事例紹介
2018.11.02

ペーパーレスの時代の今こそ、本を読もう

あなたは1年に何冊くらいの本を読んでいますか? 近年はKindleなど、タブレットで読書をする人も増えており、また環境への配慮もあって、ページをめくって本を読むという機会が減っているかもしれません。新しい知識を得るだけでなく、想像力を豊かにしたり、人生に大きな転機をもたらす影響を産むなど、本は読者に大きな収穫を与えてくれるものです。ゆったりとした気分で、好きな本をお気に入りのカフェや公園のベンチで読む時間は贅沢で、大切にしたいものです。しかし、複合タスクを抱えながら忙しい毎日をすごすビジネスパーソンには、ゆったりとした読書時間を作るのは難しいときがあるかもしれません。そんななか、ニューズウィーク日本版において、「16歳の時に家に本が何冊あったかは、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例する」という調査結果についての記事がありました。
子どもの頃、自宅に多くの紙の本があり、それに触れることが一生役に立つパーセプションスキルを高めることができるというのです。
参考URL https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/ok-11.php

子供のとき、家庭に本が少なかった人。また現在子供がいるが、家庭には本が少ないと感じる人。まだ遅くはありません。この記事では、本を読むことの必要性と、スマートフォン、動画サイトに見られる情報などの持つ問題について考察していきます。

▼目次

  1. スマートフォンでわかる情報は短く、単純に理解できるものが求められている
  2. VUCAの時代を泳ぎきるために
  3. 久々に本を読んでみたらどうなるか
  4. 動画視聴の持つ危険性
  5. 家庭に本があることの利点
  6. 「ペーパーレスの時代の今こそ、本を読もう」のまとめ

スマートフォンでわかる情報は短く、単純に理解できるものが求められている

情報をタブレットやスマートフォンから収集しているから、本は不要で、十分な情報量を得ていると考えている方も多いかもしれません。
特にスマートフォンは小さいため、掲載する文章も短めにわかりやすく構成されています。長い文章をスマートフォンで読もうとすると、スクロールしながら、文章の前半の内容を覚えている必要があるため読み辛いと感じがちです。また、長い文章は、ページを数回にわけて読み込むことから、読み込みも煩わしく、途中で広告などが間にはさまってくることもあるため、よほど興味のある事柄以外の長い記事は敬遠されがちです。実際、読みたい情報の最初の数行を読んで、あとは読まないという人の割合も多くなっていると考えられ、その行動に対応するため、最初の数行に要点を組み込む記事構成となっているものが大部分を占めています。

スマートフォンでの情報収集は、ざっとニュースをおさらいしたいときや、知りたい事柄について要約を短い時間で求めたいときにぴったりな活動であると考えられます。

VUCAの時代を泳ぎきるために

しかし、長年ビジネスに携わっているみなさんはお気づきだと思いますが、ビジネスでの問題を、簡単な内容と簡潔な答えで解決できるときは、皆無と言っていいのではないでしょうか。

現代、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとってVUCAとも呼ばれるこの時代において、これまでの人類に経験のない問題への解決・対処能力をつける必要性を感じているビジネスパーソンにとっては、スマートフォンなどが中心の簡潔な短い情報を入手し続けるだけでは、本質的な問題解決における実務スキルアップは望めないといっても過言ではないでしょう。

一方、紙の本で長い文章を読むには、読解力を求められ、頭をフル回転させる必要があります。特に文学作品では、書いてあることの行間に意味を読み取る必要性があるときもあります。本の長文を読む事で、登場人物の気持ちや背景についての想像力をより豊かにすることができると考えられます。そして、本を読むという行為の積み重ねが、洞察力や想像力をつけることにつながり、結果として判断力や決断力を増やす事にもつなげられると考えられるのです。

久々に本を読んでみたらどうなるか

動画やスマートフォンに慣れきった頭で、久々に本を読んでみれば、新鮮さを覚えます。動画は、視聴者が本来持つ想像力を奪い、動画制作者の思惑という決まった動機づけへと視聴者を連れていってしまいます。一方、本を読んでみると、わかりやすく編集されたスマートフォンの情報には出てこないが、自分がわかっているつもりでいたがわかっていなかった重要な用語や言葉使い、そして作家の大いなる思索や教訓など、様々な気づきを読んでとることができます。情報収集という点においてもデジタルとは違った充実感を得る事ができるのが読書という行為です。

動画視聴の持つ危険性

お子さんがいらっしゃるご家庭では、本に触れるよりも、モバイルやゲームなどのデジタルからの大きな影響があることに危惧を持っている親御さんも多いと思います。
特に小さな子供には、YouTubeなどの動画サイトにあるおもちゃを開封する動画や、自分たちと同世代の子供がおもちゃで遊んでいる画像などに人気があるため、子供に静かにしてほしい場所で動画を子供に見せて、静かにさせるために動画を利用している親たちも多いです。

もちろん、役に立つ動画や、面白い動画もありますが、また一方で、子供の長時間視聴や、エルサゲート問題も見逃すことはできません。
エルサゲートとは、子供たちに人気の高い「アナと雪の女王」に登場する雪の女王、エルサの名と、政治スキャンダルなどに使われる英語のゲートをつけた造語です。その言葉のとおり、子供むけのキャラクターを模した動画が、途中で排泄行為や残虐行為、性的な行為や残酷なものなど、エログロな動画に変化するという、悪質な動画を指します。それらの動画を予期せずに見てしまったことで精神的ショックを与え、子供にトラウマを作ってしまう危険性が問題視されています。

再生機能を使用していると、それらの動画が再生されてしまう場合があります。それらを防ぐためには、視聴制限をかけたり、YouTubeの子供用チャンネルを再生するように設定することなどで対処できます。

そして動画の長時間視聴も問題です。視力の低下を引き起こすことはもちろん、長時間動画を見る事で、子供の睡眠不足や学力低下という悪い影響を与える場合があります。そして画面を見続けている子供は、他者とのコミュニケーションをとることが苦手になっていく可能性すら出てきてしまうのです。
これからの社会を担う子供たちにおいて、コミュニケーションスキルというのは非常に大事なスキルです。

本来便利なものとして時代に求められている動画を、度を越して長時間見続けてしまうことが、想像力の欠如した子供やコミュニケーションが苦手な子供を増やしてしまう結果を作ってしまうとしたら、それは大変残念なことです。

家庭に本があることの利点

その点、本というツールは、親が読んでほしい本を選んだりもできますし、タイトルを見て調べれば、子供がどんな内容のものを読んでいるのかも理解できることもあり、安心して子供に与えられるツールです。

先ほどふれた記事においては、学歴が何らかの理由で低い人材と大卒の人材が、幼少時に家庭にあった本の冊数が同じであれば、学力も同じであったという結果が紹介されていました。逆をいうと、どんなに親が子供にハッパをかけて受験勉強をさせ、「いい大学」に入れることができても、その家庭が所有していた本が少なかった場合、社会にでて仕事をするスキルが伴っていない可能性があるということになります。

もし、お子さんがいらっしゃるあなたの家に本がなくとも、あせる必要はありません。親が本を読んでいる姿を目にすれば、子供も同様の行動をとる確率が高くなります。それは、親がスマートフォンをいじっていると子供も真似したくなることと同じです。さっそく、スマートフォンやタブレットから目を話して、本当に読みたかった本をじっくり読んでみましょう。
お子さんがいらっしゃらない方も、簡潔なスマートフォンの情報ですべてをわかったつもりにはならず、本の力をもっと積極的に利用しましょう。

「ペーパーレスの時代の今こそ、本を読もう」のまとめ

大量の情報に日々さらされている私たちは、情報量と内容の理解の難しさに戸惑っているのかもしれません。そのため、どんなことも簡単でスピーディーに答えを求め、安心したい気持ちを持ってはいないでしょうか。しかし、何事も簡単な一つの答えで判断できるとは限りません。一つの答えのレッテルを貼ってしまった後に、実はそれが誤りであったと気づいたときに、それを正すのに勇気が入ることから、正す事を恐れる不寛容な社会を作っているのではないでしょうか。安易に簡単な答えを求めずに、自分自身で物事を見極めるスキルを得るためにも、そしてこれからの社会を担う子供たちに本をもっと読んでもらうためにも、もっと私たち大人が本に触れる機会を作っていきましょう!

 

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