踏み出す人と踏み出せない人、「今の自分」を変えたい人に伝えたいこと

「今の自分を変えたい」という気持ちを抱える人は、踏み出す人と踏み出せない人にわかれます。両者にはどんな違いがあるのでしょうか。私の身のまわりにいる踏み出した人のエピソードと私自身のこと、そして踏み出せなかった人の共通点をご紹介します。

「何かを始めたい、でも何をすればよいのかわからない」という思いを抱えている方に向けて伝えたいことをまとめます。

1.「何かを始めたい気持ち」はだれもが抱えるもの

日々仕事をしていると、ふと停滞感や焦燥感のようなものを感じてしまうことがあると思います。ただ、その漠然とした気持ちは、忙しく過ごすうちにだんだんしぼんでしまうことが多いものです。

「今のままでよいのか?」という疑問や、「何かをはじめたい」という思いを抱えていても、それを行動に移せる人は多くありません。

自分のことを振り返って、あなた自身はこのような気持ちを抱いてアクションを起こしたことはありますか? また、あなたの周りを見渡したときに、何かに向けて動き出している人はどのくらいいますか?

同じ気持ちを抱きながら、踏み出す人と踏み出さない人がいる。そこにはどんな違いがあるのか、私のまわりにいる人のエピソードと私自身の話をもとに考えていきたいと思います。

2. 踏み出した人は、何をどのように踏み出したのか

実際に踏み出すことができた人は、どのようにして思いを行動に移すのでしょうか。私のまわりの人と、私自身のエピソードをご紹介します。

2-1 ダブルワークを辞めて個人事業主へ

先日、ある女性から「無事に開業届が受理されました」と報告を受けました。その人はもともと、やりたい仕事と収入の補填となる仕事という2つの仕事を、子育てをしながら掛けもちしていました。

しかし一念発起し、やりたい仕事での開業を決意。収入の補填にしていた仕事を辞め独立したのでした。

以前は2つの仕事を掛け持ちするなかで「やりたい仕事にあてる時間を増やしたい」という思いを抱きながら、安定した収入を得られる補填の仕事に多くの時間をとられていたといいます。

しかし、自分を追い込む意味で、先に収入のための仕事を辞め自分のやりたいことに専念する選択をしました。なぜそのような行動を起こすことができたのでしょうか。彼女はその理由を「今年の夏までに独立すると決めていたから」話してくれました。

「そのままいつまでも、なあなあに過ごしてしまうのが嫌だった」と言い、「期限を決めていたからできた」と踏み出すための秘訣を教えてくれました。それまでは「いつかは独立したい」と漠然と考えていたものを具体的に「いつまで」と決めたのです。

期限を決めたことで、自分が決めたタイミングまでに何をやらないといけないのか、どんな優先順位で準備をするのかが明確になり、やりたいことに専念する自分へ変わるきっかけになったのです。

だれしも、何かをしたいと思っていても、それをいつまでにするかを決めるのは勇気がいります。理由はできなかったときに、ダメージを受けるからです。できなかった言い訳も必要になります。だから「いつか」にしておくほうが楽なのです。

しかし、そのような気持ちのままでは動き出すことはできないでしょう。自分を変えるために踏み出す期限を決める。それが重要なのです。

2-2 踏み出した先で出会った本当にやりたいこと

一度アクションを起こしたからといって、突き進まなくてはいけないわけでもありません。なかには踏み出した先でより真剣になれるものと出会い、別の目標を得たという人もいます。たとえば私のチームの元メンバーがそうでした。

元メンバーは半年ほど前に「やりたいことがあるので、その分野でキャリアを積んでいきたい」といって退職していきました。その後、半年ぶりに会う機会があり、面白い話を聞かせてくれました。

彼は私とともに働いていた職場を辞めたあと、新たに働き始めた職場で「もっと深く勉強したい!」と思えることに出会ってしまったといいます。そして現在は新しい仕事のかたわら、有料の講座に通い勉強しているそうです。

私はこの話を聞いて純粋によいなと思いました。理由は、彼がそのときそのときに今自分が一番何をしたいのかを考え続け、現状に満足することなく行動していると思えたからです。

今いる場所から踏み出すことは勇気と体力のいることです。しかし、本当に頑張らなくてはならないのは新しい環境に移ってからです。新しい環境に踏み出したこと自体に満足していては、結局そこで停滞してしまうことになるでしょう。

踏み出した先でも行動し続けることが、本当にやりたいことをして生きていくために大切なのだと思います。

2-3 私の場合

最後に私自身のことについて話をしたいと思います。私は正社員として働きながら、フリーランスとして副業をしています。この記事も副業の仕事のひとつとして書いています。そして私は、副業の仕事を「自分の能力を図るものさし」だと考えています。

というのも、私は副業としておもにライティングの仕事を引き受けていますが、正社員の仕事でもライティングをする機会が少なからずあります。ただ、会社という知り合いに囲まれた組織のなかで受ける評価に対して、少しずつ疑問を持つようになったのです。

それは「本当に自分のスキルは人に選ばれ賞賛されるレベルのものなのだろうか」という疑問です。そして「井の中の蛙になりたくない」という焦りの先に見つけた解決策として、私は今フリーランスとしてフラットな目線で評価を受ける環境に身を置いています。

もともとの正社員の仕事は、立場的にも業務量的にもそれほど楽なものではありませんでした。そのため、フリーランスの仕事をはじめて無理をしている部分はあります。たとえば、外で飲み歩く機会は減りましたし、睡眠時間も明らかに減少しています。

それでも私はフリーランスの仕事を通じて、大きな充実感を得ています。自分のスキルが限られた場所だけではなく、社会に通用するものだと確認できるからです。

一方で、こういった働き方をしていることを周囲に話すと、必ずしも全員から賛同してもらえるわけではありません。それでも私は自分の選択を、踏み出した一歩を間違いだとは思っていません。

ダラダラと酒を飲んで現状に対して愚痴をいい、一歩踏み出して成功した人と比べて自分を卑下したり、理想的な将来を誰かがつくってくれるのをぼんやり待っているくらいなら、自分自身のことにもっと真剣に向き合うべきだというのが私の考えです。

不平不満をいっていても、現実は何も変わりません。本当にやりたいこと・変えたい今があるなら、私たちは一歩を踏み出すしかないのです。

3. 踏み出せなかった人は、なぜ踏み出せなかったのか

現状に満足できていない人全員が踏み出せるわけではありません。私の周囲にも、やりたいことがあるといいながら、どうしても踏み出せなかった人がいます。そして、踏み出せなかった人たちは同じ思考に囚われているのだと思います。

もし今何かをしたいという思いがあるなら、次のような考えは捨ててください。

  • できない理由を探している。
  • だれかに引っ張ってもらいたいと思っている。
  • 自分ではなく、周囲を基準に物事を考えている。

代わりに、次のように考えなおしてみてください。

できない理由を探さない。

どんなことにもできない理由はあります。できない理由は必ず見つかります。やればできることにもできない理由がつきまといます。できない理由を探してはいけません。できない理由が目についてしまったら、いつまでに何をすればできるようになるかを考えてください。

だれかに引っ張ってもらうことを待たない。

新しいことを始めるとき、だれかに引っ張りあげてもらうこと期待して待っていたら、踏み出したい「今」を逃してしまいます。「今」を逃せば、気持ちはだんだんしぼんで動けなくなります。自分が自分の一番の味方になればよいのです。

自分基準で物事を語る。

「自分が抜けたらみんなに迷惑が……」「あの人だってがんばっているし……」「あの人のレベルに比べたら私なんてまだまだで……」といった考えには、自分がどうしたいのか、将来どうなりたいのかが含まれていません。自分のことは自分基準で語ってください。

もちろん、気持ちの整理ができていないまま無理に踏み出す必要はありません。上に挙げた例で言いたかったのは「やりたいことが決まっているのに自分にストップをかけるべきではない」ということです。

今がそのときではないなら、自分にとって良いタイミングが来たときに踏み出せるように、準備をすることから始めましょう。

まとめ

不確かな未来に向けて踏み出すことは簡単なことではありません。また、踏み出したところで必ず状況が好転する確証があるわけでもありません。それでも踏み出さなければ何も変えられません。

転職・副業・勉強、あるいは一度立ち止まって社会から離れるという選択肢もあります。「何かを始めたい、でも何をすればよいのかわからない」という思いがあるなら、深く考える必要はありません。

始めるのは、どんなこと、どんなかたちでもよいのです。自分が自分を肯定できるアクションであれば、それは必ず良い結果につながると信じて踏み出してみてください。

もちろん、全てが信じた形になるわけではありません。どんなに準備をして、どんなに前向きに取り組んでも、失敗することもあるでしょう。そして、失敗した時のことが怖くて踏み出せないという人もいると思います。失敗したくないと考えることは自然なことです。

ですが、踏み出す時に意識すべきなのは失敗ではなく、「踏み出す」という事実そのものです。踏み出した時点で、「踏み出せない自分」から「踏み出せる自分」に変われたという事実が残ります。それは成功や失敗では測れないあなたの財産になるはずです。

踏み出してどうなるかは、踏み出してから考えることにしませんか。まずは踏み出せる自分になることを目指してください。そして、納得いくまで進み続ければ、その歩みは成功へと確実に近づいていくものとなるでしょう。


「今の自分」を変えたい。踏み出せない人が意識すべきこと
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