箱根駅伝から、チームマネジメントとキャリアアップについて考える

平成最後の箱根駅伝が終わり、年明けの休みも終了。通常通りのビジネスタイムにやっと体を慣らし始めたという方も多いと思います。今回の箱根駅伝は、平成最後という節目を飾るにふさわしい盛り上がりがあった大会でした。10区間の合計タイムを大会新記録でゴールした東海大学が初優勝、この数年優勝を重ねていた青山学院大学は二位という結果でした。視聴率も、年始ということもあってか、関東地区でのテレビ平均視聴率が、2日の往路で30・7%、3日の復路では32・1%(ビデオリサーチ調べ)を記録し、中継が始まった1987年以降で歴代1位であったといいます。

参考URL https://www.videor.co.jp/tvrating/past_tvrating/marathon/02/index.html

大学生がチーム力を競い、汗と涙でゴールをつかむという駅伝のストーリーは、日本人の心をつかんで離しません。それは、駅伝が、個人個人の力とチーム力が必要な競技であり、団体行動や周囲との一体感に安心とカタルシスを感じる日本人の心に訴求してくるものがあるからではないでしょうか。今回の駅伝では惜しくも総合二位となりましたが、予選会も通過できなかった弱小チームから、常勝軍団へと変貌を遂げた青山学院大学を牽引してきた元ビジネスマンの青学陸上競技部の監督、原晋氏の注目度は依然高いものになっています。今回は、原氏の考え方や駅伝を参考にし、チーム力を高め、キャリアップにつなげるための考察を進めます。

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業界の常識を洗い出し、疑う

『フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉』など、たくさんの著書もある原氏。原氏が実践してきた、チーム力を高めるための人材育成の鍵とはどのようなものなのでしょうか。

原氏は監督就任前には営業マンだったということで、スポーツにおいても、ビジネスパーソンにでも共通して参考になることを、チームのスキルアップに役立ててきました。
原氏は自身も陸上の実業団での実績がある人物。引退後サラリーマンを10年経験し、監督に就任したという経歴の持ち主です。実業団時代から陸上界に監督として戻ってきたときに、以前と変わっていない陸上界の雰囲気や指導方法、先輩と後輩との関係性等に驚きを感じたといいます。時代は進化しているのに、陸上界の常識は旧態依然のままであったことが、結果を残せない原因のひとつを形成していたとも言えたでしょう。

そしてその旧態依然が周囲との乖離を産み、徐々に通用していかなくなることは明らかです。そしてその乖離が、選手と監督との距離、選手と家族との距離を産んでしまい、その結果、記録を残すことへのディスアドバンテージを作ってしまうことになります。皆がした時に非常識だったり、時代遅れになってしまっている、いつの間にできてしまった凝り固まった常識とは、そこにいつもいる中の人たちだけではなかなか気づくことはできません。「常識を疑うこと」を行動に移せるようになるために必要なものとは何でしょうか。それには、その業界での「常識」と、自分が持っていた「常識」を照らし合わせ、違いを認識するという俯瞰力をつけることが必要です。そして、常識とは何なのか、その常識が今必要なものなのか、アップデートが必要なのかを理解できる力をつけなくてはなりません。そのためには、知識や、広く新しい視野を持ってチームを見る力も必要になります。その力を備えた人材は、チームを率いていくことも可能になります。そして、どんな組織やビジネスにも通用するスキルを形成し、キャリアアップにもつなげることが可能になるでしょう。

適切なスローガン作りを考える

原氏は、駅伝などの大会で必ずスローガンを作り、メンバーに徹底させることを続けています。今回の箱根駅伝でも、大会5連覇と、史上初となる2度目の大学駅伝3冠を目指して恒例のスローガンを「ゴーゴー大作戦」と発表したと昨年末にはニュースに掲載されていました。

参考URL https://www.sanspo.com/sports/news/20181211/ath18121105030001-n1.html

作戦名を恒例化させ、周囲にも、自分たちのチームにも目標を明確化し、手に入れたい結果をめざすスタイルは、チーム作りに参考にすべきであるポイントではないでしょうか。
ゴールや目標が漫然としていたり、明確でないと、チームメンバーはすべき行動を具体化しずらくなってしまい、効率が落ちてしまいます。そしてモチベーションを保ち続けるもの難しくなってしまうのではないでしょうか。その点、原氏がいつも行っているようなスローガンを掲げるということは、目標を言語化し、クリアにしている点で、メンバー一人一人にメッセージを伝える事に成功しているので、ある程度の道筋を組み立ていきやすくなるという作用も期待できます。

その代わり、設定しようとするスローガンや目標には熟考に熟考をかさねたものにしなくてはなりません。絶対に手が届かないような夢想レベルの目標でもいけませんし、簡単すぎる目標でもだめです。しかも、スローガンや目標が特定の人に響くものではなく、全てのチームメンバーに届くものでないとなりません。
言い換えれば、そのチームにふさわしいスローガンや目標を考えることのできる人材こそが、チームリーダーの資質があるとも言えることでしょう。チームにおけるスローガンや目標設定を成功させ続ける人材もまた、キャリアアップができる人材と言えるのではないでしょうか。

辛いときに明るさを持ち続ける

悲壮感を持って仕事をするリーダーについていきたいと思う人はいるでしょうか。助けてあげなくては、と義務感と哀れみのかかった眼鏡で部下に見られるリーダーの姿は悲しいものです。仕事がうまくいかないときに、暗くつらそうにしているリーダーよりも、周囲を鼓舞する言葉を持っている明るいリーダーのほうが、困難から脱出できる可能性を見いだせるのではないでしょうか。実際、青学大を率いている原氏の、テレビに出演している姿は非常に明るい印象があります。

とは言え、つらいときに明るさを保ち続けることは、大変難しいことです。その中で、どんなマイナスな状況にも前向きに捉えられるポイントを見つけて考え、それを言語化し周囲に伝えていくことができるのかが重要になってきます。どん底の状況でも、チームを明るくし、メンバーのやる気を出せるような空気をつくることができるリーダーこそが、チーム力を最大限に引き出すことができるリーダー像ではないでしょうか。そのようなリーダーの姿が、チームの雰囲気をよくし、このチームでいることが楽しくなったり、チームメンバーであることに喜びを感じたり、結果を出そうと奮起したくなる気持ちを産むというものです。要は、前向きに努力し続けるための、ムード作りがチームに問われているとも言えます。そのような空気をつくり出せるメンバーは、よいチームに必要なスキルを持っているメンバーであり、キャリアアップも叶えられると考えられます。

周囲を感じとれる洞察力と楽観力

死ぬ程努力しても、失敗したり、うまくいかないときもスポーツにはつきもの。そんなときに、「なんとかなる」「きっとうまくいく」と楽観的に構えられる原氏のような姿勢が、成功をつかむために、時に必要なものであると感じます。楽観的になるためには、日ごろ、これだけやったという努力の自信とともに、「ゆとり」が必要です。ゆとりがないまま成功のために努力し続けていると、場合によっては自分を振り返る余裕がなくなってしまい、大切なことを見落としてしまう恐れもでてきます。ゆとりを感じられるようにするためには、仕事だけでない時間をとり、自分を振り返る内省の時間をとって、周囲の雰囲気を感じ取れる感受性を養いましょう。そうすれば、自分や周囲との違和感が出てきたときに、敏感に感じ取られるようになり、問題やミスが大きいものになる前に対処でき、トラブルを未然に防ぐことができるようになります。このような、一見スキルとも言えないような感情も、チーム作りやキャリアアップに有効になるときがあるのです。

まとめ

駅伝だけでなく、ビジネスシーンでも参考になる一流のリーダーシップを学び、新しい年をよりよいチーム、よりよい結果をめざして仕事をしていきましょう!

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