テレワークはメリットだらけじゃない! オフィスに通勤した方が良いある理由とは?

厚生労働省のテレワークのページを見ると、「さまざまな場所での柔軟な働き方は、『従業員の育児や介護による離職を防ぐことができる』『遠隔地の優秀な人材を雇用することができる』『災害時に事業が継続できる』など、多くのメリットをもたらします」と紹介されています。会社に通勤しなくても、どこでも好きな場所で働けるなんて、なんて柔軟なんだろう、さぞ働きやすそうだと考える人も多いのではないでしょうか。確かに、営業職などで、外出している時間が長い人がオフィスに戻らなくても仕事が進められる環境や、育児や介護、闘病など制約のある人が通勤時間などを省略できる状況はとても働きやすく、数十年前とは比べものにならないのだと思います。育児や介護、闘病を理由に離職する人はぐっと減り、技術の進化とともに生産性、効率化は進んできていることは誰しも実感しているだろうと感じます。

一方で、誰にとってもテレワークってそんな素敵な働き方なのでしょうか? もちろん、テレワークがどんな人にでもフィットする完璧なワークスタイルなどであるわけはなく、もちろんデメリットもあります。逆に視点から言うと、企業がオフィスを維持する費用はそれなりのものですが、安くない投資をしてでも守りたいオフィス勤務の価値があります。企業側だけでなく、働く側にとってもオフィスに通勤するほうが良いポイントはいくつかあります。

今回は、テレワークが推進されている現在だからこそ、改めてオフィス勤務の「ここが良い!」と感じるポイントをご紹介します。

光熱費やオフィス機器の費用がかからない

もっとも大きなポイントはコスト。企業は多額のコストをオフィスに割いています。オフィス賃料だけでなく、電気代などの光熱費、コピーや出力などの機器などなど。このようなオフィス維持費が、テレワークでは自分で負担することになるのです。例えば、週1回の在宅勤務だったとします。その1日は、家で作業をするので、通勤する際は切るエアコンやあらゆる電気を1日使うことになります。1日で考えると小さな出費ですが、光熱費というのは塵も積もれば…です。特に夏場のエアコンは、1日つけっぱなしにするのと、日中ずっと切っているのでは大きな金額差になります。光熱費以外でも、出力やコピーが必要なたびにコンビニエンスストアに行って対応するのは大変ですし、当然ながら1枚いくらといったコストがかかります。オフィスでは当たり前のようにできる、このような機器を使用するたびにお金がかかる衝撃はテレワークの不便さを痛感する瞬間です。
在宅勤務だけではありません。コワーキングスペースで働く際はスペースの利用料を支払わなければならないですし、カフェで作業するにもコーヒーなどを注文しなくてはいけません。当たり前ですが、自分で選んだ働く場所なのでこのような費用も自己負担で対応しなくてはいけません。図書館など公立の施設へ足を運べば、お金をかけずに快適な気温で作業が進められるかもしれませんが、そこまでするならオフィスへ通勤したほうがよっぽど便利では? という気持ちにさえなります。
このように、通常オフィスで働いていると当たり前すぎて気づかないことですが、オフィス勤務はいろんな意味で圧倒的に“安く”働くことができるのが最大のメリットです。

近くに同僚・上司がいる安心感

オフィスで働くということは、周りに同僚や上司などがいるということです。時に、このような会社の人に囲まれることがストレスであったり、苦痛になったりすることもあるかと思います。しかし、仕事で悩んだり、腹立たしい気持ちになったりした時に、その場で愚痴が言えること、同僚を誘ってランチタイムにガス抜きができることは、変えがたい浄化作用になります。
テレワークで1人で仕事を進めていても、当然、メールやチャットなどで誰かしらとやりとりをします。その際にも、オフラインと同様にストレスを感じることもあれば、腹立たしい気持ちになることもあります。ですが、1人で仕事をしていると、顔を上げて隣の同僚に愚痴ることもできなければ、誰かをランチに誘って話を聞いてもらうこともできません。このように仕事のストレスを内に溜め込みがちになるのがテレワークのデメリットです。
また、オフィスでちょっと声をかけて伝えれば5分とかからない相談も、文字ベースで書いて伝えようとすると、大変な文字数になったり、何往復もやりとりをしなければならなかったりすることもよくあること。実際にそばに一緒に働く仲間がいる安心感は、1人になってみるとその価値に気づくものです。

出社しただけで仕事しているように見える?意外に自由度が高いオフィスワーク

「出社しただけで仕事しているように見える」なんて、どれだけ意識の低い表現でしょうか。しかしながら、通勤するということはそういうことです。決められた勤務時間に会社にさえいけば、ある意味、最低限の雇用契約は果たしています。どんな仕事でも繁忙期と閑散期という波があるものですが、忙しい時は仕事が終わるまで残業するという日もある一方で、今日は余裕があるという日も必ずあるはず。そんな時も会社にさえ行けばその日の責務は果たした気になります。
ところがテレワークだと、今日は暇だという状況に罪悪感がありすぎて耐えられません。会社員であれば、テレワークの日は始業と終業時に作業報告をしなければならないことも多く、そもそもその日にやることがないという状況にできないということもあります。
というのも、マネジメント的な観点から考えると、メンバーが会社に来てさえいれば特にその日の仕事の進捗は管理しなくてもいいと思えるものの、テレワークだときちんと仕事を進めているか作業内容を報告されないと管理できないということなのだと思います。管理するほうも、管理されるほうも、テレワークになると通勤している以上に作業を明確化し、「無駄な時間を過ごしていない」証拠を表明し続けなければならないのが一般的です。そう考えると、通勤さえすればテレワーク以上に管理されず、自由に働けるのかもしれません。

囲われたオフィスの安全性にはかなわない。テレワークはセキュリティリスクがつきもの

会社視点での考え方が強い「セキュリティ」ですが、個人でもリスクはあります。テレワークになると、会社内で社内の共有フォルダの中にあるデータだけで作業できるとは限りません。資料を出力してオフィス外に持ち出すこともあるでしょうし、メールやチャットなどで機密性の高いデータのやりとりすることも増えるでしょう。そのような作業ひとつひとつに誤送信や置き忘れなどのリスクが伴い、緊張感が増していきます。
オフィス内の守られた空間で作業することと、オープンな場で作業すること。どう考えても、オフィス内の限られた空間のほうが安全であり、このような理由から、サテライトオフィス化は進めても、社員1人ひとりのテレワークには制限をかけるという企業も少なくありません。技術的にどこでも働ける時代になっても、その背中合わせでセキュリティとの戦いがあり、なかなか自由になりきれないのが現実です。

通勤タイムにオン・オフのモードを切り替え

最後に、通勤時間の有効活用です。テレワークでもっとも魅力的なポイントが通勤時間の削減だと考える一方で、通勤時間をオンとオフの切り替えにしている人も少なくない印象です。働く前、そして働いた後は心の準備・リセットをしたいという人の気持ち、分からなくもありません。通勤電車で音楽を聴いたり、仮眠をしたり、読書をしたり、スマホをいじったり、そのある種の1人で楽しめる貴重な時間になっていそうです。運動に例えるなら、準備体操と整理体操みたいな感覚でしょうか。この時間がないとなかなかモードが切り替えられないからといって、オフィスとは限らなくても、家から離れた場所に移動して働くことを選んでいる人もいます。
モード変換とは違いますが、何らか勉強したり、ブログを書いたりと通勤時間を有効活用する人も。こういったオフィスまでの時間を活用できるのは、通勤があればこそ。これもひとつの通勤のメリットとしてご紹介します。

まとめ

ここまでテレワークではないほうが良いポイントをご紹介しましたが、逆にいうと上記しかないとも言えます。コストの問題、ストレス解消の問題、仕事している感の問題、セキュリティの問題、通勤時間の問題とそれぞれ気にする人は気にするでしょうが、すべての項目においてまったく気にならないという人もいるでしょう。または、そのような問題があっても変えられない生活における制約をか抱える人もいるはずです。つまり、テレワークも仕事の内容や人それぞれ生活のこだわりポイントなどによることがあるので、すべての人にとって良い働き方とは言えない一方で、これ以上にない素晴らしい働き方だと感じる人も多いはず。ここでは、オフィス勤務のほうが良い理由をあえて挙げさせていただきましたが、上記ポイントについて特にピンと来なかった人は一度テレワークにトライしてみたらいかがでしょうか。

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