アドバイスをしたくなる人は要注意! コーチにもっとも要求されることとは?

人から相談を受けたとき、思わずアドバイスをしたくなることはありませんか? 相手のためと思ってしたアドバイスで、相手を不機嫌にさせてしまった経験がある人もいるかもしれません。どうしてそのようなことが起こるのでしょうか?

その理由は、アドバイスは自分の経験からくるもので、必ずしも相手に当てはまるとは限らないからです。 相手と自分は置かれている状況も考え方も、何もかも違う場合が多く、それらが違えば、アドバイスが相手に届かないこともあります。その前提を心得ているかどうかが、コーチングでは大変重要だといえるでしょう。

なぜコーチングでむやみにアドバイスをしてはいけないのか?

普段の会話では、すぐにアドバイスをしてもいいかもしれません。しかし、コーチングの最中にアドバイスをしたくなった時点で、自分が相手の立場に立っていないサインだと気づく必要があります。 なぜなら、アドバイスは自分の成功体験からくる場合が多く、「こうやればうまくいく」といった意見の押しつけになり、相手の負担になりうるためです。

また、コーチング(coaching)はティーチング(teaching)とは異なり、答えが決してひとつではありません。何が正解なのかは相手の性格や環境によっても異なります。そのため、言い切り型のアドバイスは大変危険なのです。

さらにいえば、人は「他人からいわれたからやる」という行為に対して、モチベーションを上げにくいものです。たとえコーチングで受け取ったアドバイスをもとに実行したとしても、自分に合っていないものであればすぐに諦めてしまいます。

これらの事情から、コーチングでむやみにアドバイスをする行為は、大変危険といえるでしょう。

コーチングではマインドセットが必要

コーチングは、相手が自分の望むゴールへ向かうためにサポートするコミュニケーションなのです。そのため、相手の価値観を尊重することが非常に重要です。相手の価値観を尊重するためには、自分と相手はまったく違う価値観をもっているという前提が、常に自分の中でマインドセットされていなければなりません。

ちなみに「マインドセット」とは、過去の経験や教育、先入観に基づいて形成される思考状態のことで、コーチングにおいては非常に重要な要素です。マインドセットがあれば、相手の言動の裏に隠れた価値観や思考をもっと知るために必要な質問がどんどん浮かんでくるでしょう。相手がどんなふうに感じて、何に苦心し、その事象をどうしていきたいのかを相手から引き出そうとしてください。

コーチングでアドバイスをするときのコツ

前章ではコーチング時のアドバイスに注意を促しましたが、アドバイスがすべてよくないかというと、必ずしもそうではありません。まだ十分に相手が課題の話をし切っていない段階で、急にアドバイスをするのが危険なのです。

なぜなら、コーチングに訪れる多くの人はすでにいろんな人からアドバイスを受けていて、それにうんざりしています。新しいきっかけがほしいから、コーチングを受けにくるのです。日常生活の中で、自分の話をしっかり聴いてくれる人は意外と多くありません。また、聴いてもらえたとしても、コーチングのプロではない人が聴き役であると、多くの場合、その人の経験や思いつきによるアドバイスを受けてしまうでしょう。

自分の話を聴いてくれる人がいない、または適切なアドバイスをしてくれる人がいないという人の多くが、コーチングに訪れます。そのため、コーチングの際には相手の話をさえぎらずに、しっかりと聴いて、相手の考え方や人となり、置かれている環境を理解しましょう。さもなければ、相手にとって本当に必要なアドバイスが思い浮かびません。

答えを見つけるのがコーチングの目的

また、アドバイスは、相手の「聴いてもらえている」という安心感を奪うこともあります。人は話をしていく中で、自然と解決案を思いつくことがよくあるようですが、これは特に女性に多くみられます。

「これとあれ、どっちがいい?」と質問されたから、「こっちがいいんじゃない?」と提案したのに、その後相手が少し考えてから、自分が選んだものと違うほうを選ぶことがあります。このとき、実は相手の心の中で答えは決まっていて、その答えを表面化させるために質問しているのです。話をじっくり聴くと相手の中の答えが表面化され、相手が自然に解決策を見つけることも少なくありません。

相手がアドバイスを心から求めているときは、提案として出すのはOKです。じっくり話を聴いたあと、相手が解決策を探し始めたときに、アイデアとして、「たとえば○○をやってみるのも効果的かも」とか「私は同じような状況だったら△△をするかな」と、 選択肢として提案すると、相手にとって新しいアイデアが見つかり、それまでとは違う方法で解決を目指す糸口になります。

ただ、あくまで選択肢として相手に提示し、最終的にそれをやるかやらないかを決めるのは相手だということを理解しておきましょう。 コーチングの主役は、あくまでも相手です。相手が進んでやりたいと思える状態になれるようにアドバイスをすることと、選択肢を出すことの違いを踏まえたうえで、話を聴くようにしましょう。

まとめ

コーチングに訪れる人の多くは、話を聴いてほしかったり、役に立つアドバイスを期待していたりするものです。だからといって、相手の話をよく聴かずに、安易なアドバイスをすることがないようにしましょう。相手の役に立たないどころか、かえって傷つけてしまったり、失望させてしまったりする可能性もあります。

相手の話をさえぎることなくきちんと聴くことが、すぐれたコーチになるための第一歩です。そうすることで、相手は信頼して胸の内をどんどん明かしてくれるでしょう。その段階で、アドバイスを少しずつしていけば、相手との良好な人間関係を築くことができるかもしれません。

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