チームが最大のパフォーマンスを発揮するために、プロジェクト管理においてリーダーがすべき5つのこと

プロジェクトを進めるにあたって、求められるリーダーのスキルは多岐にわたります。また、プロジェクトはゴールやメンバー、求められるスキルも毎回異なります。そのため、プロジェクトリーダー経験者の中には、厳しい局面を経験したことがある人も多いことでしょう。

チームをまとめ上げ、ゴールへ導くことは決して容易ではありません。プロジェクトが危機を迎えたときこそ、リーダーのマネジメント能力次第で、チームのパフォーマンスは飛躍的に伸びる可能性を秘めているのではないでしょうか。

今回は、チームのパフォーマンスを最大化し、優れたリーダーになるための5つのポイントを事例に沿ってみていきたいと思います。

【事例】システム再構築プロジェクトの仕様が決まらない

某製造業をクライアントとし、10億円規模の全社レベルの基幹システム再構築プロジェクトを推進していたときのことです。クライアント側も様々な組織が絡み、ステークホルダーとの調整が難航しました。俯瞰的に業務やシステムをデザインし、システム全体を見通すキーマンが不足したため、なかなか仕様が固まらないという状況が発生しました。

仕様がなかなか固まらないにも関わらず、納期は決まっています。そのため、納期を守るためにはマスタースケジュールを元に様々なタスクを進めざるを得ない状況です。メンバーは平日は終電続き、休日も返上で出社するほどの残業が続きました。仕様が固まらないため手戻りも発生し、見えないゴールにメンバーのモチベーションも下がる一方です。プロジェクト全体が疲弊状態に陥っていました。

プロジェクトを軌道に乗せるために優れたリーダーが行った5つのこと

この状況を解決し、プロジェクトを軌道に乗せるためにリーダーが行った5つの施策についてみていきましょう。

①プロジェクト内のリソースを増やした

プロジェクトが難航している状況ではありましたが、マネージャーやリーダークラスのメンバーがクライアントとともに検討を重ね、カットオーバーを当初計画より後ろ倒しにし、追加開発費を捻出できることになりました。これにより、スケジュールに余裕をつくることができました。さらに追加メンバーをアサインすることが可能になり、プロジェクトメンバー1人当たりの負荷が軽減されました。

②チーム体制を再構築した

一旦仕切り直しの意味合いも兼ね、キックオフミーティングを再度行いました。クライアントとプロジェクトメンバー全員で、ゴール、スコープを共有しました。開発側もチーム体制を再考。チームを以前より細分化したことで、コミュニケーションを取りやすくなりました。また、各チームの請け負う範囲が以前より縮小したことで、一人当たりの負荷が軽減。さらに、縦割りでは解決できない課題等を巻き取る横断チームを設置しました。このことにより、各チームはより自チームの開発にフォーカスできるようになりました。

③プロジェクトメンバーのモチベーションを上げる仕組みをつくった

リーダーがメンバーのモチベーションを上げるために行ったことのひとつに、クライアントとのミーティングにメンバーを参加させる、ということがありました。これにより、クライアントからのフィードバックや要望を直接聞くことができるので、コミュニケーションロスを抑えることができました。また、このことにより生産性もアップし、手戻りも最小限に減らせるようになりました。なによりメンバーが主役になることで、全体のモチベーションが上がり、パフォーマンスの向上にもつながりました。

④メンバーのパフォーマンスを高める環境をつくった

リーダーが各メンバーの個性、得意不得意をしっかり見極め、時に思い切ってメンバーの再配置を行うなど、各自が最もパフォーマンスを発揮できる環境を作りました。

⑤リーダーへの信頼感を高めた

リーダーはチームを指揮するだけでなく、時にはメンバーと同じ視点になってフォローを行いました。これにより、ボトルネックとなる問題や課題をいち早くキャッチアップすることができ、メンバーとの信頼感を高めることもできました。

リーダーは「自分でやったほうが早い病」にかかりがち

プロジェクトリーダーはクライアントとメンバーの調整をすることが必要となります。しかしそこで起きた問題について、優秀なリーダーや優しいリーダーほど、「最後は自分がなんとかすればいい」と考え、実際にそうしてしまいがちです。

これは一見、リーダーの力でプロジェクトの遅れを取り戻せそうですが、リーダーの「自分でやったほうが早い病」は重大な問題なのです。経営コンサルタントで心理カウンセラーの小倉広氏によると、リーダーの「自分でやったほうが早い病」は人間関係を築けず、部下が育たず、オーバーワークから病気のリスクが高まり、リーダーの自身評価も下がってしまうなど、重大な問題を引き起こします。
参考:http://ji-sedai.jp/works/book/publication/jibunde/01/01.html

リーダーが一人で問題を解決しようとすることは、リーダー自身のためにもチームのためにもよくないことなのです。

プロジェクトがうまく進まないときこそ、リーダーは「チームとして最大のパフォーマンスを発揮するためには何をすべきか」と考え、チームとしての目標、ゴールをチーム全体で共有し、メンバーを信じ、主体性を持たせる。それが一番のパフォーマンス向上につながります。

同時に、リーダーは常に全体を見通しコントロールするスキルも必要となります。プロジェクトを進めていると、さまざまな課題が出てきます。そのため、常に柔軟な思考で選択肢を多く持っておくことが必要です。プロジェクトは流動的であるため、ゴールは明確にした上で、その局面ごとにリーダー自身がチーム内での役割、マインドを変えチームを導くことも重要といえるでしょう。

リーダーの力でプロジェクトを良い方向に導こう

リーダーとは、クライアントとメンバーの間に立ち、両者を調整して問題を解決する役割でもあります。特にカットオーバーまでのスケジュールがタイトなプロジェクトにおいては、プレッシャーや責任も大きく、苦しい局面に立たされます。

しかし、チーム全体でゴールを明確にし、時に軌道修正も行い、リーダー自身が「自分でやったほうが早い」と考えずにメンバーの適性を見抜いて最大限にパフォーマンスを発揮できできれば、プロジェクトは必ずよい方向に導けるでしょう。

まとめ

優れたリーダーに学ぶプロジェクト管理においてすべき5つのことは以下です。
プロジェクト内のリソースを増やす
チーム体制を見直す
メンバーのモチベーション管理をする
メンバーがパフォーマンスを発揮しやすい環境を作る
メンバーからの信頼を高める

リーダーとは、メンバーの主体性を最大限に引き出し、チームとして最大のパフォーマンスを発揮できる配置を行うことが最も重要です。全体をコントロールすると同時に、メンバーの能力を伸ばすことができれば、チーム力は相乗的にアップできる可能性があります。リーダーとメンバーの相乗効果が発揮されてこそ、チーム力が最大限に引きだせるのではないでしょうか。

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