安易に独立してどん底を経験した私がおすすめする独立の基準3つ

好きな時間に、好きな場所で働けるのが魅力の「フリーランス」ですがフリーランスになる「タイミング」や「基準」はとても難しいですよね。

「収入」「貯金」「クライアントの数」「家族や周りの理解」などなど、人によって様々なことが気になります。そこでこの記事では、現在フリーランスの橋本が、独立の基準3つをご紹介します。

今でこそフリーランスとして生活できている私ですが、実は一度目の独立では大失敗をし、どん底を経験しました。ですがそこで学べたことで、二度目は順調に独立できました。

フリーランスになるタイミングは、人生の中でも大きな決断の一つです。この記事をきっかけにしっかり計画を立てて、あなたの独立の成功に貢献できれば幸いです。

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大卒後すぐに独立して、どん底を経験した話

私は大学を卒業する時、就職を断ってすぐ独立しました。大学生時代はスポーツトレーナーを目指し、日本代表クラスのアスリートのトレーナーをしたり、関連資格を2つ取得するなど精力的に活動していました。

ですが、実際に現場で働いてみると「自分に合っていない・・・」と感じるようになります。お世話になっていた先生からトレーナーとして働ける就職先をいろいろと紹介していただいたのですが、全て断りました。

「卒業後どうしようか・・・」と考えている時に、知人からネットワークビジネスに誘われました。ネットワークビジネスはやらなかったのですが、両親が地方公務員で「普通が一番」と口酸っぱく言われてきた私にとって、自分の能力次第で自己実現できる「ビジネス」はとても新鮮で、勢いで独立することになります。当時はトレーナー以外のスキルもなく、もちろん収入もなく、今思えば無謀すぎますよね。

ネットで「ビジネス」や「ネット 稼ぐ」などのワードで検索し、最初は転売から始めました。不用品を売ったり、知人の不用品を売って手数料をもらうところから始め、徐々に資金を増やしていきます。

資金を増やした後、輸入転売を始めました。アメリカや中国から商品を仕入れ、Amazon等で販売をする方法です。当時は1ドル70円などとても円高で、そこそこ利益を出せました。

独立して最初の1年は右肩上がりで成長し、西麻布に住むようになります。ですが、これはただ運がよかっただけで、長くは続きませんでした。

全く稼げなくなり、事業廃止へ

西麻布に引っ越したものの、円高が終わり輸入転売では稼げなくなります。もう転売では稼げないと考えた私は独学でウェブマーケティングやコピーライティングを学びます。その後、結婚するために地元に帰りました。

地元の経営者に営業してウェブマーケティングやライティングの仕事を受注しようとしましたが、営業の経験もなく、勉強しただけの私が受注できるわけもありません。さらに私の地元はかなりの田舎なので、ウェブマーケティングやコピーライティグの話をしても全く伝わりませんでした。

東京にいる経営者から少し仕事はもらえていましたが、生活できるほどの収入はなく、どんどん手持ちの資金は減っていきます。毎日早朝から深夜まで働くも稼げない上、私生活でも様々なことが重なり、ついにはうつ病になってしまいました。

毎日2時間の点滴が必要になるまで悪化し、事業は廃止。しかも同時期に妻が第一子を出産。夫として父としてあまりに情けなく、どうなってもおかしくない精神状態でした。

家族のおかげでなんとか立ち直る

そんな情けない私にも、妻は文句一つ言わずに明るく支え続けてくれました。飼っていた猫もいつもそばに寄り添ってくれて、私が泣いているときは、涙を舐めてくれました。たまたまなのかもしれませんが、当時の私の心はとても救われました。

働けるようになるまで1年近くかかりましたが、家族のおかげでなんとか回復し、サラリーマンになります。うつ病が治ったばかりということもあり、最初は会社勤めだけでいっぱいいっぱいでした。

1年ほど働いた頃にはなんとか体力も回復し、気力も戻っていたのでまた副業からスタートしました。妻はこの時もなにも文句を言わずに後押しをしてくれました。 

そして副業ライターをスタートさせ、1ヶ月目で月商21万円を稼げました。その後も月10~20万円稼ぎながら独立の準備して、およそ1年後に独立してフリーランスになりました。この時、一度目の失敗がトラウマになって迷っていましたが、妻が「やりたいならやったほうがいい」と背中を押してくれました。妻には本当に感謝しています。

独立前の前提2つ

さて、話を本題に戻しましょう。フリーランスになってから、フリーランスを希望している会社員の方や学生さんの相談を受けることがあるのですが、独立の基準をしっかり考えていない方が多いです。

社会人の方であれば「とにかく会社を辞めたい」、学生さんであれば「就職したくない」など、嫌な現状・未来から避けるためにフリーランスを希望しています。もちろんその動機はわからなくもないのですが、重要なのは「辞めても生活できるスキルとお金があるかどうか」です。

ここではまず「辞めても生活できるスキルとお金」を手に入れる前に、僕の経験から考えた前提となるポイントを2つお伝えします。

  1. 一度は会社員を経験しよう
  2. 副業から始めよう

前提① 一度は会社員を経験しよう

学生さんの場合は、フリーランスとして生活できるほどのスキルもないでしょうし、ビジネスシーンでの常識も知りません。私は大卒すぐに独立しましたが、ビジネスシーンでの言葉遣いや、メール等のマナーなどの常識も何も知りませんでした。今思えばそのせいでクライアントとも上手くコミュニケーションをとれていなかったと思います。

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が行った調査では、フリーランスとして活動する人の96.5%が過去、会社に所属して働いていた経験があるそうです。

“会社員時代 に得た知見やスキル(昔取った杵柄)をベースに仕事をしているフリーランスは一般的にも散見される。”

プロフェッショナルな働き方・フリーランス白書2018

(引用元:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

一度でも会社員になることで、ビジネスシーンでの基本的なマナーはすぐに学べます。よっぽどのスキルがあって、すでに生活できるだけのお金を稼げているのであれば、そのまま独立してもいいかと思いますが、基本的には1年でも2年でも会社員を経験しましょう。

前提② 副業から始めよう

あなたが現在社会人で、そこそこのキャリアを積んできたとしても、身につけてきたスキルがフリーランスでの稼ぎに直結するとは限りません。まずは一度副業から始めましょう。

フリーランスとして稼ぐには、以下の4つを「自分」で行う必要があります。

  • 営業して仕事を獲得
  • 受注した仕事をこなす
  • 納品後のアフターフォロー
  • 会計

サラリーマンとして、これら4つをすべて行うケースはなかなかないでしょう。もちろん一部を外注することもできますが、軌道に乗るまでは外注にお金を使う余裕がない場合が多いものです。

そのためにまずは、副業から始めることを強くおすすめします。もしあなたが凄腕のプログラマーだとしても、営業力がなく仕事を受注できないかもしれません。クラウドソーシングなど、クライアントの獲得に便利なサービスもありますが、どちらにせよ営業力は必要です。

またすべてを自分で管理しなければならないため、タイムマネジメントも重要です。フリーランスは様々な仕事を自分でこなすため、会計や過剰なアフターフォローなど、収入につながらない仕事に時間を奪われることもあります。

そうなっては収入を伸ばせませんので、独立する前にタイムマネジメントのコツもつかんでおく必要があります。

独立する際に基準にするべき3つの項目

それでは、独立する際に基準にするべき3つの項目について紹介します。

  • 副業で最低限の生活費を稼ぐ
  • 半年〜1年ほど収入がなくても、生活できる貯金を持つ
  • 複数のクライアントと信頼関係を築いておく

1. 副業で最低限の生活費を稼ぐ

最初の項目は「副業で最低限の生活費を稼ぐ」こと。独立すれば副業よりも仕事できる時間が増えるため、基本的に収入も増えるでしょう。副業で生活費を稼げるようであれば、独立したときに生活費を稼げないという状況は考えにくいため、「副業で最低限の生活費を稼ぐ」というのを基準にしていました。

私の場合、最低限の生活費を計算したところ、妻の収入は別にして月15万円。月15万円なら副業でも稼げるようになっていたため、独立しました。

2. 半年〜1年ほど収入がなくても、生活できる貯金を持つ

フリーランスは自由である反面、収入もとても不安定です。主要なクライアントとの契約が途切れてしまったり、急な病気や怪我で収入がなくなってしまう可能性もあります。そういった時でも最低限生活していけるように、半年~1年ほど収入がなくなっても生活できる分の貯金を用意しましょう。

貯金がない状態で独立すると、精神面が不安定になり仕事の質にも影響がでます。よほど精神的に強い人であればいいですが、そうでない場合はしっかり貯金をしてから独立しましょう。私の場合、少なくても1年は収入がなくなっても、生活できる貯金を持って独立しました。

3. 複数のクライアントと信頼関係を築いておく

もしクライアントがいない状態で独立してしまうと、クライアントを探すところから始めなければなりません。そうなると収入を得るのが遅れてしまうため、収入がない期間を作ってしまいます。収入がない期間は精神的にとても不安になります。

そうならないためにも、副業の段階で複数のクライアントから継続的に仕事を発注してもらえるように信頼関係を構築しておきましょう。クライアントから「この人なら安心して任せられる」と思ってもらえるように、納期を守ることはもちろんのこと、日々のコミュニケーションもしっかり行います。

独立時に継続して仕事をくれるクライアントがいれば、生活費分の収入は保ったまま、空き時間を使って他のクライアントを探すこともできます。私の場合は独立時点でクライアントが3社あり、今はおよそ5~7社くらいで落ち着いています。

まとめ -独立の基準に正解はない、あなたに合った基準を考えよう-

ここまで私の過去の失敗談から、独立の基準までを解説してきましたが、もちろん独立する基準は人それぞれであり、絶対的な正解はありません。

現在フリーランスで活躍している人でも、「すぐにでも独立しろ」という人もいれば、「月30万円以上を3ヶ月くらい稼いでから」など厳しい条件を設定している人もいるでしょう。

また家庭環境にもよります。結婚している方であれば、フリーランスのように不安定なイメージがある仕事を、パートナーが許してくれないこともあります。今勤めている会社の給料がとてもいい場合、今の収入と同程度稼げないとツライということもあるでしょう。

ここまで書いてきたものはあくまで私が独立した際の基準ですので、参考にしつつもあなたに合った独立基準を設定するのが重要です。

最後になりますが、フリーランスでの生活は私にとってとても幸せです。仕事時間は会社員時代よりも長いですが、職場の人間関係にストレスを感じたり、イライラを家に持ち帰ってしまったりすることがなくなりました。毎日やりがいのある仕事に打ち込み、自分の成長を実感できているから、家族との時間もとてもポジティブな気持ちで過ごせています。

安定した状態でフリーランスになるのは決して簡単ではありません。ですがもし、本気でフリーランスになりたいのであれば、一度きりの人生です。ぜひ挑戦してみてください。

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