今やビジネスになくてはならない、社内コミュニケーションのためのチャットツール。しかし、色んなものがありすぎて、いったいどれが自社にフィットするのかの判断は難しいものがあります。
どうせならより使いやすいものを選びたい!そんな新規導入や乗り換えを検討中のあなたへ、この記事では「無料」で使えるチャットツールを5つ徹底比較。有名どころに加え、まだ知名度こそ低いもののキラリと光る機能があるものまで、著者が実際に使ってみた所感を交えてご紹介します。
チャットツールを選ぶポイント
本題に入る前に、少しだけ、チャットツールを選ぶ上で外せないポイントをチェックしておきましょう。
POINT.1 進行管理のためか、コミュニケーションのためか?
あなたが、どんな会話をするためにチャットが必要と考えているのかで、選ぶべきツールはかなり違ってきます。
もし、業務を滞りなく遂行するために、業務指示や進行管理をメインに行うのであれば、タスク管理に向いているものを選ぶべきでしょう。
逆に社内の雰囲気作りでコミュニケーションをメインに行いたかったり、社外とのやりとりに使うのであれば、連絡が取りやすい、会話が盛り上がりやすい工夫のあるものが理想です。
POINT.2 ビジネスの成長に合わせて、拡張性はあるか?
まずは小さく…と考えていても、事業が成長したりメンバーが増えていったとき、管理やチェックが大変になってしまってはツールを使い続けることが難しくなっていきます。せっかく使い慣れたツールを手放して、新たなものを導入するのはなかなか骨が折れるもの。あなたの事業が成長していったとき、どれだけ拡張性に優れているかもチェックしておいた方が良いでしょう。
POINT.3 課金のタイミングは?無料でどこまで使える?
そして、やはり一番気になるのはここだと思います。できるだけ無料で豊富な機能が使える方が理想ですよね。機能の制限がキツかったり、最初の1ヶ月はトライアルで色々と使えるけれど、その後、有料化してしまう…となると、費用感によっては見直しが必要になるかもしれません。予め、どの程度まで無料で使えるのかは把握しておいて損がありません。
無料で使えるチャットツール比較5選
それでは、ここからは筆者が使用してみて使いやすかった無料で使えるチャットツール5選を徹底比較。利用目的に応じて、タイプ別にご紹介していきたいと思います。フィットしている目的や、拡張性のイメージ、無料でできること、できないこともシンプルにまとめているので、気になるものがあれば、まずは無料で試してみてはいかがでしょうか?
チャットでタスクの管理をしたいなら「TeamHack(チームハック)」
もし、業務の指示や進行管理のためのやりとりをチャットでしたいと考えているなら「TeamHack(チームハック)」がオススメ。
通常のチャットツールと違い、「いついつまでに、資料を作成する」のような具体的なタスクごとに、関係するメンバーとチャットができるのが最大の特徴です。
タスクごとに会話がまとまるので、チャットがどんどん流れていって見逃してしまったり、共有されたファイルが見つからないと言った、よくあるストレスも解消され、同時にナレッジも貯めることができます。
とにかく、業務管理のための会話を効率化したいと考えているならば、これ一択!と言っていいほど、他にも機能が充実しているので、ぜひ、一度試してみて欲しいツールです。
- 目的:進行管理・タスク管理向け
- 拡張性:3〜50名程度の社員規模にオススメ。複数のプロジェクトを並行管理・拡張可能。
- 課金タイミング:必要になった際に、任意のタイミングで。
- 無料で使える機能の例:チャットへの招待無制限 / タスクチャットの作成無制限 / ストレージ1人あたり1GB / etc…
- 無料で使えない機能の例:チャットの全文検索 / 一定以上過去のメッセージ閲覧に制限あり / 複数プロジェクトの作成 / etc…
一般的な社内外のコミュニケーションなら「Chatwork」
国内産のビジネスチャットツールの定番です。シンプルなデザインとビジネスチャットに特化したUIで、どんな職種の人でも使いやすいというのが特徴です。
チャットだけでなく、タスク管理機能やビデオ通話機能なども搭載されており、あらゆる場面に対応可能。無料プランが用意されているので、気軽にお試し利用ができます。個人利用の場合は、月額400円から。組織・チームで導入したい場合は、500円からのプランが用意されています。
- 目的:チャット・コミュニケーション
- 拡張性:個人で活用したい方から、会社で導入したい人、さらには官公庁まで規模や用途に応じた幅広く利用可能。
- 課金タイミング:14グループチャット以上必要になったとき、ユーザー管理・社外ユーザー制限などが必要になったとき、など。
- 無料で使える機能の例:コンタクト無制限、累計14グループチャット、1対1でのビデオ通話/音声通話、2段階認証、5GBストレージ
- 無料で使えない機能の例:広告の非表示、ユーザー管理、社外ユーザー制限、IP・モバイル端末制限、チャットログ・エクスポートなど
Chatwork: https://chatwork.com
ある意味オールラウンダー「Slack」
アメリカ発のチャットツール「Slack」。簡単に登録ができて、使いやすいことから多くのユーザーに人気で、世界中で利用されています。とくにエンジニア界隈で利用されることが多いです。
特徴としては、外部アプリケーションとの連携が可能で自由にカスタマイズできる点。例えば、ビデオ通話サービスや様々なタスク管理ツールとの連携も可能です。カスタマイズが豊富な点が、エンジニアを中心に人気を博しているポイントかもしれません。
Slackもフリープランが用意されていて、気軽にお試しが可能。スタンダードプランで1ユーザーあたり、850円から(年払い)。中小企業におすすめのプランです。その他、大規模な会社向けのプランなども用意されていますので、チェックしてみてください。
- 目的:
- チャット・コミュニケーション
- 拡張性:
- 規模に関係なく、Slack を利用可能。
- 課金タイミング:
- 複数通話が必要、1ユーザー当たりのストレージが限界になったときなど
- 無料で使える機能の例:
- チャット、チャンネル作成、ファイル共有、通話(1対1)、5GBストレージ
- 無料で使えない機能の例:
- 複数通話、公式によるサポートなど
Slack: https://slack.com
社員と電話をよくするなら「LINEWORKS」
若い世代だけでなく、世の中の多くの人が利用しているチャットツール「LINE」のビジネス版。LINEと似たUIで使いやすく、とくに若いユーザーの間で人気があります。
PC版のアプリを使えば、メンバーと画面共有をしながら通話が出来るのでテレワークにも適しています。また、管理者から全員へ一斉チャットを送ることができ、「社内お知らせ」みたいな場面でも活躍してくれます。返信が個別に帰ってくる点もメリット。
はじめてビジネスチャットを利用する会社が無料で100人まで利用できるフリープランが用意されているので、気になる方はまずお試ししてみてください。フリープランを拡張したライトプランは、1ユーザーあたり月額300円から(年払い)。その他、セキュリティを強化したプランなど、用途に合わせてプランを調整可能です。
- 目的:
- 通話・コミュニケーション
- 拡張性:
- ビジネスとしてLINEを使いたい人向け。
- 課金タイミング:
- ユーザー数制限解除、ストレージ拡張、通話人数拡張など
- 無料で使える機能の例:
- ユーザー数100人まで、ストレージ5GB、LINEユーザーとチャット、音声/ビデオ通話/画面共有1:1など
- 無料で使えない機能の例:
- ストレージの基本1TB、Drive(30GB/ユーザー)、タスク管理、ユーザー数無制限、監査ログ6ヶ月/ダウンロード可能、SLA保証、Customer Support、広告の表示なし、など
LINE WORKS: https://line.worksmobile.com
規模が大きめで他部署との連携が必須なら「Chatter」
ChatterはSalesforceが提供するクラウド型社内情報共有SNSです。例えば、顧客や各種キャンペーンから得たノウハウを、部署を問わず、社内全体で共有できます。これにより、社内の専門家のノウハウを場所・時間を問わずいつでも引き出せるのがメリット。料金は、Salesforceの利用料として組み込まれています。
- 目的:
- 社内情報共有
- 拡張性:
- オンラインで、部署間のへだたりなく、社内情報を共有したい人向け。
- 機能の例:
- 社内情報共有、書類作成、アンケートなど