ビジネスでも家庭でもナレッジマネジメントを推進!他国の事例にみる文書化のススメ

多くの人は共働きで、仕事と育児を両立をしながら日々の生活をおくるため、生産性の向上が叫ばれる今の社会。時間に追われながら日々やることは山積みです。

社会全体の効率化を考え、ITなどの技術がどんどんと取り入れられていますが、全体的な便利さや使い勝手の部分では、まだまだ改善の余地はありそうです。

人口や資源の少ない北欧では、政府としては経費や人件費削減を目的として電子システムの導入に取り組んでいます。市民にとっては毎日の生活が便利になった、と実感できるほどに浸透してきました。

今回は、そんな北欧・フィンランドで暮らす日本人Aさんの話をご紹介します。現地の電子システムの事例をあげながら、ナレッジマネジメントのメリットを考えていきましょう。

電子システムで効率良い社会

Aさんが日本から移住して便利だと感じたのは、病院、銀行、税務署、社会保険庁、学校における書類の文書化やコミュニケーションのやりとりだったそうです。
税務署と社会保険庁では、各ホームページからチャットを通じて問い合わせができ、担当者とのやりとりはすべて電子化されています。また、チャットはもちろんメールで問い合わせした内容も、後日自分のアカウント内で確認することができることはもちろん、アカウントから税金の申請や支払い額の確認、社会保険庁では育児休暇や子ども手当の申請および受け取った金額の履歴なども、こと細かに保存されています。

病院では、電話やメールで予約すると予約日前日にSMSで予約の確認メールが届きます。診察後は、診察費用については後日メールまたは郵送で請求書が送られ、支払いはすべて銀行の決済システム。現金払いは受け付けておらず、預金口座から引き落とされるデビット式となります。請求書が来たら、PCまたはスマホのアプリで自分の銀行から病院宛てに支払い手続きを行なうため、銀行のアカウントから支払いの履歴がいつでも確認できます。

診察内容については、歯科検診などの定期検査の場合は特に情報共有はありません。Aさんが良性腫瘍の摘出手術を行なった際には、すべての診察、検査、手術の内容が文書化されてPDFで送られてきたそうです。それをもとに知らないことや不安に思っていることを細かく担当医に質問したことがあるそう。

また、あとで何かがあった際には振り返ることができて、その記録を持って担当医と話すことができます。実際にあったことですが、担当医が不在で別の医師や看護士と話す際にも便利だったそうです。処方箋についても、専門サイトの自分のアカウントから過去の履歴を確認することができます。

メールでリマインドという点では、図書館で借りた本の返却日3日前に図書館からメール通知がきます。延長したい場合は図書館のホームページから延長申請ができます。

学校の場合は、保護者とのやりとりはすべて電子システムです。Aさんの子どもが通う幼稚園にも専用の電子システムがあり、入退園時間の打刻、前週の出来事、今週来週の予定および持ち物などの連絡、保護者会打ち合わせメモ、イベント時の写真などがそのシステムを通じて送られてきます。

もちろん欠席・休暇の連絡や個別相談などもメール機能を通じてここから行ないます。このアカウントは、保護者である父・母、場合によっては祖父母なども登録して閲覧することができます。お互い忙しくて直接会話ができない時には非常に便利です。

小学校以降も同じように学校とのやりとりはほぼ電子システムです。ところによっては、教師も含めた保護者間のチャットシステムがあるところもあります(またはWhatsAppなどのSNSを使用しているようです)。

ビジネスでも家庭でもナレッジマネジメントを取り入れる

このようにフィンランドでは社会全体が電子システムで文書化を進めているため、ビジネスや家庭においても自然と取り入れられています。

消費者向けのビジネスにおいては、ホームページ上にチャットを設定しているところが多いです。

例えば、Aさんは航空会社からチケットを買おうとした際に、チャットを利用して問い合わせをしたことがあります。電話でも可能ですが、混んでいる場合は待たされて、その分電話代がかかるからです。チャットだと、質問して返事が来るまでの間、別のことができるので、消費者向けのビジネスは非常に便利だなと感じました。

また日本の場合は言語で困ることはありませんが、海外で電話だと聞き取りにくいなどの問題があります。聞き間違いをする可能性もあるので、文書でやりとりして記録しておくのは非常にメリットがあると思います。

一方の社内におけるコミュニケーションは、メールが一般的です。最近はチャットやSlackなどの利用が増えてきたこと、また在宅勤務の利用者が多いことなどから、電子システムの発達も目覚ましいそうです。

Aさんがやや驚いたのは、SMSで仕事のやりとりをする人が意外と多いということだそうです。スケジュールの確認や決定、ちょっとした内容の打ち合わせまでも、SMSを使ってパパッと決めてしまいます。

家庭においては、家庭の文書館(アーカイブ)をつくるという視点で、例えば光熱費をはじめとする住宅関連の書類や子どもの学校や習い事関連の書類などの一元管理が可能です。書類で送られてくる企業はまだまだあります。

また共働き夫婦が多いことから、夫婦間のスケジュール管理や情報共有などもできます。夫婦間でも「言った・言わない」などのミス・コミュニケーションを防ぐために、日々の予定や家庭に関する情報は文書として記録しておくのがオススメです。さらには仕事と育児の両立の視点からも、例えば買い物や家事分担リストでお互いのやることやできることを可視化して協働するなどのメリットがあります。

ビジネスと家庭の両方で文書化を行なうポイントとして、すべてを記録して、関係者がそれをいつでも見ることができる環境にあること。こうした環境が整備され、人々の間で浸透しているので、物事の進み具合が早いです。

自由な時間を生み出す仕組みづくり


公的機関における電子システムは一夜にして改善することは不可能ですが、企業の部署やチーム、各家庭においてこうした文書化システムを取り入れることはできると思います。

家庭に電子システムを導入するのは、効率化や便利さはもちろんのこと、便利になった分、家族と一緒に過ごす時間が増えるなどの余裕が生まれるのではないかと思います。夫婦の間での予定や書類の確認、その書類の整理をする時間、情報や知識のありかを探す時間など、こうした時間を減らせばストレスもぐんと減ります。

これはもちろん、ビジネスにおいても同じこと。もっとも重要な業務に集中でき、短時間で生産性の高い成果が生まれる可能性があると思います。その証拠にフィンランドでは、労働生産率が高く、自分や家族の余暇時間が十分にあるため、人々が幸せだと感じる度合いが高いといわれています。

まとめ

社会全体で電子システムが普及していなくても、個々に文書化して記録する習慣をつけることはできると思います。それは効率性や便利さだけを目的とするだけでなく、書類整理などの手間がかかっていた時間を自分や家族の時間にあてることができます。
また、探しものや記憶から解放され自由な発想を創造する時間も生まれると思います。

ぜひビジネスや普段の生活に文書化したナレッジマネジメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。より充実した生活や人生が待っているかもしれません

事例に学ぶ

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