フリーランスで一度は失敗する、悪徳取引

フリーランスは自分の希望に沿った仕事を自分のペースで進められるというメリットがある一方、さまざまなリスクとの遭遇がつきものです。会社に勤めていた頃には考えられないようなストレスや不安、さらには仕事の運営に大きく影響する実質的に大きな失敗など、多岐に渡るリスクがたくさんあります。
今回は、私が経験した中でも大きな傷となった悪徳取引の例をご紹介したいと思います。これからフリーランスを目指そうと考えている人や、今まさにフリーランスで活躍している人など、失敗例としてぜひ参考にしていただけたらと思います。

仕事の報酬は何処へ〜報酬が支払われない悲劇〜

仕事の報酬が支払われず、、、連絡途絶える

どんなフリーランスも一度は経験したことがあるのではないでしょうか?報酬が支払われないということがありました。会社員を経験している人にとってはあまり考えられないようなことかと思いますが、フリーランスにとってはおそらく「あるある」なことだと思います。
その仕事は知人の紹介でした。「●●について書いてほしいって人がいたから繋いでいい?」といった、ライトな相談。SNSでつなげていただいてからもう少し詳細の内容を聞いて、原稿の初校を仕上げました。知人の紹介ということもあり、報酬については終わってから話せばいいと考え、先に原稿案を渡したのです。すると、その原稿に対するフィードバックもなく、数週間が過ぎ、なんとなく確認してみると頼まれていた原稿のページがすでに掲載されていたのです。私が初校でお送りした原稿からだいぶ修正は入っていましたが、初校を送った後に何の連絡もなく、掲載まで進んでいたことに驚きました。「原稿はいかがでしたか?」の問いかけにも反応なし。知人の紹介ということもあって、あまりガツガツと報酬について請求するのもよくないかと思い、結局、そのままその仕事は終了。とても後味の悪い結果になってしまいました。

どれだけ書いても終わらない、、、激安の仕事

報酬が払われないよりはずっといいのですが、私がフリーランスになりたての頃に、手当たり次第にやっていたクラウドソーシングを通した執筆の仕事。まだ、報酬の相場も分からず、とにかく試していた中に「2万文字で8,000円」という仕事がありました。それまで、私は書いていたのは3000〜5000文字の原稿がほとんどで、2万文字なんて書いたことがなく、その量の多さが正直、実感できていませんでした。よく考えてみれば、3000文字の原稿の約7本分です。とてつもない分量であるはずなのは間違いなかったのですが、これまで書いたことがないものの、大好きな美容ジャンルでしたので喜んで書き始めました。でも、来る日も来る日も書いても終わらない…。SEO目的のその原稿は章立てなども細かく決められていて、ひとつの段落を書くのも簡単ではありません。結果、丸5日間も書き続けてようやく終わりました。
原稿作成の相場は、リライトでも1文字1円以上、新規原稿なら1文字2円以上(この美容などの専門性が問われる原稿だと1文字3〜5円程度)、ということを知ったのはそれからだいぶ経ってからでした。

後出し注文連続、、、割に合わない

こちらも報酬が支払われなかった例よりはだいぶマシではあるのですが、その分頻発する悪徳例です。最初、仕事の発注特に言われていなかった要件を、初校、再校と確認の回数を経るごとに要求レベルを高められていき、最初の報酬決定で考えていた何倍もの工数がかかる結果になることがあります。例えば、(私の例ではないですが)ロゴひとつ数万円という契約で進めていたとします。初校時に寒色系、書体にこだわりなしとフィードバックがあったのに、やはりオレンジ系で明朝体に変えてくれとなり、さらに最終的にはモノクロでゴシックにしてほしいとなる。結果的に、ひとつのロゴ案を作るのに通常の3倍以上の工数がかかってしまうというようなことです。ロゴやチラシのデザイン、または原稿など、1件いくらと決められている仕事は最終的なアウトプットに至るまでの修正は報酬にカウントされませんので注意が必要です。

悪徳業者を見抜くコツ

このような残念な取引になった場合、一般的な企業なら法務などの担当部門がそれなりの対応をしてくれるのだと思います。しかし、個人のフリーランスでは泣き寝入りをするしかないことがほとんどです。できることといえば、2度と同じ経験をしないよう「授業料」として学ぶことです。私の経験上、あまり良くない取引結果を招き出す、取引先の共通点が3つほどありますので、ご紹介したいと思います。

要件定義が甘い

仕事を頼むというのに、何をどうしてほしいのかといった定義が極めて曖昧なのが第一の特徴として挙げられます。原稿を書いてほしいのに、参考URLを何個か送って、適当によろしく!といった感じであったり、要望は特にないから、かっこいい感じにして!というような曖昧なオーダーであったり。頼む側がどういうアウトプットを希望しているかイメージが決まっていないのに仕事を振ってしまっているので、上がって来た初校を見てからイメージを固めていくというパターンが多いように思います。
フリーランスになりたての頃は、大切なお客様だからと思い、「空気を読んでなんとか形にしなければ!」と気負って頑張るのですが、そういう顧客は相応の報酬を払わない傾向が強いので、早い段階で見切ったほうが良いです。

ビジネスライクなコミュニケーションじゃない

仕事のやりとりというより、軽い感じであったり、いい加減であったり。とにかくビジネつのやりとりをしているとは思えないコミュニケーションをされる人が多いのも特徴です。軽くて、馴染みやすく良い印象を最初は持ってしまいがちなんですが、「お友達」に頼んでいる感覚なのでしょうか。どこまでが報酬の発生する仕事なのか、どこからが単なる悩み相談なのかがつかめず、結果、いろいろ助けたけど報酬につながらなかったということになりやすいです。一定のマナーを守ってくれる人とお付き合いをするようにしましょう。

プロボノやボランティアを使い慣れている組織や人

プロボノやボランティアを使い慣れているNGOや社会起業家などに多いのがこちら(もちろん、NGOなどでもきちんと報酬を支払ってくれる組織はたくさんあります!)。優秀なボランティアやプロボノをたくさん抱えている組織は、無償でやってもらうのが当然と考えている人が多くいます。すると、アウトプットに求めている質はそれなりに高いのに、無報酬ということが珍しくないです。仕事を始める前に、「いくらの報酬か」決めることは大前提と考えておいたほうが良いでしょう。もちろん、ボランティアで貢献したいという気持ちがあるなら別ですが。個人的な経験からお伝えすると、きちんと報酬が発生する仕事でないと長続きはしません。責任を持って、質の高い仕事を“継続する”ためには、納得感のある報酬を定めるようにしましょう。

まとめ

個人的には、フリーランスであれ、会社であれ、報酬を払わないことや、格安の報酬しか払わないといった取引はあってはならないと考えています。相手が誰であれ、どんな小さな仕事であれ、正しく取引をすべきであり、報酬とそれに対する成果を明確にすべきです。仕事は頼む側も頼まれる側も信頼関係なくしては成立しないので、一度は騙せても継続することはできません。
そうはいっても、一定の質の悪い取引先というのは存在するのが悲しい現実です。フリーランスは自分の身は自分で守るしかないのですが、戦うにしてもそれはそれで時間やエネルギーを使うだけでなく、逆に不本意な悪評を広げられかねないので避けたいもの。こういったマナー違反をする相手は早めに見抜き、なるべく波風を立てないように関わらないようにするのが私が学んだことです。

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