マネジメント
2018.07.31

東京五輪開催までに私たちの働き方や生活はどう変わるか?

約1か月にわたり開催された、4年に一度のサッカーの祭典である2018年FIFAワールドカップロシア大会は、日本を含む出場32か国が、勝利を目指して熱い戦いを繰り広げた結果、10年ぶりにフランスが優勝し、幕を閉じました。ワールドカップ後のサッカー関連のニュースや話題が高まっていますが、ワールドカップ同様に世界の注目が集まる2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開幕が2年後と、近づいてきています。

日本政府はオリンピックを迎えるまでに、さまざまな働きかけや推進活動を行なっています。
この記事ではオリンピック開催までに私たちビジネスパーソンの働き方や生活がどのように変わる可能性があるのかを紹介していきます。

テレワーク・デイズを知っていますか?

オフィス以外の場所で働く、テレワークの実施を推進する運動「テレワーク・デイズ」が23日から5日間始まるのをご存知でしょうか。日本政府は、東京五輪・パラリンピックの開会まで、今年の7月24日であと2年となる中、テレワークの推進運動を行っているのです。これは、2012年のロンドンオリンピック期間中、テレワークを推進し、市内の交通混雑の緩和に成功につながった事例があり、それを受け日本でも推進しています。

日本における20年のオリンピックの会場として予定されている横浜市の横浜国際総合競技場、さいたま市のさいたまスーパーアリーナ、千葉市の幕張メッセ、などの競技会場は、その会場へのルートが都心近郊で働くサラリーマンたちの通勤ルートと重なるために、オリンピック期間中の混雑が想定されています。その混雑を緩和するために、日本政府はテレワークの推進し続けており、今回のテレワーク・デイズはそのキャンペーンの一環として始まるというわけです。日本政府としては、オリンピック期間中だけでなく、終了後もテレワークが定着していくことができれば、働き方改革のさらなる浸透につなげられるという意向です。

日本人は時間や決まり、約束を守ろうとする人種です。地震や災害、台風などで、通勤が困難な状況であっても、会社から特別な通達が無い限り、なんとかして始業時間に会社に着こうという努力をしてしまいます。しかし、テレワークの浸透がすすめば、仮に通勤状況が悪いときでも、その状況に時間を費やすことなく、自分の仕事を決まった時間に行うことができ、効率的であるに違いありません。実際、政府の推進を受け、大手企業もテレワークの拡充に力を入れてきています。

ちなみに2017年度の参加団体は922件。リコージャパン株式会社、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社、神奈川県、独立行政法人 都市再生機構、カゴメ株式会社などなど、業種も形態も様々な団体が参加していました。

参考URL https://teleworkdays.jp/2017/trial-more.html

テレワークの推進には、インフラの整備やかかるコストなど、さまざまな問題があります。そのため、組織だって運営を行ない、テレワークに関わることができる社員自体が多い大手企業や行政などが、まず率先して実行している、という状況が見受けられます。逆をいうと、中小企業レベルでは、テレワークを推進するためのインフラ整備にかけられるコストから、情報漏洩を十分なインフラを整えることが難しかったり、かかる手間やコストのわりに、テレワークを実行するメリットが見えづらかったり、管理職レベルで未だテレワークへの疑問があったりする場合もあり、なかなか広がらないという状況があるようです。

一方で、オリンピック・パラリンピック開催時の交通混雑、渋滞の緩和のためにテレワークを推進するということも命題ではありますが、同時に、これからの日本は少子高齢化が加速しており、国力も縮小し続けることが避けられない流れのなか、ビジネスパーソンはこれまで通りの働きかたを続けていてよいのか、考え直す時期が来ていることをよく考えるべきではないでしょうか。会社に行かずとも、リモートワーク、テレワークで仕事ができるのであれば、老親の介護をしながら、子供の世話をしながら、PTAの会合の合間や、町内会の会議の合間にも仕事ができるのです。これからのビジネスパーソンの世代が持つ役割は、仕事だけですむ時代ではなくなっています。親であり、子であり、地域の顔であり、子の通う学校の協力者としての活動をしなくてはならないときもあることでしょう。そんななか、出社のために貴重な時間を、猛暑でも悪天候でも駅まで長時間歩き、満員電車にゆられて会社に通うために使うという、漫然と使ってしまう時間の持つ価値をよく見極めるべきではないでしょうか。

カジノ法案は日本を救うか?

2020年のオリンピック開催都市が東京に決まっても、大部分の人たちにはしらけムードが広がっていました。しかしいざ開催すればそこはお祭り好きの日本人、きっと手に汗にぎり、一生懸命、4年に一度のスポーツの祭典に声援を送ることでしょう。オリンピックを開催するということには、同時に開催国の経済を刺激し、景気を上向きにする可能性も見込まれます。開催前の会場の建設、道路などのインフラ整備、マスコミや観戦客、観光客へのソフト面での様々な準備等、様々な投資が行われ、オリンピック関係の周辺では国内の需要が増加していることでしょう。しかし、オリンピック開催終了後はというと、オリンピックによって生じていた経済を刺激する効果はなくなり、やがて経済成長率が鈍くなると懸念されます。実際、日本は1964年開催の東京オリンピックの後「昭和40年不況(または証券不況)」に直面していました。また、2008年に、北京でオリンピックが行われた中国の場合には、開催前年度には高い成長率を誇っていましたが、開催翌年の09年は成長率が鈍化しているのです。オリンピック後にやってくるかもしれない不況に不安を感じる人も多いことでしょう。

オリンピック閉会後不景気にならないよう防ぐには、どうすべきでしょうか。今の国会が選んだ道は、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法の成立でした。2018年の7月、甚大な被害を起こした西日本豪雨の対応がまだまだ必要な中、今国会でこの法案を可決したことにも疑問を感じ得ませんが、政府としては、オリンピックの前までの2020年前半に、カジノを含む統合型リゾート(IR)のオープンをめざし、本格的な進行に取りかかる様子です。

「IRは施設建設を含め数兆円規模の経済効果があるとされ、全国で最大3カ所の枠を巡り自治体の誘致合戦が本格化する見通し。 政府は「世界最高水準の規制で、クリーンなカジノ・IRを実現する」としています。

参考URL https://mainichi.jp/articles/20180721/k00/00m/010/138000c

なぜカジノ?

なぜ今の政府はカジノ法成立を急ぐのか、それはカジノの合法化によって生じるメリットを考えてみると見えてきます。カジノが日本でできるようになれば、カジノを目当てに来日する外国人の増加により経済の活性化が見込めます。そして、カジノ建築による周辺地域の活性化や、カジノに勤務する従業員などの雇用が促進されます。特に人口が減っている地域にとっては、カジノができ、人の流入が増えれば、地域が潤い、結果、現在の都市集中型の自治から脱却できる可能性も生まれます。

そして、一番のメリットは、カジノによる売上です。カジノを国で運営すれば、その収益は国のものになります。高齢者が増え続け、社会保障費へのコストが増え続ける日本にとって、カジノの収益は願ってもないものです。そして、同時に日本が抱え続ける世界一大きな債務、政府総債務残高の解消にもつながる可能性もあります。一方で、カジノができることにより、治安の悪化やマネーロンダリングの温床を作ってしまうこと、ギャンブル依存症の患者が増えることなどが懸念されています。

何かを始めることには、必ずメリットとデメリットがあるものです。しかし、本当にカジノリゾートができるとして、そのカジノによって人口減の危機に陥った都市が再生されたり、人口が増えることにつながったり、高齢者や子供たちへの社会保障がさらに充実できるようになるのであれば、それは悪くない未来の姿のひとつかもしれません。

まとめ・鍵は多様性

テレワーク・リモートワークにしてもカジノにしても、私たち日本人は、経験したことのない事柄に大きな不安を感じ、受け入れるまでに時間がかかりがち。政府総債務残高、少子高齢化問題を抱え、長期不況につかったままの私たち日本人は、回りを見て、自分を抑えてしまう気質や、同質化を美徳とする国民感情を持つために、異質なものごとに対して、不寛容な社会を長らく形成してきてしまったのではないでしょうか。いまの日本に山積する重大な問題を解決していくために必要なものは何なのでしょうか。オリンピック開催という機会が、他者をなかなか受け入れられない私たち日本人に、多様性への理解と順応というヒントを与えてくれるかもしれません。

【PR】 タスクの管理方法にお困りですか?

TeamHackなら、プロジェクトの管理から情報共有まで、これ1つで全てが完結します。ソート機能で誰が何をやっているか明確に。タスクごとにチャットができるから、情報の錯綜もありません。プロジェクト管理者も作業者も、驚くほどタスク管理が楽になります。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

同じタグのついた記事

同じカテゴリの記事