あなたの営業チームを強くするプロセス管理のすべて

そもそも営業を管理するうえで、重要なポイントとは何でしょうか。もちろん営業は成績が命ということで、目標を達成したかどうかという結果にフォーカスすることが一般的です。ただこの点だけを重視してしまうと、営業スタッフが短期的な視点で結果だけを求める傾向に陥り、疲弊してしまいます。継続的で安定した営業成績を残すためには、営業のプロセスを管理することが大切です。今回はそのプロセス管理における方法と、プロセス管理が生み出す成果について見ていきたいと思います。

営業におけるプロセス管理術

営業という職業は結果だけにフォーカスされてしまうことが非常に多くなっています。そのため、結果がどのように生み出されるのかについて、分析がおざなりになる場合もあります。分析がおざなりになってしまうと、営業スタッフはただ闇雲に仕事をするといった状態に陥ってしまいがちです。このような状態から抜け出すために、営業のプロセス管理があります。営業のプロセス管理とは、一連のフローを段階に分け、その段階ごとにKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定し、その達成のために取り組むことです。

例えば営業のフローを「架電」、「訪問」、「商談」、「検討」、「成約」の5段階に分け、営業目標に基づいたKPIを設定します。商談から成約までの確立が3割の営業スタッフの場合、毎月5件の成約を達成するためには、最低でも15件の商談が動いていないと達成できません。そこからさらに逆算して、15件の商談をもつには、訪問数、架電数も月、週、日ごとにどのくらいの件数をこなさなければならないのか、といったように細かくKPIを設定します。そうすることで、営業のフローが段階的に「見える化」され、営業スタッフにとっては日々の行動の指針となります。

このプロセス管理は、営業スタッフが日報、週報を作成して報告するという方法が多く見られますが、最近ではクラウドシステムで管理するといった企業も多いようです。規模が大きく、ひとりひとりの営業スタッフのプロセスを管理することが難しい営業部署にとっては、特にこの方法が効率的です。また外出先からアプリケーションを使ってすぐに情報をアップデートできますので、営業スタッフにとっても便利なツールです。代表的なものに、「Salesforce(セールスフォース)」というクラウド型のCRMアプリケーションがあります。あるメーカーの販売店では、それぞれの営業スタッフが顧客情報と営業の進捗を入力し、営業マネージャーがその情報をもとに、営業スタッフのプロセス管理を行っているそうです。プロセス管理のツールにはさまざまなものがありますので、組織の規模と予算に応じて決定していただければと思います。

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プロセス管理で営業を”見える化”する


プロセス管理によって、営業のフローが段階的に「見える化」されると、営業マネージャーは営業スタッフがどのステージで困っていて結果が出ていないのかを把握することができます。
例えば、ある営業スタッフがクライアントとの商談を終えてから、1週間経っても進捗に変化がない場合、営業マネージャーは担当スタッフにヒアリングを行います。その際に、商品についての説明が足りていないからなのか、クライアント側の決済者と話ができていないからなのかなど、具体的に状況を把握することができます。そして、案件のクロージングに向けて、次に何をすればよいか、アドバイスをすることができるのです。

このようにプロセス管理は、設定したKPIの達成度をマネジメントするだけではなく、KPIの達成度から、段階ごとに適切なアドバイス、コーチングを実施することに意味があります。そうしなければ、結果だけにフォーカスした従来のマネジメントと変わりません。プロセス管理において、営業マネージャーがマネジメントするべきなのは、起きてしまった結果からの管理ではなく、現在進行中の状況からの管理です。そうすることで営業スタッフが結果を出すために、次に必要な行動をタイムリーに示すことができます。

また、結果が出ていないときだけではなく、結果が出ているときにも、プロセス管理は役立ちます。営業マネージャーは、結果の出ているスタッフに対して、なぜ結果が出ているのかという分析結果をシェアすることで、そのスタッフは今後も安定的な成績を残すために重要な行動を学ぶことができます。そして、その好事例を他のスタッフにシェアすれば、組織全体のレベルアップにつながるでしょう。

プロセス管理で安定的な成果を目指す

当たり前のことですが、このようなプロセス管理は、あくまで結果に結びつく管理でなくてはいけません。「プロセス管理を行った結果、営業契約件数が伸びた」といったような結果が、プロセス管理における最大の成果です。中には、プロセス管理自体にフォーカスしすぎるあまり、営業スタッフの報告事項が増え、本来の営業業務に集中することができず、営業成績が落ちてしまったというようなケースがあるようです。これでは本末転倒です。

またプロセス管理は、営業マネージャーと営業スタッフのコミュニケーションを図るきっかけとなります。このコミュニケーションを通じて、営業スタッフのモチベーションが高まれば、それも1つの成果です。結果の上がらない営業スタッフに対して、なぜ上がらないのかをただ追求するのではなく、その営業スタッフが持つ長所や、改善した行動に対して、褒めて伸ばすことも重要です。このようなプロセス管理が実現すれば、営業スタッフの離職率が下がり、結果的に会社全体の安定的な経営につながるはずです。

「あなたの営業チームを強くするプロセス管理のすべて」についてのまとめ

営業というと、やる気と根性で、成果はその人の能力によるといったような属人的なイメージを持たれがちです。しかし、プロセス管理によって見えにくい営業プロセスを「見える化」し、売れる営業の仕組みをつくることが、企業の継続的な成長の要です。この売れる仕組みがないと、人の入れ替わりによって大きく営業成績が左右されてしまいます。また、プロセス管理をマネジメントとスタッフのコミュニケーション方法としてとらえれば、モチベーション向上にもつながります。
まだ結果主義の営業スタイルを取られているようでしたら、営業スタッフに長期的な視点を持って働いてもらうためにも、プロセス管理を取り入れてみていただければと思います。

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