一応、うちは「自分らしい働き方、実現メディア」なわけで、そんな真面目な雰囲気漂わせて運営しているサイトで「バズれ」と。。。
思いつかないのでメディアの先輩に相談にいった。
え、何言ってるのこの人。
先輩は自分の思いついたことが、よっぽど面白いと思ったのか、謎のごり押しで上司に企画書を出し、承認を得てきてしまい、晴れて私は?「毎日上司より先に定時で帰って感想文を書く」という仕事をすることになりました。
今回は、それを数週間継続してみたリアルなルポです。
定時で帰れると思って喜んでいたのに、マジ地獄だった。
少しだけ昔話をすると、ぼくは以前、都内の某広告代理店で朝8時から深夜2時まで仕事をしていました。THEブラック企業です。
入社初日から、定時の19時を過ぎても誰も席を立たないどころか、その後もどんどん仕事がとんでくるという有様でした。
はじめての出社日、家に帰って時計を見たらまさかの深夜0時。
そんな環境で働いていたため、定時で帰るというのはぼくの小さな夢だったのです。
・・・
…と、喜んでいたのですが、この企画、そんなに甘い話ではありませんでした。
罪悪感で吐きそうなんだけど…。
定時退社企画の初日。
ふと隣を見てみると上司が仕事をしています。
(昼間は余裕そうやったやん。)
(うわぁ~、帰りづら。。。)
ドアを開けたときの「ちらっ」と見られる感じもイヤすぎる…。
上司より先に退社、おそらく多くの人が一度は「ちょっと帰りづらいな〜」という気持ちになった経験があるのではないでしょうか。
「上司より先に定時で退社してみた☆」という企画の強力な後ろ盾がある僕ですら、帰りづらいわけですから…
もしや帰れないのは自分のせい?
少なくとも今の僕は、上司より先に帰ったとしても、咎められる理由も、罪悪感を感じる必要性もなにもないはず。
なのに、帰ることに恐怖を感じている訳です。
帰っていいのに帰りづらい…自分の社畜体質っぷりに初日から愕然としてしまいました。
定時で必ず帰っている社員に話を聞いてみた
数日後、先輩社員に話を聞いてみました。
そもそも、サービス残業よりも自分の身体のほうが大事ってことわかってる?
残業して体調状態崩したり、モチベーション下がったりしたらマジで意味ないじゃん。
俺から言わせれば、周りの評価気にしすぎ。はっきり言ってダサい。
仕事ってのは、どう思われるかを考えるんじゃなくて、自分がどうやれば楽しく働けて、人の役に立つかを考えるものなんだよ。
正直、ぼくにはグサグサ刺さりましたが、先輩の言葉はどれも的を得ていて、不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。
ただ1つ、先輩と僕では帰ることに対する根本的な認識が違うことに気がつきました。
自信のなさがセルフブラック化を招いた
定時で帰れるようになってから、いくつか気づいたことがあります。
まず、残業してもしなくても、それほど仕事の進捗は変わらないということ。むしろ、終わりが決まっていることで、やるべきことの優先順位を考えられるようになり、以前よりも仕事がはかどるようになりました。
また、定時に帰るようになってからプライベートの時間が明らかに増えました。
プライベートで得た知見が、仕事に活きるという経験を何度もしたことで、仕事以外の時間の大切さにも気づきました。
ブラック企業で働いていたとき、ぼくは、何かに焦っていたのでしょう。
そんな根拠のない言葉に踊らされ、大切なものを見失いかけていました。
当時のぼくは「成長したい」という気持ちとは裏腹に、将来に漠然とした不安を感じており、外に正解を求めてしまっていました。
その自信のなさがセルフブラック化を招いたのだと思います。
定時で帰れない病にかかっている人へ
おそらく、今回の企画を行わなければ、今もぼくは自分の社畜体質に気づかず、残業を続けていたと思います。
今、定時で帰れない病にかかっている人は、それが本当に会社のせいなのか、自分のせいなのか今一度考えてみてはどうでしょうか。
もし会社のせいだとしたら、それは本当の意味で「お先に失礼」したほうが良いかもしれません。
おまけ
ある日、新企画の件でチャットのやりとりをしていた上司からメッセージが送られてきました。
定時を10分過ぎていました。
…
ところで…
企画が始まる前のことを覚えていますでしょうか。
・・・
つまり、この記事がバズらなかった場合、
ぼくの立場が「非・常・に」危ういです。
…
勘がいいですね。
それではよろしくお願いいたします。
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