マネジメント
2018.07.11

さまざまなクラウドツールとナレッジマネジメントの関係を考察する

近年、ナレッジマネジメントに関するさまざまなツールが登場しています。自身が行なうべきナレッジマネジメントのタイプと、それに適するツールを見極めることが、ナレッジマネジメントを成功に導くカギとなります。
そこで今回は、ナレッジマネジメントのタイプとその特徴について紹介するとともに、目的に合ったツールとの関係を考えていきます。

>>「ナレッジマネジメント」記事まとめ

さまざまなパターンの情報・知識を、どのように形式知化するか


情報共有の目的で社内のデータベースを一括管理しようとしたところ、さまざまなパターンの情報・知識があり、どれをどのように集積、共有していくかが問題となりました。

日常業務の中には、社員からの質問・疑問、業務プロセス、ベストプラクティスのほかに、それらが対社外向けなのか、それとも対社内向けかなど、さまざまなパターンの情報・知識があふれています。

これらをすべて同じ形式でクラウドに1カ所に保存しようとしたところ、賛成派(わかりやすい・使いやすいと考える人)と、反対派(わかりにくい・使いにくいと考える人)とで意見が分かれました。

反対派は、理由として分かりにくく使いにくいことによって、結果的に「クラウドドキュメントが放置されるかもしれない」「システムを構築しても活用が進まないかもしれない」という懸念をあげていました。
そこで、それぞれの情報・知識のタイプに合ったクラウドツールを探し、適合するものを選んで形式知化することになりました。

ナレッジマネジメントの4つのタイプ

ナレッジマネジメントは、大きく分けて4つのタイプに分けられます。

・専門知型ナレッジマネジメント
・顧客知共有型ナレッジマネジメント
・ベストプラクティス共有型ナレッジマネジメント
・知的資本型ナレッジマネジメント

そこで、これらのタイプに基づいて、以下のように社内の情報・知識を分けて考えてみました。

専門知型ナレッジマネジメント(チーム内のFAQをデータベース化)

まずは、社員向けのナレッジマネジメントとして、簡単なチーム内のFAQ(Frequently Asked Questions/よくある質問)をデータベース化することにしました。業務について疑問や不明点などがある社員が入力し、その解決方法などを知っている社員が回答やアドバイスを入力していきます。これを繰り返すことによって、情報・知識が蓄積されていきます。こうして蓄積した情報・知識を共有する場を、グループウェアのネットワークや社内用SNS上に作りました。

顧客知共有型ナレッジマネジメント(顧客とのやりとりをデータベース化)

次に、顧客との知識共有を目的とするナレッジマネジメントとして、カスタマーサポートなどでの顧客とのやりとりをデータベース化しました。顧客とのメールやチャットなどから得た改善点を、文書管理システムを導入して共有しました。意見やクレームを社内へ迅速に周知することは、顧客満足度の向上につながります。

ベストプラクティス共有型ナレッジマネジメント(ベストプラクティスをデータベース化)

組織内や部署内の成功事例のノウハウなど、ベストプラクティスをデータベース化しました。成功事例のコンテンツをいつでも利用できるように、ドキュメント化された意味情報のデータベースを作って共有しました。

知的資本型ナレッジマネジメント(知識資産を整備)

最後に、特許やライセンス、著作権のあるプログラムなどの知識資産を整備して社内外で活用し、収益に結びつけるために、高度なマネジメントシステムを導入しました。広く知識資産の経済的価値をみるために、企業の無形資産として企業活動全体のフレームワークに置き直し、イントラネットなどでも整備しました。

「改善志向」と「増価志向」


前述した4つのタイプは、さらに「改善志向」と「増価志向」に分類できます。改善志向は、知識資産を共有および活用して業務の運営効率などを高めることを目的とし、増価志向は、知識資産からの収益創出や新たな価値の創出を目的とします。

それぞれのタイプをこの目的に当てはめてみると、ベストプラクティス共有型は改善志向、知的資本型は増価志向となります。専門知型はベストプラクティス共有型との連携、顧客知共有型は知的資本型との連携で、それぞれの目的を達成していきます。

「さまざまなクラウドツールとナレッジマネジメントの関係」についてのまとめ

ナレッジマネジメントとは、単に知識・情報をデータベース化して共有することではありません。それぞれのタイプを見極めたうえで、知識・情報を活用する目的別に整理し、目的に適したクラウドツールを選ぶことが重要です。ドキュメントベースでデータ化するだけでなく、ナレッジマネジメントを行う組織文化や制度的な側面にも配慮しなくてはなりません。

データベース自体は知識ではなく情報であるため、単なる意味検索にとどまらず、利用者の直面している課題や問題に応じて抽出できることや、利用者が活用しやすい仕組み作りが求められます。ナレッジマネジメントのタイプを組織やチームの文化と融合させることによって、プロジェクトチームの生産性向上につなげることができるのです。

参考:
『知識経営のすすめ−ナレッジマネジメントとその時代』野中郁次郎・紺野登著、ちくま新書(1992)

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