カール・ラガーフェルトの仕事から、リーダーの器量とナレッジマネジメントを考える

ナレッジマネジメントは、ビジネスにおいてこれからいっそう重要視されるべき必要事項です。ナレッジマネジメントを確実に行なう企業は、その知識を生かして仕事の展開や拡大を構築することができます。いわば、ナレッジマネジメントが、企業のブランドイメージの向上のみならず、今後の企業成長の鍵を握っていると言っても過言ではありません。

例えば、唯一無二のファッションブランド、シャネル。創業者ココ・シャネルが退いて以来、低迷を続けていましたが、その経営状態を立て直すため、今やモードの帝王、ファッションレジェンドとも称される、ドイツ人デザイナー、カール・ラガーフェルドにブランド再興を依頼。83年からシャネルでの仕事をスタート。のちに高評価と売上を獲得し、ブランド復興を成功させました。カールはココの死後も、シャネルのアーカイブをひもとき、現代によみがえらせるという手法を取り続けています。カールはシャネル以外にも、フェンディなど多くのブランドのクリエイティブディレクターを担当しています。ハイファッションブランドはコレクションがそれぞれ春夏・秋冬とあり、プレタポルテ、オートクチュールは時期も異なることから、多くのクリエイションを行なう激務と想像されますが、その仕事はブランドがそれぞれ積み上げてきたコレクションのアーカイブを駆使して行なわれており、アーカイブの存在がが激務をささえ、仕事の時短に貢献しているとも言えます。傑出したファッションブランドは、アーカイブに対して、敬意をはらうと同時に価値を創造し、義務と責任を持って構築を続けています。

ファッションではそのブランドの歴史はアーカイブと称されますが、要するに、アーカイブもナレッジマネジメントの一種。ファッション業界のみならず、すべてのビジネス、企業にはナレッジマネジメントの重要性に注意を払うべきです。ここでは、カールのような傑出したカリスマリーダーなど、リーダーの器量と、チームのナレッジマネジメントについて考えていきます。

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ナレッジマネジメントの重要性を理解しているリーダーは仕事ができる

ファッション業界以外でも、仕事で一から何か新しいものを創造し、世に送るということは非常に手間と労力、コストもかかるものです。常に斬新で、世の中を一変させるような大きな発明ができるならばよいですが、実際そのようなことはなかなか容易ではありません。
しかし、仮に、目新しい発見や、発明が出尽くし、袋小路に陥ってしまったとしても、過去のアーカイブなどの有効なナレッジマネジメントがあれば、それをもとにして、斬新さを消費者に提供できるのです。そして現代のビジネスは、スピード感が求められる時代。アーカイブ=ナレッジマネジメントを堅牢なものにし、ビジネスにスピードを与え、問題解決のヒントに活用できるようにしていくために、我々はどうしていくべきでしょうか?

前述のカール・ラガーフェルドは、大いなるアーティスト性のあるカリスマで、絵の才能があり、ワーカホリックと言われています。彼の仕事ぶりが見られるドキュメンタリー映画を見たことがあります。シャネルの魅力を語っている若き日のカール。カールは、シャネルの過去のルックやデザインを、非常に美しいスクラップブックにして、ぱらぱらと見ているのでした。そのスクラップのきれいなこと!彼がいかにアーカイブを大事に考えているかがわかるシーンです。

あなたの職場のリーダーは、絵が上手かどうかは別として、カールのようにナレッジマネジメントの重要性と、活用性を十分理解しているリーダーは、ナレッジマネジメントが一番推進しやすいタイプでしょう。しかし、リーダーの、仕事の仕方が抱え込みタイプか、周囲に振るタイプであるかによって、ナレッジマネジメント構築に差が生じてしまうかもしれません。

ナレッジマネジメントがしづらいリーダーのタイプとは?

リーダーだけでなく、あなたの仕事のスタイルは仕事を抱え込むタイプですか?それとも周囲に仕事をふるタイプですか?

「ナレッジマネジメント」という観点から見ると、仕事に周囲の人を巻き込むタイプは、仕事内容を多くの人と共有することから、ナレッジマネジメントをすすめやすく、仕事を一人で抱え込むタイプは、仕事内容を共有するには難しい側面があります。
仕事を抱え込むタイプは、一人で店を開店しているようなものであり、人そのものに仕事が集中してしまっているので、会社内に仕事が広がりにくい傾向があります。実際、抱え込むタイプの人は仕事ができる場合が多いので、自分で何もかもしてしまう方が早い、と考えがちです。しかし、そのようなスタイルのままでいると、今後その人が仮に病気や、家族の都合などで仕事ができなくなってしまった場合に、会社にとって重要な仕事を代わりに誰も請け負えないという悲劇を迎えてしまいます。仕事をあまり共有されていないということは、それだけ大きなリスクがあります。もちろん、その人が行う仕事が素晴らしく、会社に貢献できていれば、それは良いことですが、その良い仕事が他の社員に共有されている情報が少ないと、他の人に役立つナレッジマネジメントがされにくく、会社に与えられる利益もだんだんと少なくなってしまうことでしょう。
抱え込みタイプの人材には、つとめて周囲がナレッジマネジメントについての理解を促して、会社にある共有ナレッジマネジメントツールやミーティングなどで情報提供を行うようにしましょう。

リーダーはおおらかか、きっちりか?

リーダーがおおらかで、小さなことを気にしないタイプの場合も、ナレッジマネジメントを進めることがスロースピードになる可能性があります。細かいことは気にしなかったり、コミュニケーションや場の雰囲気を良くすることに注力しているので、ナレッジマネジメントの重要性をなかなか理解してくれない可能性もあるかもしれません。
きっちりタイプのリーダーならば、決めたことはどんなに細かくとも確実に行う特性の持ち主。ナレッジマネジメントの共有ツールなどに、入力を詳細もいとわず行ってくれるかもしれません。細かいことを気がつくタイプは、悪く言えば木を見て森を見ないという場合もあります。微細にこだわりすぎて、肝心な情報や知識が欠落していないか、ぼやけてしまってはいないか注意が必要でしょう。

なんでもぎりぎりタイプ

仕事をいつもぎりぎりで行う人材は、最も警戒すべきタイプです。なんでもぎりぎりなので、余裕がありません。ナレッジマネジメントのため、通常業務以外に情報共有というタスクが増えることを良く感じません。無理強いしても、ますます余裕がなくなり、仕事に支障が出てしまう可能性もあります。
また、期日を設定すると、その期日ぎりぎりに間に合わそうと必死になるので、パソコンや様々なインフラに余計な負荷をかけてしまい、フリーズしてしまったり、あわててしまい、誤ってデータを消してしまったりと大きな問題を引き起こす可能性があります。
ナレッジマネジメントは、共有情報を生かして仕事に活用しようという考え方。ゆとりを持って仕事ができるようになるためにも、このぎりぎりタイプにこそナレッジマネジメントが必要なのです。

前はこうだったタイプ

前はこうだったのに、なんで今はこんなことが必要なのか?前は良かった、などと一昔前の仕事のことを持ち出すタイプも注意が必要です。
ナレッジマネジメントは、パソコンがなかった時代は、台帳などの紙ベースでされていたのか、それとも飲みにケーションや喫煙所で作られる人脈のなか、人々の会話の中で構築されていたのでしょうか?現代の流れに背いてナレッジマネジメントの重要性と必要性を理解しないタイプは問題です。
以前の時代を懐かしむタイプには、現代もいつか過ぎ去り、過去になること、前はそうでも今はこうである、という多様性の必要性を説明してあげましょう。

ちなみにカールはどんなタイプ?

2006年に発表された「サイン・シャネル-カール・ラガーフェルドのアトリエ」というドキュメンタリーがあります。
カール・ラガーフェルドは、理想のデザインを求め、コレクションの日程ぎりぎりで、サンプルを変更。お針子はじめ職人達は修正し、またそれをカールが変更、そしてまた修正、という修正につぐ修正を行います。カールの要求に文句をいいながらも、その要求を完璧に理解し、世界最高ともいえる技術でカールのデザインを再現する職人達。彼ら、彼女らの技術の高さと、仕事への誇り、そしてカールにへの尊敬の念と、カールのリーダーシップには感動すら覚えます。カールはおそらく、完璧主義者の、ぎりぎりタイプリーダー。
しかし、偉大なるカリスマは、無理難題なお題を出そうとも、それを周囲に理解させ、現場に落としこむことに長けた存在がいるものです。もしあなたの職場のリーダーが、カリスマで、言うことをころころ変える完璧受儀の実力者だったら、リーダーの一挙手一投足を把握し、ナレッジマネジメントに落としこんでいきましょう。会社の未来にも役立つ有効なナレッジになるに違いありません。

『カール・ラガーフェルトの仕事から、リーダーの器量とナレッジマネジメントを考える』のまとめ

人のタイプによって、ナレッジマネジメントを行うときに留意すべきポイントがあることでしょう。リーダーの資質を観察し、ナレッジマネジメントを進めやすい方法を探ってみてはいかがでしょうか?

効果的なマネジメントの処方箋

組織の潜在能力を引き出してビジネスを成功に導くためには、タスクや時間、そして人に対して、適切なマネジメント(管理)を実践することが必要不可欠です。
しっかりとした方法論に則って、効果的なマネジメントを実現させましょう。

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