問題は変えられるものと変えられないものに分けて解決する

生活していると漠然とした不安に悩まされることは珍しくありません。時にはどこから手をつければ良いのか途方にくれるような問題もあります。そんな時の問題解決のコツ大きな問題を細分化して小さくすることです。そして細分化された問題が、そもそも変えられる問題なのかどうかを分けてみましょう。

すると漠然としていた問題が目に見える形で整理されます。

  • 解決できる/解決できない
  • コントロールできる/コントロールできない
  • 変えることができる/変えられない

このように自助努力でなんとかなる問題とならない問題に分けることができます。残念ですが変えることができない問題に取り組むのは時間や労力の無駄です。それなら変えられるところから少しずつ変えていきましょう。少しずつ不安や悩み問題を解決していくことで道がひらけます。

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ニーバーの祈り

God, give us
serenity to accept what cannot be changed,
courage to change what should be changed,
and wisdom to distinguish the one from the other.

神よ、

変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。

20世紀のアメリカを代表するプロテスタント神学者のラインホルド・ニーバーの言葉です。
歌手の宇多田ヒカルの「Wait &See〜リスク〜」にも似たような表現があります。

このニーバーの祈りに世の中の問題を解決するための本質があります。

変えられるものと変えられないもの

世の中の問題や悩みの中には

・変えられるもの
・変えられないもの

の2種類に分けることができます。

例えば小学校の運動会をとりしきる実行委員で運動会を何としても成功させたいとします。しかし雨天の可能性もあるわけです。雨が降る中で運動会を開催したらグランドの状態が悪くて怪我をする児童が出てきたり、寒い中で体調を崩したり、保護者を雨ざらしにしてしまいます。できる限り雨天は避けたいわけです。

運動会の当日の天気が雨天というのは変えられません。しかし開催する場所を屋外の運動場ではなく体育館にすることもできますし開催する日時を変えることもできます。

このケースでは

・天候(変えられない)
・場所(変えられる)
・日時(変えられる)

このように分類することできます。天候をコントロールすることはできませんが場所や日時は何とか変えることができます。

問題を変えられるものと変えられないものに分けて解決

問題は変えられるものと変えられないものに分けて解決すべきです。

小学校の運動会を成功させたいケースで雨天が心配な時は天候を変えることはできませんが、場所や日時を変えることはできます。

しかし変えられない天候のことばかり考えたり時間を使っていては変えられる場所や日時の対応策も手遅れになってしまいます。変えられる部分に対応せずに雨が降らないようにテルテル坊主を何十個とつくってみたところで雨が降る時は降ります。

この時に運動会の実行委員の先生が現実的に取り組むべきなのは変えられない天候を変えようとすることではありません。

コントロール可能な場所か日時を変えることです。事前に運動会が雨天の場合に開催できる大きな体育館の会場を確保しておき雨天の場合の動きをリハーサルしておく、または事前に保護者に雨天になりそうな場合の予備日を学校便りで伝えておく等の対応策はとれるはずです。

このケースで場所・日時の対応策をとらずに変えられない天候の問題にばかり取り組んで大量の
テルテル坊主を用意し当日に大雨が降る中、無理に運動会を決行すれば雨の中で風邪をひいたり
体調を崩す児童が続出し保護者を雨ざらしの中で呼び出してしまうことで苦情がくること間違いなしです。

変えられるものと変えられないものを分ける問題解決のステップ

ニーバーの祈りでは変えられないものは受け入れ変えられるものに取り組むべきだという主旨が
書かれています。このニーバーの祈りを応用した問題解決のステップを見ていきましょう。

STEP1:問題や課題を細分化する

大きな問題があれば、まずは細分化します。細分化することで変えられる部分と変えられない部分を見つけやすくなります。例えば

「10月10日に運動会の予定があるが大雨の恐れがある場合に学校側としてどう対応するか?」

という問題ならば、

・天候:雨天の可能性がある/大雨だと児童が体調を崩したり怪我をする恐れ、保護者が雨ざらし
    になる

・開催場所:学校の運動場しか用意していない

・日程:10月10日開催。学校行事のスケジュールが詰まっており日程変更が難しい

このように分けることができます。

STEP2:細分化して変えやすいさを得点化する

変えやすいかどうかの2元論ではなく変えやすいかどうかを段階的に得点化する方法もあります。
同じ変えられる対処可能な事柄であっても変えやすさや対応のしやすさがあるため優先順位を
つけたほうが対応しやすくなります。

問題の部分変えやすさ変えやすさの根拠
天候0てるてる坊主ではやり過ごすことはできない
開催場所2近くの体育館のスペースが余っており使用可能
日程1学校行事が詰まっており保護者も日程変更の対応が難しい

このように変えられるか変えられないか以外に変えやすさを点数化することで本当に取り組むべきポイントを浮き彫りにすることができます。

このケースでは開催場所が一番、変えやすい部分となります。

STEP3:変えられないものは受け入れる

確かに運動会は晴天の下で広々とした運動場で日程通りに行うのが一番です。しかし人の力で少なくとも小学校の先生の力では雨天を確実に回避したり天候を操ることは不可能です。

どうして、こんなに運動会の指導に力を入れたのに雨が降らないといけないのか。神は私たちを見捨てたのだと嘆いても仕方がありません。変えられないものは受け入れるしかないのです。変えられないものに固執してしまうことで本当に対処できる問題まで置き去りにしてしまい問題は大きなままになってしまいます

STEP4:変えやすいものから問題解決に着手する

このケースでは一番、変えやすいものは開催場所でした。そこで小学校の近くの大きな市民体育館に連絡をとり運動会の日に場所を借りられるかどうかを確認し場所をおさえられるならおさえるべきです。

STEP:5時間が経ったら問題を見直す

時間が経過するごとに状況が変わる可能性もあります。例えば何らかの事情で市民体育館が使えなくなってしまったなどのケースも起こりえるからです。そんな時は開催場所の次に変えやすかった。日程をアプローチするなど別の対応策をとります。

問題解決の事例

「小学校の運動会の開催予定日に雨が降るかもしれない」という問題を例に問題解決のステップを
説明してきました。他にも私が直面した問題解決の事例を例に、どのように問題解決をしてきたかをご紹介します。

タイの大学時代のアウトオブコントロール

私はタイの国立大学で教鞭をとっていました。しかし私が入職する以前から在籍していたタイ人の
大学院卒の厳しい先生が日本からドクターの学位をとって帰ってくるという話がありました。その先生が帰ってきたら、その先生の権力で気に入られなければ大学を追放されるのではないかという危機に当時、在籍していた教師がみな戦々恐々としました。

「日本から権力を握ったドクターが帰ってきたら大学をクビにされるのではないか?」という問題

問題の部分変えやすさ変えやすい根拠
博士が帰ってくる0昔から籍のある博士の帰国を止められない
博士の機嫌をとる2自分の努力次第でなんとかなる
博士以外を味方につける1博士以外の事務方は中立なので味方につけられる

大学では先生も論文を書くことが推奨されていました。何か研究テーマを持つべきだという大学の方針があったからです。論文やレポートの場合はある程度の制約はあるものの自分でコントロールできる部分も多いため変えられる部分と変えやすい部分に着目して自分がどの程度、力を入れるかを決めることができました。

このように日々の仕事の進め方も表にしてみることで自分がコントロールできる部分を浮き彫りにすることで着手するべき優先順位や何に力を入れるべきかが見えてきます。

想定できない災害の対策

地震や災害などの事前に想定することができない対策も考えてみましょう。

このケースでは天変地異が起こるかどうは分かりませんし起こる時期を予想することも困難です。
そのため災害が起きることを避けるのではなく、もしも起こった場合に適切に対応する姿勢をとる
のが現実的でしょう。

地震や自然災害が起きる可能性の低い土地や国に移住することも自分の意思でできることではありますが仕事や生活などもあるため、簡単に住みなれた土地を離れるのは難しいのではないでしょうか。

しかし災害に備えて備蓄を用意することは決して難しいことではありません。非常用の食料を用意しておいたり、携帯電話などのモバイルバッテリーや自家発電装置などを万が一の時のために用意すれば万が一、災害が起こった時も何も対策をしていない人よりは上手く対応できるはずです。

また、この表以外でも地震や災害が起きた時のための保険に入っておく等の対応策もとれます。

問題解決のコツは分けること

どこから手をつければ良いか分からない漠然とした問題は細かく分けていくことで小さな問題に分類していけます。

問題を構成している要素の中には確かに人間の手では変えることができないものも含まれています。しかし分類していくことで人が努力すれば変えられる部分も見つかります。分類した問題に変えやすいかどうかの優先順位をつけていくことで先ずは何に取り組むべきなのか、何を諦めなければならないのかも見えてきます。

一番、陥りやすいのは漠然とした問題に対処しようとせず現実を直視しないことです。それにより問題解決できる部分までも放棄してしまい結果的に最悪のケースを迎えてしまいます。どこから手をつければ良いのか分からない大きな問題を直視するのは精神的に辛いものです。

しかし少しずつ分類していくことによって小さな問題に分解していけば取り組める部分が見つかるはずです。変えやすいところから少しずつ問題を解決していくことです。

少しずつ変えられる問題に取り組んでいくことで良い流れも生まれてくるかもしれません。

まとめ

手がつけられない問題があったら問題を細分化してみましょう。そして変えやすいか変えにくいかを判断し出来れば点数をつけていくことであなたが取り組みやすいことを把握しましょう。そして一つずつ解決していきましょう。大きな問題も少しずつ解決できます。大きな問題を直視せずに放っておくことで自分が解決できたはずの部分も場合によっては手遅れになってしまうかもしれません。大きな問題を小分けにしていくのが問題解決のコツのひとつです。

問題の部分変えやすさ変えやすい根拠
災害が起きる可能性0天変地異は個人の力では変えられない
災害が起きた時の備蓄2備蓄は買うだけで済む
災害が起きる可能性が低いところに引っ越す1仕事などもあるため移住は難しい
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