憧れのフリーランス。こんなはずじゃなかった…にならない3つのポイント

フリーランス」という働き方に憧れを抱いている働く女性は多いのではないでしょうか。フリーランスには、時間と場所を選ばない、自由な働き方、育児と仕事も両立(ワーク・ライフ・バランス)などポジティブなイメージがあると思います。特に会社員の立場からは対照的な働き方であるように感じられ、その縛られない自由さに憧れを持ってしまうのでしょう。実際に、私の周りにもフリーランスに転身した女性が増えてきた印象です。ほんの少し前までは会社員でなければ、個人事業主として起業をした人などが一般的で、フリーで働くなどという発想は、それほどありませんでした。しかし、出産後も働き続ける女性の増加とともに、育児をしながらでも自分らしく、無理なく働きたいという理由でフリーランスを選ぶ女性も多くなったように思います。

ランサーズ株式会社が全国の20-69歳男女(3,096人)を対象に行っている「フリーランス実態調査」では、フリーランスの人口は2015年から2017年の間におよそ年間100万人ほど増え続け、2018年には、1,119万人に。人口に占めるフリーランスの割合は17%にも上っているようです。一方で、同調査によると、フリーランス個人の平均報酬は186万円程度。中には副業やパラレルワーカーも含まれているので、フリーランス個人の年間の全収入額ではないにせよ、フリーランスにおける報酬の現実も分かる数値です。

そこで今回は、私自身がフリーランスとして働くようになって体験した挫折や失敗をもとに、フリーランスライフを充実させる3つのポイントについてご紹介します。

【1】最初に陥りがちなブラック企業化。そうならないための、仕事選びは「選択と集中」

フリーランスとして始動して、まずはじめに私が陥った失敗が「手当たり次第やる」でした。フリーランスになると、仕事をした分が報酬になるので、仕事がない状況はとても不安に感じるものです。このままでは仕事がなくなる、収入がなくなったらどうしよう…。そんな強迫観念から、頼まれればもちろん断らない、できそうな仕事はとにかくやってみる。仕事内容や報酬のことなど考えずに。そうすると、やることばかりが増えていくのに、収入という結果に繋がらない。さらには、内容も確認せずにやり始めるので、やってもやっても楽しくもなければ、やりがいも感じない。昼夜なく、休日もなく、ただただ苦痛な作業に追われるという〝時間と場所を選ばない自由な働き方〟とはほど遠い生活になってしまいます。

フリーランスのスケジュール管理は、当然ながら自己責任です。助けてくれる上司もいなければ、部下もいません。何より、フリーランスは法で守られた被雇用者ではないので、長時間労働など会社では普通に是正されるべきことも、フリーランスには通用しない概念。労働環境もさることながら、下請けの下請け的な立場になってしまうと、それはそれは良いように使われるだけ。納期は厳しい、報酬は低い、コミュニケーションも雑(ひどい時は「もう二度と使わないぞ’」といった脅しのような言葉をかけてくるクライアントも…)、物理的にも精神的にも過酷な状況になってしまいます。まさに、ひとりブラック企業です。

そうならないためにも、仕事があらば飛びつくのではなく、まずその仕事は自分に合っている仕事なのかを慎重に見定める必要があります。もしやってみなければ分からないのであれば、試しに一度やってみるでも良いと思います。初めは、そのトライアルの機会が多いので失敗も多いとは思いますが、だからこそ、なんでもかんでも同時にやろうとせず、ひとつひとつ見極めるための時間をしっかり設けて取り組むことをお勧めします。

【2】とにかく孤独。だからこそ「人脈づくり」がすべて

私は比較的、一人で仕事をするのが得意というより好きなほうでしたが、それでもフリーランスになって感じたのが孤独感。辛いことや挫折にぶつかった時、共有する仲間がいない、相談する上司もいない。ネガティブな感情も、どうしたらいいかわからない悩みも、自分一人で解決していくしかありません。会社の人間関係が面倒で、こんな状況ならばフリーランスになりたいと感じる人は少なくないと思いますが、実はそんな人間関係の悩みすら恋しくなるほどの孤独感や不安感はフリーランスにはつきものです。

だからこそ、フリーランスは人脈が大切です。会社にいれば隣の席に座っているかもしれない、愚痴を言う同僚や、悩みを相談する上司、ワーキングマザーの場合は子供の熱などの突発的な休みに仕事が頼める後輩などなど、そういった仕事のチームを自分自ら築く必要があります。仕事選びこそ「選択と集中」と伝えましたが、人脈作りは真逆で、とにかくどんどん広げ、深めていく努力を惜しんではいけないことと実感しています。時にその人脈から仕事を受注するきっかけにもなりますので、営業活動という視点でも大事なポイントになります。

さらに、ともに仕事をするフリーランス仲間が見つかれば、一人では受けられなかった大きな仕事や難しい仕事も、チームとして受けることで仕事の幅が広がったり、そのチームを大きくすることで、プロジェクトマネジャーとしてのスキルを磨くチャンスにもなります。私の周りでも、フリーランスのプロジェクトマネジャーとして活躍をする人がいますが、自分で手を動かす必要が少なくなる分、より効率的に働けるのと同時に、収入の水準もグッと高くなる印象です。フリーランスでありながら、マネジメントスキルが得られるのもとても大きなメリットだと思います。

【3】ダラダラ目の前の仕事に追われるではダメ。フリーランスこそ「振り返りと目標設定」

最後にフリーランスとしてありがちなのが、目の前の仕事、頼まれた仕事をただただこなすという毎日。何年もやっていることが何ひとつ変わらない、同じ仕事を繰り返しているだけだと失望するフリーランサーは意外に多いものです。正社員であれば、期初には目標設定、賞与の際には査定などがあるので、何年間も同じ仕事を続けるということにはあまりならないと思いますが、成長実感がないという悩みは長期的にフリーランスの仕事をしている人からもっともよく聞く悩みのひとつといっても過言ではありません。

こういった事態を避けるためにも、振り返りと目標設定が大切だと考えています。最低でも年に1回、できれば半期に1回程度、その期間に受けた仕事の内容および収入、よかった点・悪かった点、そして次の期間に達成したい目標を設定します。目標は収入などの数値的なことでも良いですし、「こういう種類の仕事に挑戦する」といった定性的なものでも良いと思います。特に、フリーランスならではの身につけられるスキルを明確にして、仕事を通してどういったスキルが高められるかということを意識するだけでもだいぶ違うと思います。

少し話が逸れますが、フリーランスだからこそ身につけられるスキルは明確にあります。例えば、アウトプットへのコミット力、効率化、コミュニケーション能力、クラウドサービスの活用術などが代表的なものです。当たり前ですが、フリーランスは基本的に時給制ではないので、アウトプットに対して対価を得るのが一般的。だからこそ、アウトプットへのこだわりは会社員より高くなるのは当然です。そして、アウトプットのみが評価対象ですので(課程は評価されないので)、いかに早く、楽により良いアウトプットに繋げるかという視点で動きます。長くダラダラと作業を進めても自分にとって不利なことでしかないですから。このような効率的に進めるスキルも、会社員以上に磨けるスキルでしょう。さらに、フリーランスは隣に座っている同僚と違い、メールやビジネスチャット、電話などのコミュニケーションが中心になる人が多いので、その中で人間関係を築いていくという能力は対面でそれをするより遥かに高いコミュニケーション能力が身につけられるかと思います。クラウドサービスの活用は記載するまでもありません。

いったんフリーランスになると、いざ会社に再就職したいと思っても、目の前のことをダラダラ続けていたり、このような自身のビジネススキルの言語化ができなかったりすると、会社組織に適応しないと見なされて再就職に苦戦する人が実は意外に多くいます。

フリーランスだからこそ、一定期間の中で自分はどうなっていきたいか、またどういうスキルを身につけていきたいかといった目標やビジョンを持ち、一定期間ごとに振り返りを行うことで、まさに自立的なキャリア形成となり、フリーランスを続ける上でも、再就職を目指す上でも、可能性を大きく広げるポイントになっていきます。

自分にフリーランスは合っているか? の確認にまずはトライアルを

今回、大きく3つのポイントとして書かせていただきましたが、逆にいうと、決められた通りに働きたい、自分で責任を取りたくない、キャリアのビジョンがない(自分は何がしたいかわからない)という人にはフリーランスはあまり向いていないということが言えます。どうしても〝時間と場所を選ばない自由な働き方〟という良い部分だけが切り取られて、特に女性向けにフリーランスになることを勧めるセミナーや書籍などをよく見かけますが、とても怖いことだなと私自身は思ってしまいます。

自分で上手にコントロールできるようになれば、確かに会社に勤めるより自由なことも多いとは思いますが、その分リスクもあります。働き方が多様になり、特に結婚や出産といったライフイベントに影響を受けやすい女性にとっては選択肢が増えました。もしフリーランスになってみたいと思ったなら、なぜフリーランスになりたいのか?フリーランスでなければできないことなのか?働き方だけでフリーランスを良いと思っていないか?を改めて考え、憧れではなく、現実的にフリーランスを考えてみることを強くお勧めします。そのために、副業などで試しにやってみて、収入の想定やスケジュール感など確認してみるのがもっとも確実な方法です。百聞は一見に如かず。ぜひトライアルで体感してみてください。

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