マネジメント
2018.03.23

問題解決を図れる人材づくりに必要な知識

私たちの周りでは、プロジェクト内外に関わらずさまざまな問題が起こります。
問題が起こったときに「もっとうまく解決したい!」と思うことはありませんか?
またそれと同時に、問題が起こらないようにするにはどうすればいいか気になりませんか?
「これをやると問題が解決する!」という魔法はありませんが、問題を極力起こらないようにして、ストレスを減らしたいというのは万人に共通する思いなのではないでしょうか。
今回は、問題が起こったときに解決に向けて進むことができるのはどういう人材なのか、そしてどうすれば次々と起こる問題を減らせるのかを考えてみましょう。

最終目標とマイルストーンの認識合わせをする

「問題を解決する」と一口にいっても、「問題を解決した状態」はケースによって異なります。あなたは今起こっている問題に対して、「問題が解決した状態」がどのようなものか明確に言えますか?
例えば、システム開発において「ある機能で想定通りの動きをしていない」というトラブルが発生したとします。
・想定通りの動きをしない直接の原因を明確にして、修正することが「問題解決」である
・根本的な原因は何だったのかを調べ、再発防止策を考えることが「問題解決」である

どちらも正しいと言えますが、どの状態を目指しているのかをクライアントと認識合わせしておく必要があります。
そうでないと、目指しているゴールに到達するまでのスケジュール感やスピード感が異なるものとなり、「思ったよりゆっくりしていて、なかなか解決しないな」とクライアントに思われている、という状態に陥ることもあるからです。

また、最終目標を認識合わせすると同時に、途中のマイルストーンも共有しておくとよいでしょう。
そうしておくことで、途中報告をするタイミングがわかりやすくなり、相手との認識相違に気づきやすくなるからです。

また、ひとつ問題が起こると「解決しなければ」という思いでいっぱいになり、迷走してしまうプロジェクトも少なくありません。そうなると焦りや情報の錯そうなどから、さらに新たな問題を引き起こすことにもなりかねません。目標がはっきりしていると、やるべき事ややらなくてもいい事が明確になります。

クライアントだけでなく、プロジェクトのメンバーとも認識合わせしておくことで、作業に対する重要度やスピード感への意識も変わってきます。

多面的に考える

人は多くの経験があるほど多面的な見方ができる反面、成功体験があると「自分のやり方がベストだ」と凝り固まってしまうことがあります。また、過去に同様な問題を解決した経験がある場合などは特に「前と同じ方法で解決できる」と思いがちです。
少し立ち止まって、本当にこの方法で解決できるのかを考えてみるようにしましょう。
また、上司や身近なリーダーなど複数で考えることで自然と「多面的な考え」が出ることもあります。ひとりですべてやるのではなく、周囲を巻き込むことで自然と多面的な考えを出すようにするのもいいでしょう。

順序立てて作業する

ひとつ問題が起こると、いろんな作業が発生します。
例えばシステム開発の場面において、納品したシステムが想定と異なる動きをすることがわかったとします。そうすると、まず異なる動きをしている直接の原因は何かを調べる、影響範囲を調べる、過去に誤ったアウトプットを出していないか、クライアントに金銭的な損失を出していないかを調べる・・・。どれもが大切で、「なる早で(なるべく早く)」と言われがちなことです。
すべての作業を素早くできればいいですが、あなた1人ではすべてを同時に行うことはできないですし、あなただけではわからない事柄もあるでしょう。
もちろん、プロジェクトメンバーで分担することもできますが、気づいたものから手当たり次第に担当を割り振って作業していませんか?

ここで大切なのは、「順番立てて作業する」ということです。落ち着いて、作業に関連性や依存はないかを含めて洗い出し、作業の順番を考えてみましょう。この順番を考えるのに何日も必要というわけではないはずです。

また、その洗い出した作業が問題解決のゴールにたどり着くのに必要な作業かどうかも見極める必要があります。作業を始める前に少しの時間を取って作業の要否や順番を考えてみると、後の作業が思いの外スムーズになり、問題解決までの時間も削減できるはずです。

「今ここ」を共有する

問題がなかなか解決せずにクライアントが怒り出す、上司から注意される、ということもよく聞かれます。
これはクライアントや上司が「どういう状況かわからない」ことに不安になったりイライラするからです。
人は自分の置かれている状況や方向性がわからないと不安になります。
あなたは「今(プロジェクトや発生した問題は)こういう状況です」ということを周囲と共有していますか?
ビジネスの場においては、周囲を不安にさせてもいいことは1つもありません。

よく言う「報・連・相」は、新人だけに向けられたものではありません。すべての人に必要なスキルなのです。
もちろん、プロジェクトを管理する立場であれば、単純に「今ここ」を報告するだけでなく、今後はどうなる予定なのか、スケジュール状況はどうなのか、といったことも合わせて伝えた方が相手により一層安心感を与えることができるでしょう。
問題が早く解決することが望ましいですが、現状報告をして相手と共有することも大切です。

相手の立場で「相手目線で」考える

「プロジェクト」という枠にとらわれず考えると、人間関係のトラブルが一番多いのではないでしょうか。
「相手によかれと思ってやったことが、相手が不快な気分になった」
「プロジェクトのトラブル対応をしていたのに、クライアントが余計に怒ってしまった」
これらは、相手のことを思って行動しているのに、自分が思っていた結果(相手が喜ぶ、トラブルが解決してクライアントから感謝される)にならず、問題が解決していません。

これらは、相手のことを思ってると言いつつ、「自分目線での行動」になってしまっているのが問題解決できていない理由のひとつです。子供の頃に「相手のことを思って行動しましょう」ということを周りの大人に言われた人も多いのではないでしょうか。ただ、これは「自分目線での行動」だと意味がないのです。
相手の立場で考えてみることが必要です。

また、あなたは周りの人と「目的を共有」していますか?
例えば、上司に「クライアントに提出する今回のトラブル報告書を作成してほしい」と頼まれたとします。
ここであなたはどうしますか?

 ・まずはトラブルの事象や経緯がわかるような報告書を出し、再発防止については後で報告する
 ・トラブルを引き起こした根本原因を調査し、チームで再発防止策を検討してから報告書を作成する
といったことが考えられます。

ここで、何のためにクライアントに報告書を提出するのかという目的を上司と共有できていなければ、ただ「提出する」というノルマを行なっただけで、クライアントや上司の真の目的は達成できず、問題は解決していません。
なぜかと言うと、あなたが作った報告書では相手が満足しないこともあるからです。
せっかく作った報告書にダメ出しされてやり直すより、一度で相手を満足させたいですよね。
何のために自分は作業を依頼されているのかを相手と共有すると、あなたの行動も変わってくるはずです。行動が変わるだけでなく、無駄な行動もなくなります。お互い喜ばしいWin-Winの状態です。
何かを成し遂げようとしたり、依頼されたときには「何のためにそれをやるのか」という目的を相手と共有することが大切だということを覚えておいてください。

本稿のまとめ

問題を解決するためのスキルは、問題を発生させにくいスキルでもあります。日頃から周りをよく見て考えながら動き、自分の行動を軌道修正していくことで、問題発生の局面でなくても自分の経験値を上げることができます。

日頃の行動があなたの信頼度も上げ、問題が発生したときに周りから協力してもらいやすい、ということもあります。問題解決するためのスキルは日常でも磨くことができます。意識して日々の仕事に取り組んでいきたいですね。

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