終身雇用が崩壊した後でも活躍できるのはどんな人? 改めて終身雇用を見つめ直してみた

先日、経済界のトップが相次いで「終身雇用は難しい」といった発言をして、世間を騒がせました。一方で、新入社員の約3割は3年以内に会社を辞めるといったデータや、「退職代行」が流行っているなど、20代などの若手はすでに終身雇用なんて意識していないのではないかと思える現象が多いのも事実。

そこで今回は、改めて終身雇用から考えるこれからの働き方についてご紹介したいと思います。

「終身雇用はもう無理」発言からわかること

新卒で採用した社員を定年まで雇用し続けるという「終身雇用」。この終身雇用がなくなる、長くは続かないといった話はずいぶん前から言われていたことですが、現在、注目を集めているのは日本の経済界を引っ張るトップの発言が影響しています。

まず、日本を代表する大企業のトヨタ自動車社長が「雇用をずっと続けている企業、税金をずっと納めている企業に対して、(終身雇用の)インセンティブはあまりない」と言い、経団連の会長が「正直言って経済界は終身雇用なんて、もう守れないと思っているんですよ」と発言がありました。経済同友会の人も「新卒一括採用や年功序列とともに、終身雇用を重視した雇用制度を考え直すべき」と言っているようです。

これまでずいぶんと「終身雇用なんて古い」といったことは言われてきたように思いますが、改めてこれだけ権威のある人たちから続けて発言があると、いよいよなのかな、と思ってしまいます。

一方で、「70歳雇用へ企業に努力義務」というニュースがあるのはご存知でしょうか? 現在、企業には希望者全員を65歳まで雇用する義務がありますが、政府は65歳から70歳までの就労機会の確保を促すために方針を変更。約2.6人に1人が65歳以上となった超高齢化の日本ですから、このような流れも当然といえば当然です。

この2つのニュースから考えられることとして、次にくるのは解雇規制ではないかとネットでは騒がれています。国からの年金が払えないので定年をなくしてほしいという要望に対して、企業は全員を終身雇用すると会社が持たないとなり、国は「全員」を終身雇用はしなくてよし ⇒ 解雇規制は緩和するという順番になるのではないか、と。現状、企業は正社員をなかなかクビにはできません。

正社員とはとても守られた雇用形態になっているのです。当たり前すぎて意識したことがありませんが、これが変わるとどうなってしまうのでしょうか。

終身雇用の崩壊を垣間見た日

「この会社にずっと勤めるつもりはない」「終身雇用なんて期待していない」と思っている人は多いと思いますが、所属企業から「明日から来なくていい」「今年で契約更新はしない」と言った解雇扱いを受けた人はほとんどいないと思います。明日も、来年も仕事がある。辞めるのは自分から。それが当たり前なのは、終身雇用が前提だからです。正社員で就職すると、知らず知らずの間にそのような終身雇用の概念にどっぷり浸かってしまいます。しかし、そんな常識がガラっと変わる出来事が過去にありました。それがリーマンショックです。

100年に一度の不況と全世界が大騒ぎになったあの時、どんな大手、安泰の企業でも、みるみる目の前の同僚がいなくなるということがありました。翌日から子会社に異動、しかも企画職から経験したことない新規営業などを担当させられる30代〜40代の社員などが後を絶ちませんでした。早期退職も含めてですが、私の所属していた組織も数週間で1/3程度の人数になってしまったのです。「上司に会議室へ呼び出されたら最後だ」などとみんなが戦々恐々とし、会社全体がなんともいえない雰囲気となりました。

この時代を経験した人なら分かるかもしれませんが、いざとなったら会社から捨てられる、終身雇用だなんて安心していられないという気持ちが現実味を持って芽生えました。

ただ、こんな非常事態でも、正社員の解雇はありませんでした。出向や異動がほとんどです。派遣社員こそ「派遣切り」といった言葉が世を騒がせましたが、非正規である派遣社員さえも契約を切ると大騒ぎ。日本において、解雇というのはそれぐらい抵抗があるものになっているのだと思います。

これから求められるのは、どんな人?


数年前のある調査によると、約9割の大学生が「できたら定年まで頑張りたい」と終身雇用を支持。しかもその割合は年々、上昇しているといいます。バブルの好景気からバブル崩壊、そしてリーマンショックへと、不安定な世の中を経験してきた両親たちはきっとなるべく安定した仕事をと子どもたちに伝えているのでしょうか。時代が不安定であればあるほど、安定志向になるという皮肉な状態になっているようです。

どんなに安定を追い求めても、「この仕事に就けば安定間違いない」という仕事はなかなかありません。テクノロジーはものすごい速さで進化していますし、日本においては人口構成もどんどん変わっていきます。機械に仕事が奪われる論がある一方で、少子高齢化により人手不足になっていくとも言われています。人が足りないのか、仕事が足りないのか、もはやどちらだか分かりません。間違いないのは、終身雇用が終わり、外資のように解雇がもっと軽やかに行われるような社会になるであろうということです。そんな世の中になった時に、私が思うのは求められる人材と求められない人材の格差が大きくなるだろうなということです。そこで、業界や職種問わず、引く手数多になっている人の特徴を考えてみました。

人に好かれる人

これから機械が発達し、機械ができることがどんどん増えてくるのは間違いありません。そのような中、人があえてする仕事ですから、人としての魅力がものをいうわけです。正直、技術や能力以上に「人としての力」は重要だと考えます。例えば、ものすごい能力の高い人がいると思います。でも人としてはあまり魅力がありません。あまり関わりたくない人です。一方、その人ほどの能力ではないけれど、とても人として魅力のある人がいます。人間が仕事をお願いするとなった時に、より多くお願いするのはどうしても後者の人になってしまうものなのです。もちろん、限度や例外はあります。しかし、少しの違いであれば、気持ちよく仕事がお願いできる人に人は仕事を頼みたくなり、いろいろな仕事を頼まれる後者のほうは仕事量が増え、経験が増え、結果的に能力も前者を上回るということになっていきます。

変化を楽しむ

業界関わらず、世の中のトレンドはどんどん変化していきます。でも、人というのは変化を嫌がる本能があるそうです(動物としての本能)。何かちょっとしたことでも変わるとなると「前のほうがよかった」という人、たくさんいませんか? そんな時に、どんなに環境が変わろうが、それを前向きに捉えてなんとかしてくれる人はとてもありがたい存在です。例えば、何か新しい仕事をするとき、変化を嫌う人は、やる前からやれない理由だけをグチグチ言う人になってしまいがちです。やれない理由をグチグチと聞かされるより、とりあえず前向きに始めてくれる人に仕事は頼みたくなるのは当然です。

まとめ

私自身、正社員で働いていた期間が長く、完全なる「終身雇用信者」でした。正社員ほど恵まれ、守られた存在はないのだから、辞めてはいけないと考えていたように思います。しかし、夫の転勤とともに会社を退職することになり、フリーランスへ転身してから面白いほどのパラダイムシフトを実感しました。会社員時代は自称「変化を楽しめる人間」でしたが、どれだけ正社員からの変化に怯えていたのだろうと今では笑えるほどです。今回の経済界の大きな方針の転換に関して、恐怖心を抱くのは動物として当然。でも、その先にある新しい世の中はそんなに暗く、怖いものではないのではないかなと思います。もっと自由に明るく、個人個人が個性を発揮できる社会に近づいてくれるのではないかなと期待しています。

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