会社員の副業ニーズが高まっていますが、実際何を始めたらいいのか分からず悩んでいる人も多いでしょう。そういった悩みの根本には
- なぜ副業が必要なのか?
- 副業で何を達成したい?
という疑問の答えが明確になっていないからです。今回はこういった疑問を解決するため、
- 副業の種類
- 筆者の実例
- 副業を始める際の注意点
について詳しく解説していきます。
副業には4つの種類がある
副業と一言で言っても一括りにはできません。実は副業には大きく分けて4つの種類があります。
- 成功パターンが確立されているもの
- 時流に乗ったもの
- 本業を活かしたもの
- 自分の趣味や特技を仕事とするもの
それぞれ詳しく解説していきます。
成功パターンが確立されているもの
「副業解禁」という言葉が使われ始めたのは2018年頃ですが、実際に今まで隠れて副業をしていた人はたくさんいました。成功した人の中にはその副業を本業として、会社員時代の何倍ものお金を稼ぐようになった人もいます。
なので副業解禁となり今から自分で0からお金を稼ぐ仕組みを作る必要は全くありません。先人たちが成功確率の高い方法を編み出し確立しているので、その手法に乗れば初めての人でも稼げる手法はいくらでもあるのです。
代表的なものを挙げると
- せどり
- ブログ(広告収入)
- FX
などがあります。これらは副業の鉄板手法として挙げられ、多くの成功事例があります。また情報量も非常に多いので、情報の取捨選択ができればすぐに稼ぐことも難しくはありません。もし1人では不安だという人でも、副業が成功し本業にした人がたくさんいます。そういった人をメンターにすることで、無駄な行動や知識を省くことができます。きちんと実直に行動できる人にとっては、失敗しにくい副業となっています。
時流に乗ったもの
副業に限らずビジネスは時流に乗れているかが重要です。どんなに素晴らしいプロダクトやサービスでも市場が伸びてなければ稼ぐことは困難です。
しかし時流をいち早く掴みリスクを恐れず取り組んだり投資することができれば、先行者利益を得ることができます。また伸び始めようとする市場やサービスは、そのものの理想形というものが無く、ブラッシュアップを繰り返しているので、多少質が劣ったり荒くても多めに見てもらえます。いわゆる無法地帯となっている市場は、誰でも大きく稼ぐチャンスがあります。
今来ているものや数年前流行り今は終わってしまった代表的な副業を挙げると
- Airbnb(2015〜2017年)
- 仮想通貨(2017年)
- ライバー(2018年)
- UberEats(現在)
- 家事代行(現在)
などがあります。特に上2つは流行りだした頃は明確な規制がなく、誰でも稼げる副業として人気でした。しかし今では規制ができ、稼ぐのが難しくなったことで副業としての人気は落ちてしまいました。
しかし初期に参入し大金を稼いだ人がいるのも事実です。ずっと副業をし続ける生活は嫌だという人は時流に乗り短期間で成果をあげる副業が良いでしょう。
本業を活かしたもの
副業というと本業とは全く別のことをしなければいけないと考えている人も多いのではないでしょうか? たしかにネットで調べたり実際にやっている人の話を聞いてみると、多くが本業とは関係のないものが多いので、そう思ってしまうのは無理もありません。
しかし、本業が個人の副業として使える場面は多々あります。1つ例を挙げると会社に依頼すると費用がかかり過ぎて依頼ができないが、個人の副業程度の費用であれば支払いができる、というケースです。
代表的なものを挙げると
- 各種コンサル(経営やITやマーケティングなど)
- 金融機関社員への財務相談
- Web制作
などです。本業を副業にするのは非常に簡単です。なぜなら新たに知識の蓄積やスキルの習得をする必要がなく、すでに持っているものを必要な人に提供するだけです。「副業を始める」という点に関しては最も最適な方法です。
また副業の経験を本業に活かすことで、昇給・昇格や転職での年収UPにつながる可能性もあります。もしかしたらその分が副業で得るお金と同等になるかもしれません。そうなるとお金のためだけを目的にしていた人は副業をやめることができます。
自分の本業のニーズが高い人はぜひ始めてみましょう。
自分の趣味や特技を仕事とするもの
副業をお金を稼ぐ手段と考えるのではなく、自分の好きなこと・得意なことを必要な人に提供した結果お金が貰えればOK! と考えている人もいるでしょう。確かに本業以外に仕事をするのですから、お金ではなく楽しさを求めるのは非常に良いことです。
また突き詰めることで、それ自体で独立も可能です。そしてこれらは自分が子供時代のときから知っているものです。それが「習い事教室」です。
具体例を挙げると
- 書道/茶道/花道 教室など
- スポーツクラブやジム
- 音楽教室
などです。これらは、まさに趣味が仕事になっていることです。
また趣味に限らず、自分の得意なことを副業にしてから本業にすることもあります。具体例を挙げると
- ライター
- 動画制作
- 翻訳
- イラスト・Web漫画制作
- デザイン制作
などです。これらは副業だけでなくフリーランスとして活動したい人にも人気です。
自分の好きなこと・得意なことで稼げれば、まさに「好きなことで生きていく」を実現できます。そのためにはまずは副業から始め、試していくことが重要でしょう。
筆者が経験した副業の成果と感想
現在、僕は台湾にてフリーランスとしてWebマーケティング・メディア運営のディレクターを生業としています。主に日本の法人をクライアントとしています。
それ以前は新卒で財閥系の金融機関職員として入社し、転職してSEO対策会社に入りました。そして、実は、新卒時から副業をしていました。理由は、定年まで会社で働くのが嫌だと感じていたからです。
いくつか副業をしましたが、それぞれの
- 取り組んだ時期
- 取り組んだ理由
- 成果と感想
について紹介していきます。
成功パターンが確立されているもの:せどり
せどりは新卒で入社したその年の10月から翌年2月の5ヶ月間行ないました。せどりを選んだ理由は、即金性のある副業をしたいと思ったからです。財閥系の金融機関といっても新卒の手取りは20万そこそこ。社宅はあったものの、余裕のある生活ではありませんでした。副業を始めることで趣味の足しや投資の種銭を作りたいという思いから始めました。
しかし、実際に僕はせどりはうまく行きませんでした。理由は
- 全く面白くない
- 会社終わりにやれるようなことではない
- 労力の割に稼げない
という点でした。せどりはバーコードリーダーを片手に家電量販店やホームセンターを巡り、Amzonより安い商品を見つけるためにひたすらバーコードをかざす、地味でつまらない副業でした。
僕は、それを本業の帰り道にやっており、非常に体力の使う副業でした。しかし、その割に稼げるのは1商品辺り2,000円程度です。その商品を大量入荷できればいいのですが、なかなかそんなものはない上に、仮に入荷できたとしても、倉庫に発送する梱包や手続きとやることが非常に多いです。
せどりだけに集中できるのであれば良いのですが、当時は仕事帰りや休日にやっていたので体力や面白みの観点から続きませんでした。結果稼げたのはクリスマス商戦の3万円程度でした。
個人的な観点からせどりをオススメできる人は
- 単純作業が得意
- ウィンドウショッピングが好きで、店舗を回れる体力がある
- 大量仕入れができる余裕がある
という人にとっては、成功の確率が高い副業でしょう。
時流に乗ったもの&自分の趣味や特技を仕事とするもの:Airbnb
SEO対策の会社に転職をしたタイミングで始めた副業が、Airbnbです。わかりやすく言うと民泊事業です。僕の場合は戸建てを借りて、1階に自分が住み2階の3部屋を定住者と観光客の2つに分けて貸出をしていました。
始めた理由は
- 生活の一部が収益化することができれば、無理のない副業となる
- 海外旅行が好きで、外国人との会話や交流が好き
もともと新卒時の会社にいた頃からCouchsurfingというAirbnbの無料版のサービスで外国人観光客を泊めており、無料または格安で泊まれる場所や現地の人との交流の需要が大きかったのを把握していたので、始めることへの抵抗や失敗への恐怖は皆無でした。
家には合計4つの部屋があったので、定住者からの家賃で18万円・民泊用の部屋で月20〜30万円を稼げていました。更に僕が始めた時期に、ちょうど体験ホストというものが始まりました。これは自分の特技や趣味を外国人観光客に提供するというC2Cサービスです。僕はここで書道教室を毎週平均2〜4回行ない、月に10万円程度稼いでいました。Airbnbだけで本業の約2倍ほどの収入になっていました。
そして仕事自体も非常に楽しかったです。僕の場合はゲストとの交流を大切にすることをコンセプトに置いていたので、それを楽しみにしている人ばかりが来てくれました。なので、一緒に観光をしたり飲みやカラオケに行ったりと楽しい日々でした。
今は民泊に関しては法律があり、副業としての魅力が減ってしまいましたが、体験ホストに規制はなく現在非常に伸びています。好きなことを海外の人に英語で伝えるという仕事ですので、やりがいは非常に感じやすいです。参考例としてこのような体験があります。
参考サイト:Airbnb「東京・体験」で検索
自分が面白いと感じ、海外の人にとっても独特の体験ができるといものであれば自分のサービスとすることができます。
僕は今でもこれが天職だと感じています。また日本に戻ったら再開する予定です。非常に副業としても面白い体験ができるので、オススメです。Airbnbの副業について知りたければ下記ページを参考にしてみてください。
本業を活かしたもの:個人向けのブログコンサル
SEO対策の会社に転職した後、数ヶ月して個人のブログコンサルを始めました。当時は個人ブロガーの台頭がめざましく月100万円稼ぐのも夢ではない副業でした。
法人のメディア・コンテンツコンサルやディレクションなどをしていたので、初心者のブロガーの助けになる情報の提供はできると思い始めました。実際にサービス開始と同時に複数の申し込みがあり20万円程度稼げました。しかし、それっきりでやめてしまいました。
理由は
- 副業でやっている個人をコミットさせるのは難しい
- やらない割に責任をこちらになすりつけられる(悪評が立つ)
対象となったのは、あくまで副業程度でやろうとしている人でした。そういった人をコミットさせるための労力は非常に大きいです。すぐに理由をつけてサボろうとする、提案やアドバイスをしてもやらないという人が多く、あまり成果に結びつきませんでした。
それなのに責任をこちらになすりつけられることもあり、本業の会社の方にも迷惑が掛かると思いやめました。これがきっかけで以降、クライアントは法人限定でコンサルではなく実際に制作やディレクションといった実務もするということにしました。
個人相手の副業はその人のコミット力が非常に重要です。また悪評もSNSで瞬く間に拡散されるので注意が必要です。それを踏まえた上で個人向けの副業を始めると良いでしょう。
副業を始める際に意識しておくべきこと
ここまで読んで自分はどんな副業が向いているかイメージできたことでしょう。それでは実際に取り掛かる前に注意しておくべき3つのことを紹介して行きます。
目的とゴールを明確にしておく
まずは目的とゴールを明確にしましょう。副業は本業が終わった後にやる仕事です。なのでちょっとした理由ですぐにやめてしまうことが多々あります。そうならないために始める前の段階から目的とゴールを明確にし、それが達成するまで続けるという決意をしましょう。
具体的な目標の立て方としては
- お金のため:総額いくら稼ぐ、月〇〇万円安定して稼ぐ など
- スキルアップのため:このレベルのWeb制作案件が副業で取れるまで など
- 趣味が仕事になるか試すため:総レビュー数が〇ヶ月で〇〇個、平均評価4.5以上 など
これを決めることで取り組むべき副業の種類が絞られます。まずは目的とゴールを明確にしましょう。
自分に合ったものを探すために、まずは色々やってみる
副業の種類は多種多様です。今回の記事で紹介できなかったものもあります。なのでまずはどんな副業があるかを調べ、とりあえず試してみましょう。そしてその中から自分に合ったものを見つけコミットするようにしましょう。
特に副業がお金のためなら尚更です。例えば2つの副業が平均的に同じくらい稼げるとします。しかしやる人との相性によっては、倍以上の差がでることもあります。僕の例で言うとせどりよりAirbnbの方が20倍近く稼げました。しかし、それはせどりを実際にやってみて、向いていないと判断し諦めたからわかることです。
手法にこだわるのではなく、目的とゴールを達成するのに自分に最適なものは何かを選ぶようにしましょう。
情報商材の見極めは慎重に行う
最後に情報商材に騙されないようにしましょう。やり方は知っているが成果は出ていないのに、いかにも大成功したと宣伝し情報を売っている場合や、そこそこの成果を出したあとに商材作りに力を入れ商材で稼いだ分を自分の副業の成果としているものがあります。
今の時代、有料級の情報は調べればすぐに見つかります。しかし、それが無料なので価値を感じず、値段をつけて売られているものと価値を感じてしまうのです。
まずは自力で何とかし、どうしてもダメなら信頼できるメンターなどを探すようにしましょう。
まとめ
副業が今後当たり前になる世の中になるかどうかはわかりませんが、断言できるのは個人で稼ぐのはより簡単な時代になっていくでしょう。そうなったときにもしかしたら本業を副業にし、自分の好きなことも副業または本業にするといった働き方を実現できるかもしれません。
そういった働き方の波が来たときにしっかりと乗れるように今から準備してみてはいかがでしょうか? 副業なのでスモールスタートが可能です。ぜひ取り組んでみましょう。