社会人になって2~3年も経つと一通り仕事に慣れてくるのではないでしょうか。その一方で仕事に物足りなさを感じてしまうことやスキルアップの機会が持てず将来に対して不安を感じて何かしないとと焦ってしまう気持ちをもつ人もいるかもしれません。しかし普段の仕事への取り組み方を少し工夫するだけで成長できるます。スキルアップのための「7対3の法則」をご紹介します。
普段の仕事の中でもマンネリを防ぎ成長できるコツをご紹介します。
慣れていることだけで仕事をするメリットとデメリット
社会人になって数年も経つと仕事に慣れてきたなと感じ余裕もでてきます。しかし慣れて自分が出来る仕事ばかりをしていると物足りなさを感じることもあるかもしれません。自分のキャリアアップのためにこのまま同じ会社や環境にいても良いのだろうと不安になる人もいるかもしれません。
自分が慣れていることだけで仕事をするのはメリットとデメリットがあります。
慣れていることだけで仕事をする3つのメリット
慣れていることだけで仕事をすると、
- 失敗するリスクが小さくなる
- 慣れているから仕事の負担も軽くなる
- 効率的に仕事ができる
以上の3つのメリットがあります。真新しいことをせずに慣れていることを油断せずにこなせば大きく失敗をすることも恥をかくことも少ないでしょう。また会社に入ったばかりのときに不慣れだった仕事の負担も軽く感じるようになります。また無駄な動きも減り効率的に仕事がこなせるようになります。
側から見れば失敗もせずに余裕で効率よく仕事をしているように見えるのではないでしょうか。
慣れていることだけで仕事をする3つのデメリット
慣れていることばかりで仕事をしていることによるデメリットもあります。
- 慣れすぎると考えないで仕事をしてしまう
- スキルの広がりが出てこない
- マンネリで仕事が単なるルーティンワークになってしまう
これらのデメリットはすぐに表面化しません。しかし少しずつ慣れている仕事ばかりをしているとスキルが積み重ならず日々を無駄に過ごすことになってしまいます。最終的には明るいキャリアの展望が見えなくなったり日々の仕事にやりがいが持てなくなってしまいます。成長できているという実感も湧きません。
仕事をしながらマンネリ脱出!「7対3の法則」で仕事をしよう
仕事にマンネリを感じキャリアを描けなくなると転職や独立などを考える人も出てくるのではないでしょうか。しかし普段の仕事への取り組み方を変えてからでも転職・独立を考えるのは遅くはありません。普段の仕事への取り組み方を少し変えるだけでもマンネリから脱出できます。
慣れていることだけではなく新しいことも学びながら仕事を通して身につけていけば良いのです。
割合としては、
- 慣れていること7割
- 新しいこと3割
ぐらいの配分が無理なく続けられます。全く新しいことを一からはじめても仕事で求められる質を担保するのは難しいでしょう。慣れている仕事を土台に少しずつ新しい分野まで出来ることを広げていくと無理がありません。
取り組む課題を明確にして自分に足りないものを考えよう
目の前にある仕事の課題の中から自分に足りないものを見つけるのがおすすめです。闇雲に新しいことをはじめるのは遠回りになります。例えば仕事に必要とされていないのに、これからは中国の時代だから中国語を勉強しよう!と思っても一生、中国語を使う機会はないかもしれません。しかし仕事の中で課題と自分に足りないものならば、これまでのキャリアと親和性の高い技術が身につきます。まずは目の前にある仕事の課題に必要なものを探してみましょう。
実際に仕事をしながら身につける
実際の仕事をしながらでも少し背伸びをし続ければ新しいことが身につき仕事もマンネリになりません。例えばマーケティングをするなら、より新しい切り口からターゲット像を理解するために普段、やっていないリサーチ手法を使ってみたり、WEBデザイナーならこれまで使ったことがないデザインを取り入れてたり、大学の講師ならばホワイトボードとプリント以外にも電子黒板など新しい教具を使ってみたりと普段の仕事からでも増やせることはたくさんあります。
学びながら少し背伸びをして仕事をするメリット
- 学びながら仕事をすると効率が悪いのでは?
- 慣れないことはしない方が失敗しないのでは?
- 今更、新しいことを勉強する必要ってあるの?
慣れない仕事で背伸びをするメリットなんて本当にあるのかと疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。
少し背伸びをして仕事の中の3割でも未知のこと、苦手なことを仕事の中で取り入れていくのは大変なことです。しかし慣れていることばかりして現状維持では目先は楽でも変化の激しい時代についていけなくなってしまいます。普段の仕事の中で少しずつ背伸びをしていくことは未来の自分を守ることにもつながります。
仕事の中の少しの背伸びがあなたを成長させる
スキルのかけ合わせで出来ることが増えていきます。仕事の中で身につく普段の仕事の中からでも新しいスキルは身につきます。そしてスキルを少しずつかけ合わせていくことで、あなたの人材としての価値も高まります。
スキルのかけ合わせが、あなたの価値を高める
スキルのかけ合わせは、あなたの価値を高めます。リクルートや東京都の公立学校の校長などを歴任した藤原和博氏は100人に1人の希少性を3つ身につければ100万人に1人の人材に慣れると主張しています。
100分の1×100分の1×100分の1=100万分の1
という考え方です。100万人に1人の人材は無理でも10人に1人の分野を3つ持つだけでも、1000人に1人の人材にはなれます。得意なことをかけ合せるだけでも人材としての価値を高めることができるのです。1つの分野でトップをとって1000人に1人の人材になるのは大変なことです。
しかし10人に1人のポジションを3つ持つだけでも1000人に1人の人材に計算上はなれてしまうのです。
コアスキルとサブスキルを育てていくために前向きに仕事をしよう
様々なことに少しずつ挑戦することで思わぬ発見があるのではないでしょうか。例えば
- デザインは食わず嫌いだったけど意外にやってみたら才能があった
- 意外にディレクションをやってみたら得意だった
- 営業職からIT関連のことにも挑戦してみたがうまくいかなった
など実際にやってみることで自分の適性が見えてきます。そこで自分の仕事の柱になるコアスキルと周辺のサブスキルを見極めバランスよく伸ばしていくことが大切です。
出来ること7割、出来ないこと3割で慣れないことを取り入れて背伸びをするのは大変です。慣れていることだけで仕事をする方が楽です。しかし前向きに未知のことにチャレンジする姿勢をもつことで自分の適性が見えてきます。
自分が柱とするべき領域、自分の柱を支えるための周辺スキルをどのようにかけ合せるのかを見極めるためにも前向きに新しいことに挑戦していきましょう。
仕事に慣れてきた。飽きてきたと思ったら成長している証拠
新卒で入社した頃に比べて仕事に慣れてきた、飽きてきたなと感じるようなら成長した証拠ではないでしょうか。新しく会社に入ったばかりで仕事に取り組んでいる時期は慣れないことも多く大変なのが普通です。右も左も分からず会社の中の全体像も把握できていないかもしれません。
しかし2年、3年と経っていくうちに気づけば余裕も生まれ、改めて自分のキャリアについて考えるようになる人も増えてくるのではないでしょうか。
マンネリを感じたらまずは自分の仕事への態度から変えてみましょう
- 今の職場にこのままいても成長できないのでは?
- 会社の外でセミナーや異業種交流会に参加して人脈を広めないといけないのでは?
- これからはフリーランスの時代だから独立するべきなのか?
仕事に慣れてくるからこそ余裕が生まれてしまい却って焦ってしまうのかもしれません。もちろん今の職場の仕事では成長できるチャンスがなくて不安だと感じてしまうこともあるでしょう。しかし目の前にある仕事の中から自分で課題を見つけて少しだけでも背伸びしてみるところからはじめてみませんか。
7対3の法則で少しずつ新しいことを取り入れる
自分で課題を見つけて慣れている仕事の中に少しずつ新しいことを取り入れていくのです。目安として慣れていることに7割、新しいことに3割の自分のリソースを割くイメージで取り組むと無理がないでしょう。
それが出来るだけでも、わざわざ会社の外のセミナーや交流会に行ったり転職や独立をいきなり考える必要はなくなるかもしれません。
普段の仕事に対する態度があなたを救います。仕事に慣れてきた、飽きてきたなと感じるようならそれは新入社員だった頃に比べて成長した証拠かもしれません。そんな時こそ改めて今やっている仕事の中から新しいことを学びましょう。
転職やセミナーなどに精を出すのも良いのですが、まずは普段の仕事から背伸びをしてみることが成長につながります。その上で根本的に環境を変えたい、新しいことを学びたいと思ってからでも転職や独立、セミナーに精を出すのも遅くはありません。
まとめ
自分が慣れていることばかり続ければ効率よく仕事もできます。大きな失敗もせずに楽に過ごすことができるでしょう。しかし少しずつ新しいことも取り入れていかなければ仕事も、あなたの将来性も変化に対応できなくなってしまいます。普段の仕事で少しずつ背伸びをし新しいことに取り組むことが未来の自分を救います。
目安として出来ること7割、少し背伸びすれば出来ること3割をインプットしながら仕事をすると無理なく成長できるのではないでしょうか。「7対3の法則」です。
日々の少しの背伸びが積み重ねになり未来のあなたをつくります。セミナーや転職などいきなり思い切った行動に出る前に普段の仕事から変えて行きましょう。