経営と社員、両方から見る人材マネジメント

企業が製品やサービスを提供し、利益を上げていくためには「人材」が必要です。
「働き方改革」は聞き慣れた言葉となり、残業時間削減やプレミアムフライデーの導入など、「働く環境」は整備されつつあります。
しかし、私たちの会社での居心地の良さを決定するのは勤務時間などの環境だけでしょうか?
理解できる人事制度が敷かれていることや、日々の業務をきちんと評価してもらえるといったことも会社の居心地のよさを作る一因ではないでしょうか。
今回は、人材マネジメントの観点から働きやすさについて考えます。

人材マネジメントとは

世の中には多くの企業があります。それぞれの企業は、社会に貢献し、利益を上げるためにそれぞれ製品やサービス、技術を扱っています。企業が利益を上げる手段にはさまざまなものがありますが、すべての企業で共通する資源が「人」です。どの企業も、企業の方向性や戦略、手段を考え、計画し、実行するのはすべて「人」なのです。

業績がいい会社を見て、「あの会社はいい人材がそろっているから業績がいいんだ」と言う人もいますが、最初からいい人材ばかりが集まってくるのでしょうか。確かに、そのような企業は集まった人材の平均値が高いかもしれません。しかし、企業が成長していくためには、優れた人材を集めるだけでなく、人材を育てていき、逃がさないようにすることが大切なのです。成長した優れた人材が他の企業に転職すると、企業としては痛手になるからです。

ここで企業の資源として「人」を挙げましたが、企業を構成する要素にはほかにも「モノ」「カネ」「情報」の3つがあります。この中で、もっとも思い通りに動かないものが「ヒト」ではないでしょうか。それは、人が意思を持って行動し、他人によって制御することが難しいからです。また、行動面だけではなく、最近では心理(メンタル)面も重要視され、考慮すべきことも多くあります。このように人材マネジメントには高度な技術と努力が要求されますが、これを高いレベルで行うことができれば、他の企業に対して競争力を得ることができます。

人材マネジメントというと、人事制度を作ることばかりに目がいきがちですが、実はこれは企業が生産性を高めて利益を上げ、成長していくために必要となる総合的な企業戦略なのです。

人材マネジメントの考え方

人材マネジメントを考える上で大切な要素は3つあります。

ひとつは「ビジョンとミッション」です。先に「人材マネジメントとは企業が成長していくために必要」なことと書きましたが、企業が成長するためには、従業員に対してビジョンとミッションの共有をすることが大切です。なぜならば、その企業がどのような人材を求めているのかを明確にすることができるからです。

企業のビジョンは、その企業がどのような企業でありたいのかということを表したものです。一方で、企業のミッションは、ビジョンを実現するために行う実際のオペレーションになります。これらを明確にすることで、社員や職員がどのように働き、会社に貢献するのかという方向性が決まります。

また、ビジョンとミッションを明確にし、共有することで、一人ひとりの社員が自分に何が求められ、どう成長すればいいのかという道筋がわかるようになるというメリットもあります。

次に「組織構造」です。会社という組織をどのような組織構造にするのか、形態はどうするのかを検討します。

最後に「人事制度」です。新入採用や中途採用などを通じて、企業に新しく人を採用していく際に、どのような人を新しく採用し、組織の中に配置していくのか、また彼らをどのように評価するのか、評価を報酬につなげるのかを決めるのが人事制度です。そして人事制度における決定事項は社員や職員に対してしっかりと通知し、制度の考え方を浸透させる必要があります。そうすることで、公平性を高め、「なぜ自分は評価されないんだ」というマイナスの考え方を減らすことができます。

社員側からも考えていくことが大切

大切なのは、これら3つのことを経営側からだけでなく、社員側からも考えていくことです。社員や職員がこういった人材マネジメントを「押し付けられた、やらされている」イメージを持たずに取り組むことが大切だからです。

また、社員や職員側から考えることで、会社が求める人材がどのようなものなのかを深く理解することができ、その結果として自分もそのような人材へ成長することができるようになります。また部下を持つ場合は、部下の指導や評価を行う際に会社が求めているものとこれらを一致させることが大切になってきます。この際にも会社のことを理解している、ということがあなたの評価を上げることにもつながるのです。

会社の成長と人材の成長

会社の成長と人材の成長は切っても切り離せません。なぜなら、企業はひとりでに成長していくのではなく、社員、職員の働きによって利益が上がり、成長するからです。

そのためには、「優秀な人材」を会社に留めておくことが必要です。「優秀な人材」は画一的なものではなく、企業によって異なるはずです。それぞれの企業に合った人材をうまく活用できるように考えていく必要があります。

社員一人ひとりが働きがいを感じ、より生き生きと働くことで充分に社員の能力を発揮して会社への貢献にもつながることでしょう。会社と人材はどちらかが一方だけが成長するというのはあり得ないのです。

「経営と社員、両方から見る人材マネジメント」についてのまとめ

少子高齢化により、これからは労働人口が減っていきます。
みずほ総合研究所のレポートによると、労働人口は4割減とも言われています。また、介護などにより労働世代でも働き方を変えざるを得ない人も今後は増えてくるでしょう。さらに、グローバル化に伴い、外国人の雇用も増えるかも知れません。

「限りある資源」が人材にも当てはまるようになった時、これまでの人材マネジメントの考え方だけではなく、新たな考え方も必要になるかも知れません。
その時代はすぐそこまで来ています。
組織構造や人事制度の変更は時間がかかります。そろそろ重い腰を上げて人材マネジメントを考えてみませんか?

効果的なマネジメントの処方箋

組織の潜在能力を引き出してビジネスを成功に導くためには、タスクや時間、そして人に対して、適切なマネジメント(管理)を実践することが必要不可欠です。
しっかりとした方法論に則って、効果的なマネジメントを実現させましょう。

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