【経験者が語る】海外就職後に考えられるキャリアとそれに向けた行動の重要性

今いる自分の環境を変えたい!と決心した後、語学の勉強に取り組んだり、CVを作って面接を受けたり、なんとか海外就職にたどり着いたとしよう。でも、「海外就職」は決してゴールではない。その先にある目的にたどり着くまでの通過点のひとつでしかない。

刺激的な海外就職から数ヶ月が経ち、1年、2年と経つ頃不慣れな環境で仕事に一生懸命取り組むのとは別に、今後のキャリアについて、将来についてきちんと考えて行動をしていかなければならない。では、海外就職をした20代に考えられるその後のキャリアについて、今日は考えていこう。海外就職後の20代にはどんなキャリアが考えられるか?

海外就職後の20代にはどのようなキャリアが考えられるか。主に大きくわけて、3つのキャリアについて解説していこうと思う。

海外就職後のキャリアの選択肢

1.日本で再就職する

アジアで海外就職をした場合、「日本人だから」採用してくれる企業も少なくない。日本のGDPは4兆ドルで、世界での経済規模は単一国家としては以前として3位を維持しており一人当たりのGDPも3万5000ドル程度と比較的高い。どの国の企業にとっても、特にアジア系企業にとっては「日本マーケット」の可能性は大きい。このことから、「日本マーケット」を見越して「日本人」を採用し、日本企業向けの対応を一任する海外企業も多いであろう。(でなければ、日本人を採用するメリットがない。)

そうなると、取引先で関わる「日本企業」が必然と多くなる。「仕事に対する評価」が高ければ、取引先の「日本企業」から引き抜きなどの話もあるだろう。

「日本で働くのがいやだから海外に出たのに日本で再就職?」

と若者は思うかもしれないが、ここで「引き抜き」された場合の年収や仕事内容は、海外就職での経験に基づき評価され、与えられるものであって日本を出る前よりも収入や充実した仕事を得られることは間違いない。

「海外でイキイキと働いている、仕事のできる若者」を日系企業が欲しくないはずがない。オイシイ「引き抜き」の話があったならば、自身の希望をきちんと伝え、準備をしていこう。

2.海外でキャリアを積み、 管理職として日本以外の国でも更に条件のよい企業があれば転職する

これは「アジアで働く」際に限定していえることだが、日本人の給与は他アジア国と比べて高く設定されている。「給与が高い」ため、会社は様々な業務を担当させ、結果的に他の人よりも早くマネージャーポジションへたどり着けることが多い。外国語を駆使しながら人より多くの仕事を抱え、捌き、客先とは母国語でコミュニケーションを取りながら案件を取って来ることもできる有能な人材なのだから、当たり前といえば当たり前だ。

一度「管理職」などのポジションがつくと、その後海外での転職にも非常に有利である。「管理職ポジション」の給与は、アジア諸国であっても比較的高く設定されている。例えば、台湾で管理職ポジションにあった人が、上海や香港の会社に就職したり、シンガポール、クアランプール、ジャカルタなどに点在する企業に転職するなどということも全く珍しくない。

例)

今年2月の話だが、以前の同僚(他部署の上司)が、1ヶ月後に急に退職すると言い出した。台湾の労働法では、退社をする場合辞める1ヶ月前に申し出ることが定められているので合法なのだが、かなり重要なポジションにいる人が退職の意志を会社に出してから30日後に辞めてしまうなんて驚きだ。

しかも2月に話をするということは、旧正月後のボーナスを受け取った後辞めるということだ。ボーナスは前年度の仕事に応じてもらえる賞与なので、もちろん去年頑張った彼にはもらう権利があるのだがどこまでも面の皮が厚くしっかりしていて驚いた。次はジャカルタで同じようにマネージャーとして勤めるという。海外駐在のため、条件は今の台湾企業よりも4割以上良いという。

マネージャーになると、社内外のお偉いさんと話す機会も増えるし、会社の外の人たちと関わる機会が増えるので、「転職のチャンス」が多く存在する。また、海外で転職するならば「 Linked In 」には登録しておきたいところだ。英語でプロフィールや経歴の登録さえしておけば、全世界から魅力的な仕事がいくらでも入ってくる。

それほどこの世界では「仕事が溢れている」のだ。

3.海外でキャリアを積み、起業する

企業に雇われて働く以外に、「フリーランスとして働く」「起業をする」という形で海外で働くことができる。「海外就職」でいつされるかわからないリストラに怯えるよりもさらに安定しない働き方ではあるが、これまで会社員として働いてきた経験を元に、個人事業主として働くということは不可能ではない。

「フリーランス」の働き方としては主に、

  • 翻訳・通訳
  • ブロガー・ライター・作家
  • ユーチューバー
  • デザイナー(イラストレーター、ウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、ファッションデザイナー等)
  • エンジニア

などがあげられる。

それ以外にも、自身がサラリーマン時代に学んだ知識をウェブサイトにまとめ、情報サイトとして運営し、広告収入や紹介費用などを稼ぐことも出来る。自分のとっての「なんでもない当たり前のこと」や「経験したこと」は、他の人にとっては全く知り得ない「貴重な情報である」ことを忘れてはならない。

しかし、急に「フリーランス」や「個人事業主」となっても安定した収入が毎月得られるとは限らず、ストレスを抱えることになるので「フリーランスとして働く」ことを目指している場合、まずは平日の夜や週末の時間などを利用して、「副業」からはじめ、いくら稼げるのかシミュレーションしてみることも大切だ。

私の今後のキャリアプラン

海外就職をして4年が経った。アシスタントから、窓口を任される営業となり、代表窓口として海外へ出向したのち、本社で管理職へと社内で徐々にステップアップしていった。社内で数年は、これ以上の出世が見込めない立場になった今は、主に2つの方向性でキャリアプランを立てている。

1.現職を変えることなく、余った時間を副業など個人のスキルアップにあてることで全体の収入を増やす

「仕事」は慣れれば誰でもある程度精度が高くできるようになるため、現職も今後数年立場が変わらなければ仕事内容は今以上にラクに感じるだろうと思う。「ラク」で「成長が感じられない」場所にい続けるのは自分としては、耐えられない。現職を維持するのであれば、興味のある他のことに熱中し、個人としての仕事をさらに受け持つことに熱中するつもりだ。

「会社以外で成長の場を増やすこと」に関してはすでに幾つかの場でスタートさせており、収益化することに取り組んでいる最中だ。

2.さらにチャンスがあり、待遇の良い就職先を見つける

上記のキャリアプランでいうと、「1.日本で再就職する」もしくは「2. 海外でキャリアを積み、 管理職として日本以外の国でも更に条件のよい企業があれば転職する。」に当たる。

「転職のアンテナ」を常に張りめぐらせながら、「人とは違う状況に身を置いて」いれば、必ず声がかかる。人とは違う経験がある20代を、企業は喉から手が出るほど欲しがっている。今も数社から話があるが、条件や仕事内容など話し合うことはまだまだありそうだ。

数年前までは、「新卒の会社を3ヶ月で辞め、フリーター状態だった20代の女子」がたった数年で一部上場企業からそこそこのポジションで声を掛けられるようになった。自分で決意し、実行したことは「何からしらの結果」をもたらしてくれるのだと知った。

最後に

今回は、「海外就職後の20代にはどんなキャリアが考えられるか?」というテーマで海外就職後のキャリアについて3つあげてみた。海外就職後のキャリアについては、この3つだけとは限らないし、自分で「こうなりたい!」という目標があればそれに向かって努力するに越したことはない。

しかし「一歩踏み出した後、海外での仕事が安定してくる」と、「その後」について思い描けない人は意外にも多いのだ。なんとなく海外で働きながら、ダラダラと週末を過ごし、また月曜日になり、そうやって何年も過ごすのは日本でそうやって働くよりも恐ろしい。

だって、「海外就職」は安定した就職先ではないのだ。常に「緊張感」を持って、自分の好きなこと、やりたいこと、を探し挑戦し続けて欲しい。自分の人生は、自分で思い描き、自分で作っていくほかないのだ。

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