お金に対する価値観の違い。ミレニアル世代のお金の使い方

  • いまの若者はモノを買わない
  • 国内の消費が伸びないから給与が下がっている

といった暗いニュースを耳にしたことはありませんか?消費税が2019年の10月から予定通り10%に上がると聞いては、「生活していけない」だの「倹約しないといけない」などと、街中でインタビューを受ける国民が、テレビでよくクローズアップされています。

でも、「現代の日本人がモノを買わない理由」って、本当にそんなことなのでしょうか?

私はいち生産者として、また、いち消費者として、日本人が物を買わない理由は、「生産者と消費者の需要が噛み合ってないから」だと考えています。

そこで今日は、「ミレニアル世代のお金の使い方」について考えていきたいと思います。

これまでのお金の使い方(1990年〜2000年頃まで)

高度経済成長やオイルショックを経て、昭和も終わる頃に起きた「バブル期」、1986年頃から始まり、1990年まで続きました。ちょうど私の両親はこの頃結婚し、出産したのですが、バブルで大変景気がよく、どこへ行くのもタクシー移動で、数万円するコートを普通に買っていたと言います。

1990年の日本の経済状況

ここでバブルがはじけた1990年のGDPを見てみます。GDPには、主に名目GDPという国全体としての収入と、一人当たりGDPという国民1人の平均収入があるので、この2つを中心に見ていきます。

1990年の名目GDPは34兆円程度。65兆円のアメリカと大きな差がありますが、世界ランキングでは2位となっています。

また、一人当たりGDPは、約250万円程度。今では考えられませんが、この頃の日本は、一人当たりのGDPで米国を抜いて実質1位でした。(人口が少なく、タックスヘイブンの関係で正確ではない小国を除きます。)

アメリカは、国としての収入は日本の2倍なので貧富の差がとても大きいことがわかります。

1990年代の消費者が求めていたもの

この頃、求められていたのは、「物質的な豊かさ」や「見栄」だったのかもしれません。国民一人当たりの収入が、戦勝国である米国を抜いているという傲り。

どんどん伸びていく売り上げと年商、そしてそれに伴う給与と物価。物質的な豊かさが満たされていくと、「周りからよく見られたい!」という承認欲求が生まれます。

高価なものを身につけることで「他人から認められたい」という承認欲求を満たすことができたのではないかと思います。なお、90年代に多くの若者の憧れであったアパレル業界は、市場が91年から13年間に15.3兆円から10.5兆円まで縮小しています。

これからのお金の使い方(1990年頃〜現在)

1990年にバブルが弾けてから、2010年頃までの日本の経済は、よく「失われた20年」呼ばれていますよね。先進国だけでなく、経済成長率では、新興国に追い抜かれていった平成の後半。

現在の時代に経済を引っ張る20、30代の私たちのお金の使い方は変わったのかを見ていきましょう。

現代日本の経済状況

現在、日本の名目GDPは、53兆円程度。一人当たりのGDPは、約384万円程度となっています。先ほど、1990年の時点で一人当たりGDPが250万円と書きました。

この30年で1人あたりの所得が130万円程度上がっているならば、なかなか良いじゃないか、と思うかもしれません。しかし、GDPの伸び率は他国と比べて考えられないほど低くなっています。

90年に、一人当たりGDPを日本に僅差で負けた米国は、この30年で597万円にまで成長。国全体としては、212兆円となっています。日本の4倍以上の規模になりました。

中国は2017年の名目GDPが130兆円で、30年前と比べると40倍以上成長しています。

私たちが欲しいものは、付加価値のあるもの

消費社会の成熟化を受けて、モノの値段がこの20年でとても下がりました。例えば、私たちの生活ですでに当たり前になっている

  • ユニクロ(衣料品)
  • DAISOなどの100円ショップ(日用品)
  • サイゼリアなどのファミリーレストラン(外食産業)
  • 格安航空券(旅行業)
  • 格安スマホとSIMフリーによる通信費(通信)
  • 炊飯器や洗濯機などの家電製品(電機)

これらはすべて、この30年間に作られたものです。

「モノ」でいえば、欲しいものが直ぐに手に入る時代になったからこそ、どうして買うのか?という理由づけ(付加価値)が欲しいのが現代の消費者です。

例えば、作り手の見えるもの、他とは圧倒的に何かが違うものは、多少お金が掛かっても、「欲しい!」という欲を駆り立てられます。

また、価値観も大きく変わりました。シェアリングサービスが登場したことにより、モノを所有する必要がなくなり、高級ブランドやモノへの憧れが少なくなったように思います。

洋服は、下着などはユニクロで買えば良いし、仕事服なんかは「エアクローゼット」のシェアサービスを利用すれば一月5,000円程度の出費で洋服を借りることができます。年に数回しか来ないフォーマルな洋服への出費が抑えられますし、毎日違うコーディネートができる楽しみもあります。

また、「ミニマリスト」が流行っている現在では、モノが増えないことも長所になり得ます。生活に、もうこれ以上「モノ」は必要ありません。

これからは「医療」「介護」「教育」「サービス」などが消費の中心になっていくだろう、とミレニアル世代のいち消費者として確信しています。

ミレ二アル思考とは?

米国で、2000年代に成人あるいは社会人になる世代。

1980年代から2000年代初頭までに生まれた人をいうことが多い。インターネットが普及した環境で育った最初の世代で、情報リテラシーに優れ、自己中心的であるが、他者の多様な価値観を受け入れ、仲間とのつながりを大切にする傾向があるとされる。

出典:ミレニアル世代(コトバンク)https://kotobank.jp/word/%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%AB%E4%B8%96%E4%BB%A3-1693482

私個人のお金の使い方

ここで余談ですが、私個人の「お金の使い方」についてお話をしたいと思います。

私は社会に出て2年目頃から生活に余裕が出てきて、好きに使えるお金が増えました。お金が増えると、使ってしまうのが人間というもの。
素敵なバーに行って高いお酒を飲んだり、ブランドものの洋服やバッグ、靴などを買っているうちにあっという間にお金が無くなってしまいました。

当時は、「自分で稼いだお金は自己投資に使うものだ!」と思い「自分のため」だけに使っていたのですが、モノを購入し、お金を使い切ったあとにどうしようもない虚しさが残りました。

それからは、「お金は人のために使おう」と決めています。

例えば家電用品を買うとき、一緒に住んでいる人の顔を思い浮かべて、「あ、これにしたほうが使いやすそうだな」「これを買ったら喜んでくれるかな」と思って買うと自分も楽しいし、「ありがとう」と感謝されて心が暖かくなります。

また、はあちゅう著の「わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?」にある一句

「お金は経験と時間を買うために使おう。その2つが人生できっと1番大事だ」

に感銘を受け、お金を使う時にいつも、「この買い物は経験か?時間か?」と思い出しています。

まとめ

今回は、「これからのお金の使い方」というテーマで、平成のはじまりと終わりの「日本と国民の収入」「お金をかけるものの対象」について考えてみました。

「モノ」に恵まれている日本では、思うようにモノが売れず、消費が伸びません。その根本的な理由は、「商品の値段」でも、「商品の品質」でもなくて、消費者の「考え方の変化」だと確信しています。

高くても売れるものは、たくさんあります。私も会社員としては「商品(モノ)」を生み販売し、ブログでは経験や情報を発信しています。

「いまの社会に必要なもの」を見極めた上で、無駄なものを作らず、人に満足してもらえるものを供給できるようになりたい、と日々思っています。

【参考資料】

・シリーズ「平成をふりかえる」① 伸び悩む消費が歩んだ30年
https://www.scgr.co.jp/report/survey/2018100234590/

・内閣府ホーム 統計情報・調査結果 国民経済計算(GDP統計) 統計データ 統計表(四半期別GDP速報) 2018年(平成30年)

・90 年代の産業構造と産業組織の変化
http://www.eco.nihon-u.ac.jp/center/economic/publication/journal/pdf/33/33miyake.pdf

・低迷する消費
https://www.nikko-research.co.jp/wp-content/uploads/2017/11/sic_article_01.pdf

・2019年最新版の伸びる業界と廃れる業界【2019年版】伸びる業界
https://tech-camp.in/note/pickup/55022/

・日本自動車産業の変貌
https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20190204131844.pdf?id=ART0007275233

最新情報をチェックしよう!
>TeamHackで、タスク管理を驚くほどラクに。

TeamHackで、タスク管理を驚くほどラクに。

TeamHackは、タスク管理とチャットが同時にできる「業務コミュニケーションのしやすさ」に特化したオンラインワークスペースです。コミュニケーションツールとタスク管理ツールを行ったり来たりして、二重に管理の手間がかかる問題をスッキリ解決します。

CTR IMG