タスク管理を行うにあたり、デジタルかアナログかという選択肢があります。デジタルといえばタスク管理ツールなどを用いたタスク管理で、アナログといえば昔ながらの付箋やメモなどの紙を用いたタスク管理方法を指します。
デジタルで行うタスク管理は、便利である反面、導入コストや操作を覚える必要があり、チームに馴染むか分からなかったり、実は紙で行うタスク管理で十分ではないか? と疑問に思ったりすることもあるかもしれません。
そんな疑問に答えるべく、紙でタスク管理をするメリットやその方法をまとめてみました。
タスク管理を紙で行う2つの手段
紙で行うタスク管理は非常にアナログな手法です。しかし、専用ツールを起動させることなく、必要な時にサッとタスクを書き出せるため、非常に手軽です。
タスクを書き出す習慣をつけたい時やタスク管理ビギナーに適した方法といえるでしょう。
早速、紙でタスク管理を行う方法を、使用するアイテムで分けて説明します。
付箋を使ったタスク管理方法
まず、付箋を使ったタスク管理方法です。付箋にタスクを書き出し、手帳やホワイトボード、カレンダーなどに貼り付けます。
番号を振ったり色を変えたりすれば、より分かりやすく管理ができるでしょう。
付箋ならパソコンやデスクなど、常時目につく場所に貼り付けることができるので、タスクの対応漏れを防ぎます。
通常デジタルでタスク管理を行っていても、緊急度の高いタスクや翌日へ持ち越したタスクなど、忘れてはならないタスクを付箋にメモし、貼り付けている人は少なくないはずです。
付箋を使いチームのタスク管理を行うのであれば、大きなホワイトボードに担当者名やスケジュールを書き出し、そこに全員分の付箋を貼り付けて管理をするといいでしょう。ホワイトボードは誰でも見られる場所に置き、今誰がどのタスクを担当しているかを随時確認し、連携が取れるようにします。
ToDoノートを使ったタスク管理方法
タスクを管理するためのノート「ToDoノート」を使用するのも、紙のタスク管理の方法です。
ToDoノートにはタスクの内容や締め切り、完了が分かるチェックボックスなど、タスク管理に必要な項目を作り、タスクを書き込んでいきます。
チェックボックスを見れば瞬時にタスクの進捗状況が分かり、タスク全体を俯瞰することができます。
しかし、ToDoノートは複数名での共有が難しいため、チームでのタスク管理には適していません。個人のタスク管理に使われることが多い方法です。
タスク管理を紙でする方法
では、タスク管理を紙で行う方法を順にみてみましょう。
タスクをリストアップ
始業前にその日やるべき業務をタスク化し、書き出します。1日のタスクは1枚の付箋やノートにまとめると、管理がしやすくなります。
着手する順番やカテゴリーなどは気にせず、思い浮かんだタスクから書き出すと、漏れなくリストアップできるでしょう。
重要度、緊急度を軸に優先順位をつける
書き出したタスクに優先順位をつけましょう。優先順位をつける時は、縦軸に重要度、横軸に緊急度を置いた表である「重要度と緊急度のマトリクス」を元に考えると、整頓しやすいでしょう。
優先順位のつけ方は、「重要度と緊急度のマトリクスとは? タスクの優先順位の付け方や進め方のコツを解説」にまとめています。重要なポイントになるので、ぜひご覧ください。
自分がやる必要のないタスクを見つける
書き出したタスクの中に、やらなくても業務に差し障りのないタスク、自分以外の誰かに頼んでも支障のないタスク、もしくは、誰かに頼んだ方が効率の良いタスクがないかを確認しましょう。
このような優先順位が低いタスクは、重要度と緊急度のマトリクスの「重要でも緊急でもないタスク」に分類される傾向にあります。
上記のタスクの場合、「新幹線の予約」は一緒に出張に出かける同僚にまとめて予約をしてもらえるように頼むのもいいでしょう。
タスクにかかる時間を設定する
書き出したタスクに締め切りを設定します。
締め切りから逆算し、いつまでに着手する必要があるかの「開始時期」や「開始時間」も決めておくと、後から慌てることなくタスクをこなせるでしょう。
終わったタスクを削除する
書き出したタスクに着手し、完了したら打ち消し線を引くなどし削除します。書き出したタスクがひとつずつ消されていく様は、達成感や仕事へのモチベーションアップにもつながります。
もしタスクが残ってしまったら、終業のタイミングで翌日のタスクとして別の紙に書き写しておきましょう。これでタスクの対応漏れを防ぐことができ、翌朝やるべきことが一目で分かります。
タスク管理を紙で行うメリット
テクノロジーが進化する昨今、「紙でタスク管理を行うなんてアナログ過ぎる」という印象を持つかもしれません。しかし、未だ紙文化が根付く企業やIT化が進んでいない企業においては、タスク管理を紙で行うメリットがあります。
タスクが消えてしまうリスクがない
紙でタスク管理を行う場合、操作ミスでタスクを削除してしまったり、不意のエラーで保存ができていなかったりする心配がありません。
デジタルでタスク管理を行う際、稀に起きるこれらのエラーは、意図ぜず起きることがあります。タスクが消えてしまうことを見越すのであれば、こまめにバックアップを取る必要があります。
記憶に残りやすい
手書きで紙にタスクを書き出すことは、記憶の定着につながるといわれています。同時に、タスク管理をしながら頭の中の整理もできるでしょう。
また、1枚の紙にタスクを書き出すことでタスク全体が見渡せ、やるべきタスクのボリュームを把握しやすいメリットがあります。
デジタル環境が整っていなくても管理ができる
インターネットがつながらない場所や、デジタルツールの電源が切れている時でも、タスクの書き出しや見直し、更新をすることができます。
タスク管理を紙で行うデメリット
タスク管理を紙で行うにあたり、紙ならではのデメリットは業務に多大な影響を与える恐れがあります。この章では、紙でのタスク管理におけるデメリットをみてみましょう。業務へのリスクが大きすぎる場合、導入には注意が必要です。
チームで情報共有しにくい
リモートワークが進む昨今では、チームで情報共有がしにくい点は大きなデメリットです。
ホワイトボードに付箋を貼れば、社内で仕事をしているメンバー間での情報共有は可能ですが、在宅で仕事をしている人、職場を離れている人との共有ができません。
紛失や忘れてしまうリスクがある
たった1枚の付箋や紙切れ1枚なので、書き出したタスクをどこかに置き忘れたり、持って出るのを忘れたりすると、タスクが一切確認できなくなってしまいます。
そうすると、タスク管理は書き出した時の記憶頼り、もしくは新たにタスクのリストアップからやり直さなければなりません。
手間がかかる
手書きでのタスク管理は書き出す手間がかかることはもちろん、一度書き出したものを修正しにくいため、非効率といえるでしょう。
また、必要に応じてタスクの詳細や期限などを、紙に書き写さねばなりません。書き出した内容に訂正があると、次第にタスク一覧は見にくくなり、書き直すにも時間がかかります。
最も怖いのは、書き写す際のミスの可能性です。書き写すことはとても簡単なことですが、期限などの書き写しにミスがあると、大きなトラブルにつながりかねません。
記入を忘れてしまう可能性がある
すぐにメモができる環境にいない場合、後回しにすることで記入を忘れてしまうことも考えられます。そのまま時間が経ってしまうと、うっかりタスクやタスクに付随する情報を忘れてしまう恐れがあります。
このように、タスク管理を紙で行うにはデメリットが多くあります。もしこれらのデメリットによって業務がスムーズに進められない可能性があれば、紙でタスク管理を行うにはリスクがあるかもしれません。
そんな時は、デジタルのタスク管理ツール導入を選択肢に入れてみましょう。
デジタルのタスク管理ツールといえば
タスク管理は業務の効率アップを目的として行いますが、タスク管理そのものに手間がかかりすぎてしまっては意味がありません。
もし紙のタスク管理に負担を感じていたら、労力を最小限にできるよう、タスク管理方法の見直しが必要になります。そこでおすすめしたいのが、デジタルのタスク管理ツールです。
デジタルのタスク管理ツールとは、ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表作成ソフトやタスク管理ツールのことを指します。
Excelなどの表計算ソフトでタスク管理を行うのであれば、タスクの詳細・ステータス・担当者・納期などの必要な項目を入れたタスク管理表を、自分で作成せねばなりません。
タスク管理を始めるまでに手間と時間を要しますが、その分チームにあったカスタマイズが可能です。また、導入費用もかかりません。
タスク管理ツールならタスク管理に必要なシステムや便利な機能が搭載されているので、導入してすぐにタスク管理を始めることができます。
しかし、たくさんのタスク管理ツールがあるので、選ぶ時は迷ってしまい時間がかかるかもしれません。
例えばTeamHackは、直感的に操作ができるタスク管理ツールなので、IT化が進んでおらずデジタルの操作に慣れていない企業でも導入しやすいはずです。
タスク管理ツールを選ぶ時は、TeamHackersの【2021年版】タスク管理ツールおすすめ・Todo管理ツール34選を徹底比較(無料プラン有り)がおすすめです。
タスク管理ツールを選ぶポイントやおすすめのツールを紹介しているので、紙かデジタルか、タスク管理の方法に迷ったら読んでみるといいでしょう。
まとめ
紙でタスク管理をする方法やメリット・デメリットについて、理解が深まったでしょうか。
紙でのタスク管理にはデメリットが多い印象を与えてしまったかもしれませんが、状況に合わせて紙にタスクを書き出すことは、タスクを管理するにあたり有効な手段といえます。
紙のタスク管理とツールを使ったタスク管理、いいとこ取りで活用するのもいいかもしれませんね。