過去2〜30年から見る日本と台湾経済|これからの働き方が見えてくる

日本では2019年4月より「働き方改革」が順次施工されていますが、私が住む「台湾」も例外ではありません。台湾は、有給消化率が100%に近いので、急用があればすぐに休むこともできる上、皆当たり前に長期休暇をとることも可能です。オフィスワークでは残業する人もほとんどいません。では、台湾やアジア諸国ではどのような「働き方」の変化があるのでしょうか?

日本と台湾経済は比例している

ここ20〜30年の日台の経済のお話をしたいと思います。

日本の経済が1番良かった時期といえば、1980年代後半〜1990年代前半のバブル時期を呼びます。今では信じられませんが、バブル期の日経平均株価は4万円代、1ドルは120〜160円でした。会社員のボーナスも10ヶ月程度のところが多く、残業後にはタクシーチケットが渡されていました。バブル崩壊後、「失われた20年」と呼ばれ、給与が減り、物価は変わらないというデフレ状態に陥りました。現在リーマンショック直後の2009年と比べると、日本の景気は回復傾向にありますが決して良いとは言えない状況です。

台湾経済はといえば、香港やシンガポール、韓国と並び安定的な高成長を達成し「アジアの四小龍」とも呼ばれてきました。台湾の主な貿易相手国は中国、日本、アメリカ。重要相手国の経済がよくなるのと同時に、台湾の経済も順調に伸びていきました。

バブル崩壊後の日本の「失われた20年」と比べると、中国投資の盛んであった台湾は緩やかに成長していますが、頼みの綱である「中国経済」は失速を見せ、台湾国内の景気は良いとは言えません。

日本人の懐事情

1997年バブル崩壊直後の日本人の平均年収は470万円ほどでした。その約10年後、リーマンショック後の給与は400万円程度まで下がっています。

世界的な経済の打撃から10年が経った現在、日本人の平均年収は420万円程度まで上がってきていますが、リーマンショック前と比べると「経済が成長している」と感じるのは難しいのではないかと思います。

ちなみに平均年収は男女平均で420万円ですが、働く全世代を対象に取った中央値は360万円と言われています。

日本人の働き方の変化

慢性化するデフレ経済の中で、「バブル時と同じように、会社のために自身の人生を犠牲にするのはおかしい」という風潮が強くなってきました。インターネットの普及により海外諸国の働き方を簡単にのぞけるようになり、新卒一斉採用が疑問視されだし、フリーランス(自由業)や副業を始める人も多くなってきました。

2019年4月からは「働き方改革」が順次施工されており、海外の労働環境も参考にしつつ、日本国内の働く環境も今よりさらにクリーンに整っていくのではないかと思います。

いずれにしても、人々のほとんどが、個人事業の立ち上げではなく「会社員」として会社から給与をもらうのが一般的な日本の働き方です。

台湾人の懐事情

1993年、台湾の平均年収はおよそ100万円程度でした。(27.2万元*3.7で計算)その後、中国や日本を土台に経済成長し、10年後の2003年には平均年収が161万円に(43.5万元)

そして、2013年には206万円(55.7万元)にまで成長しています。台湾政府の公開した資料によれば、2018年の台湾国内の平均年収は233万円(62.9万元)ですので、表面上所得は下がることなく毎年上昇しています。

まだまだ見込める「アジア」のど真ん中に台湾は位置しており、今後も緩やかに物価や所得は上がるでしょう。現在の日本や韓国、香港などと同様に平均年収は300万円代後半位までに落ち着くのではないかと思います。

(もちろん所得よりも物価の上昇が激しくて、生活は20年前と比べて楽になっているとは言えないようなんですが)

台湾の働き方の変化

台湾も経済成長期である1990年代〜2009年頃までは「ワーカーホリック」と呼ばれるくらい働く人が多くいました。いつの時代も、経済成長の真ん中には「生活をよくしようと死ぬ物狂いで働く人々」が存在したんですね。

台湾は南国気質ということもあり、もともとのんびりした人が多いという印象です。しかし中国から台湾の北部、台北を中心に移り住んだ「外省人」は、お金を稼ぎの天才。世界に散らばる華僑のように、勤勉というよりかは、商売好きですね。ワーカーホリックな「外省人」たちが作り上げた台湾経済ですが、現在は物価の上昇に給与が追いつかず、若者たちの生活はいずれも苦しいです。

表面上所得はこの20年で2倍に上がっているのですが、上下で収入にかなりの差があります。特に台湾では最低賃金が2017年度まで2万2000元程度であったことから、「大学を卒業しても、給与は22K」というマイナスイメージが付いてしまいました。22Kといえば日本円にして8万円程度。

台北のアパートは一人暮らしならばボロボロでキッチンなしの物件でも3万円はするので、生活はかなり厳しいです。物価がこれだけ高いのに、なぜここまで給与が低いのか不思議です。

今では、「1日8時間も会社にこき使われて、週に5日も拘束されて8万円しかもらえないくらいなら自分で事業を立てた方がマシだ」と考える若者が多く、自分の好きな分野で起業をする人がとても多いです。

台湾の若者は起業家が多い!?

台湾では、給与所得が低いだけでなく、大企業も少ないので「起業」へのハードルが低いんですよね。会社の同僚でも、アクセサリーの大好きな24歳の女の子が「タイ」からお洒落なアクセサリーを買い付けて、自身のECショップで販売したり、語学が堪能な人は個人で通訳の仕事を獲得するための営業活動をしたりしています。

その熱量、普段の仕事に活かしてくれない…?と言いたくなったりしますが、会社員の仕事は「決められたことを決められた時間の中でやるだけ」というのが今の若者のスタンスのようです。

…わからんでもない。

私自身も、会社員としての仕事以外に個人の仕事もたくさんあるので、会社の仕事はある程度割り切ってやりたいな〜と思うのですが、いかんせん責任感が強く、何でもかなりまじめに取り組んでしまう(苦笑)

よく羨ましく思うことがあります。

まとめ

今回は、日本と台湾の経済成長と、働き方について書いていきました。20年前と比べると、両国ともに「所得」や「働き方」に大きな違いがありましたね。今後は、日本でも「台湾」のような働き方をする人が増えてくるのではないかと考えています。誰もが個人の事業を持つようになり、深く小さく自身のビジネスを育てていくことになります。理由は、会社への帰属意識が無くなるということだけでなく、「消費者が、消費に付加価値を求めているから」世の中にモノが溢れている今、量産化されたブランド物売れなくなっており、少し値段が張っても作り手がわかる商品を買う人が増えています。 旅行者が、旅行会社や出版社が制作したガイドブックを買わず、個人ブログを見るようになっているのも典型的な例です。 個人のリアルな経験や知識、ストーリー性に消費者が魅力を感じる以上、小さく深いビジネスは今後増え続けていくでしょう。

【参考資料】

台湾経済をどうみるか?

・台湾財政部主要輸出入

貿易相手国上位10カ国の推移(輸出入総額:年ベース)財務省提供

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