隣りにいるのになぜチャット? と思った時に考えてみるナレッジマネジメント

いまでは当然のように、ビジネスパーソンが使用しているメールや社内グループウェアですが、この状況は10~20年まではこのような環境はまだ整っていませんでした。
筆者が新卒で入社したころ、20年ほど前は、まだまだ現在ほど各社員にパソコンが行き渡っておらず、2人に一台で仕事をすすめていたものです。現在となっては、パソコンなしで仕事をすることはできないほど浸透しているものですが、それもパソコンが広がり始めた当初は皆慣れないものに四苦八苦しながら使いこなせるようになっていったことでしょう。

話すよりメール?筆者の場合

仕事におけるすべての事柄について、言えることは、常に時代と環境は生き物のように成長と変化を遂げており、変化を恐れることや、変化についていけないことは仕事上でマイナスになります。

大学時代は家にパソコンがなく、卒業論文も手書きで提出した筆者ですが、社会人になり自然と与えられた環境でパソコンや、周辺のアプリケーションを使用できるようになっていました。一方で、パソコンやメールなど使いたおして仕事をするようになっても、どうしても慣れないことがありました。それは、近くにいる社員同士で話をしないで、かわりにメールすることでした。

7年ほど前の話です。そのころは、社内において話を直接せずにメールで連絡することは、コミュニケーションが苦手で、周囲と良い関係構築ができていない人材であるという認識を筆者は持っており、周囲の人材もそのように感じる風潮があったように思います。

筆者が以前在籍した業界や会社は、ほとんどのコミュニケーションにおいて、社内であればミーティングで行ない、社外の取引先でのコミニュケーションは商談や電話で、その後、決まった事柄や社員に共有したい情報をデータ作成してグループウェアに保存し、社員同士が閲覧できるようにしておくスタイルでした。メールが主なコミュニケーションになっていた連絡先もありましたが、それは、海外に本社があったために、メールが主なコミュニケーションツールでした。
そんななか、大卒で、筆者よりもWeb関連に詳しい新入社員が入社してきました。その新入社員と一緒に仕事を進めていくうちに、私の考え方に変化が生まれました。

その新入社員は、ほとんどの連絡を席が近くとも「メール」で行なってくるのでした。

そうした方がコミュニケーションの蓄積にもなり、何か問題が起きたときのリスク対応のために、コミュニケーション内容を検索できるから、ということでした。メール連絡が中心的なコミュニケーションに、それまで、筆者はあまりいいイメージを持っていなかったのですが、メールという、口頭でない手段でコミュニケーションを行なうことが、リスクマネジメントになりうるという理由においても、すぐれたコミュニケーションツールのひとつなのだと考えを改めさせられた経験です。

報・連・相をどうすすめるかが問題だ

メールばかりしているとコミュニケーション力がない人材だ、と考えられてしまう時代はとうに過ぎました。いまや、電話が苦手な人が増えているとも言われ、プライベートでの連絡はメールやラインなどがほとんどだという人も多いのではないでしょうか。

電話は突然かかってくると、対応する人の時間を奪ってしまいかねない面も存在します。
一昔前には、営業パーソンは、とにかく電話をかけているイメージがありましたが、現在では、突然の営業電話はタブーを感じさせたり、時代遅れな戦術ともとられかねません。要は、誰もが、限られている時間をうまく使うために、仕事のみならず生活すべてにおいて、優先順位つけや効率化をすすめていこうとする時代を迎えていると言えます。

現在の日本は少子高齢化が進んでいるため、働きざかりの年齢のビジネスパーソンは、仕事をするほか、家族との時間、育児、介護など、様々なシチュエーションで大きな役割を担わなければならなくなっています。そんな多忙なビジネスパーソンの、貴重な毎日の時間を無駄や非効率なことのために無駄遣いしないよう、様々なツールや方法論で仕事効率アップをサポートすべきでしょう。高度成長期のように、上司にいつもついてまわって一挙手一投足の労を費やして仕事を学ぶのでは、あまりにも時間がかかりすぎます。
幸い、現代はさまざまなインフラが発達し、効率化を推進できる時代です。それらを活用し、時間をかけすぎずに仕事を学んだり、周囲や上司への報告や相談などに、時間をかけすぎないですむように仕事をしていくことが可能なのです。

メールのかわりにチャットツールを使用するメリットとデメリット

電話をかけることが少なくなり、その代わり、打ち合わせ以外は基本メールで周囲とコミュニケーションをとるビジネスパーソンも多いことでしょう。
会社のPCを使用したメールでは社外連絡、そのほか社内連絡はチャットツールを使用しているビジネスパーソンも多いと思われます。「チャットワーク」と「Slack」などのような、チャットのアプリケーション、facebookのメッセンジャー、ほかスマートフォンのチャットアプリケーション「LINE」などで社内連絡を行なう人も多いと思います。それぞれのツールに、便利さとマイナス面が存在します。

たとえばLINEやfacebookは、プライベートでも使用している人が多いために、プライベートも目に入ってきてしまい、カジュアルになりがちで、ビジネスにはとそぐわない場合があります。その点、日本発のチャットツールである「チャットワーク」は、インターネットがつながり、お互いにチャットワークを使用できる環境であれば導入も簡単で、メッセージの受送信がとてもスムーズなほか、メッセージをタスク化も可能という、大変便利なツールです。
筆者も使用しながら「チャットワーク」が優れていると感じる面は多々ありますが、特に、クラウドベースのツールのため、データの容量が大きくとも問題なく送信ができ、かつアップロードしたデータをさかのぼって閲覧できたりすることが使い勝手がよく、ビジネスにもうってつけと感じています。デメリットがあるとすれば、正式に会社対会社で使用したいと考えた場合に、まだ会社としては「チャットツール」を正式導入していない会社もあるため、担当者レベルでの確認が必要なところが手間であると考えられます。

ほか、チャットツールとして海外では認知度の高い「Slack」ですが、アメリカ発のサービスということで、英語ベースになっているために、日本での使用においては「チャットツール」が使いやすいと感じる面があるようです。一方で、「Slack」は、TwitterやInstagramと連携して、各SNSでの投稿をSlack上で自動的に投稿するようにできたりと、共有できるツールが多くあるところがメリットとも言えるでしょう。

社内コミュニケーションを円滑にして、仕事をすすめよう


便利なアプリケーションツールやグループウェアなどが増えていくと、さまざまなツールにログインしてツールごとに作業をする必要が生まれ、その分情報共有やコミュニケーションの手間が増えてしまう可能性もあります。それが、結果的に仕事上の貴重な時間を浪費してしまうという場合もあるデメリットも無視はできません。

そのために、企業や個々のビジネスパーソンは、効率化のために、グループウェアやツールの一元化をすすめたりなどして、より効率よく、情報共有ができるよう改良や検討を重ねていこうという意識を強くするべきではないでしょうか。

そんななか、時代の流れや技術革新の波に抵抗を感じすぎることなく、柔軟に対応できる知性と好奇心がどんな時代のビジネスパーソンにも求められていることであると考えられます。そして、パソコン、デジタル隆盛の時代だからこそ、直接、人対人とのコミュニケーションを取るときには楽しんで、それを円滑に行っていけるようにしたいものです。

特に、若い人たちが近年は敬遠傾向とも言われる「飲みにケーション」や、喫煙所での「タバコミュニケーション」を、積極的に行なってみることもよいかもしれません。特に、喫煙所でのコミュニケーションは、社内ゴシップや、オフレコ情報が話題にのぼることが多いと言われます。仕事のためのヒントを得る貴重な機会として、前向きにとらえてみてはいかがでしょうか?

「隣りにいるのになぜチャット? と思った時に考えてみるナレッジマネジメント」まとめ

あなたの隣の新入社員が、直接話しかけてくる代わりに、チャットで話しかけてきたら、抵抗を感じますか?

これからの時代、多様性がますます深まっていくことでしょう。そんな彼らを拒絶したり、反感をもったりせず、まず受け入れられる、柔軟性を意識してみてください!

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