できるWebディレクターのタスク管理術

Webディレクターは、プロジェクトの旗振り役となり指揮・管理するポジションにあります。初めてWebディレクターを任された人や、複数のプロジェクトを同時進行している人、大規模なプロジェクトを管理している人などは、タスク管理に悩みを抱えているのではないでしょうか。
そこで今回は、自社プロダクト開発のプロジェクト管理を行なうWebディレクターが、実際に各プロジェクトで実践したタスク管理術をご紹介します。

Webディレクターに求められること

市場の盛り上がりを見て、新たにWebサービスを提供するプロジェクトを立ち上げた際のことです。どんな業界にも言えますが、特にスピード感が重視されるWeb業界においては、新サービス提供のタイミングを外さないことが大切です。このプロジェクトも、リリース時期を厳守しなくてはならないものでした。
サービス完成までに与えられた期間は3週間です。

プロジェクトで求められることは、Webサービス完成をリリース日に間に合わせること、かつ十分な品質で完成させることです。
そのためにWebディレクターは、ワイヤーフレームをはじめシステム要件を整理し、同時にセキュリティや負荷分散などの非機能要件にも目を配る必要があります。また、企業の信用やブランド価値に関わるレピュテーションリスクにも配慮しなくてはなりません。
さらに、システムエンジニアなどチームメンバーのスケジュール管理を同時に行なうことも求められます。

ネットワーク図を活用し、タスクを「一覧化」する

プロジェクト成功のために求められる様々なタスクを、「箇条書き」にして管理するには限界があります。
そこで私は、タスクを図で「一覧化」して管理することを試みました。

私が実践したタスク管理術は、「プロジェクト・スケジュール・ネットワーク図」(以下、ネットワーク図)をアレンジし、活用するものです。ネットワーク図とは、タスクの順序関係を図示し、作業の開始から終了までの流れや依存関係などを可視化したものです。

ネットワーク図をタスク管理に活用することで、タスクの全体内容やタスクごとの作業順序、優先度がひと目でわかるようになります。また、次の章でご説明するオリジナルアレンジを加えることにより、自分が行う作業とチームメンバーに依頼する作業の区別や、協力を取りつける必要のあるステークホルダー(利害関係者)が可視化され、明確になります。
そのため、タスクを箇条書きしただけの状態とは大きく差別化することができます。

タスクを分解し、ネットワーク図に落とし込む

では、タスクの管理方法を具体的に紹介します。

まずはゴールをイメージし、そこにたどり着くまでに必要なタスクを、管理しやすい単位にまで分解して整理します。
分解したタスクは四角形で示し、タスクの順序関係を矢線で示します。

ちなみに、今回紹介するタスク管理術では、ネットワーク図の作成方法として、プレシデンス・ダイアグラム法(Precedence Diagramming Method; PDM)を用いました。PDMとは、プロジェクトなどの作業工程を表すネットワーク図の1つで、依存関係にある2つの工程間の順序を、論理的に4つの関係で定義することで表記する方法です。

次に、タスクを示す四角形の色を、自分が行なう作業と、チームメンバーに依頼する作業やステークホルダーの協力が必要な作業とに分けます。
他者の協力が必要な作業は、自分のタスクと比べてコントロールしにくく、細やかなスケジュール管理が必要になります。そのため、他者に依頼する作業を自分の色より目立つものにするなど、コントロールしにくいタスクの作業優先度がひと目で分かるように、タスクの順序関係を明確にするのがポイントです。

ステークホルダーの協力を取りつける必要のある作業には、タスクを示す四角形にステークホルダーの名前をコメントとして入れます。名前はTBD(To Be Determined/未定、後で決める予定)などと書かず、必ず固有名詞などで記入します。

「インフラ構築完了」「テスト開始」などのマイルストーン(プロジェクトの節目)となるタスクには、期日をコメントとして入れます。

完了したタスクにはチェックマークをつけるなどして、残作業を把握しやすくしましょう。

ネットワーク図を共有することで、チームに連帯感が生まれる

ネットワーク図は、誰が見てもわかりやすくなるように、デザインにこだわることをおすすめします。

完成後はプロジェクトキックオフの場でチームメンバーやステークホルダーにお披露目し、不足しているタスクがないか、順序関係に誤りがないかなどを確認してもらいましょう。このように、関係者にフィードバックを募ることが、プロジェクトをスムーズに進行させることにつながります。

個々のタスクは、完成したネットワーク図を元にタスク管理ツールで管理し、チームメンバーと協力しながら1つひとつこなしていきます。プロジェクトの進捗状況をチームメンバーで共有すると、チームに連帯感が生まれます。

今回例に挙げたプロジェクトの場合、短期決戦のプロジェクトでありながらリリース日に無事サービスを開始することができました。

プロジェクト成功の要因のすべてがネットワーク図の活用によるものであるわけではありません。しかし、タスク管理がうまくできたことやタスクを漏れなく完遂できたことは、プロジェクト全体に大きな効果を及ぼしたと断言できます。

ちなみに、タスク管理以外の成功要因としては、プロジェクトの羅針盤を早い段階で用意したことが挙げられます。いくらタスクをしっかりと管理で来ていたとしても、タスクの内容や方向性自体に問題があっては意味がありません。チームメンバーと方向性などをしっかりと共有し、1つのゴールに向かうことは、プロジェクトを管理するうえでの大前提となります。

しっかりとチームでプロジェクトの羅針盤を共有し、正しくタスクを分解、管理、共有、そして進行させていくことが、プロジェクトを効率的に進めていくためのカギとなるのではないでしょうか。

 

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