018.03.20

理想のチームは幻想か? チームにおける自らのポジションを確立しよう

みなさん、こんにちは。今回より「理想のチームは幻想か?」と題しまして、チームビルディングに関しての考察を行なっていきたいと思います。本稿では主に以下のような方々を対象としております。
・チームの生産性を上げたいリーダー、PM、プロジェクトオーナーの方々
・チームの戦力として貢献したい開発メンバーの方々
・普段は個人開発を行なっているが、複数名のメンバーからなるプロジェクトへアサインされたフリーランスエンジニアの方々
既存のチームにジョインしたら真っ先にやることは何か? チームの戦力として認めて貰うには何をすればよいか?
この時期は新たな事業年度が始まり、プロジェクトのメンバーチェンジが多いこともありますので、今回は、すでにプロジェクトとして成立しているチームへ新たに参画するメンバーの方がチームへ溶け込む方法について書いてみたいと思います。

既存メンバーはあなたに興味を持っている

プロジェクトへアサインされたら、最初に自己紹介をすることになるでしょう。オンサイト開発であれば朝会などで、リモート開発であればメールやチャットなどで自己紹介を行なうことになるかと思いますが、必ず大前提として抑えておきたいのは「既存メンバーは全員、あなたに興味がある」ということです。

たとえ、他人に興味がなさそうに見えるメンバーがいたとしても、それはあなたに興味がないのではなく、「静かにあなたのことを観察している」と思っていれば間違いありません。

これを踏まえ、自己紹介は簡潔に次の要素を盛り込んで行ないましょう。

●プロジェクトへアサインされた経緯
 ・どんなスキルを買われたのか
 ・自分のスキルのうち、直接プロジェクトに関係するものに関する経験
●自分のスキル、学習経験
 ・熟練者であれば、どんなスキルを何年程度経験してきたか
 ・未経験者または経験年数が浅い場合、どんなスキルをどの程度学習してきたのか
●その他、趣味や休日の過ごし方など

対面で自己紹介をする場合は、
既存メンバーを前に発表することになるかと思います。エンジニアの方はこうした場に苦手意識を持つ方が少なくないことは承知ですが、最初に自己紹介のステップを乗り越えることで、その後の仕事のしやすさは断然違います。対面での自己紹介で心がけるポイントをいくつか取り上げてみたいと思います。

目線は後ろの方にいるメンバーへ

まず、目線を後ろの方にいるメンバーへ向ける理由ですが、うつむいて話をしても声は通りません。声が通る、ということと大きな声を出す、ということを混同する方が意外と多いのですが、地声が小さい人でも、目線を後ろの方にいるメンバーへ向けるだけで、案外声が通るようになります。最初にお辞儀をしたあとに、軽く全体を見渡してから、そのまま目線を後ろの方にいるメンバーへ向ければOKです。

ゆっくりと少し大きめの声で話す

次に、ゆっくりと少し大きめの声で話すように心がけましょう。声の大きさまで気を回す余裕がなければ、「ゆっくり話す」だけ心がければ充分です。早口になると、どうしても声が小さくなってしまいますので、ゆっくり話すことと、先ほど述べた「目線を後ろの方にいるメンバーへ向ける」ことの組み合わせで、ごく自然に声が通るようになります。

締めの言葉は、チームに1日も早く溶け込みたいという意思表示

最後に、締めの言葉ですが、チームに1日も早く溶け込みたいという意思表示をしましょう。
あなたが熟練のエンジニアであっても、それほど経験のないエンジニアであっても、いまこの瞬間に既存のメンバーがあなたに期待していることはただ1つ、一緒のチームでやっていけるかどうか、これしかありません。

スキル的な意味で、という理由も勿論ありますが、人と人とが一緒に仕事をするという意味において一緒にやっていけるかどうか、こちらの方が余程重要です。ともに苦労を乗り越え、チームとしての成功を経験した仲間は、ときに一生の付き合いとなることだってあります。これを踏まえ、「私はこのチームに貢献したい」という意思表示だけは絶対に忘れないようにしましょう。

最初のインプットこそがプロジェクト参画の成否を決める

自己紹介も終わり、席についたらPCのセットアップなど環境整備をすることになりますが、最初のインプットこそがプロジェクト参画の成否を決める、と言っても過言ではありません。まず思いつくのがプロジェクトの資料、日々の報告方法、アラートの上げ方など、プロジェクト内のお作法にかかわるものになりますが、既存メンバーは大抵忙しく、あなたにフルタイムで構ってあげられるほどの余力はありません。

ですので、最初にあなたがインプットするべき項目を以下の3つに絞りましょう。(ここでは、プロジェクトのリソースにアクセスするために必要なアカウント作成ができている、あるいは手配済みであることを前提とします)

・プロジェクトの資料はどこにあるのか
・まず手を付けるべきルーチンワークは何か
・例外が発生した場合のアラートの上げ方

先ほども述べたように、既存メンバーは大抵忙しいので、コーディング規約やセキュリティ上のルールなど手取り足取り教えてくれないものと思いましょう。逆に言えば、初日からフルコミットを求められるケースは稀ですので、プロジェクトの資料は自学自習でインプットすることを暗に求められるものだと思って差し支えないでしょう。

一方で、いつまでもインプットだけすれば良い、というものでもありませんので、アラートメールの確認などのルーチンワークを積極的に巻き取る姿勢を見せましょう。ここで、なにか例外が発生した場合に誰にどのタイミングで報告すればよいか、を必ずセットで質問するようにしてください。

以上が初日のインプットでやるべき最低限の内容ですが、ここであなたのプロジェクト参画成否を決定づける、秘策をプレゼントします。これを守ることで、あなたが不当に低い評価を下されることを防ぐ確率がグンと上がります。それは何か、と言いますと・・・

同じ質問を複数のメンバーにする

たったこれだけです。
もちろん、誰かに聞いたそばで別の人にオウム返しで同じ質問をするのはいけません。しかし、最初に教えてくれた人がどんなに熟練のエンジニアであっても、教えることが上手な人とは限りません。ですので、最初に教えてくれた人が言ったことの答えあわせを、時間をおいてそれとなく他のメンバーに聞くクセをつけましょう。

ここで「誰に何を聞いても同じクォリティの答えが返ってくる」ことがわかれば、良いプロジェクトにアサインされたと思ってよいでしょう(誰に何を聞いてもオウム返ししか返ってこない、とは別の意味です。念のため)。

プロジェクトのメンバーに興味を持つ

プロジェクト参画初日は、メンバー全員でランチへ行く(プロジェクトの予算でご馳走になることもあるでしょう)こともあるかと思います。初日の朝会で既存メンバーの自己紹介があっても、一度にすべてのメンバーを覚えるのは大変です。そこで、ランチのタイミングでメンバーの性格や興味を知るのは非常に有用です。

もしあなたがそのプロジェクトで腕試しをしたい、という意志があれば、好きなプログラミング言語の話題や流行りの開発手法などの話題を振ってみてもよいでしょう。ただし、批判的な話の持っていきかたは絶対にNGです。同様に、好き嫌いの分かれる話題としてエディタの話題(vim vs emacs)なども避けたほうがよいでしょう。

ここで大事なのは、あなたがプロジェクトメンバーの人となりに興味を持っていることをチームに示すことです。もちろん、聞かれたことに答えることは大事ですが、これは必要十分が満たされていればOKです。

1日の終わりに

ここまで読み進めた方は、プロジェクト参画初日はお互いに相手を観察する日であると気づいていただけたかと思います。プロジェクトによっては、1日の終わりに夕会などでその日の振り返りを行うこともあるかと思いますが、プロジェクトリーダーにその日の進捗を報告しましょう。

初日はインプットで1日を終えるケースが多いかと思いますので、アウトプットの質や量を報告しにくいかと思いますが、誰からどんなインプットがあったのか、最初に行った(あるいは明日から行う)ルーチンワークは何だったのかを報告し、今日は他にすることがないかを確認してから帰りましょう。
プロジェクトリーダーが定時間際に会議に入ってしまうと帰るタイミングを逃してしまいますので、昼間のうちにプロジェクトリーダーの予定を確認するのを忘れずに。

いかがでしたでしょうか。プロジェクト参画初日は誰しも大なり小なり緊張するものです。特に、1人で他社へ常駐するなど、周囲に誰も助けてくれる人がいないケースもあるかと思いますが、こうした方々に少しでも本来の実力を発揮していただける一助となれば幸いです。

次回も「チームにおける自らのポジションを確立しよう」について、具体的なノウハウを語っていきます。
お楽しみに。

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