HRテックでエンゲージメントを補強できる可能性

自分の会社に「愛着心」や「思い入れ」を持って働くことができる人は幸せです。仕事でつらいことがあったとしても、それを乗り越えられる可能性が高くなります。個人に、会社や組織の一部であると感じられる一体感を持たせて、個人と組織がお互いに成長し続けることができる関係を構築するためには、どうすべきでしょうか? そしてそのために、最新技術が使われていくと聞いたら、あなたはどう考えますか?

これからの人材確保にはエンゲージメントの強化が重要だ


現代の人事活動では、従業員に対してエンゲージメントを感じてもらうということが重要になってきています。そして、このエンゲージメントを向上させるための最新技術が次々と開発されており、これらがこれからの人事の仕事を革新するかもしれません。

これらの技術はHRテックHuman Resources Technology)と呼ばれており、アメリカを中心に導入が進み始めています。HRテックには、AI(人工知能)やビッグデータの分析などの最新技術が使われています。これらを用いることで、採用、報酬、学習と開発、従業員認知、フィードバックなどの観点から、エンゲージメントを向上されるための施策を打ち出すことができるようになっています。

日本においては、HRテックの開発・導入はそこまで進んでいないのが現状ですが、少子高齢化が進み、人材確保が難しくなる中で良い人材を確保し続けるためには、これらのイノベーションを積極的に活用するべきではないでしょうか。

テクノロジーによって私たちの働き方が変わる


ビジネスにとって従業員のコミュニケーションやコラボレーションは欠かすことのできない要素です。現在では、Slackなどのチャットサービスを使って、遠方にいる同僚と連絡を取り合い、仕事をすることも日常的なことになりました。これらのサービスは、従来のメールと比べてより手軽に連絡を取ることができ、また検索機能やタスク管理機能なども付いており非常に便利です。

チャットサービスの登場によって変わったのは、私たちのコミュニケーションの取り方だけではありません。これらのサービスを使うことで、リアルタイムでやり取りができるようになったため、自宅やカフェなどで仕事を行うリモートワークも容易に実現できるようになり、この制度を取り入れ始めている日本企業も増えてきています。このように、新しいテクノロジーは従来の働き方をより便利にするだけでなく、働き方自体を大きく変えてしまうことがあるのです。

2.業績管理ソフトウェアが効果的な議論を促進する

従業員のパフォーマンスを管理するHRテックを導入すれば、管理者は従業員の業績とそれに伴う様々な問題、そして与えるべきインセンティブについて考えるプロセスを自動化することができます。

もしこのようなシステムを導入する前までには、マネージャーと従業員が定期的にミーティングをもち、業績について評価を行っていたとしても、ゆくゆくは十分ではなくなっていきます。毎月の業績を業績管理ソフトウェアに組み込んでいけば、おのずと正確で適正な数字を提示することができるのです。

例えば、IBMアナリティクスにおいては、このように記されています、

「IBM ビジネス業績管理 ソリューションは、計画立案とレポート作成のプロセスを自動化して、プロセスの効率を高め、お客様のビジネス上の洞察を強化し、業績の向上を促進します。IBM 販売業績管理 ソリューションは、マネージャーや管理者が業務を管理し、不測の事態を排し、変わりやすいインセンティブ・プログラムについてより適切な戦略的選択を行えるようにします」

参考 URL https://www.ibm.com/analytics/jp/ja/business/performance-management/

様々な問題や案件をシミュレートするにも人力だと遅れや漏れも想定されますが、このようなシステムを運用すれば、正確性もあがり、担当者の時間の節約にもなることでしょう。

また、適切なインセンティブを従業員に与えることは、従業員のやる気や満足度をあげ、より組織へのエンゲージメントを強くすることにつながることになります。

3.HRテックによって従業員が個人の成長計画に集中できるようになる

従業員は、皆個人的な成長や発展を持つことができれば、会社や組織にエンゲージメントをまた感じることができると感じています。特に、今ミレニアルズと呼ばれる世代(1980〜2000年代に生まれ、インターネットに慣れ親しんでいる世代)を引きつけたり、人材として維持しつづけたいのであれば、彼らは個人の成長に大きな価値を置いているので、無視できない観点です。

クラウドベースで、PDPs(一日ごとの支払い方式)を業績管理システムに組みこみ、あわせて、HRテックを使用していくことで、マネージャーと従業員は個人的で、かつ組織にも必要な目標について有益な話し合いをもつことができます。これにより、管理者は特定の年を通して更新やレビューを行うことができ、従業員には電子メールで自動化されたリマインダーを送信して、目標が確実に遵守されていることを確認できます。同時に、従業員に方向性、や進捗感をもたらすこともできるのです。

4.従業員に学び成長する新しい方法を提供する

また、従業員は学習についても意欲と成長を感じることができます。
学習と個人の成長は、組織に対するエンゲージメントを促進する最も効果的な方法の1つとも言えます。学習文化の強く備えた組織は、職場定着率が30〜50%向上すると調べがでています。新しいスキルの習得によって、従業員たちのやる気や帰属組織へのつながりを強く感じることができるようになると感じています。

Amazonなどのような、レビューシステムを提供できる、新しいデジタル学習ツールを活用することも検討してみましょう。必要なトピック、従業員がいま学習しているものと次に学習したいことなどについての詳細なデータ分析が、従業員のライフサイクルを考慮して、パーソナライズされた学習環境を提供することも可能でしょう。

5.HRテックによって管理者はSMARTな目標を確実に追跡できるようになる

従業員は、自分が何をしているのか、何が期待されているのか分からなければ、自分の仕事を適切に行うことができません。マネージャーと従業員は、適切なSMARTな目標設定を共に行う必要があります。SMARTとは、下記を表します。

・Specific=具体的であるのか?
・Measurable=測定可能であるのか?
・Achievable=達成可能であるのか?
・Result-oriented=「成果」に基づいているのか?
・Time-bound=期限があるのか?

現代の経営者や人事部の担当者は、従業員が自分の目標を決定し、目標を達成するよう動機づけていくことの重要性を認識しています。管理者は、従業員の目標について、つねに進捗状況を追跡する必要がありますが、毎日、従業員も多い場合には大変な労力が必要となります。しかし、HRテックのソフトウェアを導入すれば、より簡単にそれを追い、フィードバックがしやすくなります。

業績管理ソフトウェアにログインして追跡すれば、従業員の目標の更新、進捗状況の報告、またはいつでもフィードバックや援助をすることができます。これにより、人力よりも公正で、確実に誰もが目標確認し更新することができ、従業員の意欲を維持することにつなげることもできるでしょう。

>>「「HRテック」の登場は企業の採用活動をどのように変えていくのか?」を読む

まとめ

紹介したようなHRテックの導入により、従業員の業務についての正確な評価や様々な問題を、公正で正確、かつ効率的に解決できる方法が最新技術によってもたらされようとしています。人工知能=AIによる仕事の解決能力によって、これまで相当の実力をもった経験者がいなければかなわなかったことがらも、AIの完璧なデータ分析能力をもって解決できれば、担当者自体が不要になる可能性もありますが、企業としての効率性、生産性はあがることになります。まさに今話題になっている、人工知能=AIの導入によってなくなる仕事について考えさせられます。これまで人が行ってきた高度な判断も、HRテックの導入によって可能となる世の中へと進化してきているとも言えることでしょう。

その流れの中で、わたしたちはどう動いていくべきなのでしょうか。わたしたちや従業員は、ビジネスの成功のために大きな役割を持っており、価値があることを忘れてはなりません。事業主や人事部の担当者は、HRテックシステムを導入した場合には、従業員がどのように仕事をし、満足し、意欲を持ち続けられるなるのかを常に考え、努力を続ける必要があるのです。
常に雇用主や企業、組織は、大切な従業員、スタッフを失うリスクを負っています。しかし、管理者が従業員たちの幸福に常に気を配っていることを証明することができれば、長年にわたって有能なトッププレーヤーを維持することも可能になるのです。

人材採用から従業員のフィードバックに至るまでHRについての再定義をHRテックで行うことで、最終的には、人と人とのエンゲージメントを強化するために、積極的にAIの力を人が利用していきましょう。

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