「やりたいことがあっても人の目が気になってできない」
「まわりからどう思われているのかが気になって、素の自分を出せない」
など、人の目が気になってしまい、思うように行動できずに悩んでいませんか。
なぜ人の目を気にしてしまうのでしょう。
今回は人の目を気にしてしまう原因や気にする方の特徴を解説し、人の目を気にしない7つの方法をお伝えします。
人の目を気にしてしまう原因
まずは、人の目を気にしてしまう原因を考えてみましょう。ここでは4つの原因を紹介します。
失敗が悪いことだと思っている
「失敗は成功のもと」と言われますが、実際に失敗をした時は、なかなかそのように思えるものではないでしょう。
失敗は悪いことだと思ってしまい、「会議の場で発言したいけれど、間違っているかもしれない」「失敗ばかりしていたら、周りから仕事ができないと思われてしまう」などと、ネガティブな感情を抱いてしまいます。
全ての人といい関係を築こうとしている
「誰からもよく思われたい」「人から嫌われたくない」などの思いが強く、全ての人といい関係を築こうとすることも、人の目を気にしてしまう原因となります。
相手の反応が気になってしまい、自分に関わる全ての人に気を遣うため、自分らしくふるまえなくなってしまうでしょう。気が進まない誘いも断ることができず、ストレスを溜めてしまいがちです。
常に自分が見られていると考えている
自分の行動が常に誰かに見られていると考えてしまうのも、人の目が気になる原因です。職場だけでなく、移動中などの公衆の場でもこのように考えてしまうと、気が休まる時がありません。
逆の立場から考えてみた時、周囲の人の行動を、自分はいつも気にかけているでしょうか。自分のことに精一杯で、周囲の人の行動にまで気が回らない方がほとんどでしょう。つまり、常に自分が見られているという状況は、本来はあり得ないのです。
自己肯定感が低い
自己肯定感が低く自分に自信が持てないと、「相手にどう評価されているか」や「好感を持たれているか」などが気になってしまいます。自分に自信がないため、相手の反応や相手との比較からしか自分の価値を見いだせないのです。
いつも相手の反応が気になるため、結果として人の目を気にしてしまう原因となるでしょう。
人の目を気にしない人・気にする人の心理・特徴
人の目を気にする人がいる一方で、あまり人の目を気にしない人もいます。両者にはどのような違いがあるのでしょう。
ここからは人の目を気にしない人と気にする人、それぞれの心理や特徴について解説します。
人の目を気にしない人の心理・特徴
まず大前提として、人の目を全く気にしない人はいないと言っても過言ではありません。誰しも多少は人の目が気になるものです。しかし、人の目を気にしないようにできる人は、「気にしないようにしよう」という心理を働かせることができます。
また、人の目を気にしない人は、自己肯定感が高い傾向にあります。自分の行動に自信が持てるため、人の目を気にすることなく、自分の意見を述べたり自分の思うがままに振舞えたりします。
何事もプラス思考で考えられる人も、人の目はあまり気になりません。
たとえ失敗をしたとしても糧にして前向きに行動ができるので、人の目を気にせずに自分の思うがままにチャレンジすることができます。
人の目を気にする人の心理・特徴
一方、人の目を気にする人はとても繊細で、相手のちょっとした言動からも「何か気にさわることをしたのかも」と感じてしまい、人の顔色をうかがってしまいます。
別の側面から見ると、自意識過剰な傾向にあるともいえます。自分の発した言葉やちょっとした振る舞いさえも相手からどう思われているのかが気になってしまい、大人数が集う場などでは、神経を使いすぎて疲弊してしまいます。
マイナス思考で物事をネガティブに考えてしまうのも、人の目を気にする人の特徴です。相手の反応をみて、「嫌われているのではないか」「つまらない人間だと思われているのではないか」などと考えてしまい、コミュニケーションが上手くいかなくなりがちです。自分に自信が持てないため、発言や決断もなかなかできません。
人の目を気にしない方法7つの方法
ここからは人の目を気にしないようになるための、7つの方法を紹介します。
これらを実践することで、少しずつ人の目を気にしない自分に近づけるはずです。
自分がどうしたいのか・どうなりたいのかを明確にする
まずは、自分がどう生きていきたいのか、なりたい自分を思い描いてみましょう。なりたい自分が明確になったら、そこに向かって自分の軸を持つことができます。
人の目が気になった時、自分の軸があれば意識を切り替えることができるでしょう。人の目を気にする自分から軌道修正ができるのです。
やりたいこと・やるべきことに没頭する
今自分がやりたいことややるべきことに没頭するのも、人の目を気にしないようにするひとつの方法です。
目の前の仕事や自分のやりたいことに集中していれば、次第に人の目は気にならなくなるでしょう。自分の好きなことが見つかり、人生の目標も見つかるかもしれません。
小さな目標を立て達成をする
日々の生活の中で目標を設定し、達成を目指して毎日を過ごすのもよいでしょう。
目標は達成感が得られやすいように、少し頑張れば達成できるような小さな目標がよいでしょう。大きな目標を掲げると達成までの道のりが長く、目標達成が叶わずにかえって自信を失いかねません。
目標をひとつずつ達成していくことで、自己肯定感も高められるでしょう。
SNSを見る頻度を減らす
SNSを頻繁に見ている人は、見る頻度を減らしてみましょう。
SNSは有益な情報もありますが、他人の意見や様子などの情報が溢れています。ついつい他人と自分を比較してしまい、自分と向き合えなくなります。
SNSを見ない曜日を設けたり時間を決めたりして、SNSから離れる時間を持つことで、心に余裕が生まれ、人の目を気にしないようになれるでしょう。
ネガティブな言葉を使わないよう心掛ける
普段からネガティブな言葉を使っていると、自分に自信が持てなくなり自己肯定感が低くなりがちです。
意識してネガティブな言葉を使わないように心掛け、ポジティブな言葉を使うようにしていくと、前向きに毎日を過ごせるようになるでしょう。物事を楽観的に捉えられるようになり、次第に人の目も気にならなくなります。
相手に興味を持つ
人の目が気になっている時は、自分のことばかりに意識が向いていて、その結果「自分はどう思われているか」「嫌われているかも」などと思ってしまいます。
人の目を気にしないようにするためには、自分のことではなく相手に意識を向けて、「この人は何が好きなのだろう」「どういう人なのだろう」と相手に興味を持つようにしてみるとよいでしょう。相手の素敵なところを見つけて話題にすることで、コミュニケーションも円滑になるかもしれません。
課題の分離をする
どうしても人の目が気になってしまう時は、課題の分離をするとよいでしょう。
課題の分離は、アドラーが著書「嫌われる勇気」の中で説いている考え方です。
周囲が自分のことをどう思っているかは、自分ではどうすることもできないので、相手の課題といえます。一方、相手に対してどのように振る舞うかは自分の課題です。
このように課題を分離して、自分の課題のみに集中するようにしましょう。
人の目を気にしないでいいと思える名言
前章で人の目を気にしない方法をお伝えしましたが、それでも「どうしても気になってしまう」時があるかもしれません。そんな時は、これから紹介する名言を心に刻んでみましょう。
「自分のことを、この世の誰とも比べてはいけない。それは自分自身を侮辱する行為だ」
ビル・ゲイツ氏の言葉です。
自分と他人を比較して、自分が劣っていると思うことほどもったいないことはありません。周囲に振り回されることなく自分を信じて進むことで、持っている能力を最大限に発揮できるでしょう。
私たちの行動は周りの状況からではなく、私たち自身の選択によって決まる。
スティーブン・R・コヴィー氏が、著書「7つの習慣」の中で述べている言葉です。
人の目を気にして自分の行動を選択するのではなく、自分で選択をして自分の行動に責任を持つことが大事だと説いています。
人生に失敗がないと、人生を失敗する。
モタさんの愛称で親しまれた、精神科医斎藤茂太氏の言葉です。
人の目が気になり、失敗をおそれていると、挑戦ができなくなります。
挑戦もせず失敗のない人生は、成長が得られずつまらないものとなるでしょう。よりよい人生をおくるためにも、人の目を気にしないで挑戦をしていきましょう。
人の目を気にしすぎるのは病気?
前述したように、人の目を気にすることは誰にもあります。むしろ人の目を全く気にしない人は稀有でしょう。
しかし、中には人の目を気にしすぎてしまい、自分は病気なのかもしれないと考える人もいるかもしれません。たとえば、「人の目を気にしすぎるあまり強く不安を感じる」「いつも緊張していて動機や冷や汗がでる」などの症状がある場合は、対人恐怖症などの可能性もあるため、受診を考えましょう。特に日常生活に支障があるのなら、早めの受診をおすすめします。
ただし、人の目を気にしすぎるからといって、全てが病気というわけではありません。
まとめ
人の目を気にしていると、自分の考えが発言できなかったり挑戦したいことがあっても尻込みしてしまったり、充実した楽しい毎日とは遠い人生になりかねません。
本稿を参考に人の目を気にしないようにできれば、前向きに自分のやりたいことに挑戦し、成長しながら充実した人生に向かうことができるでしょう。